1. 丸ちゃん教授のツミナハナシ-市民のための犯罪学-
  2. #052 お粥と雑炊ぐらい違う⁉︎..
2025-04-08 40:43

#052 お粥と雑炊ぐらい違う⁉︎刑事政策と犯罪学

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【トークテーマ】

・3つのフィルターで犯罪かどうかをみる

・なんでそれを「罰したい」と思うのか

・一個人の問題なのか社会の問題なのか

・理論かエビデンスか、それが問題だ!

・ダメと言われたら人はやらないのか

・刑事政策と犯罪学は両輪になっている


【キーワード】

犯罪心理学、犯罪社会学、社会学、法学、刑法、刑事政策、構成要件、違法性、有責性、正当防衛、犯罪原因論、アメリカ犯罪学会、当事者犯罪学、convict criminology、批判的犯罪学、critical criminology、実証研究、スケアードストレート、交通安全教室


【犯罪学の観点から語るエンタメ】

「ビヨンド・スケアード・ストレイト (Beyond Scared Straight)」

制作:A&C(2009年~)

https://www.aetv.com/shows/beyond-scared-straight

※日本語字幕「刑務所1日体験」

https://www.amazon.co.jp/%E5%88%91%E5%8B%99%E6%89%801%E6%97%A5%E4%BD%93%E9%A8%93/dp/B081H5MZM8


※キャンベル共同計画の検証

https://crimrc.ryukoku.ac.jp/campbell/library/pdf/crimejustice/27_r.pdf


●2026年の配信継続を目指して、クラウドファンディングを実施します。

リスナーの皆さまのご支援で成り立つ番組です。どうぞよろしくお願いいたします。

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<過去のエンタメ一覧>

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サマリー

お粥と雑炊の違いを食文化を通じて考え、刑事政策と犯罪学の相違について深く掘り下げます。今回の内容は、これらの分野の特徴やアプローチの違いを明確に説明し、犯罪学に対する理解を深めることを目指しています。このエピソードでは、刑事政策と犯罪学の違いや、法律における犯罪の定義について詳しく解説されています。特に、犯罪が法律でどのように定義されるのか、また社会現象としての犯罪の理解について考察されています。このエピソードでは、刑事政策と犯罪学の違いが議論され、特にコンビクトクリミノロジーやクリティカルクリミノロジーの観点からも探求されています。また、刑事政策の重要性やその学問としての意義についても考察がなされています。さらに、このエピソードでは、刑事政策と犯罪学の違いをより深く掘り下げ、実証研究の重要性や法学との関連についても議論されています。また、現実の犯罪プログラムであるビヨンド スケアードストレートが取り上げられ、その影響を分析することで、視聴者に犯罪学についての知見を提供しています。最後に、刑事政策と犯罪学の違いや両者の重要性について議論されます。

お粥と雑炊の違い
ところで、南口さん。お粥と雑炊の違いって知ってますか?
南口 真っ白のやつがお粥さんで、お鍋の残りの具入ってるのが雑炊ですよ。
卵のお粥とかないの?
南口 卵のお粥?卵入ってたら雑炊じゃない?それ。
そうやろ。
南口 嘘やろ。
え、じゃあ梅干し入れたり、市貧のお粥に。
南口 それがほら、彩り。お粥さんに梅干しっていうのはほら。
分かりました。風邪ひいた時に食べるのがお粥さんで、お鍋の後に食べるのが雑炊や。
南口 どんな定義なんやろな、ほんとは。
今調べますよ、今ね。お粥と雑炊でしょ。
南口 うん。
あのね、違うわ、ちゃんと。
南口 何?どういうことよ。
でも、具の有無とかじゃなかった。
南口 やろ?
コトコト煮込むのがお粥さん。
南口 うん。
で、お米、炊いてあるやつを入れてサラッと仕上げるのが雑炊。
南口 コトコトっていうのは生米っていうか、炊く前のお米を入れる。
コトコトするのがお粥さんでした。
南口 の違いか。なるほど。
共通点は両方お米ってとこですね。
刑事政策と犯罪学の共通点
南口 では、うちの番組っぽく、刑事政策と犯罪学の違いって何だと思います?
そりゃ、うちの番組で語ってるっていうのがまず共通項ですよね。
南口 共通、さすが。さすが全てをインクルーシブにしていく南口さんですね。
共通項。
仏のようだと言われてましたもんね、コメントで。
南口 ほんまに恥ずかしい。政策を考えるのが刑事政策で、犯罪を考えるのが犯罪学じゃない気がするな。
なるほど、いい感じですね。というわけでですね、第52話にして今更感あふれまくってますけど、
今日は刑事政策と犯罪学って何が違うんだということについて話していきます。
丸ちゃん教授の罪な話。市民のための犯罪学。
丸山 刑事政策、犯罪学を専門とする立庁大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康弘です。
南口 同じく刑事司法未来の南口文です。
丸山 このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送るこれまでとは異なった視点から、罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学、刑事政策の話について、分かりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
犯罪の定義とアプローチ
南口 よろしくお願いします。
丸山さん、我々も3年目に入っているのに、私今犯罪学って何ですかって感じのことにもごもご言ってしまったんですよね。3年もやってるのに。
丸山 あんまりこの番組好きじゃないから。
南口 めっちゃ愛してますよ。大好きですよね、もちろん。犯罪学って言うからには、犯罪を扱う学問ですって言ったら、シンプルな気はするんですけど、
その説明ってどんなですか?
丸山 日本で学ぶときに、犯罪学っていうのが独立した学問としては学びにくくて、学部がないじゃないですか、日本だと。
クリミノロジーのバカルティがないので、結局学ぶときにどのアプローチでいくかに違ってくるんですよね。
例えば皆さんが犯罪学って聞いたときに想像するのは、例えば犯罪心理とか、犯罪社会学とか、もっといろんな犯罪に関するものを想像すると思うんですけど、いわゆるでも犯罪学っていうのはソシオロジー系列なんですよ。社会学。
なので、犯罪学ってじゃあアメリカとか世界の本場の犯罪学は何をしてるのかって言うと、社会現象から犯罪を見てるんです。
で、僕らの法学ベースで考える日本の犯罪を研究するって言うと、やっぱり法学ベースのべき論関係とか、犯罪はこうやって成立するよって法律上考えるのから、どうやってそれに向かっていくかみたいなところが、ちょっと全然違ったアプローチなんですよね。
なるほど。私が日常の中で考える犯罪って、確かに法学ベースって言うほどかっこいいことかって言うとそうでもないと思うけど、でも確かに法学の、要は刑法で言う犯罪かどうかっていうことが、やっぱり犯罪っていう単語と結びついてる気がしますね。
そうなんです。南口さんでもそうなんで、多分多くの人は、例えばこういうことする人たちに罰則を当てればいいじゃないかとか、例えば路上でアルコール飲んでる人たちに罰則つけるとか、ゴミ捨てる人たちに罰則つけるとか言うけど、その罰則つけてその後どんな効果が出るか考えてますとか、そもそも罰則つけることでその人の行動をコントロールできると思ってるんですかとか、これはちょっと犯罪学チックですよね。
そうするとですよ、ちょっと復習っぽくなるんですよ。過去にも一回39回40回あたりの時にもちょっと犯罪ってじゃあ何かみたいな話ちょことだけしたと思うんですけど、多分私だけじゃなくて聞いてくださってる皆さんも普段思ってる犯罪って聞いた時にパッと出てくる犯罪っていうのは、要は社会的に犯罪になるかどうかだと思うんですよ。そんな話ちょっとだけ短めに整理しておいてもらっていいですか。
まず刑法が何してるか法学部でやってる1年生とか2年生で最初に刑法って学ぶんですけど、いわゆるこの世の中にあるなんとなく悪そうな行為がありますよね。
いろいろと。 そう、本当に何か明らかに悪いだろう、人が生まれて社会が作られてからずっとこれを悪そうだなっていう行為とかあるじゃないですか、例えば人を傷つけるとか人を殺すとかね。これも時代とか法律によって変わりゆくが、ずっとこれはやっちゃダメだろうなっていう極限のやつはちょっと置いておいて、ギリギリのラインって言ってくださいね、ギリギリのライン。
これって悪いんか悪くないんかってギリギリのラインのしっかりと法律上犯罪にするんか、法律上犯罪じゃないのか分けないといけないっていう行為がグレーなところのやつがいっぱいあるんですよ。
ありそうな気がする。 ありそうでしょ。例えばよ、今日可燃ごみの日じゃないのにごみ捨てやがってあいつみたいなんとか。 あかんやつ。
でしょ。こんな近所に行ったらうざってなるでしょ。 ご近所トラブルナンバー3に入ってるやつ。 ナンバー3のやつね。とかゲスな不倫繰り返しやがってこいつみたいな。
もう人間としてあかんやつ。 とか思うでしょ。それが犯罪なんか犯罪じゃないのか。なので道徳上悪そうとか宗教上悪そうとか、
この村ではずっと長年我々はこれを守り続けておるのじゃみたいなルール上悪いとかそういうものもあるね。
例えばこれはダメだよ、これはいいよってやつがあったりするんだけど、ただ我々社会を形成している法律上を犯罪になるようならないよって分けないといけないんですね。
グレーなとこにいるやつ。 どうにかしないとやっぱり刑罰とか裁判とかそういうの困りますからね。 その通りです。何故かと言うと犯罪にだけ刑罰を当てられるからです。
時に法律上この犯罪っていう定義するために刑法っていうのはあって、この行為は刑法上犯罪ですよって決めることをやっていくのが刑法がやっていることなんですね。
刑法上犯罪っていうのはこういう風に定義しますよっていうのが一応あって、一応ちょっといきなり難しいこと言うからいきなりハテナを飛ばさないようにしてもらいたいんですけど、犯罪っていうのは公正要件に該当する違法かつ有責な行為なんです。もう一回言いますよ。
公正要件に該当する違法かつ有責な行為ね。 これね法学部入って刑事法入門ぐらいでこれだけは覚えなさいってめっちゃ暗証させられるやつですよね。
僕もだって自分の授業だったらこれだけ覚えて帰りと。今日の帰り道、スイカとかタッチでICを通るときにね、公正要件に該当する違法かつ有責な行為と言ってタッチして、ドアが開いたら公正要件に該当する違法かつ有責な行為と言って電車に乗り、席空いてるじゃないかと思ったらたまたま運が良ければ座りながら公正要件に該当する違法かつ有責な行為と言って座り。
前田さんもういいよ。 もういい?こんだけ言ったら頭入るでしょ。 私も頑張って実は授業で言ってます。 でしょ?これ覚えたらもうほぼ犯罪は何かって言えてるようなもんなんですよ。 ただ中身ですよね問題は。
これ難しいのが、違法かつ有責な行為なんとなくわかるんだけど、公正要件に該当するってなんやねんって話になってくるわけじゃないですか。 なりますね。 で、イメージしてほしいのは、コーヒーフィルターかザルみたいなのが3つ並んでると思ってもらって。 縦にね。 もしくはハードルが3つ並んでるでもいいんだけど、要はその3つ超えて初めてその行為が犯罪かどうかを分けれるんですね。
で、なんとなくこれ分からないな、怪しそうやな、ちょっと悪そうな行為だなってものを上から古いにぽいに入れてみますよ。最初のフィルターに引っかかるかどうかを見ていくんだけど、この最初のフィルターが公正要件に該当するかどうかなんですね。いきなりこの公正要件に該当するっていうところがややこしすぎて、この時点で法学を学んで後編した、これから学ぼうとしてる人たちは心を閉ざすんですよ。
開いてもらいましょう。 開いてもらいますか。むっちゃ簡単に言いますよ。これね専門の人が聞いてそんな簡単なもんじゃないわボケって怒らないでほしいんだけど、公正要件に該当するかどうかっていうのは、むっちゃ簡単に言ったら六方の刑法に書いてある行為かどうかとか、特別刑法とか他もあるんだけど、要はこれやったらこうなりますって書いてあるやつかどうか。これが公正要件に該当するかどうかなんです。
ちょっとだけプチ情報を入れていいですか。これをねきっと丸山さんが説明してくれると思って、実はねそういうような公正要件というものが書いてる法律ってこんくらいあるんですって調べようと思ったんですよ。そしたらねページによっては700って書いてたり、ページによっては800って書いてたり、私たちは、私たちが生きてる社会に刑罰が定められている法律が全部でいくつあるかの一覧を持ってないって気がつきました。
でもねそのくらいあるんですって。
なるほど。だから世の中でこれかどうかわからないと、一応最低限書いてないとあなたその行為罰せられますよって言えないわけね。
はい。
で、例えばさっきのさ、下手な不倫繰り返しやがってってあるじゃないですか。
はい。
これ悪いと思うけど、でも刑法に不倫罪がないんで。
書いてないんですよね。
だから最初のフィルターでもう次のフィルターに進めないんですよ。
はい。
そもそも法律に書いてないから。
はい。
なので何かしら刑法に書いてある行為に、書いてあるぞこれって言うと最初のフィルター突破できるんですね。
構成罪に該当してるから。
そうするとめっちゃ下手な不倫と比べたら何でもないけれども、全く車通ってないところで赤信号を無視したっていうやつがですよ。
やっぱり道路交通法違反になるからその1個目のフィルターは通りますよね。
そうね。構成罪に該当してるんですよ。
うんうん。
で、次行きますよ。
はい。
さすがに刑法とか法律に書いてあるやつだから、もうそれやった瞬間犯罪やんと思うじゃないですか。
そういうのが多いと思います。
犯罪紙書いてるんでしょそもそも刑法にと。
そうです。うん。
でも僕これよく事業で言うのが、例えばですよ、鋭利な刃物で体を切り刻んで帰り地浴びながらむっちゃ笑ってる人いるとするでしょ。
はい。
これはもうやばいと。
だいぶ怖い。
法律上の犯罪の定義
肌から見てても怖いしね。
だいぶ怖い。
帰り地浴びながら笑ってるわけだから。
間違いない。
で、殺人罪か障害罪か。
そうですよ。
暴行か、何かしらの公正予言に該当する行為はやってるわけじゃないですか。
いややってますよ。
似合い似合わない。
はい。
でもそれは公正予言に該当してるかもしれないんだけど、その次の、これちょっと学者によって別れちゃうんだけど、
はい。
違法性で、そもそも正当業務行為だってお医者さんが手術をしてた。
そのパターンあり得ますよね。
だからすごい手術楽しいお医者さんが、えへへへって笑って手術してた。
まあできれば笑わんほうがいいけど、
うん。
まあでも、ちょっと似合ってしてしまう瞬間がもしかしたら成功したとかね。
そうよ。
例えばめっちゃ難しい手術。
そう。
やりきったみたいな時の、
そう。
瞬間を切り抜いただけかもしれないもんね。
そうね。だからそんな笑おうが笑う前が手術成功してくれる人のほうがいいでしょ、そんなことなら。
いやそれはそうですね。
みたいに、公正要件に該当するような行為なんだけど、
それがすぐさま違法性じゃないよっていうのがあったりするわけよ。
はい。
もっと皆さんに身近なやつでいくと、
正当防衛とか。
そうですね。
こういうのは、例えば人傷つけたんだけど、
そうせざるを得なかった状況で、
自分の体を守るためにお舌怪我させてしまったとかってこれを言えばもう正当防衛ですよね。
はい。
これはもう違法性がなくなるんです。
公正要件に該当してたけど、
違法性がないってことになっちゃうんだけど。
二個目のフィルターですね。
そう。これも突破したとするじゃないですか。
警報とかに書いてある。
違法性もなくならない。
さすがにこれは犯罪だろうと思ったら最後のフィルター残ってまして、
責任取れるかどうかっていうのがあるんですね。
子供さんとかってやつですよね。
そう、さすがですね。
と、日本でこの問題になるのは子供かどうかっていうことと、
もう一つは精神障害を持っている方。
責任能力がないというふうな可能性があるぞっていうやつですね。
そう。なのでこのフィルター三つ目突破して初めて、
その行為が法律上犯罪ですよっていうのが定義されて、
法律上犯罪ってなったものだけ刑罰を当てれるから、
世の中にある行為の中で何となく悪そうが本当に法律上犯罪なのと、
そうじゃないのはわけないと、
法律上犯罪になったものだけ刑罰を当てれるから。
こういう活動というか解釈とかやっているのが刑法ですね。
そこまで三つのフィルター全部通り抜けて、
犯罪があったよっていうのが、
一般的にでも日常的にニュースで見たりする犯罪って、
そういう話ですよね。
犯罪学の視点
でもちょっとスタートに戻って、
犯罪学っていうのは少しその切り口が違うみたいな話だったと思うんですけど、
そうすると犯罪学の対象、犯罪学が興味を持っている犯罪っていうのは、
今言ってた刑法上犯罪になるっていう犯罪、
その三つのフィルター通った最後の犯罪に限るもんじゃないぞっていうことなのかでしょうか。
いいとこなんですけど、
だから犯罪学で犯罪をどう定義するかっていうよりは、
その犯罪を取り巻く社会現象とか、
人がそれをどう捉えてるかとか、
もうちょっと大きな視点で見てるんですよね。
それに興味があるんですよむしろ。
これをやったら犯罪になるかどうかっていうよりは、
それをやったら何で犯罪と人々は考えるのかとか、
そういう行為を取った人に何でこういう刑罰をあてるのかっていう社会現象を見るんですよ。
例えばね、このやり取りの中で実はもうすでに、
本人気づいてないけど南口さん言ってたのは、
なんかゲスなふりに繰り返す方がなんとなく悪そうやのに、
赤信号誰もいいひん道で赤信号を無視した瞬間に、
そっちの方が何で罰せられるのが不思議だっていうことを言ったじゃないですか。
なんかフィルター的に適切じゃない感じがしてしまいますよね。
でしょ。だけど、じゃあちなみに本当に誰もいいひん道で、
本当に何も起きない時ですよ。
の夜中に誰もいいひんしすげえ長い信号やから、
ここギリギリ赤になるけど行ってしまえみたいな人を徹底して追いかけてって、
罰して刑務所入れるとまで思うか多くの人がと。
まあルール違反ではあるんですよ。
だけど罰するかっていうと、なんかそこまでじゃなくていいような気がするんですよね。
だから僕が例えば国会に参考人で呼ばれてお話したときみたいに、
薬物のあの時は対魔でしたけど、
使用剤が必要かどうかって話したときに、
必ずしも罰則が問題指標を減らせるってことは世界ではエビデンス出てないんで、
より効果的に減らしていくには罰則じゃないんじゃないかみたいな話をすると、
時々ネット上荒れたりするんですよね。
直接僕にじゃなくてもそういうことを言うネット上にいたら、
対魔くらいいいじゃないかとか、
使用はいいじゃないかとかっていう人ってすごいバシンゴ受けるんですよね。
で、ここ法治国家だから、
法律が守れへんようになったら出て行けとか、
海外では対魔使用オッケーって言ってる国いっぱいあるんで、
なので日本は法治国家で、
それはダメなんだから、
それはもうダメな行為なんで守れないので出て行けとか、
確かに法律を守るのは正しい。
それは間違ってないんだけど、
間違ってないんだけど、
じゃああなたは、
法定速度40キロの道を、
お前41キロで走ったことないんやなと。
そうですよね。
で、仮にあったとして、
それを徹底的に追いかけてってバシって刑務所行けって思ってますかと。
そうですよね。
これ何が言いたいかというと、
別にみんな40キロ守って、守らんやつを捕まえろって言ってんじゃなくて、
実は法律ではダメだと言いながらも、
それぐらいいいんじゃないかと大多数の人が思ってる行動があるんじゃねってことです。
僕が言いたいのは。
いやそうですよ。
よく考えたらですよ。
先ほどのスピード違反の件に関しては、
あそこはよくやられるというポイントがあるじゃないですか。
で、私も某署において、
毎日車を運転していた時期にですね、
そこは右押し、左押し、広々と何十メートルも畑の真ん中の道なんですけど、
その突き当たりの角のとこで回ってはるわけですよ。
回ってはるわけですか。
で、いや私が悪いですよ。
分かってます。
タチで死にんかった。
私が悪いんだけれども、
そこでピーと吹かれる悔しさ。
飲み会の度に、
大体その半年に1回とか年に1回とかの飲み会の時に、
誰か1人や2人そこでやられてるんですよね。
飲み会のために。
飲酒運転でってこと?
違う違う。みんなで集まるじゃないですか。
そしたら、何かそういう話になった時にやっぱり出るんですよ。
あっこはスピード違反とか捕まえん方がいいと思う。
みたいな。
話題が出るってことね。
大体グルーパーっている人の、
誰か捕まってたりとか。
年に1人1人行かれてると。
ああとか、あそこ新人はやられねえあそこなあって。
そうやねえって新しい方がいらっしゃったら、
そうやなあってなったりとかするんですよね。
少なくとも今の話は、
そんなところで一旦停止しなこいつとか、
スピード違反したなお前とかっていうそっちを叩くんではなく、
なんであそこでそんな取り締まりするんやろうなってことでしょ。
だからそういうことそういうことそういうことが言いたいのよ。
法律上これはダメっていうものを守るのはそうなんだけど、
果たして全てを原発化してやれっていうノリじゃないじゃない。
社会が。
たしかに。だって法律の方が間違ってる可能性もある。
その通りよ。
あると思うんですよ。
だって意見判決が出てひっくり返ることってあり得るわけだから。
法令意見ってあるわけだから。
法律上考え尽くしてもそれはあり得るし、
これ良いこれ悪いって社会はなぜそう捉えてんのかとか見るのが、
社会学的な見方なのよ。
犯罪現象っていうんですかね。
その刑法的な罰するべき犯罪っていうよりかもちょっと広い、
どっちかって言うとあれですかね、
公正要件の上に入れるときぐらいの、
社会で困った状況とか、
なんかちょっとない方がいいんやけどなって思われてるようなことの、
が社会の中でどんな風に捉えられてるかとか、
何でそれが起きんのかとか。
そうそうそうそう。
犯罪学の広がり
昔はだからね、犯罪学って何て説明してたかっていうと、
犯罪原因論。
こういう時に犯罪って起きますよとか、
それを別に一個人に追求していくときもあれば、
社会状況がこうだから、
こういう風な犯罪が起きてしまうんだよとか、
いろんなアプローチがあって、
覚えてらっしゃいますかね、犯罪学の父と言われたロンブローゾは、
その個人の資質っていう話になってったんだけど、
そうじゃなくて、社会学が発展してた理由っていうのは、
その一個人の問題なんじゃなく、
その社会状況がこうなっていれば、
そういう犯罪が起きやすいんだよっていう話になっていく。
なりましたね、ってことは、
だからその犯罪原因って考えれば、
もともとの犯罪現象、
何が起きてんのかとか、
実際起きてんのかどうかとか、
そういうのも多分犯罪学の対象ですよね。
実態ね、犯罪の実態と原因、
それらを研究しているのが犯罪学。
そうね。
広いですね。
むちゃくちゃ広いですよ。
言って張ったように心理学とか社会学とか、
それぞれの専門分野の方が一同に対してやってるのが、
そうすると犯罪学界?
犯罪学界ね。
アメリカ犯罪学界なんていうのは、
それこそセオリーの人よりは、
どっちかというと今はもうエビデンスベースの人たちとか、
実証研究の人が多くて、
こうあるべき論っていうよりは、
こういう研究を重ねた結果、
こういうのが効果があるみたいですとか、
が多い。
犯罪学の多様性
多いけど、ただセオリーの人たちもやっぱり強くて、
もある。
ただ同時に何千人と来るんで、
いろんなセッションがあるんですよ。
これ、このアメリカ犯罪学界の丸山さんの話、
ちょっと別途。
まだ別?そうですか。
多分面白い話いっぱい持ってはると思うんですよ。
アメリカ犯罪学界面白い。
ほんとね、セッションっていうか、
その分野がいっぱいあって、
例えばですよ、聞き慣れへんやつでいくと、
コンビクトクリミノロジーっていうのがあって、
これはね、当事者が発信する犯罪学なんですよ。
はあ。
はあって思った。
もういきなりはって中飛んだでしょ。
絵が浮かばなかった。
そう、なんか別にね、
研究者が犯罪現象を外から見てるのって、
確かに見方としては、それは一個ありだけど、
それだけで語るって変じゃん。
本人たちが言わないと。
まあそうかもしれない。
確かにそう言われてみれば。
そういういろんな経験、受験経験があった人、
薬物経験があった人、
いろんな犯罪に巻き込まれて、
少年院出身者で研究者になって、
そういうインタビューを繰り返して発信するとか、
離脱研究をしたりとか。
そういうのの本は読んだことありますよ。
っていうのが、
コンビクトクリミノロジーっていうのがあったりとか、
もっと言うとクリティカルクリミノロジーつって、
批判的犯罪学っていう、
そういうふうに犯罪現象を見てきてるこの現象こそが、
いいんだとかって。
さらに社会学ってイメージよ。
箱庭とかを肌から見てる感じを、
それでああだこうだ言ってる人を、
さらに上から見てるイメージ。
わかる?
わかります。
刑事政策の必要性
そういう感じで、
社会学とか犯罪学っていうのを、
さらに上から見てるみたいな。
無限。
私、実は前々から、
そのクリティカルクリミノロジーについては、
むしろ回を1回取ってもいいんじゃないかなぐらいに、
実は思ってて。
なるほど。
すごく私、社会学ってずっと近接分野じゃないですか。
なので興味はあるんだけども、
うまく人に多分説明できないし、
社会学って何かみたいなことって。
もちろん専門で勉強してないから当たり前なんですけど、
なんかすごい興味あるから、
知りたいなとは思うんですけど、
丸山さん多分今日じゃないと思う。
そう、このパターンで。
この件に関して。
わかりました。
この件に関して、
私の興味だけで進めるのではなく、
もう一回戻すか。
戻そうと思うんだけど。
なるほど、なるほど。
我々の番組ですよ。
この3年目にして今、立ち戻ってるわけですよ、原点に。
ここまでも台本と全く関係ない話ずっとしてますからね。
そんなこともちょっとぐらいある。
3年目にして原点に立ち戻り、
我々の番組は犯罪学刑事政策の観点から語るんですよ。
そうですね。
今、犯罪学の話は結構しっかり、
なんとなくイメージできたと思います。
なるほど。全然やってない気持ちだったけども、
もうやってますか。
本当は多分前山さん的に今から90分の講義をしたいと思うけども、
その通り。
またそれは別の機会にすることにして、
なるほど。
だって犯罪学刑事政策って言ってる、
そうだね。
刑事政策の方まだ一言も言ってない。
そうなんだよね。
しかもですよ前山さん、
我々刑事政策ゼミの卒業生なんですよ。
そうですね。
犯罪学じゃなくて。
そうですね。
我らは刑事政策というものが法学部にあって、
その時そこにそのゼミがあったから今があるんですよ。
ちょっとぐらい刑事政策の話したほうがいいと思う。
犯罪と社会の関係
これね我々のね、
お師匠の先生いるじゃないですか。
やっぱりねすごくいいこと言ったんですよ。
僕がねゼミ選びで悩んでるときに。
で一応どの大学も、
今はちょっと刑事政策の先生って激減してるので、
どの大学にも絶対いるかってそうでもないんだけど、
昔は、我々昔ってすごい前ですけどね、
我々が学生時代ですよ。
結構残念ながら本当に昔ですよね。
結構昔でしょ。
には法学部に刑事法の先生って最低3人ぐらいはいらっしゃって、
刑法の先生と刑事訴訟法の先生と、
刑事政策とか犯罪学っていう分野を法学部で教えてくれる先生が
だいたい3人いらっしゃったわけです。
でその時ね、僕はどの刑事系のゼミには入りたいなと思ってて、
一つ一つこう説明会とか出てたんですよ。
でどのゼミに行こうかなって悩んでる時にね、
我々の先生のところに行くわけじゃないですか、僕はね。
このゼミってどういうことを勉強できるんですかと。
で一通り刑法ってこういうことでしょとかって教えてくれるわけ。
刑事訴訟法ってこういうことだよねって教えてくれるんですよ。
なんと最後にですよ。
じゃあ世の中に殺人罪が199条に書いてあって、
人を殺したらもうなし刑もしくは5年以上の懲役って書いてあるから。
懲役もしくは5年以上って書いてある。
人殺すなんて書いてあると。
とか235条には人の財物を摂取したら、
10年以下か50万円以下の罰金って書いてあると。
でやるなって書いてあるから、
この世の中から人を殺す人いなくなったねとか、
人の物を盗る人がいなくなったねとか、
なりましたかって聞くんですよ。
いやなってませんと。
なんでやるんだと思うっていうんだよね。
1年生2年生なりにこうじゃないかあじゃないかって答えるんですけど、
違う、違うねとかって言ってくる。
じゃあなぜやるんですかねって言ったら、
人間だからだよねっていうのよ。
えーっつって、何この全問答みたいな答えって。
10代の人に。
そう。
で、そのルールを決めてるのも人間だし、
守るか守らないのも人間だし、
守らなかった人にどうするかも考えないといけないのも人間でしょって言って、
その人間を見るのが、
僕らがやってる学問だよねって言われちゃったら、
もう撃たれたね雷ドカーンって。
何これーっつって。
刑事政策ってそういう学問やったんですね。
そうですよ。
私、四半世紀ぐらい経って、
なんかそうなんやって今なってしまった気がします。
例えばよ、例えばね、
さっきの刑法でこれが犯罪ですよってね、
定義できる行動があったとするじゃないですか。
例えば我々がですよ、
南口さんも私もですね、
牛丼屋でアルバイトをしてたとしましょうよ。
じゃあ目の前をね、
なんかすごいひたならしい格好で、
何度もこっち見ながら前を往復してるおじいちゃんが、
こっち見てくると。
店入ってこないし、
なんなんだろうなって、
でもちょっと無粛者の人っぽいなと思って、
いやなんか店の前うろうろ、
そのなんなら困るな感で見てたとするじゃないですか。
で夕方4時ぐらいになってね、
お昼時でもないし夕方でもないから、
お客が誰もいい人になったあたりで、
カラーンって入ってきたと。
で牛丼一つくださいっていう。
うーん金持ってるかなって思うけど、
さすがに250円持ってませんよね、
なんか聞けへんから店員としてはね。
一食ぐらい食うお金はあんのかなと思って提供するじゃないですか。
おいしいおいしいっておじいちゃん食べてくれて、
お金ありませんって言われた。
えーってなって、
これ法律上ですよ。
無線飲食は詐欺なんで。
で例えばさっきの刑法上詐欺が成立するかどうかって、
例えば騙す行為があって、
で騙される人がいて、
でその騙されたものに乗じて、
物なり利益を提供して、
それを取得するって4つ、
超えたら詐欺が成立するんだけど、
法律上こうやってね、
この人は詐欺か詐欺じゃないかって考えたとするでしょ。
で、
例えば騙されてないって言えばこの人無罪にできるし、
なので、もし南美美さんが法律上、
このおじいちゃんを無罪にしてあげたければ、
騙されてなかったよねと。
そうですよ。
分かってて、
もうこれ私からプレゼントと思って出したんですって。
もしくは騙されて、
いや230円くらい持ってるでしょ、
250円くらい持ってるでしょと思って、
まさかお金持ってないわけないよねと思って、
騙されてしまったら詐欺になるわけだから、
じゃあ有罪にしたければそういう立書書けばいいし、
で、無罪にしてあげればそういうのを書けばいいわけです。
法律上ね。
でもですよ、
僕らが考えたさっきの我々の師匠の話に思い出してくださいね。
じゃあこのおじいちゃん無罪にしてあげました、
もう帰っていいよって言って、
何食べるって言ったら、
ないんで、
また別の店に入って、
牛丼くださいって言うわけでしょ。
じゃあこんなやつ許せるかって言って、
刑務所に入れたとするじゃないですか。
出てきますよね。
何食べるんですかってなるよね。
で、またやるんです。
そうなんです。
で、結局、
このやったらダメだよっていうのにもやる理由があって、
じゃあこの人をどうやって罰するか、
社会でもう一度、
じゃあどうやって食べ物を食べていって、
今日寝るとこがあるかっていうのを考えるか、
これは刑事政策で考えるしかないんです。
いや、それが私やっぱ刑事政策好きなとこなんですよね。
今起きてる、
やっぱりそこに犯罪っていうことがある以上、
どっか誰か悲しいじゃないですか。
だけどその悲しみ自体は取り返しがつかない場合がとても多いんだけれども、
犯罪にまつわる悲しみというのは、
少なくとも今より悲しくならないようにとか、
悲しみ広げないようにとか、
次また同じ悲しみ起こさないようにっていうことを、
いろんな角度で、
いろんな人が考えて、
まあ各々のアプローチ。
当然被害を受けた方に行くアプローチもあれば、
刑事政策と犯罪学の違い
その先の牛丼食べちゃう。
食べたいよ、そりゃお腹空いてれば。
っていうおじいちゃんに、
じゃあおじいさんどうやって生きていかがりますか?
よかったねって言って、この先の人生を生きるためにどうしますか?
っていうことを考える学問だと思って、
やってきてますよ。
そうよね。
いい学問よね。
そう思う。
そうすると、
私たち刑事政策犯罪学の視点からあって、
2つを並べて言ってるんですけど、
今のお話やと、
近接分野だけどちょっと違うかなって思うんですけど。
本当は、
本当は競技で言うと全然違う学問なんです。
多分そうですよね。
本当に厳密にいくと、
さっきのちょっと思い出していただきたいのが、
アメリカ犯罪学会のメインストリームはもう、
実証研究だって言ったじゃないですか。
なので、研究重ねた結果こういう効果ですよっていうのと、
法学ってむしろあるべき論っていう姿があって、
それに向かって論じていくんで、
刑事政策もどっちかというとそっちに引っ張られてる感があるんですよ。
実証研究っていうのは、
要は起きた事象を分析するみたいなイメージ。
例えばよ、分かりやすい例で言ったら、
例えば防犯カメラを設置する、設置しないって時に、
分かりやすいのは僕ら法律畑でいくと、
それは肖像権がどうとか、
プライバシーがどうとか、人権侵害がどうとか、
そういう法律論とかあるべき論で語るんだけど、
実証研究やるっていうのは例えばね、
窃盗が多い通りに監視カメラを3つつけてみました。
これが1週間、1ヶ月、半年、1年、3年、5年で、
どう変わりましたかっていうのをちょっと見てみましょう、データデータ。
例えば歌舞伎町のこの通りにつけてみました。
どう変わりましたかって言ったら、
例えば最初の半年ぐらいは減ってますよ。
ただ設置しなかった隣の通りで、
その分補うぐらいの数出てますよってなってくるとか、
でも歌舞伎町だけだと説明できないんで、
例えば鈴木野にやろうとか、
堺につけましょうとか、南馬につけましょうとか、
いろんなところにの同じような通りにつけてみて、
じゃあどうなりましたかって。
例えば適当な数字で言うけど、
半年ぐらいで結局カメラのある通りでも起きてきますよ。
1年経ったらもうカメラに映っててもやりますよとか、
じゃあ別にカメラ設置しても何の意味もないですよね。
やめときましょうっていうのが、
実証研究の積み重ねた結果の監視カメラやめところね。
僕らはそんなもんやったらべきじゃないっていう。
僕らっていうか、法律畑だとべき論で語るんだけど。
なるほど、そうですよね。
その大切にするべき価値は何かっていうのが、
やっぱり法学にはあるじゃないですか。
社会学にないって意味じゃないんだけど、
ないって言ってるわけじゃなく、
法学っていうのは基本的に価値がやっぱりそこにあるから、
憲法とか人権とかっていうのが軸で話すことになりますよね。
だからその違いが出てくるかな。
ビヨンド スケアードストレートの紹介
ただかといって、
どっちかだけでいいかってそう簡単な話でもなくて、
例えばこれむっちゃむちゃデータとしていいから、
その人たちの人権を侵害しててもやりまくればいいじゃんって話にならないでしょ。
かといって、全く効果ないのをひたすらこうあるべきだってやるのも変でしょ。
それもすごい変やなってさっきのカメラのやつめっちゃ思いますもんね。
でしょ。
ってなってくるとやっぱりどっちも大事なの。
両輪ですよね。
そうそうそう。
ですから我々の番組は両方が並んでるんですよね。
そうなんですよ。
その両輪をがっつりお届けしますよと。
そうです。これいい番組だっていうことが伝わればいいですけど。
いや本当にそうですね。
さてここで犯罪学をもっと身近に感じてもらうために、
犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
今日おすすめするのはビヨンド スケアードストレートです。
ビヨンド スケアードストレートは、
2011年1月13日から2015年9月3日まで、
A&Eで9シーズンにわたって放映されたテレビシリーズです。
このシリーズは問題を抱えたティーンエイジャーが、
刑務所で1日から3日間過ごし、
受刑者から当国の現実について学ぶ要素を描いています。
これは1978年のアメリカのドキュメンタリー、
スケアードストレートに触発されて、
制作されたということです。
ちなみに今は番組自体は終了しています。
今この番組を見るのは難しいんですけど、
スケアードストレートって実はね、
皆さん聞いたことある、言葉だけで言うと。
あるんですよ。
あるでしょ。
あれですよ、交通違反のやつでしょ。
その通り。
よく小学校とか中学校とかで、
警察の生活安全の方が来てくれて、
例えば車にこういう風に飛び出したら、
車にぶつかったら危ないですよとか、
自転車は巻き込まれますよとかっていうのを、
スタントの人たちを使って、
巻き込まれたらこんな風に自転車が倒れますよとかっていうの、
あれもスケアードストレートって言うんですよね。
むしろね、今AIに聞くとね、
スケアードストレートとは、出てくる解説が、
交通ルールを守ることの大切さを学ぶ体験型教育手法って書いてあって。
ショック療法みたいなものなんですよ。
こうなったら怖いなと。
その名前を使って、
スケアードストレートって、
飛行少年たちに何をしているかというと、
今説明にあったみたいに、
最重度のセキュリティの刑務所に体験入所して、
君そんなしょうもない飛行を繰り返していると、
人生慣れの果てこんな風になってしまうんだとショックを与えて、
飛行を減らそうみたいなプログラムがあるんです。
保護観察中の人とかに、
そういう体験入所させる。
これは日本の時々再現VTRよくやる番組とか、
アメリカにはこんなのがあって、
再飛行再犯を減らすためにやっている珍しいプログラムだとか言うんだけど、
こんなことをやったら再犯減っていいのかっていう感じに放送されたりするんだけど、
犯罪学上これをデータ分析実証研究して、
実際に再犯減るかどうかっていうのを実証研究したのがあったんだけど、
なんと再犯増えるって出たんだよね。
これ結構前にご紹介したキャンベル共同計画で出たじゃないですか、
あのちょっと前ぐらいかに、
すごい感動的なドキュメントで見たんですよね。
割とコアモテの少年たちがボロボロ涙流して、
もう絶対にこんな風にはならないように頑張るって言ってる。
こんなプログラムがあるんだっていう作りで見たでしょ。
そうなんですよ。
これ何が衝撃かってエビデンス取ったらね、
プラマイゼロじゃない、やってもやらんでも一緒なんじゃなくて、
やった方が再犯増えるって出たんですよ。
やっぱりそれをね、言われるとね、
何か心がそれに反してしまいますよね。
なんていうのかな、そんなはずはないって言いたくなっちゃう。
絶対これは効果があるはずだとか、こんな感動の話なんだから意味があるはずだとか、
こういうプログラムだった方が人権的に、
例えばスキャードストレートじゃなくて、
こんなことの方が効果があるはずって夢を持って語るのと、
実際データでは全然違うのが出るってあり得るから、
まさにこのスキャードストレートは犯罪学でエビデンス取ると、
プラマイゼロどころか再犯増える、やらん方が増えへんで、
どっちか言うたらね、最小群と比較すると。
そうするとですよ、このビヨンドスキャードストレートは、
そういうことを作った番組なんですか?
いいえ、スキャードストレートの場面を見せている番組。
やった方がマイナスだぞっていう研究結果もあるけれども、
やっぱり効果のあるものとして受け取られている。
どうだろうね、視聴者がどう受けているかは、
僕の中ではちょっとそれをデータを取っていないかわからないけど、
でもスキャードストレートを流している番組です。
そうですか。でも見れる機会があったら皆さん是非、
それと合わせてね、研究のやつも、
スキャードストレートっていうので、
再犯と実証研究の結果
効果検証みたいな検索者出てくるので、
呼んでもらったりするといいかもしれないですね。
丸山さんに解説してほしいエンタメ作品がありましたら、
番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
Xではカタカナでハッシュタグ、
罪な話をつけてポストしてください。
ではここでメッセージをご紹介します。
YouTubeライブでやった時の裏話の回について、
Xでポストしていただきました。
闇バイトの話、この配信がすごく良かったから、
多くの人に見てほしい。
定着だとか、簡単に儲けようとしたとか、
そういう風には片付けられない背景があったりする。
この罪な話、ポッドキャストでも聞けます。
犯罪学だから重い話も少なくないけど、
聞きやすいし分かりやすくて、
その話し方のバランス感覚が良くて好き。
感動的ですよね。
ありがたいですね。
めちゃくちゃ嬉しい。
確かに、闇バイトの話はYouTubeライブでも触れたやつですよね。
それをきっかけにポッドキャストも聞いてくださったということですね。
今でもアーカイブでお聞きいただけますので、
ぜひ検索していただきたいです。
ただただお金が欲しかったからとか、
そんな理由で闇バイトしているわけでもなく、
なぜこんなにニュースで流しているにも関わらず、
今何やる人がいるんだとか、
多分よくわからないハテナが飛ぶようなニュースだと思うんです。
多くの人にとっては。
確かに。
その辺をちょっと、もっともっといろんな理由があるんだけど、
一部を解説しようとして頑張っているので、
毎月第2火曜日はポッドキャスト配信、
第4火曜日の夜9時半からYouTubeライブを行っています。
YouTubeライブでは、ポッドキャストで話しきれなかった内容や、
刑事政策と犯罪学の違い
参加してくださった皆様の質問にお答えしたりもしています。
こちらのご参加もお待ちしています。
あわせて、YouTubeのチャンネル登録もお願いします。
そして、ノートもやっています。
こちらもぜひフォローしていただけると嬉しいです。
また、私たちが所属する一般社団法人刑事司法未来でも、
犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。
それではまたお会いしましょう。
お相手は丸山康博と
南口文でした。
40:43

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