1. 共通科目「日本国憲法」
  2. 第11講 参政権・国務請求権
2025-06-18 05:46

第11講 参政権・国務請求権

日本国憲法における「参政権」と「国務請求権」に関して、現代社会における国民の政治参加の現状と課題、そしてこれらの権利を巡る法的・社会的な動向を考察する。

00:00
こんにちは。今日はですね、大学の抗議録音とか、関連する動画や記事、あなたが共有してくれた色々な資料がありますけど、
これをもとに、日本の参政権、つまり政治に参加する権利について、一緒に深く見ていきたいと思います。
資料を通じて見ていくと、権利を勝ち取ってきた歴史みたいな粘り強さ、
でも一方で、今の時代の投票に対する冷めた見方というか、会議的な声もある。その間の緊張感みたいなものが感じられますよね。
そうですね。憲法15条1項で、公務員の選定は国民固有の権利だって、しっかり書いてあるわけですけど、
ただ、その権利をどう考えるか、どう使うかっていうのは、本当に人それぞれですし、時代によっても変わってきますからね。
その複雑なところを解き明かしていきましょうか。
はい。まず一番身近なところで投票。あなたにとってこれどういう意味がありますかね。
学生アンケートだと、権利だけど危険はすべきじゃないって意見が多かったみたいですけど、
でも若者全体で見ると、個人の自由でしょって捉える声が増えてるっていうデータもありますよね。
このギャップ結構面白いなと。
政治参加の形って国にやってもだいぶ違いますからね。
例えばオーストラリアみたいに、もう法律で投票しなさいっていう義務投票制。
義務なんですね。
そうなんです。これはできるだけ多くの人の声を政治に反映させようっていう、そういう狙いがあるわけですね。
なるほど。一方ですごく対照的だなと思ったのが、アメリカのBLM運動、ブラックライブズマターですね。
ジョージ・フロイドさんの弟さんが、暴動じゃなくて投票に行こうって強く訴えていた。
はい、ありましたね。
でも、かたや日本では経済学者の成田雄介さんみたいに、もう高齢化が進んでるから若者が投票したって社会変わんないんじゃないの?って、その影響力そのものに疑問符を投げかける。
この一票の重みに対する見方が本当に真逆というか。
そうですね。若者の投票率が低いっていうのもずっと言われてる課題ですけど、それ以外にも権利を使う上での難しさってありますよね。
例えば在外投票、海外に住んでる国民のための制度、これも資料にありましたけど、手続きが大変とかいろいろあって、実際の投票率はかなり低いままだと。
うーん、そうなんですね。
あともう一つ大きいのが非選挙権、立候補する方の権利、これの年ら制限。
ああ、ハイライト。
今実際に10代とか20代の若い人たちがこの制限はおかしい憲法違反じゃないかって国を訴えてる。
自分たちが投票したいと思える候補者がいないんだっていうなんか切実な声が背景にあるみたいですね。
そうなんです。これ憲法学なんかでよく言うんですけど、選挙権と非選挙権は表裏の関係にあるって。
03:02
表裏の関係?
つまり私たちが自由に候補者を選べる選挙権ですね。それが行使できるためには、いろんな人が自由に立候補できる。
その非選挙権とか立候補の自由が保障されてないと、片方だけじゃ国民主権ってうまく成り立たないんじゃないかっていう考え方なんです。
なるほどなるほど。選ぶ側と選ばれる側、両方大事だってことですね。
そういうことです。
なんか選挙のやり方自体も最近いろいろ変わってきたますよね。
翼の塔の選挙妨害じゃないかって言われてる問題とか、あとSNSをすごく使った選挙戦とか、新しい課題もどんどん出てきてる感じがします。
本当にそういう現代的な課題がある一方で、でもやっぱり人々が権利を求めて広げてきた歴史っていうのも、これも忘れないがおきたいですよね。
在外投票の人たちが昔はできなかった選挙区の選挙とか、最高裁の裁判官の国民審査とか、そういうのにも投票できるように裁判で権利を勝ち取ってきたわけですから。
そうでしたね。
そう考えると、非選挙権の年齢引下げを求める訴訟も、まさに今権利を求めて動いているそのものなんですね。
そういうことになりますね。
それから、賛成権とはちょっと違いますけど、国務請求権の一つとして、刑事保障請求権、憲法40条ですね。これも資料で挙げられてました。
はい、袴田さんの件ですね。
ええ、そうです。
袴田元さんが最新で無罪になって、本当に長い間、47年ですか、拘束されていたことに対して、過去最高の刑事保障が認められた。
これはまあ、国家によって人権が侵害された場合の回復っていう意味もありますし、将来同じようなことを起こさないための抑止力としてもすごく大きな意味がある。
権利っていうのはただ与えられるだけじゃなくて、時には戦い取るものなんだっていう、そういう側面も示している例だと思います。
権利を勝ち取るためのその粘り強い努力の歴史と、でも今の時代の、特に若い世代に見られるような投票への無関心とか、その意義への疑問の声、この資料が見せてくれるコントラスト、あなたはどう受け止めますか?
なかなか難しい問いですよね。
ナリタさんが提唱しているような、個人の例えばSNSの利用履歴みたいな、本人が意識していない行動データから民意を読み取ろうっていう、無意識データ民主主義みたいなアイデアも出てきてますよね。
へえ。
これも従来の一票を投じるっていうのとは全く違う発想じゃないですか。
全然違いますね。意識的に自分の意思で、この人に託そう、この政策に賛成だって投じる、その一票の価値っていうのは、これからどうなっていくんでしょうかね。
今日のこの議論がですね、あなた自身の考えを深める何か一つの材料になっていれば嬉しいです。
05:46

コメント

スクロール