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はい、始まりました。佐々木亮の宇宙話。この番組では、普段国の研究機関で天文学の研究をしている私が、毎日最新の宇宙ニュースをお届けしております。
今日の放送は、ポッドキャストチャンネル、少し不思議ないと藤子 F.藤男先生の書く物語の、ゆうすけさんの提供でお送りしております。
ゆうすけさん、どうもありがとうございます。こちらのポッドキャストチャンネルについては、概要欄にリンクを貼らせていただきますので、皆さんチェックしてみてください。
ということでですね、今日の本題はですね、宇宙の中に構築されている宇宙の蜘蛛の巣って呼ばれる、すごく大きな構造についてのお話をさせていただきたいと思います。
こちらはですね、私たちの宇宙ができてすぐの頃にどうやって銀河だったりとかブラックホールだったりができたのかっていうようなお話に直結するような、天文学者の観測のお話になるので面白いと思います。
ぜひ最後までお付き合いいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。
ということで、毎日恒例の緊急報告、活動報告になりますが、最近ですね、かなり今日で164回とかの放送になって続けてきたおかげで、また新しく聞いてくださってる方が増えてるなっていう印象があります。
非常に嬉しくて、やっぱり感想とかいただけると、皆さんからやっぱり一つのコメントだけって思ってしまうかもしれないですけど、私からしてみれば、毎日こうやってツイッターから感想が流れてこないかなっていうのをチェックするのが結構日課になっていて、これが楽しみなんですね。
そんな中で、なるべく専門的な言葉を使わないようにしたりとかで、ぐちゃぐちゃに紙砕いてお話しようとしているのが、こちらのチャンネルのテーマになってるわけなんですけど、
そうやってその部分をかなり褒めていただけるような感想が増えていて、そこが何より嬉しいですね。
こういうふうに、自分たちはずっと天文の業界で研究をしながら、専門家だったりとかある種宇宙の研究をしてる人に向けて話すことはやっぱり多いんですけど、
専門的な知識がない人にどうやって伝えるかっていうところには、やっぱりあんまり目を向けられてない部分が多いんですね。
このチャンネルではそういうところに向けて発信しようと思ってるわけなんですけど、
物事を発信するときに、空想の人だったり実際の人一人を思い浮かべて話すといい、みたいなのを最近よく聞く気がするんですよね。
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自分がそういうノウハウを調べるっていうのはあると思うんですけど。
自分の場合はどういう人を頭の中に浮かべてるかなって考えたときに、大学の研究室に入ってくる新しい学生とかかなっていうような印象があります。
そこでももしかしたらレベルが高いのかもしれないんですけど、理系の研究室に入ってくるにあたって、やっぱり宇宙のこと何も知らないっていう学生が入ってきたときに、
何を知ってるからこう話そうとかじゃなくて、何も知らないと思って話したりするですね。
研究室の内容とか、自分の研究内容だったりとか、研究室の内容だったりとか。
なので、そういうところの話しの仕方っていうところが、まるまるポッドキャストに生かされてるのかなっていうような感じがしてます。
なので、自分もこれからもっと聞いてくださってる方をイメージしながら、空想の人を一人ガッと立てて、
その人に本当に駆動機を落とすじゃないですけど、そんな感じで話していけたらもっと分かりやすいチャンネルになるのかなっていうのを日々試行錯誤しながら進め方を考えているところでございます。
ということで、そんな感じで今後もこうやってやっていきたいなって思ってる考え方を今日は紹介させていただきました。
ということで、今日紹介させていただく本題は、太古の宇宙であったとされる宇宙のクモノス構造と呼ばれるかなり大きな銀河のお話をしていきたいと思います。
これだけだとピンとこない部分が多いと思うんですね。
宇宙ができたのって、今のところビッグバンと呼ばれる現象によって宇宙がスタートしたと考えられていて、
そのときに宇宙にはもちろん星なんて何もなくて、どうやって星ができたのかっていうと、
ビッグバンで発生した水素とか、あとは塵とかガスとか、そういうところが宇宙空間の中で偏りを見せてですね、
つまりガスとかがある場所とない場所が偏ってて、それによって星とかができていって、
その星っていうのがたくさんあるところに銀河ができていて、
それぞれ星っていうのを引っ張り込むブラックホールっていうのもそこでできてて、みたいな感じなんですよね。
なので宇宙の初期の頃っていうのは、そうやっていろいろな星が一気にボコボコできて始めていたり、
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そういう星がボコボコできるような領域、つまり銀河とか、そういったのが宇宙全体にでき始めたような時期っていうことになるんですよね。
宇宙の初期のお話っていうのは。
ここで言ってる銀河っていうのは星がいっぱい集まってる、よくイメージするのは天の川銀河とか、私たちがいるこの天の川銀河ですね。
そういうところが一気にできた時期っていうのが、宇宙ができてから数億年、数十億年っていうタイミングのところであったと考えられてます。
今まで宇宙の研究をしてきて、計算的に宇宙の理論屋さんが、宇宙の最初の頃には銀河がたくさんできてきたと。
その銀河っていうのを作るためには水素のガスが必要で、水素のガスっていうのが網目状の形をして、
その網目の中に星だったり銀河だったりっていうのがボコボコできていたと考えるというのが、研究でずっと考えられていたことなんですね、計算的に。
つまりはビッグバンで作られた水素のガスっていうのは、何かしらの大きい網目状の構造をしていて、
その網の結び目みたいなところにガスが集中してるから、そこで星ができるなんていうふうに考えられたわけですよ。
実際にそれはずっと考えられてはいたんですけど、そんな観測的な証拠っていうのは全くこれまで見つかっておりませんでした。
ただ、研究者たちは考えたんですね。もしそんなふうに水素のガスみたいなのが宇宙の空間に網目状に広がってる、
つまり細く線になって水素のガスが構築されてるみたいなのが本当にあるんだとしたら、そいつって光り出すんじゃないのかなって考えたんですね。
なのでそうしたら、いろんな望遠鏡を使って遠くの宇宙、本当に私たちから100億年とか離れたような宇宙を観測してあげたら、
その光って見えるんじゃないかって考えたわけですよ。それで実際にいろんな波長で調べたんですね。
いろんな光の種類を使って調べていて、電波だったりとか赤外線だったりとか、あとはX線だったりとか、そんなようなのをたくさん使ったと。
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これって結局全部私たちの目には見えないような光じゃないですか。
でもそこにプラスして目に見える光っていうのをスバル望遠鏡、最近紹介したハワイのやつですね。
そんな感じで目に見える光と目に見えない光っていうのを全て駆使して、その網目構造を探してあげたんですね。
これは余談みたいになっちゃうんですけど、星野王子様の一節で大切なものは目に見えないんだよみたいな。
これはもう天文学者の動きそのものを表してるというか、もう見えないものを見ようとしてですね。
私たちの目で見えない光っていうのを使って宇宙を探査しまくると。
それの一種集大成みたいな研究がされたと。
100億年先の宇宙を私たちの目では見えない光で全てを使って動員して観測してあげるというところで、
何年も前から計算的に示されていた宇宙の網目構造、宇宙のクモノス構造なんて言われたりします。
その構造っていうのを観測してあげた結果、なんと水が目座の方向の銀河の周りからその網目構造っていうのが発見されました。
これによって今まで計算で考えられてきた宇宙の初期にどうやって銀河だったりブラックホールだったりっていうのが作られたのか、
なんていうところの研究が一気に進んだっていうのが今回紹介したお話ですね。
この初期にできた銀河とかブラックホールっていうのは、
結局ブラックホールの周りにも星がたくさんあったりとかガスがいっぱいあったりとかで、ものすごい勢いで星を生成するんですね。
本当に天の川銀河だと太陽みたいな星っていうのは年に1個ぐらいしかできないんだけど、
そういった星の周りではなんと年間で1000個とか一気に星が作られるなんていうモンスター銀河なんて呼ばれるのが、
そういった宇宙の初期にはバコバコバコバコできていて、それによって宇宙空間を作り上げてきたなんていう歴史も考えられているので、
今回得られた研究の結果っていうのは最終的には宇宙全体の歴史を解き明かす最も重要な研究になるんじゃないかなといったところがあります。
といった感じですね。今日は宇宙の遥か昔、100億年以上昔の宇宙にあった水素の網目構造、宇宙のクモの巣構造があったかっていうお話をさせていただきました。
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ハッシュタグ宇宙話、宇宙が漢字で話がひらがなになっておりますので、じゃんじゃん呟いていただけると嬉しいです。
では一つコメント紹介させていただきます。
ツイッターネームCATYさんからいただきました。
10分ちょっとで毎日配信されてるポッドキャストが気に入って、第1回から流し聞いてる。やっと半分ぐらい聞き終わった。早く追いつきたいけど毎日配信だからなかなか追いつかない。
とっても聞きやすい語り口調で心地いいです。お気に入りです。というコメントをいただきましたね。ありがとうございます。
最初から聞いてくださってるのは本当に嬉しくて、ただやっぱり160回になってるんで、160×10分でみたいな感じになるとやっぱりなかなか最新のには追いつきづらいのかなっていうのはあるんですけど、
今日の放送みたいにやっぱり最初に毎日思ってることとか、今日こんなことありましたなんていう話をするタイミングを設けたりしているので、
そうするとやっぱり最初から聞いていただいて、白紙論文が大変だった時期とか、その後結局学会とかで苦しめられている様子とかっていうのを楽しんでいただけるのかなと思っているので、また感想いただけたら嬉しいです。
こんな感じでですね、Twitterでいただいたコメントについてはどんどん紹介していきたいと思いますので、皆さんからのつぶやきもお待ちしております。
それではまた明日お会いしましょう。さよなら。