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2022年11月は新書本しばり。課題図書、集英社新書から出版されている米原万里「愛の法則」をレビューしていきます。

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こんにちは、ツイてるブッククラブです。
ツイてるブッククラブは、橋本大也、石谷まさき、精一郎、達雄の4人がお送りする
月に1冊本を読んでいこうというポッドキャストです。
さて今回は、周永写真書から出版されている米原まりさんの
愛の法則をレビューしていきたいと思います。
まずこの本についてなんですけれども、
著者の米原まりさんという方は、2006年にお亡くなりになられているんですけれども、
ロシア語の同時通訳者として結構知られている方で、
そういう同時通訳関連なエッセイとかをたくさん書かれたりしています。
90年代割から2000年にかけたら結構テレビで出演されていて、
独特な感じでよく見かけた感じになっています。
彼女自身は結構有名なロシア語通訳者ということで、
エリティンいましたよね。エリティンの通訳として来日した時に。
結構エリティンとは通貨の中じゃないんですけど、
自分の通訳にはマリオ呼べみたいな感じで結構仲が良いというか、
気に入られたっていうのが彼女のエッセイに書かれてたりしてるんですけど、そんな人です。
小学、何歳だったかな。
10歳あたりの5年間くらいを結構スロバキアの方で、
親の仕事の関係でそっちの方に行ってて、5年間ソビエト学校と呼ばれる、
ソ連のロシア語を通しての授業を行う学校っていうところに通ってた。
そうか。当時は東西冷戦の最中か。
そうそう。で、結構スロバキアだけど、
チェコ語を覚えたところで、日本に帰ってきてから継続できて学べるって感じではないので、
そういうソビエト学校、ロシア語のところに入れたっていうような話も、
エッセイとかでその辺の話もいろいろ書かれてたりとかもします。
そういう彼女の、これは当初、この本は講演録ですね。
今までエッセイとかいろいろ書かれてたんですけれども、
この本に関しては、4つの講演会での講演の書き起こしという形になっています。
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4つあって、1つが愛の法則という、この全体のタイトルにもなってる話で、
生物学とか遺伝学とかと愛についてのいろいろなお話。
男性サンプル説、若干怪しい説とかも出てくるんですけど、
これはこれでちょっと面白い。ちょっと下ネタもあるんですけど、
これを高校の講演会でやってるっていうのも、なかなかパンチがあるなと思っています。
2つ目が国際化とグローバリゼーションの話ですね。
コミュニケーションの意図の伝わり、ミクサーみたいなところとかを中心に話されています。
2つ目も高校での講演になります。
3つ目が、理解と誤解ないだってタイトルついてるんですけども、
彼女の本業であるコミュニケーションを取り持つ仕事としての同時通訳にしての話がいろいろとされている講演になっています。
最後の通訳と翻訳の違いっていう講演は、
外国語の学習とか国語教育とか分析的に物事を読むんだっていうような、
どっちかというと自己啓発的なところもあったりはするんですけども、
さっき言ったチェコの時代の話、プラハの時代とかの話もあったりするような、そんな感じの話になっています。
大体それぞれの講演、話のベクトルは違うんですけども、
基本的にはコミュニケーションですね。
コミュニケーションをどういうふうに取っていくかみたいなところが全体の主題になっているのかなと思っています。
ということで、皆さんの感想を聞いていきたいなと思っていて、
順番にちょっと聞いていきたいなと思っています。
まずは清子さんお願いします。
清子 はい、僕は読んだ感想です。
僕はこの方の本ってそんなに読んだことがあるわけじゃなかったので、
こういう感じの方なんだって思いながら楽しく読ませていただきました。
前半、やや文化的な話とか下ネタみたいな話も時折出てきて、
銀座のクラブのママとかこんな感じなのかなと思って、
教養があるような下ネタも混ぜつつ、人を楽しませる、
話術に長けてる人ってのはどういう人なんだろうって思った時に、
ちょっとそういう感じの人なのかなとかイメージしてましたけども、
時々自分はブサイクだとか、そういうコンプレックスがあるみたいな、
そういうモテたいとか書いてたんで、またちょっと違うのかなとか思いながら、
私テレビでは見たことなかったので想像しながら読んでました。
過去、世界のベストセラーが男と女を書いた話が多くて、
ネレバが多いみたいな話が多くて、そう言われればそうだなとか思ったりですね。
後半になって、いろいろ当時通訳とかそういう話が出たのの中で、
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日本がその時々で世界のいいとこどりっていうか、
を妄心的に取り入れるみたいな話が出てきて、
オランダの乱学を取り入れたりとか、
あと時代によっては鎖国もしたこともあったけど、
明治時期の時はドイツとかイギリスあたりの学会を取り込んで、
戦後になるとアメリカ一弁当でやってきて、
技術とかそういうのは取り入れたけど文化面は取り入れないとか、
過論次すぎるとかそういう話があったんですけど、
僕は割と意外にいい選択をしてきたんじゃないかなっていうか、
それなりのいい、その時々ではそんなに大失敗でもなかったんじゃないかなとか思ったり、
あと英語第二行用語とかに関しても、
自分がもし英語がもうちょいできればもうちょい幅も広がったかなと思うと、
無理くりでもやってくれた方が良いんじゃないかなとか思ったりですね。
もちろん日本語を完全に捨て去るとかっていうのは問題ありですけども、
もうちょいやってもいいのかなとか思ったり、
逆に勉強しなくてもそこそこな生活というか、
あれができるというのは日本が恵まれているという面もあるのかなと思ったりですね。
そんなことを考えました。
あと同時通訳の方の仕事ぶりっていうのをなかなか知る機会もないので、
すごいその辺は楽しく読めたんですけども、
時々英語の字幕で英語のダジャレをどう字幕に表現するかみたいなのが、
ネットの話題なんかでも出てくるんですけど、
同時通訳者の方はそれを瞬時にうまいことをやったり、
時々は時間とかあれの都合で無視したりとかっていう、
そういう取捨選択を常に瞬時にやらなきゃいけないと思います。
確かにそれだと本当に過酷で集中力がすごい必要になって、
ものすごい勉強しても一生の間にある会議のときしか言葉は使わないみたいなのを
すごい勉強しなきゃいけないというのを聞いて、
もともと大変だというのは想像はつくけども、
具体的にどう大変というのは分かっているわけではなかったので、
すごい勉強になりました。ということで楽しく読ませていただきました。
そして欲しいですけども、
そうですね、これちょっと時代がちょっと前の本なんで、
それが割引いてというか、それが今の時代と比べて面白くもあり、
ちょっと今の時代ともちょっと違うかなっていうところもあって、
欲しい4としました。
欲しい4です。
ありがとうございます。
これからは以上です。
じゃあダイヤさんいかがでしょうか。
そうですね。
ヨニハラ・マリさん、昔よく読んだ書評家でもあって、
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打ちのめされるようなすごい本という書評集が出ていて、
結構それすごいんですけど、
今回久々にこの本を、たぶん2回目ですね。
当時読んでたと思うんですけども、
最初の感想は、さっきのセイコーさん、
ちょっと時代を感じるって言われてましたけども、
なんかそれを感じて、
特に最初の男女関係論のところは、
結構当時はすごい啓発的に感じたコラムエッセイだったんだけども、
今読み返すと、結構ヨニハラさん自身が、
今の基準だと男女のステレオタイプにはまってしまっているのではないかっていう感覚。
やっぱり時代がその後変わったんですね、亡くなられてから。
その後は時代だよな。
ということをすごく感じました。
あとグローバライゼーションの話っていうのも、
今ではかなり当たり前になっていて、
彼女が言ってたことが当たっているということでもあるのかなと逆に思いました。
この本、愛の話は実は4分の1ぐらいで、
4分の3ぐらいは翻訳とか国際関係の話なんですよね。
後半がすごい面白くて、
特に英語を介して他の言語に訳している国際関係の通訳が、
いろんな言語があるんだけれども、
一旦英語を通して他の言語に訳すという習慣があるということを問題視されていたんですね。
これが最近読んだ機械翻訳の研究者の本なんかにも、
実は同じことが行われていて、機械翻訳も同じなんですね。
だから米田さんが指摘していた問題というのは、
今の人工知能の翻訳においても、
未来を先取りした問題提起だったんじゃないかなと。
あれですよね。英語と中国語が機械翻訳に向いているという話も、
その話も入ってましたよね。
言語のパターンの話で入ってましたよね。
ハンガリー語は日本語と結構同じ。
ハンガリー語やってみようかなとちょっと思いましたね。
近いって言うから。本当かな。
一般にはハンガリー語ってすごく難しい言語に分類されていると思うんですけど、
多分それは欧米から遠いからなんですかね。
いいのかもなと思いましたね。
あとはロシア語の通訳ということで、
第三の視点で基本的にはこの人はトリリンガルのすすめで、
三角語を聞くようになりましょうと言ってますね。
それが今の時代としてもその通りだなと思いますね。
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特に今はロシアを揉めてるわけですけど、
やっぱりロシア語が喋れる人、
ロシアの文化がもっと分かる人が大勢いたら、
かなり解決は近いんじゃないかという気がしてますね。
なのでそういうところが面白かったですね。
あとロシア語、言語どうやってうまくなるかで、
辞書を引かないで小説を読むといいよっていうところはすごい共感を覚え、感動した。
英語多国に通じますよね。
そうですね、通じますね。
全く同じことを言われていて、面白かったなということで、評価は4ですね。
はい、ありがとうございました。
石谷さんお願いします。
はい、僕は実は米原麻里さんの本を読んだことがなくて、今回初めてだったんですけど、
まず最初に、これ言ってもしょうがない話なんだけど一応言っておくと、
講演集だからしょうがないんですけど、
これをYouTubeで見れたらもっと楽しかったろうにっていうのは、
正直思ってしまったところではありますね。
講演集だからこそやってるサービスの部分。
下ネタがサービスだとは思わないけど、それ以外にもサービスで話をするから、
講演で笑いをとりながらやったほうが理解が深まるわけで、
そのために入っているような話っていうのがちょいちょい入っているので、
そこが邪魔だとは思わないけど、文章で読んでると、
これは肉性で聞きたかったなっていうのは正直思ってしまったなっていうところ。
あと、愛の法則だと思って読んでると、愛の法則の部分はあっという間に終わってしまって、
後半はご本人の本業であるまさに国際社会と、
それの相互理解と、あと通訳。通訳っていうのは当然言語を扱う職業なので、
最終的には言語論の話になっていくんですよね。
で、そこがやっぱり面白かった。
当たり前ですよね。本業でやってることの実感の中でお話いただいてることだから、
それは面白いに決まってるわけで、最後に言葉が出てくるためには、
まずそのモヤモヤが必要なのですっていう、このワンフレーズはすごいなと思った。
これなかなか出ないですね、これ。
要するに言葉っていうものがどこから発生するのかっていうのは、
いろんなもちろん解釈の仕方があるし、なぜ言語が異なったものがいっぱいあるのとか、
あと、なぜ言語が異なるかっていうのは、当然地域性の問題があるし、
それから文化が違うからとかいろんなものがあるんだけども、
そういったモヤモヤとしたいろんな要因があるからこそ言葉っていうのが出てくるんですよっていう、
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このストレートな表現は結構心にザクッとくる。
これは素晴らしいワンフレーズだなと思いましたね。
なので、最初にネガティブなことを言いましたけど、内容としては非常に満足をしている。
ただしネガティブ要素があるので、星4っていう感じですね。
はい、以上です。
はい、ありがとうございました。
そうですね、だいたいみなさん星4くらいで。
私としてもですね、これは星4か4.5くらいかな。
自分で押しといてなんなんですけど、これを星5にしてしまうとですね、
彼女の他の面白エッセイとかがね、ちょっとそれ以上上げられなくなるみたいなことがあったりする。
でもね、読んでよかった本ではあります。それは間違いない。
だからその分量的にもね、そんな大きくないし、さっき言ったように公演録なので、
しっかりきっちり書き込んでないっていう部分もあったりして、
結構多分物足りなさがあるとは思うんですね。
ただまあその米原まり入門としては、これが入り口としては一番いいのかなと思っています。
ついでにちょっとね、せっかくなので米原まりおすすめエッセイとかを最後にちょっと紹介してしまいます。
同時通訳者としての、今回の話だと第3つ目の公演とか4つ目の公演とかですね。
同時通訳者としてコミュニケーション、異文化コミュニケーションを取るにあたっての様々なことに対するエッセイとして、
不実な美女か定粛なブスかっていうエッセイがあって、
これがね、とりあえずこの会話というか、そのテーマでは超おすすめエッセイです。
でこれタイトルがちょっと強烈なんですけど、これっていうのは不実な美女っていうのは美しい文だけど内容は不正確な翻訳という意味です。
定粛なブスっていうのはぎこちない文だけど内容は正確です。見かけは悪いけど中身は良いみたいな感じ。
で翻訳者っていうのは常にそのどっちよりでどういうふうにやったらいいのかみたいなこう悩みながら進みますよみたいなところも
何か含まれているような感じになっています。でこのエッセイだと結構ね、同時通訳者大変だよっていうので、
今回の本でもあったと思うんだけども、新しいなんとか学会の通訳をやるって言ったら、
その専門用語をもう一夜付けみたいな感じでガーってそこでしか使わないのに、一生懸命集中してその単語を覚えるみたいな、
その一夜付けで試験をするのがもう日々来るようなのが翻訳者の生活だみたいな話で結構過酷な話であったりとかするんですけども、
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全体的にあのとても超おすすめエッセイです。まずあの一冊エッセイを読むとしたらこれがおすすめです。
あとね魔女の一ダースっていうエッセイもあって、これはまあやっぱりその同時通訳者としての話もあるんですけども、
ちょっとねあの下ネタがところどころ面白い率が上がっている感じのがあったりします。
なんかあの日本語の民謡のホイホイとかいうのが実はなんかロシア人では断言を表す俗語と響きが似てるとかそういうネタもいっぱいあったりとかして、
あとなんかセイコーさんさっきチラッと言ってたんですけど、その翻訳がどうして翻訳したらわからないネタみたいのがあって、
この本では、この本というか今回のね愛の法則の中では出楽園じゃなくてとしま園だみたいな親父ギャグがあったんだけども、
ちょっと翻訳が難しすぎると背景知識がある。そういうなんか親父ギャグだけど翻訳難しいっていう時にどうするかっていう話があって、
でなんかスウェーデンクワーヌはオランダの恥だみたいな、なんかそういうダジャレを言ったと。
で翻訳不可能だけどその日本人の周りにいる参加者は笑ってるんだけれども、ロシア人の人たちはご神としていると。
でそういう時はなんかただいまスピーカーは語呂合わせをやりましたが翻訳不可能なので皆さんムードを盛り上げるために笑ってくださいとか言うとか、
そういうなんか俗っぽいテクニックみたいなのも色々あって面白いです。
であとはですね、これもねかなりおすすめなんですけれども、嘘つきアーニャの真っ赤な真実っていう本があって、
これはちょっとお気楽エッセイとはちょっと違って、さっき言ったチェコスロバキアのプラ派のソビエト学校でヨネハラマリさん、
ロシア語で色々やってたんですけど、その時の一緒にいた学友たちの3人がその後どうなったかっていうのを追いかけて30年後に追いかけてるんですよ。
そうそうなんかあそこのユーゴスラビアの戦争のところに行っちゃったとか、ギリシャの人とかもいたりとかあるんですけど、
これ結構賞をもらってるんですよね。なんかノンフィクション賞をもらってるんですけれども、
結構そのヨネハラブチもあるんですけども、なんかしんみり度が高い話になっているんですけども、
ちょっと下ネタエッセイとかとちょっと経路は違うんですけれども、嘘つきアーニャの真っ赤な真実はかなりおすすめです。
という感じで、せっかくなのでちょっと色々紹介させてもらいましたが、
そんな感じで今日のヨネハラマリ愛の法則についての会を終わりたいと思います。
皆様ありがとうございました。
ありがとうございました。
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