構成としてはざっくり3つになってまして、
まず最初にPQのストーリーとか演出とか音楽以外のところで自分が思った話、
2つ目が今回のPQというものの構成がどういうものだったか、
構成というのはこれまでのライブあるいはテレビでの音楽番組、
そういったものとどういうところが自分の中で違うものと考えたかという話、これを2つ目に。
最後にズレというものをキーワードにしながら、
今回のPQというものがどういう作品であったかっていうのをちょっと話したいなと思います。
先ほどですね、ピーナッツくんとポンポコさんがやっている
夢うつつっていうポッドキャスト番組の最新話の中でPQの話ちょうど出てまして、
それを聞いた後で今話してるんですけども、
めちゃくちゃ大変だったみたいですねやっぱり。
そういうお二人の、そしてその裏方の人たちの努力の末に素晴らしい講演があったっていうことは、
もう講演を見た皆さんであればもう十々承知というかもう素晴らしかったですって言い切れるものだったと思うんですけど、
今回はその中でも好きだしたよっていうところを話していきたいなと思います。
それではまず一つ目、ストーリー演出について語っていきたいなと思います。
まずその映像がMVでしたよね。
無料の冒頭の公開配信のYouTubeのライブのリンク貼っておくので見てない人は見ていただきたいんですけど、
そのCGを用いたミュージックビデオと思えるぐらいにクオリティの高い生配信をしてるんですね。
夢うつつの中で語られていた内容によると冒頭のピーナッツくんが座りながら椅子に座って体を左右に動かすシーンあるんですけど、
あの左右に動かす動きっていうのは別の人が手動で椅子を動かしてたりとかして、
そのリアリティの追求っていうものを前もって完成された世界、そこにありとあらゆる演算がもう組み込まれていて、
完璧な状態の中でピーナッツくんが生きているように見えるっていうのはすごいことだなと思って、そこに多くの工夫があったと思うんですけど。
最初の部屋の中の小物とかもすごい、ピーナッツくんがかつて旅行で行ったニューヨークの地図とか、
あと僕が全然取り切れてないところも多いと思うんですけど、ピーナッツくんのキャラクターたちの人形とかがあったりとかして、
なんかもう見てるだけで面白いなっていうのが最初の冒頭のピーナッツくんの子供部屋のシーンだったなと思います。
やっぱピーナッツくんのイメージする部屋の中での配信というか、ピーナッツくんらしいシーンから最初始まるんですけれども、
この後部屋がこうバンと崩れて広い世界にポツンと置かれるわけですよね、ピーナッツくんが。
あそこもピーナッツくんのライブで、これって今全部存在してるのというか、世界としての広がりがすごいファーっと開けて見えて、
これはすごいものを今見てるなっていう感覚にまず最初になったのが、開けた場所に出てくるシーンでしたね。
ライブの演出っていう点で僕が結構衝撃受けたのが、サカナクションの光オンラインっていう、
オンラインで配信されたライブがあるんですけど、そのライブの演出がすごかったんですよ。
で、ライブが2つのセクションに分かれてて、1つ目、前半はちょっと暗い狭い部屋の中で歌っていて、
後半のセクションになるとその部屋が壁が取っ払われて、もっと広い部屋で歌を披露するっていう風な流れに繋がっていくんですけど、
そのちょうど中間、前半セクションと後半セクションを分けるセクションの曲がボイルという曲で、
そのボイルの曲のサビの時に壁がフワーっと割れて、奥から光がフワーって射してきて、
その光が射していく先を見ると、なんと壁の向こう側にもっと広い世界があったんだっていうのを演出として取り入れてて、
うわー綺麗だな、びっくりしたなーっていうのをすごい思ったっていうのをすごい覚えてるんですけど、
そのさかなアクションの光オンラインのボイルの曲を聞いた時のような世界が開ける感じ。
ライブの箱。ここからここまでが物語が起きる範囲であると思っていたものがなくなって取っ払われて、
さらに広い世界が見えてくるっていう。その演出はあそこの冒頭からすごいなーっていうふうに思ったなっていうのを感じました。
その後もストーリーの展開としていろいろな場所に移動しますよね。
原っぱから、まあ滋賀県ってあの時言われてましたけどコメントで。原っぱから、次はトゥーンタウンみたいなビーナツ君のキャラクターたちがいっぱい集まった街に移動して、
あの街もピーナツ君が彼のアニメの中で出してたキャラクターたちっていうものがワンサが出てきて歌って踊るっていう、
シュールでかつ面白い笑えるシーンだったと思うんですけど。
僕自身がピーナツ君のアニメをきちっと覚えてないので、全然キャラクターの詳細についてはほんとちゃんちょ以外にはあんまりわかんなかったんですけど、
でもあそこでやっぱすごいなと思ったのは、あの空間の中に埋められるだけのキャラクターを彼が生み出しているっていうのがすごいなと思ってて、
ピーナツ君のアニメ自体もすごい長い、結構前からずっと続いてたじゃないですか。
そういうやっぱ歴史の積み重ねというか、彼の経験の積み重ねの中に今回のPQがあるんだなっていうのは、ピーナツ君の世界観の中の延長にあるっていう感じがして、
なんかいいなーってすごい嬉しいことだろうなって思ったんですよ。
自分があの時ペンタブか何かを作って描いたキャラクターが自分の後ろに立って一緒に歌って踊ってくれるっていうのは、
なんかすごい本人としてもいいことだし、それをずっと見てきた僕たち観客側も喜ばしい経験だったんだろうなと思いますね。
その後、裏路地のバーがあると言われた扉を開けて、扉の向こう側には電話ボックスがあり、その電話ボックスに乗ると、
なぜかそれがエレベーターとなって地下へと続いていくと。
で、その先でまあ、言ったら最近出されたアルバムのテレクラブの楽曲たちがいろいろ披露されていくと思うんですけど、
あそこの演出…っていうか小物?めちゃくちゃ良かったっすよね。
ちょっと駆け足で行くんですけど、まずストップモーション。リリムちゃんがね、一緒に歌ってくれるあの楽曲あったと思うんですけど、
ストップモーションのテーマに合わせてテープと花吹雪がポチッと止まって、時間が止まるみたいな演出とかあって、
それもなんかこう曲と合わせて演出を変えられるっていうのが面白いなぁと思いました。
僕はあのテレクラブの中でストップモーション1番ぐらいに…あ、1番ではないか。
1番ではないかって言うとなんか角が立つな。でもめっちゃ好きなんですよ。
あれ良いですよね。相手に自分が緊張していることを悟られないために落ち着いた顔を作るっていうドギマギした距離感の中で、
何て言うんですか。繰り広げられる気持ちみたいなのを表現している歌だと思うんですけど、
あれをリリムちゃんと一緒に歌うっていうのがなんかいいっすよね。
すみません、なんか曲の感想になっちゃったな。
えっと、じゃなくて、次はあのかんさんが出てきた、できたらいいな。
あれも良かったっすね。ここはかんさん自身があのデカっていう。かんさんデカっていう。
ピーナッツくんがかんさんの膝ぐらいの高さしかなかった。大きさがちょっと面白かったんですけど。
かんさんが出てきて、後ろにあったサーテンというか、どん帳みたいなあの幕にグラフティーが描かれるんですけど、
あのグラフティーがボンジになってて、不動明王を意味するカーンのボンジが描かれてたんですよ。
かんさんが描かれてて、なんかおしゃれだな、そういうのもありました。
あと、ばんちょうさん、ひびきはじめさん、とどろきはじめさんか。
私あんまりホロライブに疎くて、ほぼ初めてぐらい、曲以外聞いたことなくて喋ってる様子も初めてぐらいに聞いたんですけど、
ダンスも上手くて、歌もすごい上手くて、とどろきさんの声っていうのがオートチューンとすごいマッチングしますね。
めちゃくちゃいいなってすごい思いながら聞いてたんですけど、
彼女の曲、クリオネの曲になった時には、魚のキラキラみたいなのがシャンデリアとか背景の周りに出てきて、
ちょっと海っぽい演出になって、クリオネを歌うにふさわしい場面転換がなされて。
そういう楽曲に合わせた大きな場面転換、演出の転換みたいなのが自由にできるっていうのが、
バーチャルライブのいいところなんだなってすごい思いましたね。
もちろん現実のライブもすごくいいんですよ。大好きなんですけど。
そのライトとかレーザービームとか、あるいは煙スモークだとか、そういうもの以外の手段で、
世界観から思いっきりガラッと変えてあげられるっていうのは、すごいことだなぁと思いましたね。
似たようなライブの経験だと、ヨルシカなんですけど、
ヨルシカのこの間ライブに行きまして、東作と呼ばれるライブの最炎上へのライブがあって行ってきたんです。
そこも場面転換がすごい多くて、
例えば夏祭りのシーンになると、夏祭りのセットがブワーッと出てきて、
屋台とかヤグラとか、ちょこちんとかが出てきて、夏祭りらしい演出になったりとか、
光を乱反射させる、すごい大きなセットみたいなのが空中からラピュタが上から降りてくるみたいな感じで、
グワーッと降りてきて、会場中に光を乱反射させて、
きらびやかで、だけどちょっと悲しみを感じるような不思議なセットが上から降りてきたりとかして、
演出っていうものにすごい力が出てて、こんな場面転換するセット初めて見たなと思って結構驚愕したんですけど、
バーチャルの世界だとより大きな触れ幅でそういうものができるなと思ったのが、この後の展開ですよね。
バーのセットから次ピーナッツくんが一回死んで、
で、そのC5の世界でダオコさんと車に乗りながら歌を歌う。
そして車に乗りながら歌を歌っているところから、さらにまた別の世界に行って、
次は花畑のあるすごい広い寂しさを感じる、しかし美しい夜空の花畑の世界に移動したりだとか、
そこからさらにまた大廃的なポストアポカリプス的な世界に行って、そこでゾンビパーリナイ歌って、
で、さらにそこから爆発が起こって炎上するショードのようなセットの中で歌って、
そこからさらに清掃券みたいなすごい高いところに行くみたいなその場所、
歌われる場所を大きく転換するっていうのは、
現実の世界が持つ制約、つまり物理的な制約です。
そういうものを無視してあんな大きく場面転換をしながら歌って踊って、その物語を物語れるっていうのは素晴らしいことだなというふうにすごい思いましたね。
今結構演出とかの話になっちゃったんですけど、最後にちょっとストーリーの話、この一つ目の話題の中でしたいんですけど、
最初にそのピーナッツくんが子供部屋から始まって、そして外に出ると。
外に出た先でエレベーターに乗って地下に戻る。
まず最初に下に潜るんですね。
下に潜ったところでピーナッツくんの頭がパーンと炸裂して死んでしまい死後の世界に行くと。
そして死後の世界からどこかわからない花畑の夜景の綺麗な場所に行くんですね。
矢印としては下の方にグーッとグーッと落ちていくような矢印になっていて、
行った先の死後の世界でピーナッツくんは自分のしたかったことやりたかったことっていうものを忘れてしまって、
何がしたかったんだっけみたいな自分を見失ってしまうような流れになって、
そこからだけど自分にはできることがあって、
それが何かっていうのを自分の感覚を頼りにピアノを弾いて思い出していって、
そこから復活して地上に戻るっていう流れだったんです。
一回下に降りて上に戻っていくっていう、その再起の物語なんだなっていうところが、
ピーナッツくんのこれまでの積み上げてきた道筋みたいなものとリンクするように個人的に思ってて、
そこからさらにもう一つ超えますよ。
今見える世界を上から見下ろすようなまた新しい段階に行きたいんだ、行くんだ、
あるいはこれからもっと進んでいくんだみたいな、
そういう風なラストに持っていく生田リラさんと二人で広い世界を見下ろすっていう美しいシーンで終わると思うんですけど、
その一連の流れみたいなのもストーリー仕立てにきちっとなっていて、
めちゃくちゃ良かった、一つの演劇を生で見たような、そんなような感覚になりました。
ゾンビパーリナイの工事現場みたいな、あそこめっちゃ良かったっすよね。
なんかスクイーズの曲歌ってたと思うんですけど、スクイーズのカメラワークとかめっちゃラッパーのMVみたいに、
上から固定カメラでなんか見下ろす、そこでみんなが踊るみたいな、なんかカメラワークとかもあったりとかして、
めちゃくちゃ良かった、後なんか後ろにあれありましたよね、なんか世界で一番大きい銃器、バガー293みたいな、
あれは後ろにありましたよね、なんかかっこいいっすよね、ああいうの後ろにあると。
いやーあれも良かったなぁ。
なんか細かいところまで力めっちゃ入ってましたよね、そのパンピーさんのモデリングもめっちゃおしゃれでかっこよかったし、
あとスピーカーの形とかもなんか隠れミッキーみたいな感じでピーナッツくんの形になってたりとかして、
僕は全部あれはあれだみたいな元ネタたどれてるわけじゃないですけど、Xとか見るとなんかこれはこれでとか、
あのキャラクターをイメージした人形があってとか、ネオンの中にあれがあってみたいなのがあったりとかして、
そういう見てて面白いような、そういうような世界が作られてて素晴らしい演出だなと思ったなと、一つ目の話題でした。
2つ目、Mステとライブとの違い。
なんかMステっていうとなんか大きくなっちゃうんであれなんですけど、言いたいこととしては音楽番組ですよね。
生で音楽を届けるっていうことは、テレビ番組で言ったらMステをはじめとする音楽番組と一緒ですし、
あるいはライブと同じだけれども、今回のバーチャル、今回の試みっていうものがそれらとどういうところが違っていたのかっていうのを、
自分なりに考えてみるとどういうふうなことになるかというと、やっぱりストーリー性だなっていうのをすごい感じたんですね。
さっきも言ったんですけど、ストーリーを演出の中にあるいは場面構成とかを工夫しながら組み込めるっていうのは、
音楽番組の中ではやっぱりできないことだなと思っていて、なぜなら音楽番組の中で主軸になるのは音楽だからなんですけども、
今回のライブのやっぱり主軸は音楽ではあるけれども、ピーナッツくん、キャラクターであるっていうのがストーリー性を組み込めた理由なんじゃないかなと思っていて、
やっぱり音楽番組はアーティストが来て自分たちの楽曲、リリースする楽曲や有名な楽曲みたいなのを披露する。
その音楽を楽しむっていうコンテンツというか、面白さを持っているものじゃないですか。
だけど今回のPQはそうではなくて、もちろん音楽も楽しむんだけども、やっぱりピーナッツくんっていうキャラクターの一つの作品の延長線上にあるものであると考えた時には、
ピーナッツくんがアニメで出してきたキャラクターが出てくるところとか、ピーナッツくん自身が動くところとか、
なんかそういう物語の楽しみ方が多面的だなってすごい思ったんですよね。
VTuberでもあるし、音楽のクリエイターでもあるし、アニメを作ってきた人間でもあるしっていう、
そういう色々な側面を生配信のライブっていう形の中にギュッと組み込んでいるというところが、
音楽を届けることだけが目的ではないっていう、そこがすごい音楽番組との大きな違いなんじゃないかなと思いましたね。
ライブとの違いっていうと、これはもうさっき言っちゃったんですけど、物理的な性格に縛られないっていうところが本当に大きくて、
ここはやっぱりバーチャルっていう仮想的な空間でもって物事をやってるっていうのが一番大きいところかなと思って、
クリエイターがすごいってことにここはなってしまうんですけど、やっぱそれを形作ってる人たちがいるんだなっていうのが本当に、
いろんな人たちがいて素晴らしい仕事をしてるなっていうのが、ただ見てるだけの人間なんですけども、そこをすごい感じましたね。
もちろん現実の中でもいろいろな工夫をしてライブされてるって方いっぱいいるんですけど、そういうライブが劣ってるとかそういう話ではなくて、
これまでやってきてない表現っていうものをやりたいんだっていうような思いがすごい伝わってきたっていうところが個人的にはここでは言いたいところで、
これまでのライブで見れなかったもの、誰も挑戦してこなかったようなことっていうのをやろうっていう意思が思いがすごい伝わってきて、
なんかすごい感動というか、すごい試みだなと心から思いました。