<トークテーマ>

・タイの刑務所のようす

・アメリカの刑務所のセキュリティ

・日本の刑務所での参観の注意点

・日本とドイツの刑務所の違い

・日本と海外の刑務所の自由度

・セラピューティックコミュニティ

・受刑者が立ち上げた新聞社

・自由に選べるプログラム

・週末拘禁について

・社会に復帰するための土台づくり

・ノルウェーの刑務所の休暇制度

・社会政策がうまくいっているかがわかる

・犯罪が起きた背景を考えること


<犯罪学の視点から語るエンタメ作品>

『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』


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#ツミナハナシ


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サマリー

刑務所を見れば、その社会のことがわかります。ポルトガルの刑務所では受刑者だけでセラピューティックコミュニティを作ることがあります。また、アメリカの刑務所では受刑者が新聞社を作って情報を伝えたり、週末公勤制度を利用して外で仕事することができるなど、異なった取り組みが行われています。刑務所の歩き方~刑務所を見ると社会が見える~では、刑務所の生活状況を通じて社会的弱者への対応を見ることができ、日本の刑務所に対する課題や他の国の刑務所の取り組みを考えています。また、刑務所の内部や社会政策についての情報が提供され、社会問題に取り組まれていることが伝えられます。

刑務所のイメージと外国の刑務所
ところでみなさん、たまに刑務所行くことって、まああるかなと思うんですけど、どうです?
-ないよね。
-ないですね。そんな、なんか、ちょっと公園行きますみたいな。
-ノリではないですか?
-ないですね。
-まあ確かに、僕もさすがに、公園に行くよってノリではないですけども、
どうですか?年5,6回はまあ行きますよね、刑務所って。
-私ね、4,5年行ってないな。
-あ、そんなに?あ、コロナだからってこと?
-そうそう、コロナもあって。
-うん。あ、日本のだからでしょ?世界中の刑務所はどうですか?
-それはね、かれかれね、10何年行ってないな。
-あ、そうですか。で、今日はですね、刑務所を見れば、その社会のことがわかるっていう風に犯罪学者は考えていますので、
3人でいろんな刑務所の話をしたいと思います。
丸ちゃん教授の罪な話。市民のための犯罪学。
刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康裕です。
同じく刑事司法未来の山口由紀です。
南口文です。
このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送る、これまでとは異なった視点から、罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学・刑事政策の話について、わかりやすく解説をしていきます。
おがたいテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
-よろしくお願いします。
タイの刑務所とアメリカの刑務所
-今日のテーマは、刑務所の歩き方ということなんですけど、なんか海外旅行雑誌のタイトルみたいな感じになってますけど、どういう内容なんですかね。
-そうですね、なんか世界のあちこちのね、台湾の歩き方とかハワイの歩き方みたいな感じですよね。
今日のテーマは、刑務所の歩き方です。
じゃあ皆さん、いろんな刑務所に行かれてると思うんですけど、山口さんちなみにどこに行きました?
-そうですね、タイの刑務所に行ったことあります。
いきなり外国から来ましたね。
-僕ちょっと日本の刑務所どこ行ったっていうイメージで質問したんですけど、いきなり海外ので行きます?
-でもめっちゃ興味あります、タイの刑務所。
-ちなみにタイの刑務所ってどんな感じだったんですか?
-幼稚園みたいな感じで、壁に日本のアニメのキャラクターが描いてあったり、色使いとかもすごいカラフルで、
ぱっと見、第一印象は幼稚園みたいなところだなっていうのが第一印象でした。
-見た目がね。
それはあれなの?中の人が自分たちで絵描いてるってこと?
-おそらくそういうタッチの絵ですね。
-確かに壁に絵を描くところってちょくちょくあるかな?
日本だとめったに絶対見たことないよね。
-なんか意外だったのが、中でタバコが買えたりとか。
日本では全然そういうイメージなかったので、お金さえ持っていれば割と不自由なく過ごされていて、
あとミーティングみたいなのをしてたんですけど、前に威張ってる人がいて、刑務官かなと思って見てたら、実はその方も受刑者の方で、
めちゃくちゃ偉そうに、新入りの受刑者の人たちに指導してるみたいな場面もいて、日本とは結構違った印象だなっていうのを受けました。
-なるほどね。
-なんかタイが一番バッターに来たんで、一番世界のあちこちを歩いてそうな丸山さんはどんなところが行ったことありますか?
-結構ですね、日本の刑務所って多分20カ所以上は行ってるんじゃないかなと思うんですけど、
せっかくタイ言われたんで、結構海外どこ行ってるかって思い出す限り台湾でアジアで言うとね、オーストラリアでしょ?
ドイツとオランダとポルトガルも行きましたね。
アメリカ2年住んでたんで、アメリカの刑務所も結構行きましたね。
例えばアメリカの刑務所って、結構セキュリティ、どこの刑務所もそうですけど、なかなか大変なところで、
例えば入るときにですよ、受刑者の方たちとすごい近くに接するんで、仮になんか自分を盾に取られて逃走を図ろうとかされたときに、
一緒にもう打ち殺しても文句を言わないとかにサインしないといけないんですよね。
-結構な緊張感ですね。
-これそうですよ。で、嫌とも言えないしサインしますよね。
打ち殺してもというより何があっても文句は言えないというふうにサインするんですよ。
で、そういうのをサインするということは相当離れて歩くのかなとか、日本の刑務所って3階に行ったりすると、
まずこの中の方とすれ違うことがないように計画されて歩いたりして、仮にそういう場面に出くわしても顔が合わさないような状態で通り過ぎるみたいなのがするんですよ。
で、そういうアメリカでサインしたものがあるから相当離れるのかなとか、実際会わずに行くのかなと思ったら、むっちゃ近くにいるんですよね。
満員電車とは言わんけど、普通に混んでるぐらいの電車ぐらいの間を通っていくんですよ。
えーってさっきのサインして全然近くないとこにいるのかなと思ったらこんな近くおるみたいなところをガンガン歩いていって、
で、みんな中野市は気さくなんで、これまた日本の刑務所の3階とか行くと、3階に来た人にもちろん話しかけるとか、
なんならそっちの方を向くだけで懲罰を与えられてしまうという場面もあったりするんで、
だから日本の3階に行くときって超学生連れて行くときも注意をして、
彼らは僕らがこう来ることでそういうことを受けることがないように、僕らも最新の注意を払っていこうぜっていうのは、
これは学生たちによって日本の施設に行くときはそういう風に注意するんですけど、
いやもうそのアメリカとかだとガンガン普通に話しかけて行くし、その間こう歩くんですよ。
中でカリフォルニアの一番セキュリティ高いところの刑務所に行ったんですよ。
で、絶対お前青い服着てくんなよって言われたんですね、事前に。
でもちょっと小マシな服が青めのジャケットとかしかなかったんですよ。
完全に忘れてて、で入り口まで行ったときに、お前青いの着てくるなって言っただろとかって言われて、
で、確かに中の人青い服着てって、これがその出てはいけないところとか歩いていくと、何なら上から撃たれるかもしれないわけじゃないですか。
で、なんかちょっと偉い人が出てきて、まあ俺がそばにいるから大丈夫だろうとかって中に入っていくんですね。
なかなかやってしまったなと。それなりにちょっと離れたところまで車で行ってるんで、今更着替えに戻れないなってなって。
で、まあそういう体験をしてたんですけど、なんか身近に中の人たちとすれ違ったり、はいとか言いながら歩いていくんですけど、
そんな状態の刑務所でも、すごい重々しい状態で周りにガードの人がついて、自由に手が動けない状態みたいな感じで歩いてくる人がいるんですね。
で、そもそもその刑務所自体がハイセキュリティだから、こうやってはいとか言ってる人たちもそれなりの犯罪あった人たちなんですけど、
がっつり周り囲まれて自由にできない状態で来る人って、あの人はどういう方なんですかって聞くと、いや死刑囚ですと。
死刑囚の方もその外一緒にね、ガードと一緒ですけど歩いてって。
だから日本だとね、刑務所には死刑囚いないじゃないですか。
建物は別に、同じ敷地の中で建物は別なんですけど、中庭というかグラウンドというか、そこをこう運動時間とかに関してはそういう前後セキュリティの人がつくんだけど、その辺をこう一緒に歩かれるっていうのもありましたね。
ドイツの刑務所と日本の刑務所
なんかその日本の刑務所との違いで言うと、私もね、私も話していいですか。
もちろんですよ。今日だって世界の刑務所の歩き方ですもんね。
すごい前ですけど、ドイツのハイセキュリティの刑務所に行った時に、すごい壁も高いし、刑務官の方たちは銃を持って立っておられるような、もうすごく厳しいところで、女性は絶対男性と男性の間に立って。
これ日本でもありますよね。
日本もあるんですけど、その時にすごくあの、パッて部屋に引きずり込まれたら、もう助けれませんみたいな説明があったんですよね。
で、そう思うと、私その時って日本の刑務所何か所も見た後やったから、そうは言っても、日本でのイメージで行くわけですよ。
刑務官の方が一緒に歩いてくださって、受刑者の方は遠くにいらっしゃる。
って思ったら、ドイツもさっき丸山さんおっしゃったように、めっちゃすぐそこにいっぱい普通に歩いてあるし、なんか洋服が刑務官の方と受刑者の方とあんま違わなかったと思うんですよね。
みんな普通の服着てはったから、誰が受刑者で誰が刑務官かもよくわからないから、確かについでに言えば私らだって性別が違うと見た目でわかるかもしれないけど、なんかよくわかんないじゃないですか。
これ確かにパッてその辺に引きずり込まれるとか、もしね、そんなことになったらすごい自分ももちろん怖いし、相手にも迷惑かけてしまうし、これ大変なことやなって。
やっぱ日本の刑務所ってそういうの絶対ないようになってますよね。
いいか悪いかってそれぞれの国のあれがあるんですけど、例えば日本の刑務官の方たちってその武器というか、もちろん銃なんかは普段から持ち歩かないんで、そうじゃないところでそういう危険なことがないように徹底されて管理されていますし、
その分中の方の自由度が制限されるけど、でも安全なところだしとか、非使用者の受験者の方たち同士でもそんな争いは海外に比べて全然ないし、そういう意味では安全性は高いっていうのが確保されてるんだけど、一方でこの自由の抑えられてて。
海外だとそれは自由なんだけど、そういう問題が起きるかもしれないってことがあるってことですよ。
自由に歩いておられて、自由に喋っておられて、だから刑務所の中でも生活をしておられる感じが外国から行った私の目にも見えるけど、日本の刑務所ってあんまりその中にいらっしゃる方たちが人間らしい生活をしているところを見たことはないなと思うんですけど。
ポルトガルの刑務所のセラピューティックコミュニティ
その点でいくと、僕ちょっと衝撃的なポルトガルの刑務所の中でTCやってるとこあったんですよ。初めて聞く人には伝わらないかもしれないのでちょっと解説しますけど、セラピューティックコミュニティっていって、当事者たちだけで当事者が抱えている問題の解決を図るっていう、それでコミュニティを作ってるんですね。
で、TC言うても刑務官はその中にいて、その管理はしてるだろうと思ったんですよ。その説明聞いたとき、ポルトガルの刑務所に行ったときに、いやこの中にTCあるんだよって言われて、さすがにミーティングするときとかプログラムするときは本人たちでやるだろうけど、ずっと何かしらの刑務官なり誰かが管理してるんだろうと思って。
もちろんね、建物全体は管理されるでしょうけど、このビルだよとかって入ったら、本当にそのフロア全員TCしてるんですよね。
受刑者の方たちだけでされているってことですか。
タイも同じでした。
本当?
さっきミーティングって言ったんですけど、実はTCだったんですけど、受刑者の方だけでやってて、受刑者の方が真ん中に立ってすごい仕切ってて、日本ではありえない光景だなっていうのがあったんですけど、ポルトガルもTCを受刑者だけでやってられてるっていう。
タイでもポルトガルでもこうでしたってなったら、日本ではってなるんですけど、日本でもやってるとこはあるけど、私のイメージとしては職員の方がある程度一緒にいるイメージなんですもんね。
強いて言うと、やってるとすると、例えば薬物依存離脱指導とか特別改善指導の中の一つの授業とかに外部のそういうセルフヘルプの方が来られて、例えばダルクとかマックとかそういう薬物依存からの回復を支援するような当事者たちのセルフヘルプのようなことをされている人たちが講師としてきて、そのプログラムの中は自由に言いたいことを言いましょう。
だから刑務官のそういうプログラムが始まる前のって正直に今すぐ薬を使いたいんですとかって言えない状態なわけですよね。そんな使いたいですとか言うと刑務官が何言ってんだとかって言うし、かといってそれわかるよって刑務官の人が言ってもあんた使ったことないでしょってなるわけですよね。
となるとやっぱりそういうふうに実際に苦しんだ経験があったりとか、回復って難しいなっていう経験をされている外部からの講師の方が来て、こういう時に使いたいんですよねって言った時にわかるって言ってもらうことで、なんか当事者同士だからこそ打ち解けて話ができるみたいな、こういうプログラムは日本でもちょくちょくやってたりはするようになっては来てるんですけど、完全にそのプログラムだけじゃなくて居住空間もTCのようにやるっていうのはすごいですよね。
そういうことか。そっかそっか。日本の刑務所だとちょっと雰囲気が違いますよね。
プログラムの時ですよね。薬物依存離脱指導の90分を12回とか、そういうプログラムの時には来て自由に話せるけど、やっぱりでもその子でも部屋の中にやっぱり刑務官の人がいて、そのプログラムを進行するのは外部から来てる講師の人たちがやったりするんですけど、そこでも結構TCっぽいことはしてますけど、100%のTC状態は作れてるわけじゃないんですね。日本の中だと。
プログラムの人たちが驚いたっていうのは、その居住空間も本人たちで基本的にはこうしてるっていうのを見て、お、すげえと。
じゃあ丸山さん、住んでたことのあるアメリカでは色々見ておられると思うんですけど、他にどんなところがあるんですか?
アメリカの刑務所の新聞社と週末公勤
面白いもんでいくと、例えばですね、受刑者の方たちで新聞社を作り上げて、作り上げてというか、これも100年くらいの歴史あって、もちろん中のことも書くし、外の情報を中に伝えたいっていうことも書いたりするんですけど、新聞書くときにインターネットとか繋がるパソコンがないんで、結構制限されてるんですけど、中でこういうことが起きてますよとか、新しく新聞で出たニュースを中の人に伝えるとか、
中の問題を外に伝えるとかっていうのを新聞社立ち上げてて、僕がちょうどカリフォルニアの刑務所に行ったときに、当時の州知事が、もともとカリフォルニアって死刑は法律上存在はするんですけど、10年以上執行しないと事実上廃止国とか廃止州って言うんですよね。
カリフォルニア事実上の廃止州なんですよ、死刑を。もうずっとやってないんで。で、今後もずっとやらないということを完全に宣言しちゃったんで、それこそさっき言った死刑州の建物から、ドラッグで死刑を執行しますよね。その執行する台とかを全部運び出したんですよ。その死刑州の建物から。もう使わないんで。
知事がこう言って死刑の機械が運び出されるっていうやつが一面トップになってたんですよ。
いい新聞やね。
びっくりするです。これはさすがにこの刑務所ではこれが一面トップだろう。
そりゃそうやわ。
だからその宣言が出て直後で多分日本人初だと思います。本当にすぐ直後に行ったんで、刑務所に。で、これも外部にも出していく。すごいしかも歴史ある。
100年ってすごいよね。
でしょ。
なんか所変わればですねって感じよね。なんか考えたこともなかった。
あとね、ジェイルやったけど、すごい昔から。今だとさ、例えば日本でもミネとかでやってるんじゃないかなと思うんですけど、食事を運んでいく機械があるんですよ。
で、廊下とか歩いてたらちょっと避けてって言われて、え、何?って振り向いたら後ろにもう食事運ぶ機械が近寄ってきてて。
ロボットが。
そう。そこ道開けてってこいつ迷い寄るからって言って。そのまま入ってって建物に。で、その建物の中まで行ったらその順番に取りに来るっていうので。
あれ結構古くからやってると思います。機械古かったから。
その辺は働き手が減るとか、そういうことが起きてくるといろんな国の刑務所で、もちろん日本もロボットに助けてもらうところは増えることではありますよね。
もう一個でもアメリカで言っておきたいのでいくと、アメリカだけじゃないかもしれないんですけど、ものすごいたくさんプログラムが用意されてて。
そうね。
で、自由に選べるし、やりたくなかった強制ではないから無理やりさせるものでもないんですけど、しかもそのプログラムがすごい多種多様で、
例えばアートプログラムだとこうアートを通じて人と接するとか、なんか新しいものを生み出すっていう。
これはでもまだ想像つくじゃないですか。だけじゃなくボードゲームやろうぜとか。その遊びを通じてコミュニケーション取るとかそういうプログラムに使われたりとか。
さらにインターンみたいに近所の大学とかからマスターの人とかドクターの人がそのプログラムを実施しに入ってきて、仲の人と一緒にやるとか。
そういう意味では外に開けているようなところでしたね。
なんかそういうのが日本の場合、刑務所に見学に行くって言ってももう名簿出して。
そうですね。
結構大変なことじゃないですか。プログラムをするって言って行かれる方たちも、そんなお気軽にはいけないし、仲の方との交流のあり方とかも、
なんか名前を呼び合ったりしないみたいなとか。
ここもあるみたいですね。
刑務所での外部プログラムと自由刑
あったりとか。でも刑務所の中も社会やし、みんな社会に戻ってきはる人なので、もうちょっと社会に近いそういうね、その辺の大学から結構しょっちゅう人来るよとか。
仲の人たちが外に出るのは確かに刑罰中だから簡単じゃなくても、外から仲に会いに来るとかはできる国もあるのかなってちょっと思ったんですけど。
外部に働きに出るっていうところも結構、これ日本でも存在はするんですけど、外部に行くっていうのはまあまあありますね。
今ちょっとなかなか出にくい。もちろん出にくいんですけど、ただ外に働きに行くっていうのも結構あって、
この流れでいくと、例えば週末公勤とか週末だけ収容されるとか。週末公勤ってどういうのかって言うと、例えば刑罰の内容が100時間の収容とかなんで、
実はこれちょっと日本の中だと想像しにくいでしょうけど、100時間自由制限されるのに連続して100時間じゃなくてもいいじゃんとか考えるわけですよ。
例えばほら、1ヶ月とか2ヶ月とか短期でもグッと入っているイメージでしょ、収容施設って。じゃなくて、例えば金曜の夜に刑事施設に帰ってきて、土日を過ごして月曜の朝に刑務所から職場に行き、
月勤は自分の家で過ごして、また金曜日の夜に刑務所帰ってくるとか、週末公勤って言うんですけど、これが最終的に金の夜から月の朝までのこれのトータルが100時間になれば、
その人の自由の制限を100時間、連続じゃなくて飛び飛びでやって収容するっていうような、週末公勤ってやり方もあるし、多種多様なんですよね。
なんか外で仕事しながらっていうのができるってことですもんね。
むちゃむちゃいいポイントです。これ結構短期でもやっぱり自由刑を受けて離れてしまうと日常生活からね。
で結局なんか社会に復帰する時って難しいのは住むとことか仕事とか家族関係崩壊とかめちゃくちゃ本当は自由刑って刑罰としては自由を制限するってところが刑罰内容にもかかわらず、
自由以外のものをいっぱい失いがちですよね。さっき言った仕事を済むところとか。
じゃあここの確保がまた難しいので週末公勤すると日常生活はそれなりに続けれるんですよ。もちろん制限はありますよ。
金曜の夜お前付き合い悪いな飲みに行こうぜとか言っても、いやちょっと今日は帰らなあかんねんってやつを何回かやらないといけないんで。
それは一部制限されてますけどただ自分の普段の家も家賃も払い仕事続けられるから。
で日常生活が続けられつつでその制限としての何時間が終わったらそのまま普段の生活に戻るっていうのができるんでそれも目的としてされてるやつですね。
週末公勤。それって例えば私火曜日は時間取れそうなんですけど毎週火曜日。
選べるかってそれは無理じゃない。そもそも週末言うとるしね。
平日そうですよね。週末限定で。
プレクシブルに選べるかってこと。
ちょっと今週は火曜日暇なんで火曜日10時間行きますとかそういうのは無し。
病院勤務なんで水曜の午後と土曜の午後でお願いしますとか無理やろ。
そうですよね。
次の話いきます。
刑務所の生活状況
今の話だと仕事続けながらとか近所付き合い続けながらとかなんかそういう受刑っていうのは日本で考えると全然イメージがないんですけど
そういう社会関係とか人間関係大事にしてる刑務所でテレビで取り上げられるのってノルウェーじゃないですか。
そんなお話も持っておられますか。
ここがまず前提として確かに矛盾してるのが前の方のエピソードでも話したかなとは思うんですけど
社会に復帰する練習とか社会に戻ってきて生活をするっていうような練習とか土台作りを一番社会から隔離されてるところでやってるっていう矛盾があって
当然まず第一命題としては刑罰として自由を制限する保安施設だってところが優先されるのでそういうことが起きるんですけど
一方で多くの人は刑務所に求めているものって社会復帰に対するプログラムとか改善構成をする場所っていうのを両立させようとする結構難しいところがあって
それが今例えば南口さんが言ってくれたようなノルウェーの刑務所とかだとなるべく社会に出て必要なスキルが得た方がいいって
例えば朝起きて何か食べたいなと思った時に食堂みたいなところ行って
冷蔵庫の中には食材がたくさん入ってて自分で料理するんですよ
で食べたい時に食べたいものを作ったりできるんでしかも人と相談して話しながら
これは日本の刑務所だとやっぱり一律に起床時間があって最初の布団たたんで掃除みたいなのがあって
食事が運ばれてきてそれをずっとピタって待つわけですよね
でご飯を食べて改善して返す
でも日常生活で朝起きて座っててご飯出てくるってまあないわけじゃないですか
となるとやっぱり社会の中で必要な能力っていうのは人と相談したり
もちろん一人でも食材はちゃんとどれを今日は食べようかとかどうやって料理しようかとか
こういうスキルをつけないと社会の中ではなかなか生活しづらいわけですよね
となると社会の中で必要な能力をまずここで身につけようっていうのがあったりします
最終的には社会に出ていくっていう人がほとんど大半である中でおっしゃるように
社会生活とめちゃくちゃ隔絶されてなんか歩く時は行進するとか言葉を発する時は許可を取るとかってなると
むしろそこから社会に出た時つらそうですよね
ちなみにこの北欧関係でいくと映像資料でしか知らない情報人はなるんですけど
ノルウェーの刑務所でみんなが驚くようなことがまだまだたくさんあって
例えば受験者の方が休暇取って家帰るんですよね
免業日っていうか作業を今日休めますよっていう日なんじゃなくて
家に帰るんですよ
帰ってましたね私もなんかそれ見た気がする
3日休み取れたんで家帰りますとかつって
で3日後にまた戻ってくるんですよね
こういう休業制度って結構積極的にされてるみたいで
これ結構すごい合理的なのがやっぱり帰る場所の確保が一番大変なんで
頻繁に帰っているのが大事とか
ほら最近ドキュメンタリーで出てた絵本の読み聞かせみたいなのを
子供に対する発信を動画で撮ってとか録音してとか
それなんかダットが人形とか使いながらお父さんだよみたいなことをやって
それを子供が見て普段から見れるとお父さんどんな感じで
お父さんの声を頻繁に聞けてて
でその人が出所してくる時にお父さん帰りっていう風な
家族の崩壊も防げたりするので
こういうなんか家族関係をうまく生かすような
もちろんそこに全部背負わすわけじゃないし
修復できるならですよもちろんね家族関係が
修復できる家族関係のところにはそういうアプローチをして
受け入れ先として安定する方が参犯の防ぐのにもとても役立つので
そういうプログラムちゃんとしようとか
いろんな国がいろんな対策を取ってますね
世界の刑務所いろいろ話をしてきたんですけど
一番最初に刑務所を見ると社会が見えるとおっしゃってたんですけど
もうちょっと説明しておいてもらっていいですか
僕らの世界で超有名な学者にフランス・フォン・リストっていう人がいて
同性同盟で音楽家のリストですね
クラシックミュージックの同性同盟のいとこらしいんですけど
フランス・フォン・リストさんっていうのが刑事法学者にいまして
彼が残している言葉に最良の刑事政策とは最良の社会政策であるって言ってるんですね
社会政策がうまくいってるところは刑事政策がうまくいってるし
刑事政策がうまくいってるところは社会政策がうまくいってるって言うんですよ
これの結構延長戦で刑務所ってあらゆるところの社会的にいろんな弱者というか
いろんなことの被害があったりもちろん加害もしてるんですけど
っていうような生活状況に追い込まれてる人が来るところなんで
そういう人たちにどんな対応を取ってるかっていうので
その国がそういう社会的弱者の人たちにもどういうふうな対応を取るかって結構見れるんですよ
ノルウェーの刑務所
世界中の研究者としてはその国の政策がうまくいってるかっていうのは
刑務所を見るとこういうふうな自立を助ける国なんだなとか
生活で困ってる人に対するサポートを得てこうする国なんだなってことが結構わかるんですね
やっぱり最後に伝えておきたいことでいくと
だいぶ前に話した話なんですけど
日本には知的障害のある方とか日本語が不自由な方とか高齢者
日常生活が送りにくいってところで
あらゆるところでここでは助けれませんって言った人が来る受け皿にもなっているので
こういう人たちをそういう社会福祉とか社会の中で受け入れないで
刑務所に受け入れている状態が起きているから
これ結構世界中の研究者から見ると日本の刑務所見られたら
日本っておもてなしって言ってるけど
社会の中でそういう人をサポートしないで
結局刑務所に入れてそういう最後を送らせるような国なんだなって思われてしまっていることは
これは僕としては結構恥だなと思っているので
ここは僕も何とかこういう番組を通して
いやちょっと皆さん犯罪に対する見方を変えて
もちろん被害が出ないように犯罪が起きないようにしつつ
じゃあそういう犯罪が起きた背景に何があったのかなとかっていうのを考えながら
刑務所じゃないもちろん刑務所も一つの答えですけど
刑務所じゃないアプローチができるならそれはどうなるのかなということを一緒に考えたいなと思っています
犯罪学の視点からの見方
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために
犯罪学の観点から円溜めを見ていきたいと思います
今回のおすすめはマイケル・ムーアの世界侵略のすすめです
マイケル・ムーアの世界侵略のすすめは2015年のアメリカ映画です
ボーリング・フォー・コロンバインや歌詞911など
アメリカ国内の様々な問題を独自の観点で切り込んできた
マイケル・ムーアによる世界侵略をテーマにしたドキュメンタリー作品です
度重なる侵略戦争が良い結果にならなかったという
アメリカ国防総省幹部からの切実な悩みを持ちかけられた
ムーアが自身が国防省に代わり侵略者となって
世界各国からあるものを略奪するために出撃することを提案するという内容です
アメリカ内蔵されている当たり前になっている文化とかたくさんあると思うんですね
働き方もだしファーストフードがどうとか家族のあり方はこうだみたいな
ドラマとか映画を通じてやっぱりハリウッドとかからいろんな影響を受けていて
世界に影響を与えるんですけど
アメリカでは当たり前だなと思っているようなものが
実は世界各国で全然違うんだということは
マイケルムーアっぽいそれを侵略してきてやるぜとか
奪い取ってきてやるぜとか言いながら世界各国回っていくんですね
例えば小学校の給食のあり方とかに関して
アメリカのランチタイムとかすごいレッドを作って
ワンプレートにピッチャーンみたいなのを乗っけて食べるみたいなんですけど
例えばフランスの小学校だとフルコースで出てくるとかね
それは食育も兼ねるわけですよ
地産地消でここで取れる旬のものはこれだし
こういうふうにテーブルマナーって受けるんだよとか
食事の時はこういうふうな会話を楽しむもんなんだよみたいなのを
食育しながらやってたり
アメリカの給食と全然違うやんとか言って
これを奪えてやれとか
例えばイタリアの働き方の昼間からなんかねちょっとワイン飲んじゃってとか
っていうのとかを見て何時間働くとかじゃないんですか
2ヶ月バカンス取るんですかとか
いろんな文化のところ回って
その1個にノルウェーの刑務所に行くっていうのがあって
で普通犯罪者はちょっとこういう厳重にやって
で罰を与えるってところが刑務所のはずなのに
ノルウェーのやり方が
え、こんなに開放的だし
むしろなんか罰を与えてるってイメージじゃないけど
裁判少ないんですとかっていう
アメリカと違うことがあるのかっていうのがたくさん回る中の1個に
その世界の刑務所の1つとして紹介されてるんで
この映画はぜひおすすめです
なんか楽しく見れそうですよね
めっちゃ楽しいです
丸山先生に解説してほしいエンタメ作品がありましたら
番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください
今日のテーマは世界の刑務所の歩き方ということで
お話ししてきましたが山口さんどうでしたか
刑務所はすごい悪い人たちが入ってるっていうイメージだったんですけど
終末後勤みたいな制度が取り入れられてる国もあって
出てきた後も普通に社会で生活できるようなシステムがある
というのはいいなというふうに思いました
そうですよね
なんか世界を見れば一択じゃないやり方って
絶対に何が正解ってわからないと思うんですよ
問題はいっぱいあると思うし
だけど日本でやってるやり方だけじゃないことを
まず私も知りたいし
刑務所の内部と社会政策
皆さんにも知ってもらって
なんかもうちょっといい方法他にあるんちゃうかとか
そういうの分かるきっかけってもっとあったらいいなって思いました
コロナがかけてこれから皆さん旅行がまた増えてくると思うんですね
で皆さんもぜひですね
この国の刑務所ってどうなってるのかな
ということから
例えば刑務所の中を通して
この国はどんな社会政策を取ってるんだろうかとか
そういう社会的にそういう場に追い込まれている人たち
もちろん被害者も加害者も含めて
どういうふうな対応してるのかなっていうのから
この国こんなふうに
いろんな社会問題に取り組んでるんだなって
見てもらうのもいいかもしれないですね
さてこの番組では
感想や質問リクエストなどをお待ちしております
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください
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毎月第1第3火曜日の夜9時半から
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罪な話で裏話を開催しています
ポッドキャストで話しきれなかった内容や
スペースに参加してくださった皆さんの質問にお答えしています
こちらのご参加もお待ちしております
また私が所属する一般社団法人刑事司法未来でも
犯罪学や刑事政策について発信しています
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ではまたお会いしましょう
お相手は丸山康裕と
山口由紀と
南口文でした
31:47

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