<トークテーマ>

・好きな動物はなんですか?

・乗馬、モルモット飼育、盲導犬

・少年院で台本からすべてを作り上げるオペレッタ

・回復とは演じること!?

・演劇、音楽、アート、ゲーム、動物園

・刑務所の中の保護猫

・女子刑務所の絵本プログラム

・Story Book Dads

・楽しそうに見えるけど…

・反省するほど再犯増える?

・日本での可能性


<犯罪学の視点から語るエンタメ作品>

『塀の中のジュリアスシーザー』

監督・脚本:タヴィアーニ兄弟(イタリア、2012年)


<刑事司法未来>

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#ツミナハナシ


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サマリー

刑務所内で行われているアニマルセラピーと演劇療法についてご紹介しています。刑務所内で行われるセラピーの一つとして、動物セラピーと保護猫のプログラムについてお話ししています。受刑者の方々が動物を飼育したり絵本を読んだりすることで、自己成長や社会復帰のサポートを行っています。また、映画『兵の中のジュリアス・シーザー』では、刑務所で演劇が行われる様子が描かれており、受刑者の方々が自己成長を遂げている姿が描かれています。動物や演劇を通じて考える更生の方法を学ばせていただきました。セラピーはコミュニケーションの取り方や自己を見つめ直す手助けになるものであり、日本でも広まっていくことを願っています。

00:00
ところで山口さん、ついに新シーズン始まりましたけども、新しいといえば新年ですよね。新年といえばエトだと思うんですけど、そうなってくると、山口さんって好きな動物っています?
そうですね。エトに引っ張られると、牛とかトラとか。
珍しいの好きやね。牛好きなんで。
ガラが好きですね。
あ、なるほどなるほど。フォルスタイン的な?
あ、はい。フォルスタイン的なとか、ヒョウガラとかトラガラとか。
なんでその動物好きなんですか?
やっぱガラが可愛いからですかね。
あ、ガラ。可愛いってこと。それ癒されるってことですかね。
そうですね。フォルスタインガラとか結構癒されますね。
なるほど。じゃあ動物で心が癒されるってことをね、セラピーといったり、また療法といったりして、刑務所の中でもやられたりするんですけど。
はい。
受刑者の中にはね、そういうふうな療法を使って、いろいろセラピーするっていうのがあるので、今回はそういったいろんなセラピーとか療法っていうのを紹介したいと思います。
まるちゃん教授の罪な話。
市民のための犯罪学。
刑事政策・犯罪学を専門とする理商大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康弘です。
同じく刑事司法未来の山口ゆきです。
このトーク番組は、一般社団法人刑事司法未来が送る、これまでとは異なった視点から、罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない、犯罪学・刑事政策の話について、分かりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
刑務所のアニマルセラピー
今日は、動物に癒されるっていうことで、アニマルセラピーのお話かと思うんですけど、まず、日本ではどんなアニマルセラピーがあったりするんですか?
これ今、皆さんが聞いていただいている、今この現時点でどれが行われているかっていうのは、ちょっとその時その時で違ったりするので、今まさに行われているかどうかは、ちょっとその時で違うんですけど、
例えば、今までこういうのが行われてきましたよっていうやつを行ってみると、
いろいろ説明すると、例えば、島根アサヒの社会復帰促進センターで、パピープログラムっていうのをされていて、子犬を育てたりとか、犬を育てたりとかしながら、生き物と向き合っていくっていうことをされていったりとか、
あとは、富山刑務所の方でアニマルセラピーをされていて、ここではモルモットを育てて、赤ちゃんから育てていくとか、カツカネズミの赤ちゃんに育てていくとか、そういったちっちゃい頃から育てていって、生き物を育てるっていうことを通してセラピーをやっていくっていうことを、例えばやってたりしますね。
あとはホースセラピーもやってるところもあったりとか、いろんなことに取り組まれています。
それはどういう効果とかがあったりするんですか?
効果っていうよりは、まだそんなちゃんとしたエビデンスが出てるというか、
効果っていうよりは、こういうのを目指してるんじゃないかっていうので説明されてたりするのは、
例えば、アニマルセラピーを結構早めに導入されている、ハリマ社会復帰促進センター、過去側にあるところですね。
こういうところが狙いとしてやったのは、例えば精神疾患とか、知的障害のある受刑者を対象に行ってたりとかしていて、
ここのセンターの説明によると、それをやることで、もっと今までとは違った感情を表現することの練習にしたりとか、
あとは、動物で、
それだけじゃなくて、聴教師さんとかですね、いろんな人とも話していかないと、自分が気づいたその動物の部分に関して、
これってこういう症状なんですけど、どうしたらいいですかとか、こんなふうに困ってるんですけど、どうしたらいいですかって、
人とのコミュニケーションもできていくし、そうやって人と人とがこう話せたり、コミュニケーションが取れるっていう能力がついてくると、
そのアニマルセラピーを通じて、他のこと、社会復帰に向けての他の動作にもつながっていくし、
例えば刑務作業をやっていくときも、
いろんな作業の指導を受けるときとかに、こういうふうにやったほうが伝わるなとか、
今まで一人で済ませたことを、アニマルセラピーを通じて、動物だけじゃなくて人とのやりとりもつながっていくし、
そういったことで、コミュニケーション能力がついて、技術とかがついてっていうようなふうなことが目指されてやってるみたいですね。
心のケアだったりとか、コミュニケーションがうまくできない人の、リハビリといったらあれですけど、
人と接するときの橋渡し、
アニマルセラピーにアニマルセラピーが使われているっていうことなんですね。
うん、そうですね。
動物以外のセラピーっていうのもあるんですか?
うん、セラピーっていうプログラムとかってことですよね。
演劇療法の効果
はい。
っていくと、例えば法務省のホームページで紹介されているのでいくと、
青葉女子学園っていうところが、創立記念日に合わせて学園祭を実施されてるみたいで、
そこで創作のオペレッタを上演してるんですって。
へー。
で、このオペレッタ自身が、例えばですね、
すごいのが、
本とか作詞とか作曲、
こんなん合唱とか、もちろん演技はもちろんですけど、
その後ろの舞台美術とか衣装とか、
で、さっきも言った通り脚本とか、
こんなんも全部在院者で作ってるっていうやつで、
で、毎年その創作のオペレッタのテーマが違うみたいで、
ホームページで例えば紹介されてるのはテーマは私っていうことで、
そこで書かれてるのでいくと、
いつも自分ばかり嫌な目に合うというような少女が出てきたりとか、
自分なんてどうでもなってもいいんだ、
嫌な投げありな少女とかっていう、
こういういろんな出演者を演じて作っていって、
で、それは演劇なんですけど、
やっぱり自分の実生活を踏まえて、
で、そういうふうの自分を見つめ直すっていうことをやっていったりとか、
で、当然ね、これ自分の作り上げていく中で、
そういう自分を見つめ直すってことにもつながるし、
で、さっきのセラピートとかと一緒で、
当然これ作り上げていくときに、
もっとこうしようとか、
いや、そういうふうなのだと感情が伝わりにくいんじゃない、
とか、お互い在院者同士でもこう話していくでしょうし、
で、衣装を作ったりもするわけなんで、
ってことはデザインしたり、
しかも手縫いで作り上げていくっていうことなんで、
時間かけて一つのものを作り上げていく。
で、もっと言うと舞台も作っていくわけだから、
っていうのを一緒にやっていったりとかしてって、
それをやっていく中で何度もぶつかったりとか、
そうじゃないのにとかって思うことがあるんでしょうけど、
話し合って、じゃあこうしていこうかとか、
デザインをこうしていこうかとか、
今までちょっと一人で、
自分で突っ走るような生活をしてたような人たちであっても、
協力してこういうのを作り上げていこうっていうのに役立ってるみたいですね。
私の高校でも体育祭でそういう衣装を作ったりして、
3年生の時に出し元にするっていうのがあったんですけど、
達成感とかもすごいありましたし、
プログラムとしてはいいですね。
みんなで協力して達成感が味わえて、
なんか一つ得られるっていうか、
セラピーなんですけど、
なんかすごく違った、得られるものがたくさんありそうです。
確かに。
確かにね。
高校とかね、いろんな、大学もですけど、
いろんなこと一つでみんなでやっていこうとしたら揉めたりしますもんね。
はい。
これもう数十年前ですけど、
僕、高校の学園祭で最優秀男優賞取ったんですけど、
これ家族に言って、
あんた何十年前の話しててって未だに言われるんですけど、
これ結構誇りなんですけど、
これもハラスメント的に家族をしつこく言い続けてる感じがあって、
改めようと思うが、
未だ言ってしまうって感じですね。
でもそういう青春の思い出っていうのは、
いつまでも綺麗に残ってますもんね。
そうですよね。
ほんま何十年前やねって話なんですけどね。
これまで日本のセラピーについて教えていただいたんですけど、
海外のセラピー事例
海外でもセラピーって行われてたりするんですか?
たくさんありますね。
僕がいろいろ訪れた刑務所でもやってますし、
結構日本語で紹介されてる文献もいろいろ出てて、
さっき青葉女子学園のオペレッターの話をしましたけど、
海外でも演劇とか音楽療法をやったりとかって結構あるんですよ。
で、例えばドイツでも演劇を通じて、
例えば自分を見つめ直して、
演技として事件の被害者役やってみるとかすると、
ロールプレイングもできるわけですよね。
こういう事件に巻き込まれたら、
こういう気持ちになるだろうし、
感情表現するにはこうしていかないといけないんだなとかっていうような、
自己投影をしててロールプレイしていくわけですよね。
これ結構、別に演劇だけじゃなくて、
ロールプレイをしながら被害者の立場に立って考えてみるとかっていう、
その事態のプログラムもあったりするんですけど、
これは演劇を通じてそういうことに向き合っていけたりするし、
で、さっきのペレッターと一緒で、
舞台を作っていく中で、
他の人と協力していかないといけないしっていうのもあるし、
例えば、協力して自分に向き合っていくっていうのをいくと、
実は音楽療法とかアートとかも、
こういうのもいろいろなところがいろんな国でやっていて、
で、例えば紹介されているのでいくと、
ノルウェーとかが音楽療法をやってたりとか、
で、僕自身が結構カリフォルニアで行った、
刑務所とかでもアートセラピーをやってたり、
なんならね、ゲームのセラピーもあるんですよ。
えぇー。
動物セラピー
え、ゲームするんですかって言ったら、
これまたやっぱりゲームっていろんな種類のパターンがあって、
協力しないと解けていけないやつもあるし、
相手の手札を考えたりとかってするので、
コミュニケーションも取っていくし、
基本的には一人で閉じこもって、
人とコミュニケーションが苦手な人たちに対しても、
心を開いていくようなものに使われたりとか、
協力していくっていうのができたりするんですよね。
で、多分山口さん好きそうだな、
ってやつでいくと、
例えばですよ、
フロリダで行ったらですね、
刑務所でさっきのアニマルセラピーの、
なんかもっと拡大版ですね、
なんかね、いろんな動物飼って、
で、動物園みたいにしてって、
刑務所の動物園って言われるものがあったりとか、
で、これを一生懸命飼育していくのは、
受刑者の方たちなんですよね。
が、こういうふうないろんな動物を飼っていく。
一匹とか、一種類っていうよりは、
いろんなことをやっていくって、
幅広く動物を向き合っていく、
っていうようなセラピーをやってるところもあるし、
一方で、この動物に特化してっていうので、
これまた山口さん好きそうなやつでいくと、
ちょっと最近ネットでも話題になったんですけど、
ワシントンDCの刑務所で、
保護猫のプログラムをやってるんですよ。
この保護猫のプログラムがすごい良くて、
中での行いがいい受刑者になっていけば、
里親になれるんですよ、保護猫の。
で、マイキャットがいて、
で、これを世話しながら、
例えばおもちゃとかね、
お菓子とかをね、
その保護猫ちゃんに買ってあげたくなるじゃないですか。
で、これの資金を手に入れるために、
一生懸命作業をやったりとか、
で、その猫の生活を充実させていくのに、
自分も一生懸命、
いろんなプログラムとか作業とか頑張っていって、
で、この猫を育てていくっていうことに、
一生懸命なっていって、
保護猫なんで、
例えばそのままだと処分されてしまったりとかするような、
猫の保護にも使われていて、
ウィンウィンじゃないの?っていうので、
結構ネット上では、
盛り上がったりするっていうのが、
保護猫プロジェクトとして行われたりするんですよね。
いろんなセラピーがあるんだなっていうのを知ったんですけど、
ドイツのロールプレイングとかだと、
なんか日本のっていうか、
模擬裁判に似てるなっていうのをちょっと感じましたね。
自分が被告人だった時のことを、
模擬裁判で再現するみたいな感じだったりとか、
模擬裁判とかももしかしたらセラピーになり得るのかなっていうのを感じたりとか、
アートとかも、
すごく、
私も絵描いたりするの好きなので、
結構絵描いてると、
保護猫プログラム
癒されたりするなっていうのを。
個展しようよ、今度。
すごい独特な絵描きます。
独特な絵描くの?
返しも独特やもんね。
ありがとうございます。
あと、猫ちゃんの保護猫プログラムは、
結構自分が必要とされる存在になるっていうのが、
いいなって思って、
確かに私も実家に猫いるんですけど、
猫ちゃんのために、
買ってあげたいなとかあるので、
グッズをね。
ウィンウィンの関係って、
いろんなウィンウィンの関係があるなっていうのを、
お互いを必要としてとか、
生活の向上とかもすごく感じました。
これね、やっぱり一筋縄でいかないと思うんですよ。
猫が、もうね、これ保護猫って、
僕ね、保護犬を引き取って、
里親というか育ててるんですけど、
うちの保護犬は、
100%野犬で育ってた子なんですね。
生まれた時から山育て、
なので、人のこととかすごい怖がるし、
音とかにもすごい敏感だし、
よくね、保護犬とか保護猫っていうと、
人に飼われてたやつが捨てられたとか、
なんか虐待受けてたとか、
多頭飼いだったとかっていうようなイメージもあるんですけど、
うちのワンコはたまたまその山育ちの100%ワイルドライフを過ごしてたやつで、
で、少しずつなんですね。
本当に、あ、今日はなんか手から食べてくれたとか、
なんかちょっと寄ってきたとか、
あ、しっぽがちょっと、
あがったとか、
で、くっついて寝てくれるようになったとか、
これが本当毎日ちょっとずつで、
で、進んだなと思ったらまたビャーンって逃げるとか、
っていうのの繰り返しなんで、
で、これって普通に、
まあ動物飼うのはいろいろな意味でいろんな大変さがあるんですけど、
また独特のこういう保護猫とか保護犬に対する大変さっていうのもあるから、
多分向き合っていく中で、
ただ可愛がるっていうだけじゃなくて、
じゃあこうなかなか言うことを聞かない子にどうしていこうかとか、
これも自分自身を見つめ直すのに、
使われたりするんじゃないかなとかって思ったりしますね。
最近、日本では絵本のプロジェクトっていうのをされてるっていうのを知ったんですけど、
やってますね。
それについてもちょっと教えていただきたいんですけれども、
山口にあるミネ社会復帰促進センターっていうところで、
女性の受刑者、女性の被収容者に向けてやっているっていうプロジェクトがありまして、
これ絆プログラムっていうのがあるんですね。
で、これって受刑者が受講生になるんですけど、
そのプログラムではその受講、
受講者が自ら絵本を選ぶんですね。
結構何十冊もある中で、
どれを選ぶかってとこからだいぶ時間をかけて、
絵本をたくさん読んで、
で、自分の社会に残してきた、
家で待ってる子供に向けて絵本を読み聞かせするのを音を取って、
で、そのCDなりを届けると、
子供に届けるっていうのが目標なんですけど、
で、それもどんな本が自分の子供に向けて読むのがいいのかとか、
で、同時に自分と向き合って、
絵本プロジェクト
言ったりするんですけど、
そのためにまず大量にある本の中から、
どれが一番自分に合ってるか、
で、どれが一番自分の子供に合ってるか、
で、今の状態を絵本を通じて伝えるっていうのに、
どれがいいかっていう本選びからすごい丁寧にやっていって、
で、今度選ぶだけじゃなくて、
どうやったら自分の気持ちをその絵本に載せて発信できるかっていうのを、
グループワークでやっていくわけですね。
で、何度も何度も何度も何度も読むんですよ。
で、ここ、
こういうふうに感情を込めた方がこういう気持ちだと伝わりますねとか、
いや、これただ読んでるだけだとあなたの気持ちは伝わってないですよとかっていうのをグループで他の人のも聞いたり、
で、自分のも発表して、
いや、ここもっとこうした方が伝わるんじゃないとかっていうのをみんなでやっていって、
で、それぞれが自分に向き合っていくのに加えて、
仲間のグループセラピーの中で、
あ、彼女はこういうふうなことに向き合っていくんだなみたいなことをやっていくプログラムですね。
やっぱり気持ちを表現したり、
人の気持ちを指したりとか、
コミュニケーションに通じるっていうようなところがやっぱりセラピーにはあるんだなっていうのを感じたのと、
あと、私も子供の頃に母親に読んでもらった本ってすごく心に残っていて、
今でもやっぱり絵本といえば思い出すのって、
小さい頃に母に読んでもらった本とか、
父に読んでもらった本とか思い出すので、
お子さんに自分の声を届ける、
っていう取り組みもとても素敵だなっていうふうに思いました。
これに目指されている目的としては、
そういう絵本の持つ力とか可能性として、
それを幅広く使っていくっていうことだけじゃなくて、
家族に対して気持ちの整理をしていくとか、
自分が出た後にどういうふうな生活を送ろうっていうふうに見つめ直せるとか、
あと、自己肯定感を上げていく。
自分なんていらないんじゃないかとか、
子供に対して迷惑だけかけて、
このまま姿を消したほうがいいんじゃないかとかっていうのではなくて、
絆をやっぱりプログラムって言ってるぐらいなんで、
絆をつなげていくっていうのが大事ですし、
そういう意味では、
プログラムって基本的には自分を見つめ直して、
施設の中だけで済むようなものが多かったりするんですけど、
これは離れて暮らす家族とか、子供とかをつなぐわけですよね。
施設の中で、
仲間だけで回すっていうようなレベルの話ではなくて、
社会で待ってる家族なり、
子供に向けてっていうのは橋渡しになっていって、
つなぐものなんで、
そういう意味でこのプログラムって結構注目されてたりします。
家族とつながるっていうところで、
なんか私も一人暮らししてて、
家族とつながる瞬間ってすごく心癒されたりもするので、
その家族とつながるっていうところもすごく大切だなっていうふうに感じました。
そうですよね。
もちろんですけど、
ここの罪の話でも何回か話している通り、
そもそもその家族、
とか家っていうのが生活で地獄だったとか苦しかったっていう人もいるので、
必ずしも家族が一つになるってことだけが目指されるもんではないんですけど、
ただそれがキープできたりとか、
一体そこに戻っていけるっていう状態が保てる家族なんだったら、
刑務所のセラピーの重要性
このプログラムってすごく大事だし、
さらに言うと、
これ今母親が自分の子供に向けてっていうので、
日本では女子刑務所でやってるっていうので紹介しましたけど、
もともと、
もともとはイギリスの刑務所で実施されているストーリーブックDATSっていうやつなんですね。
DATSって言ってる通り、
父親が家族と関係をキープするために始まってるようなもので、
僕これをやってるのを映像で見たことあるんですけど、
お父さんが受刑者として刑事施設に入ってるときに、
音だけじゃなくて映像で、
今お父さんこんな感じですよって映像を見せつつ、
手に人形をつけたりとか、
カメラの向こうにいる子供たちとか、
に向かって話しかけつつ、
ビデオレターみたいにしながら絵本を紹介したり、
その、
福和術のように人形を使って会話したりとか、
お父さんと子供が、
もちろん直接ダイレクトに会話してるんじゃないんだけど、
カメラに向かって話しかけていって、
映像を見た子供たちなり家族なりが、
お父さん元気にやってるなとかっていうのをつないでいく。
これとても大事で、
さっきも言った通り、
必ずしも家族が元に戻れっていうのじゃないのが正しいときも、
あるんですけど、
絆が続けられる。
これが大事なときもあって、
っていうのも、
例えば一番大事な点とよく言われてるのは、
出所したときにすぐ戻ってくる人と、
なかなか戻ってこない人との違いっていうのがあって、
ここって引き受け先がなかったとか、
仕事がなかったっていう人ほどすぐ戻ってきがちなんです。
もう一つは、
仮釈放の許可が出ないっていうときにも重要な点としては、
みんな外出たら頑張りますってコメントとしては言うけど、
じゃあ客観的にどの点、
どの点が大事かって、
仮釈放するときの決定する人たちがどう見るかっていうと、
客観的にも、
この人は出たときにここに帰れるなとか、
引き受けてくれる家族がいるなとか、
引き受けてくれる親族がいるなとか、
引き受けてくれる仲間がいるなっていう人ほど、
客観的な事実としては、
仮釈放の許可出しやすいわけですよね。
となってくると、
出た先で引き受けてくれるところがキープできてるっていうのが、
やっぱり大事なものの要素の一つなんですね。
ってなってきたときに、
やっぱり家族との絆を、
いらない。
加害者家族ってやっぱりいろんな意味で、
しんどい立場にいたりするので、
この加害者家族のサポートしつつ、
こうやって受刑者と家族との絆が切れないように、
ちゃんと繋いでいくっていうのは、
先を見ると、
再犯を防ぐのに生きてきたりとか、
その人が帰っていく先を作れたりするので、
これとても重要なプログラムなんですね。
お父さんのプログラムっていうのは、
前の罪の話の中でも、
刑務所の歩き方でしたっけ?
16。
会のときに伺ったりとか、
あと再犯を繰り返さないとかっていうのも、
これまで罪の話で教えていただいたことに、
つながることだなっていうのを感じました。
これまでいろんなセラピーについて教えていただいて、
とても素敵な取り組みだなっていうふうに思ったんですけど、
中身を見ると、
演劇をしたりとか、
絵を描いたりとかって、
旗から見ると、
ちょっと楽しんでいるなみたいなふうに、
見えたりもするかと思うんですけど、
日本とかでは、
そういう楽しんでるんじゃないか、
みたいな批判を受けたりもするんじゃないかな、
とか思ったりするんですけど、
演劇や音楽などが導入されている背景っていうのは、
どういう背景があったりするんでしょうか?
これは、
以前も話したかもしれないんですけど、
反省させるほど再犯増えるっていうのが、
犯罪学ではエビデンスが出てたりするんですね。
倫理的に正しいことっていうと、
やっぱり反省すべきだ、
悔い改めるべきだし、
刑務所の中では被害者のことを思って、
毎日過ごすべきだっていう、
べき論で言うとそうだし、
そういうプログラムはされてるんですよ、実際ね。
ただ、それだけじゃなくて、
なぜ反省させるほど再犯増えるっていうふうなことが言われたかっていうと、
心に訴えかけて、
内面だけで反省せよ反省せよって進めても、
そもそもこの実生活とか社会生活の中で、
あまり恵まれた生活じゃなかった方ってのも結構いる、
イタリア映画『兵の中のジュリアス・シーザー』
というわけですね。
例えば、知的な障害があってとか、
学習障害があって、
学校でうまくいってこなかったとか、
それも加えて家族でも虐待を受けてきたとか、
働いても仕事場で差別や虐待を受けて、
いじめに遭ってきたっていうような方々っていうのが結構いらっしゃって、
自分さえどうでもいいと思ってる方もそれなりにいらっしゃるんですよ。
自分を大事にできない人が他人も大事にしたりとか、
この社会に生まれてきてよかったっていう、
というような考えにはなかなかいかない場合があって、
こういう人にお前が悪い、お前が悪いっていう反省を強いるものだけをやってても、
さらに鬱が進むだけなんですね。
っていうよりは行動パターンを変えて、
行こうっていうのが再犯を防ぐのにいいんじゃないかって、
犯罪学では言われてたっていう意味で、
さっきの反省させるほど再犯増えるんじゃないかって話なんですけど、
それだけじゃなくて、
こういうセラピーを通して何回も説明してきたんですけど、
自分だけで完結してきたような生活っていうところに、
他の人と共同して、協力して解決策を目指していくとか、
生き物を通じて自分を見つめ直してとか、
演劇を通じて相手ってこういう気持ちになってたのかって考えたりできるわけですよね。
初めて被害者の役をやってみて、
こんなことされたらすごい腹立つなとか、
っていうことを通じて自分を見つめ直すっていうのを使えていくので、
確かにそれを楽しくワハハってやってたら反省すべきだろって思うのは、
気持ちとしては確かにあり、
一方で初めて自分を見つめ直して、
それを下手からこそ反省につながるとか、
刑務所での演劇と自己成長
被害者のことを考えられるってことにつながっていくので、
これはもう世界中でセラピーとしては進んでいくだろうなと思っているので、
日本でもこうやって進んでいけばいいなとは思いますね。
将来日本でもどんどん導入される可能性っていうのはあるんですか?
これは可能性だけの話でいきますと、
そうなっていけばいいなと思ってて、
今ってほら、
現行法でいくと、
懲役刑とかっていうのは所定の作業を行うって書いてあって、
一律に横並びに同じように作業をせよ、
これが罰なんでっていうようなことをやってるんですけど、
2025年から懲役刑と禁錮刑がなくなって、
後勤刑っていうのに変わっていくんですね。
これが改善構成を図るために必要なときは、
ご作業をするとか指導をするっていうふうに変わっていくので、
もう少し刑の個別化というか、
一人一人にあったものに行き合って、
改善構成を図るためにっていうふうに進んでいけば、
今まで通り横並びで同じ罰をしとけっていうんじゃなくて、
この人にあったっていうことを、
それぞれの施設が前向きに考えていけば、
こういうのをどんどん発展させていくってなっていけばいいなとは思ってます。
さてここで、犯罪学をもっと身近に感じてもらうために、
犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
はい、今日はですね、
おすすめしたいのはイタリアの映画で、
兵の中のジュリアス・シーザーをご紹介します。
兵の中のジュリアス・シーザーは2012年制作の映画です。
イタリアの巨匠タビアーニ兄弟が監督を務め、
第62回ベルリン国際映画祭で最高賞のキンクマ賞を受賞しました。
実際の刑務所を舞台に本物の服役衆たちを起用し、
シェイクスピアの戯曲ジュリアス・シーザーを演じることで起こる
囚人たちの変化を見ることができる。
この映画を描いています。
ローマ郊外にある刑務所では、
囚人たちによる演劇実習が定期的に行われており、
ある年、シェイクスピアのジュリアス・シーザーが演目に選ばれます。
オーディションでブルータスやシーザー、キャシアスなどの役が次々と決まっていき、
本番に向けて刑務所の至るところで稽古が行われます。
すると、囚人たちは次第に役と同化し、
刑務所はローマ帝国の要素になっていくといった内容です。
この映画で取り上げられているのは、ジュリアス・シーザーを選んだのでその題名になっていますけど、
基本的にはこの刑務所では、今日の話の中でずっと言ってきたみたいに、
刑務所の中で現役の受刑者たち、被収容者の方々が何の演目をするかとか、
その時のオーディションをどうしていくかとか、
舞台をどうやって作っていくかというので演技をしていく中で、
自分を見つめ直すことにつながっていきますし、
他人とのコミュニケーションを取ることで、
よりこうやって見せていく方がいいんじゃないかということを一生懸命作り上げていくので、
実際にこういうふうなものが演劇として発表されるというのを撮った映画なので、
ぜひ、こういう刑務所でこういうプログラムをやっているのかという一つの目で見れるものなので、
ぜひこの映画を見てみてもらったら、
今日話した話が皆さんに伝わりやすいかなと考えています。
丸山先生に解説してほしいエンタメ作品がありましたら、
番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
はい。今日はたくさんのセラピーについて教えていただいたんですけれども、
セラピーの多様性と効果
動物だったりとかアートだったり、演劇だったり、
いろんなジャンルのセラピーというのがあって、
コミュニケーションの取り方とかに役立ったりとか、
自分を見つめ直したりするっていうのにも役立ったりとか、
いろんな目的があるんだなっていうのも教えていただきました。
日本でもセラピーがもっと浸透していくといいなというふうにも感じました。
そうですよね。
僕も最初、これ本当にセラピーかよっていうようなものに出会ったこともあるんです。
さっき山口さんが、日本だとそんな楽しむようなことやってていいのかって批判が出たりしないか心配されたっていうのと一緒で、
例えばアメリカの刑務所に行った時に、山積みになっているボードゲームとかを見て、
これ何に使うんですかって聞いたら、ゲームセラピーですって言われて、
ゲームしながらって思ったんです、僕もね。
だけど、今日話したみたいに、ボードゲームといえども、やっぱり頭をすごい使って、
エディケーションを取って、協力しないとやっていけないものもあったりするし、
そもそも人と話すのが苦手な人に協力して話していくっていうのに使われたりするので、
きっかけは何であっても、まず自分を見つめ直して、人と協力して何かを成し遂げるっていうことが重要っていうのの一つであるので、
それがゲームだったっていうだけのことになる。
みたいに、いろんなセラピーを通じて自分を見つめ直して、協力していくっていうのに使われるっていうところなので、
セラピーの普及
セラピーをもう少し、皆さんもそういう意味でやってるんだっていうふうに、
感じてもらえたら嬉しいです。
さて、この番組では、感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクより、お気軽にご投稿ください。
Xでは、カタカナでハッシュタグ、罪な話をつけてポストしてください。
ここでいただいたメッセージをご紹介いたします。
ハンドルネーム、はなさんより、Xにいただいたメッセージです。
第20回の放送に向けていただきました。
実名報道については、何度か丸山先生から考えるきっかけをいただいています。
成人と未成年、18歳から20歳でも扱われ方が異なるんですね。
ご紹介いただいたエンタメは、とても興味があります。
罪な話は、きっとたくさんの方に知られる番組になると思わずにはいられません。
こんなに面白いんですもの、といただいております。
いや、素敵。
ありがとうございます。
素敵ですね。ありがとうございます。
本当にたくさんメッセージもいただいてまして、ありがとうございます。
配信のない火曜日、毎月第1、第3火曜日の夜9時30分から、
Xのスペースで、罪な話で裏話を開催しています。
ポッドキャストで話しきれなかった内容や、スペースに参加してくださった皆さんの質問にお答えしています。
こちらのご参加もお待ちしております。
また、私が所属する、
一般社団法人刑事司法未来でも、犯罪学や刑事政策について発信しています。
刑事司法未来で検索してみてください。
それではまたお会いしましょう。
お相手は丸山康博と、
山口由紀でした。
30:07

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