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#064 “おもてなし” の国のレイシャル・プロファイリング
2026-04-14 36:52

#064 “おもてなし” の国のレイシャル・プロファイリング

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〔トークテーマ〕

・犯罪学のテーマの1つは外国人犯罪の見方であった

・ところで、職質を何回受けたことあります?

・アメリカのレイシャル問題3つの波

・「レイシャル・プロファイリング」によってもたらされる未来

・違法な職質の正し方

・第一言語以外の言語で警察と話すということ


〔キーワード〕

シカゴ学派、パークとバージェス、同心円地帯論、ショウとマッケイ、非行分析、ラベリング論、セレクティブサンクション、ジョン・ランバース、移民政策、職務質問、薬物戦争、エスニスティ、パトリオットアクト、愛国法、国連、人種差別撤廃委員会、通訳


【犯罪学の視点から語るエンタメ】

『東京サラダボウル-国際捜査事件簿-』(『Palcy』2021年6月~2024年2月)著者:黒丸

(2025年1月、NHK総合にてテレビドラマ化)


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サマリー

このエピソードでは、「レイシャル・プロファイリング」という、人種や民族的背景、見た目などに基づいて人々を疑い、職務質問を行う問題について、犯罪学の視点から深く掘り下げています。アメリカにおけるレイシャル・プロファイリングの歴史的な3つの波(薬物戦争、9.11後の愛国法、非正規移民の取り締まり)を解説し、それが人種差別や偏見を助長し、警察への信頼を損なうといった弊害を生むことを指摘しています。日本では、東京弁護士会の調査から、外国にルーツを持つ人々が日本人よりもはるかに高い頻度で職務質問を受けている実態が明らかになり、その不公平さが浮き彫りになりました。さらに、第一言語以外の言語で警察と話す際の困難さや、通訳を介したコミュニケーションの課題についても触れられています。最後に、エンターテイメント作品として漫画『東京サラダボウル-国際捜査事件簿-』を紹介し、異文化間のコミュニケーションや通訳の重要性を伝えています。

職務質問とレイシャル・プロファイリングの導入
ところで、南口さん、この食室ってなんでなんて思うことあります?
南口 食室の思い出話ね。私、1個あるんですよ。 あ、いっぱいありそうやね。1個でいいの?
南口 1個紹介したい。 はい、ぜひ。
南口 私、長崎で暮らしてたんですけど、何羽ナンバーの車乗ってたんですよ。大阪で買って行ったからね。
大阪から乗ってったんや。 南口 大阪から乗って行ったんですよ。
よく行けたね、あの距離ね。
南口 そうですね。命がけでしたね。まあ、その話はまた。
すぐ残るでしょ。
南口 そうですよ。その命がけの750キロドライブの話はまた今度にして、それからしばらく私の運転も落ち着いてきた頃なんですけど、
知人の家に送って行って、ちょっと喋ってたわけですよ。家の前で、アパートの前で、泊まって。
そしたらね、コンコンと。で、夜遅くにコンコンって開けられたら。
怖いよね。
南口 めっちゃ怖いじゃないですか、コンコンってされたら。で、パッて見たら、でも警察官やったから、このまま走り去るのもヤバいなと私も思って。
3億円事件かもしれんもんね。
南口 いや、ほんまに怖いやんか。で、シャーって開けて何ですかって言ったら、この辺で関西の人が、なんか窃盗事件を起こしてるから、何はナンバーの人にお声掛けしてますって言われて。
はあ?と思って。
なるほど。
でね、この人送ってきただけですとか言って。この方はここの住人ですかとか言って。
その乗ってた人は、いやそうですって。なんか身分証とかみたいな話やって。身分証なんか休みの日じゃ持ってなくて、まあ私は免許証持ってるから、免許証見せなあかんとか言われて。
何なんこれと思って。
なんかもう怒りのボルテージがすごいですね、冒頭から。
怒ってません。
怒ってないんですね。
はい、びっくりしました。
これどう?
びっくりしましたって。
いや、だって急に警察官に声掛けられて、何はナンバーの方にお声掛けしてますってまあまあびっくりするよね。
なるほどな。まあ理由が本当にそうならね、その事件捜査してんのかなって思うけど、
何はナンバーだけでそうやって決めつけられてたとしたら、ちょっと、え、なんでって思うよね。
まあ長崎やからね、あれなんかも知らんけど。
というわけでですね、今回は前回の職務質問の回を受けてですね、レイシャルプロファイリングの問題に光を当てていきます。
丸ちゃん教授の罪な話、市民のための犯罪学。
丸山 刑事政策・犯罪学を専門とする立証大学教授で、一般社団法人刑事司法未来の丸山康博です。
南口 同じく刑事司法未来の南口文です。
このトーク番組は刑事司法未来が送るこれまでとは異なった視点から罪と罰を考えるものです。
ニュースでは聞けない犯罪学刑事政策の話についてわかりやすく解説をしていきます。
お堅いテーマですが、なるべく親しみやすい形でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。
丸山さん、前回ここからなんですって言って、山口さんからもう時間も時間ですって言われた、その次の機会が来ましたね。
このね、これが疑われるけど本当はどうなんだ、明日に続くみたいな、つまらん時の朝ドラの繋ぎ方とか、
来週に続くみたいな、この嫌いなパターンの朝ドラのパターン、ほど不満はないですね。
良かったです。全然不満を持たれることは予想はしていませんね。
むしろ待ちに待った、待ちに待ったかどうかちょっと言い過ぎかもしれないけれども、前回多分話せなかったレイシャルプロファイリングの、言わなきゃいけない大事なことがあるって言ってました。
あのね、本当は前回もレイシャルプロファイリングを一番話したかったんです。私肝心な話をもっとたくさんしたかったんだけど、それがまだ前回などできてないんですよ。
じゃあその肝心な話からまず聞きたいです。
犯罪学におけるレイシャル・プロファイリングの歴史的背景
レイシャルプロファイリングって見た目が外国人とか、人種とかそういう宗教的なものとか、そういうところで植出していくみたいな問題でしょ。
もっとそもそも民族とか、見た目とか、外国人だからどうっていうこと自体がずっと実は犯罪学的には問題視してるというか、それで差別が起きないようにする社会っていうのがやっぱりテーマの一つなんですよ。
で、これ実はアメリカ犯罪学の一個の大きなテーマであると思うんですね。たくさん移民が来られている社会だから。
過去の回で言えば、例えば第29回で人は生まれながらに犯罪者かとかの話をしているときに、シカゴ学派が発展していくというときに同心園地帯論という話をしているんですけど、覚えてます?
あれはそもそも生まれながらに犯罪者かは、その人が生まれ持って犯罪者かどうかって個人的資質による犯罪者になるかどうかが盛り上がったけど、実はそうじゃなくて社会の環境とか構造とか他の社会的要因が犯罪を引き起こすんじゃないかっていう学問分野にどんどん変わっていくっていう時期の話をしているのね、29回は。
あの時にちょっと触れてたんですけど、アメリカの犯罪学、シカゴ学派が発展していく原点の方で、パークとバージェスっていう人たちが同心園地帯論、中心地からどれくらいの距離間で、同じ園の中にどれくらいの規模の街が入っているよっていう話をしたのがあるのね。
それを非公分析で分けたのがショートマッケっていう人だったんですけど、彼らのやってるのがやっぱり素晴らしかったのは、例えばその移民がたくさん集まりやすいやすい地域とか、やっぱスラム街化してって、そこが治安が悪い街だったんだけど、当初からおそらくですけど、何々人がここに来て悪さをするっていう誹謗中傷みたいなのは想像だけであったはずなんですよ。
ありそうな気がします。
で、ただその同心園地帯論で言われてるのは、この事業が成功するとか仕事で成功した人は、より高級住宅街とか離れて、また違った園の中に移り住んで生活していくようになるんだけど、また全然違う人種の人たちが入ってきたにもかかわらず、その犯罪が多いと言われてた園の中で生活を始めた人が同じように犯罪傾向が高かったんですね。
なるほど。
で、これ何が言いたいかというと、何々人だからとか、あの人種はこうだからとか、こういう宗教の人が犯罪をするんだっていう話ではなくて、実はそういう社会構造、社会文化、そういう生活環境に追われたら、何人であってもここにいる人は犯罪をしてしまうんだっていう社会学からの問題点の指摘だったわけですね。
その場とか、環境とか、そこにある政策とか、そっちがポイントだぞって話ってことですね。
で、ここからずっとやっぱり犯罪学の視点っていうのは、何々人だからどうとか、もうちょっと言うと現代の、例えば日本で外国人犯罪がどうとか、そこで気をつけないといけないのは、犯罪が実際増えたから減ったからとかっていう話ではなくて、それはもうたくさんインバウンドで人が来てくれるようになれば、そもそも総数というか母数がデカなるから、犯罪比が増えるんです、もちろん。
だから、結構外国人犯罪について語るときに、数が増えた減ったって語るよりは、実はその増えるなら増えるだけの、その社会構造側に問題があって、で、その何人がどうっていう話ではなくて、実際その人を受け入れたときのマチとか社会政策とか、そっち側の視点をちゃんと見ましょうっていうのがずっと社会学的な見方だったわけね。
だから、外国人の犯罪が増えてるとか減ってるとか、そういう視点ではなくて、この人、それが人種だったり見た目だったりに着目して何か考えていくこと自体に問題があるっていう話。
そうです。なので、レイシャルプロファイリングっていうのは、その社会構造の話といえばその何々人が悪いとか、見た目が外国人だからどうっていう返金を進めていくような問題になりがちで、で、これはやっぱり犯罪学から見ると、例えばもういろんな視点から説明可能だと思うんですけど、例えばラベリング論のセレクティブサンクションとか、こういうのからも言えて、例えばそれのすごい興味深い分野でいくと、
ジョン・ランバースっていう人が90年代にやってる研究で、なんとニュージャージー州の警察がスピード違反で停車させて、で、麻薬の調査をするとか、操作をするっていうのをやってるときに、それを道路脇でどういう人が止められやすいかっていうのをチェックしたやつがあるのね。
嫌な予感。
で、これで積極的に止めて、逮捕している人の圧倒的多く、70%ぐらいがアフリカ系移民だったとか、アフリカン、アメリカンだったとか、そういう結構人種に偏りがあるんじゃないのとか、こういう問題がやっぱり社会学的には出てくるわけです。
つまり、日本では直近のやつ前回ご紹介いただいたけれども、昔からある問題だってことですよね。
そうです。
日本におけるレイシャル・プロファイリングの実態調査
それでですよ、じゃあ日本でそのレイシャルプロファイリングって、私言葉としてもまだそんなに、なんていうか最近、自分としてはこの数年耳にするようになった言葉なんだけれども。
僕らみたいにこんな分野に興味があってもそうなんやもんね。
だと思うんですよ、たぶん。この日本の実態っていうのがわかるような、なんか、あのほら犯罪白書にはないんだよねって件数わからなくてっておっしゃったじゃないですか、職務質問は。
そう、だけど、このレイシャルプロファイリングっていう切り口で考えると、なんか調査とかあったりしますか。
例えばですね、2022年の1月から2月にかけて、東京弁護士会が外国にルーツがある人に対する職務質問がどういうふうに行われているかっていうのを調べていったんですね。
これは確認したところ、約2000人の方に対して調査をされたそうです。
で、まず過去5年間の間に職務質問を受けた人がどれぐらいいるかっていうと、6割ぐらい。
まあまあ多いですね。
多いんですよ。さらにですよ、その6割のうちの人の7割が何回も何回も複数回経験してるんですよ。
複数回。
しかもですよ、ちょっとわかりにくいけど、そのうちのさらに1割は10回以上を職実されてる。
あのですよ、5年で10回ってすごくないですか。私、過去5年に限定したらゼロですよ。
僕も信じられないんですけど、僕やっぱり中学とか高校の時はあったけど、過去5年で言えばゼロ回ですよ。
結構夜遅くに出歩いたりしてそうなのにね。
これね、終電越えて寝過ごしてね、一番辛かったのはよ、過去5年ぐらいの話でいくとですね、
Googleマップでね、家まで徒歩何分かなってみたら90分越えとったんですよね。
家まで徒歩?
そう、1時間2時間くらいそれだから終電だから。
辛いですね。
こうやってね、えーって思いながら、でもやっぱちょっとタクシーとか少ない街だったんですね。
で、Googleマップの通りに進むとですよ、本当にここかよっていう竹矢部の真っ暗なところを通らせ、
ゆっくりと赤色灯を回しながらパトカーが来てくれて、
なんと。
普段なら職質とかおいおいとか思うけど、大丈夫ですかって声かけてくれるかもって期待したんですよ。
まさか。
で、ゆっくり近づいたパトカーがじーっとこっち見て乗ってる方がね、ゆっくり離れてったんですよ。
ショック。
えーっつって、こういう時こそ声かけてほしいって。
これって、今果たしてこの文脈で喜べばいいのか悲しめばいいのか、すごいわからないんですけど。
でもね、あの赤いランプがね、おーっといいかもって思ったのは、なかなかこの5年間ではあの1回ですけどね。
そういうのって、ちょっと話戻していいですか。
どうぞ。
つまりですよ、私もゼロ、丸山さんもゼロでは、比較対象がないんで、日本がルーツの人々がどのくらいの職質を受けてるもんなのかって、なんかわかる方法とかあるんですかね。
確かに、あのさっきの海外のルーツの人と日本のルーツの人と比較あんのかってことね。
私と丸山さんの経験だけ言うてもね、あれなんで。
Nイコール2やからね。
そうそう、ちょっとあんまりでしょ。
でこれについて、さっき言った訴訟している弁護団、これが調査しているやつでいくと、例えば過去5年間で職務質問を受けた経験のある人、平均日本人の回答者は0.2回だったんですけど、在留外国人は1.9回、ほぼ2回とかですね。
10倍。
ぐらいある。
多いですね。
で、これもランダマイズにとってきたらもっとね、中央値っていうかいろんなことが偏見なしっていうか言えるんだけど。
調査方法の話ですね。
そうそうそう。で、これはまあ調査会社に登録している人の調査だから、そもそも問題意識が高い人なんか、もしくは逆なんか、正確な数字って言えるかって言ったらまあそこまでははっきりとは言い切れない場面もあるんだけど、
かといって別にそのわざわざそれに物を言いたいから登録している人たちじゃないんで、そういう意味ではまだ後編には見れてるんだけど、かといってやっぱり多い。
これ統計の時もね、そういうランダムサンプリングをしたものがやっぱり信頼できる、信頼度が高いっていう話で、前回ちょっと紹介していただいた東京弁護士会のやつもご報告分析している論文とかちょっと見たんですけど、やっぱねそこはきちんと抑えられてたんですよね。
もともとそういう無作為のものじゃないから、こういう隔たりはあるかもしれないけど、それでもなお多いんじゃないかっていうのは、それはやっぱり参考にはなりますよね。
で、これ今言ってくださった東京弁護士会の調査に戻ると、例えば7割が外国人ルーツっていうこと以外に声をかけられる理由がないって思ってらっしゃるんですよね。
これは自分がそう思ったってことですよ。
だからあれですよね、無刀家で走ってたとか、鍵壊れた自転車で走ってたとか、そういうのがあれば、もしかしたらそれが理由かなとか。
例えばほら、前回の職質の要件の中に挙動不審とか、犯罪を知っていると指摘するみたいなのがあって、これは疑われるなとかっていうことじゃなくて、
これは自分が見た目が外国人とか、これ外国人ルーツを持ってるから声かけられたんじゃないのっていう以外の理由が見当たらないっていう人が7割。
つらいですね。
で、他にも理由があるんじゃないのって、これだけだとまだ思いそうですけど、なんとそのうちのアンケート答えてる中に、一緒にいてる日本人の友人は何もなかった。
自分だけむっちゃ職質されてるとか。
めっちゃつらいね。
で、さらに経験で言えば、そのアンケートで出てきたのが、調べるからって言われて、ズボン脱がされたんやけど、何か持ってるだろうとかって。
でも何もなかったんです。何も出なかった。でも後謝らずに警察去ってったとか。
もうね、自分の一緒に歩いている誰かがそれをされてたらと思ったら、ほんまにつらいよね。
南口さん、一緒に歩いている人じゃなくても、何してんのって声かけそうやねん。他の人がされてたら。
できれば、ちょっとって言える自分でありたいですよね。何か味方に立ちたいよね。
立ちたいけど、そうやな。南口さんちょっと、欲しいヒューマンのお姉さんのように柱の端からこうやって見てそうやねん。
いやいや、でもやっぱりさ、ちゃんと大丈夫ですかって、誰か弁護士呼びましょうかって言いたいよね。
アメリカにおけるレイシャル・プロファイリングの3つの波
ちょっと丸山さん、私結構今ショックでやっぱり。前回も聞いててすごいショックだったんだけども。
こういうですよ、レイシャルプロファイリングっていうのが、私にはここ数年の言葉だけれども、日本でもどうやらあるんじゃないかと。
こうなってきた時に、海外ではどのように問題になってますか。
これはね、いろいろやっぱり研究は進んでまして。レイシャルプロファイリングについて言うと、例えばアメリカでは3つの波があるって言われてるんですね。
それぞれ3つがどんな問題なのかっていうのはちょっと解説していきますね。
お願いします。
じゃあまず第一の波ね。これは1980年代頃からなんですけど、アフリカ系の人を主なターゲットとしているやつなんです。
それって57回の薬物戦争の回で話してくださってたやつでしたよね。
そうそうそう。やっぱりこの時期の大量にドラッグが入ってきて、社会問題になってKHC法に影響を与えていくって時なんだけど、
その薬物戦争の話をしてる時っていうのは、政策全体の話なんだけど、
麻薬取締局DEAですね。の取締りが強化されていってて、運び屋を摘発するためにいろんなプロファイリングが強化されていくんですね。
当初はずっと否定してたんだけど、そんな操作してませんとか言ってたやつが、大規模な道路上での麻薬の取締りのトレーニングで、
人種とかエスニシティに関する要素で、こういうやつはやってる可能性高いから積極的に操作しろみたいなことが、
やってないって言ってたんだけど、後の調査でやってたってことがわかってきたみたいなのがこの時期。
ちなみにエスニシティってあまり使い慣れない言葉なんですけど、要は人種以外の宗教とか文化とか習慣とかそういうやつ。
そうそう、ちょっとアイデンティティに関わってくる人種以外のところ。
ってことですよね。
はい、そうです。で、第二の奈美言っていいですか。
お願いします。
で、第二の奈美はこれまたなるほどってなるんですけど、2001年の911同時多発テロあったじゃないですか。
で、これでやっぱりムスリム系の方々をターゲットにしていくっていうのが流行る時期。
で、この時期は僕自身ね、アメリカによく行ってたんですけど、
で、タクシー乗ってる運転手さんっていうのがこういうアラブ系の人とかが多かったんですね。
で、すごい差別受けるって言ってた。
なるほどね。
で、同時多発テロの時期にこれを受けて制定された愛国法っていうパトリオットアクトっていうのがあるんですけど、
ありましたね。
この影響がむちゃでかい。で、この辺の時期からなかなかちょっと一筋縄にいかへんのが、
そもそも当時のブッシュ大統領ってレイシャルプロファイリングに対しては禁止派だったんです。
やんなっていう。やってはダメだ。ただ、テロは特別で、これは別扱い。
やっぱり9.11の後のアメリカを外から見てると、そのテロは別っていうのはものすごい強く出てましたね。
これはやってはダメなことだ。その通りだ。だけどこれは別扱いみたいなのが出てくる時期。
これはなんかちょっと世界のいろんなとこでもそうなっていきそうな感じの雰囲気を感じますね。
で、第三の波がその延長線上で今度ヒスパニック系の人たちを対象として非正規移民の取り締まりですよね。
なのでこれもどんどん現代に近づいてくると、例えばほらあのでっかい壁を建てようとかフェンスを建てろとか。
辛い。
こういう話になってきて、当時ね。当時っていうか僕が留学中ですよ。バックレーンに行ってたんですけど、バックレーンの先生が
メキシコ側とカリフォルニア側の間にシーソーを作って、2人両方からメキシコ側とカリフォルニア側からシーソーで遊べるようにしようとか、とてもいい感じだった。
あの見ましたよ、SNSでそういう夢の図。こういう風にしてこの壁を乗り越えていこうみたいなのすごいめっちゃいいって思って辛かった。
そうそう、あの時期ですね。
レイシャル・プロファイリングの弊害と国際的な視点
これ今アメリカの話じゃないですか。ヨーロッパはどんなですか?
ヨーロッパでも似たような状況はあって、やっぱ有色人種の方の方が警察に止められやすいっていう状況はあるんだって。
あのね、ヨーロッパってちょっとヨーロッパって一言で言うとあれですけど、私が経験したヨーロッパの国ではやはり有色人種に対する目線は若干厳しいと思ったことはありますよ、やっぱ。
そうだよね。で、これが正面から違法な食室などはやっぱ批判してても、さっき言ったようにね、これはダメですよ。ただ、薬物政策とかに絡めてこれはやっていいと。で、正当性が主張されることが多くなってて、こういうのがやっぱりそれの延長線上に人権侵害起きるじゃないですか、やっぱり。それが暴走するとね。
なので結構国連などが刑事罰で薬物の末端使用者を規制しようとすること自体が人権侵害につながりますよって警告出してるって今までもね、言ってきたじゃないですか。これが直接そのなんていうの刑事司法で刑務所入れることがその人の人権侵害ですよとかその具体的な直接的なものだけじゃなくて、言ってるみたいにそういう薬物は危険なもので外国人が使うんですよみたいな偏見とかにもこう
発生していくから刑事罰で扱うことが与える影響っていうのが人権侵害につながっていくってことを警告しているわけですね。
これ今のすごい大事な話だと思ったんですけど、人権っていう切り口でね、外国人だからとか見た目、髪型とか肌の色とかそういうふうなことで声をかけられて止められてって人権侵害だよねっていうのはもちろんそう思うし、でも一方でね、それで犯罪がわかるならいいじゃないっていうご意見もあり得ると思うんですよ。
だけど別に人権侵害やからダメだけ言ってるわけじゃなくて、そのこと自体がマイナスの影響、いわゆる弊害ってやつですよね。マイナスの影響もあるんじゃないのかなって私は思うんですけど、その辺のことはやっぱちゃんと確認しておきたいと思います。
例えばですけど、国連の通知とかご存知ない方がいるかもしれないんで、これ取り上げると2020年に国連の人種差別撤廃委員会が通達出しているんですけど、それはまた南口さんのノートとかやってもらうとして、レーシャルプロファイリングの弊害がこんなものがあるんじゃないかって言われたりするやつが、例えばですけど、ここでは3つ挙げるね。
まず最初に出てくるのが、そもそもそういう職質ばっかり受けてくると、警察への信頼がどんどんなくなっていくと。
間違いないね。
で、街で犯罪見つけましたとか、これ大丈夫かなとか、これは伝えたほうがいいんじゃないかと思ったときに、まず警察に対する不信感が高まっている人たちだから、通報しんとこうとか、これで通報したらまず最初に自分が疑われて、余計めんどくさい。
なるほど。
信頼がどんどんなくなっていくんですよ、警察に対する。
じゃあこの国で一緒に生きている人たちの中に、どんどんそういう通報とかややこしいからせんとこうっていう人が。
なるべく関わらない。
それそうよね。
事件にあってる人いるし、助けてあげたいけど、これ助けてお前犯人やろとか言われたり、街で見てる人が、肌の色が違う人がいましたとか言われたらめんどくさくなるでしょ。
確かに。
なんで、そういうとこに助けに行こうとも思わないし、そもそも警察に関わったら嫌な思い出しかないから通報せんとこうってなるっていう。
頑張って仕事してんのに信頼が損なわれていく警察官も気の毒ですよね。
そうそうそう。
そもそもね。
で、二つ目行くね。
お願いします。
そういう偏見がどんどん助長されていってしまうので、ヘイトスピーチをどんどん強化していく社会になっちゃう。
言っていいっていう雰囲気になるってことですよね。
そうなんよ。そういった見方自体が、本当はダメとか誰かが止めていかないといけないのに、むしろそれを醸成させるような社会が広がっていくと、
差別が拡大していくじゃない。
そらそうですよね。だって警察官の人がやってれば、みんなやっていい方向に行きますよね。
ってなっていく。これが二つ目の弊害ね。
で、最後。刑事司法全体に影響を与えていくと。
で、これは刑事司法だけの話じゃないっちゃないんだけど、差別が膨らめば、そもそもなんか働ける場所減っていったり、生活しづらくなっていくでしょ。
で、これは外国人だからどうとか全く関係なくて、犯罪する理由って基本的には何人だって一緒だ。生活がしづらい。
そうなってくると、犯罪につながりやすいわけじゃない。
そうですね。
さらにその偏見が前提にあってしまうと、警察だけでなくて、例えば判決どんどん主なるとか、偏見のから来るものが出てくると、またこれ刑事司法全体、社会全体に影響していくと。
そりゃそうですよね。入り口の話でそこだけ独立してるわけじゃないから、その後ろにも影響はしますよね。
これ困ったことだと思うんですよ。結構困ったことなんですけど、どうやって修正していくみたいなのを。
日本でね。
日本での前に、諸外国ではこんなあるぞでもいいし、日本だとこうだぞでもいいんですけど、そういうのを。
そうね。例えばアメリカとかドイツとかでは、裁判があって、レーシャルじゃないのこれっていうやつね。
例えば職務質問自体が、犯罪が始了されるとかね、いろんな挙動不審でって、これまではやるのは適法というか法律上のっとってるわけじゃない。
それを超える部分で、それがやっぱ差別に基づくもんなんじゃないかってここが争われていくわけですよね。
なんでここまではいいけど、これはダメっていうような基準がどんどん示されていって、さっき言ったアメリカドイツとかでやってる裁判、結構そこで国が負けるっていう事例が出てきてますね。国というか警察側がね。
念のため聞きますけど、日本での裁判はいかがですか?
いい質問されますね。
念のためね。
日本は、僕ですよ、試験的に言うと、そのスタートラインにも立ってないんじゃないかなっていう状態かな。
なるほど。
さっきも繰り返しなんですけど、職務質問って必要性と相当性だけで揉める案件なんですよ。法学部で勉強してて、これも必要だけどそこまでやるもんなんかとか、相当だけど必要があったんかとか、
これ普通の外国人とか関係なく職務質問だけで難しい事案なので、どこまでが線が引けるかみたいな。
そこに差別や偏見がプラスされていくと、さらなる人権侵害の延長が進んでいって歯止めが効かなくなっていくわけね。
そういった人権侵害が起きがちな場面が発生する、もしくはそういう権力を持っている機関に対して、
そういう人権侵害になってないですかっていう第三者機関が必要だってことは、すごい昔からずっと言われてるんだけど、
なんとこれは日本にないんですね。
そもそもね。
これが国際的には、日本の人権感覚として大丈夫ですか、そういう調査する機関なくて大丈夫なんですかってこともやっぱり日本大丈夫っていう風な視点では外国からは見られる。
この話本来であればもうちょっと噛み砕いたり、日本でも裁判の事例がないわけじゃないからお話を続けたいとこなんですけど、
日本における裁判と第三者機関の不在
いつものように、そろそろお時間なので、
一冊今日はね、私がとても勉強させていただいた本を紹介して終了したいと思うんですよ。
行きますね。
宮下萌恵さんが編著者のレイシャルプロファイリング、警察による人種差別を問うっていう本がですね、
2023年の11月15日に出ていて、研究書なんですけど、具体例がいっぱい書いてあるからめちゃくちゃわかりやすいから、
この本をお勧めしてここらで締めたいと思いますがいかがですか?
ぐぬぬ。
ちょっともう限界だと思う。
分かった。じゃああとは本読んでくれってことですね。
お願いします。
エンタメ紹介:『東京サラダボウル-国際捜査事件簿-』
さてここで、犯罪学をもっと身近に感じてもらうために、犯罪学の観点からエンタメを見ていきたいと思います。
今日お勧めするのは、東京サラダボールです。
東京サラダボール国際捜査事件簿は黒丸さんによる漫画作品です。
講談社の漫画アプリで2021年から2024年に連載されていて、今は単行本にもなっています。
2025年にはNHK総合でテレビドラマも放送されました。
今まで配信で見ることができます。
なるほど。時代ですね。
僕これドラマの方見てきたんですけど、このサラダボールお勧めな点っていうのはあります?
私、漫画の方を私は読んでおりまして、
これもね、今から3点言ったら長なるから、1点突破で。
ただあれでしょ、1の1、1の2、1の3。
1点突破でいこうと思います。
分かりました。
これはですね、自分の第一言語ではない言葉で、人から何か聞かれて答えるとか、
っていうことの意味がよく現れてたんですよ。
ちなみに、私今紹介ですっかり言い忘れたんですけど。
後でこれフォローしなあかんなと思ってたんですよ。
やっぱり何の話か全く言ってなかった。
どういう作品か言った方がいいかなと思って。
あーびっくり。今から言いますね。
どうぞ。
国際捜査係の警察官と警視庁の通訳センターに所属している警察の通訳人の方、
プロフェッショナルの通訳の捜査に立ち会って、
日本語での取り調べが難しい方の通訳をする人が主役で2人で出てくるお話なんですよ。
ちなみにドラマは直さんと松田龍平さんがされてて、
すごくリアルだ、漫画がそのままドラマになってるって思ったんですけど、
通訳の人を介している警察の捜査官側のストーリーなんですけど、
やっぱり通訳の人がね、訳詞間違えたりとか、
あと日本語って主語が省略されたりするじゃないですか、
そういうので通訳の方が苦労されてる姿なんかを通して、
やっぱり第一言語じゃない言葉で、なんかさ、
違うんやったら違うって言えばいいじゃないとか、
カバン見せろって言われたら見せたらいいじゃないって言うけど、
それを第一言語じゃない言葉で言われてるわけですよね。
そのことの意味が結構しみるなって思うので、
その視点でドラマなり漫画の方なり見ていただけたらいいなと思います。
これは確かに法廷通訳人とか、
あと取調べの時の通訳とか、
さらに職質なんかそれさえもないわけだから、
ないもんね。
そうなってくるとやっぱり母語で話せないっていうのは、
なかなか厳しいね。
そうなんです。
漫画でもドラマでも、もちろんどちらもですけども、
一回見てみてほしいですね。
丸山さんに解説してほしいエンタメ作品がありましたら、
リスナーからのメッセージと番組からのお知らせ
番組詳細欄にあるリンクよりご投稿ください。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどをお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
Xではカタカナでハッシュタグ、
罪な話をつけてポストしてください。
ここでメッセージをご紹介します。
ヤギーさんからいただきました。
はい。
罪な話の皆さま、初めまして。
初めまして。
私はポッドキャストあれ見たがきっかけ、
丸山先生がショーシャンクの空にを解説されていました。
で、罪な話を聞くようになったものです。
ありがとうございます。
最近配信されたノルウェーの朝鮮を聞きました。
出所後ミスへ、社会生活に近い環境をつくる刑務所のあり方や、
コミュニティによる対話型の問題解決など、
口で言うのは簡単ですが、
現在の制度に行き着くまでには、
ノルウェーの人たちの大変な努力があったのだと思います。
それから、人は皆人であることを教えてくれた、
ニル・クリスティ先生の論文のお話もとても感動しました。
私は仕事で児童虐待に関するケースワークをしていますが、
家庭の中で起きているどんな出来事にも理由や背景があり、
ただ親を責めるだけでは解決にならないことを日々実感しています。
今回のお話を聞いて、
人対人の仕事をしているものとして、
背筋が伸びる思いがしました。
ボキャブラリーの限界でうまく説明できませんが、
鳥肌が立つほど感動したので、
そのことをお伝えしたく初投稿した次第です。
公開収録にも参加したかったです。
これからも配信楽しみにしております。
ありがたいメッセージですね。
ちょっと私読みながら泣きそうになってしまって。
噛んだからじゃなくて泣きそうになって止まってたのね。
ちょっとさっき変な間あったんですけど、
ちょっと涙が出そうになってしまった。嬉しくて。
これは嬉しいね。
ちょっと僕これを受けてのメッセージの返答もいるので、
ちょっと頑張って言いますけど、
おっしゃってくださってみたいに、
ノルウェーも昔は原発化してた時代があって、
国を挙げて頑張ってそうじゃない社会を作っていこうってやったんですよね。
なのでこういうふうなメッセージをくださっているヤギーさんみたいに、
一人一人がこの問題点の背景にやっぱりもっと違う問題があるんじゃないかとかっていうのを、
一緒に考えてくださる人が増えてくださって、
原発に頼らない社会っていうのが実現できるように僕らも頑張っていきたいですね。
毎月第2火曜日はポッドキャストやYouTubeの配信、
第4火曜日の夜9時半からYouTubeライブを行っています。
YouTubeライブではポッドキャストで話しきれなかった内容や、
参加してくださった皆さんの質問にお答えしています。
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お相手は丸山康裕と
南口文でした。
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