ネット炎上対策シリーズも、いよいよ今回の最終回という形です。 もうクタクタなんですけど、一度に撮っているので4回分で。
さすがに、ネット炎上に関してだいぶ詳しくなったんじゃないですかね。 そうですね。
この第1回から第3回まで、どんなことを取り扱ったか、みたいなのを簡単にまとめてもらうことってできそうですか?
あ、できますよ。 まず最初、炎上対策について何かできないことはないかということで、いろいろ考えていったんですけど、
正しい感覚を持つっていうことじゃなくて、過去の事例から分析して攻略すべきだっていう風になって、
実際に炎上して燃やしている部分の人っていうのは極少数で、しかもその悪意を持っているわけじゃなくて、
その正義感によって炎上させられているっていうことがわかった上に、しかもマスメディアがさらにその炎上を加速させているっていう現状もわかって。
SNSだけじゃないっていう話ですね。
炎上の中でも自爆型と炎症型っていう2つの類型に分けて、それぞれどういう風に対策をしていったらいいかっていうのを考えてきました。
自爆型の対策はどういうやり方でしたっけ?
自爆型は出す前に対策をするしかなくて、
炎症型は?
炎症型は出した後すぐの初動が大事だと。
まだこれは完成はしてないんですけど、こんな感じで類型を一つずつ増やしていけばいいのかと。
そうすれば炎上は完全に防げるのかっていうと、実はそうではないというお話があります。
結局、自爆型と炎症型、他にも何とか型、何とか型っていうのを増やして、冒頭で言った炎上のメカニズムみたいなものを今の時代に合わせて更新していけばいいのかというと、そうではないという話です。
なんで完全に防ぐことはできないのかということをきちんと説明した上で、完全には防げないという前提の上でどこまでやっていけば事前の策としては十分なのかみたいなお話をこのシリーズの本当の結論としてお話ししていこうというのを最終回でやっていこうと思います。
皆さんこんにちは。隣の弁護士放送局弁護士の三又と、
インターの町田です。よろしくお願いします。
この番組は、法律や弁護士業務のリアルを隣の席で聞いているような距離感で雑談形式をお届けするビデオポッドキャストとなっております。
今回はネット炎上の地図のシリーズの最終回ということで、完全にネット炎上を防げることはできないということを受け入れた上で、なお有効な構えとは何かということをやっていこうと思います。
おさらいをすると、炎上というのは人がどう動くかの問題という話をしてきたと思います。
これはやっぱり予防フォームという観点の契約書とは大きく違うお話で、予防フォームというのは結局揉め事、紛争が起きるようなのも人の動きといえば人の動きではあるんですけど、
一方で論理的にどういう法的構造が生じるかというのって限りがあると思うんですよね。
なんですけど、炎上というのは人の感情と価値観に基づくものなので、実際論理的にどう動くかというものは想定ではわからないものではあるんですよ。
これが一番大きく出たのが、第2回で取り扱った紐の屋さんで新人賞を取った広告コピーにもかかわらず3年後にはアウトというような価値観の変動がありましたというようなお話がわかりやすいところかなというところです。
このように動き続けるものというのを全部先回りしてリスト化することによって完璧な状態にするというのは論理的に不可能だと思うんです。
これって時間がかかるとかコストがかかるとかそういうことではなくて、そもそも原理的に不可能というものだと思うんです。
それがよくわかるお話というのが近年のお話、全く新しい火種が生まれたというようなところで、
2023年頃から発生した生成AIにかかわる炎上という経験です。
実際の事例としては、就営者がAIで作ったグラビア画像というものを作りました。
これを販売するという形で発表まではしたんですけど、実際に販売をする前に生成AIを使ってのグラビア写真の撮影というところだと、
事前検討の論点整理が不十分でしたということで、問題となる可能性があるので販売は取りやめますということで、販売終了という形にしました。
それから日本赤十字が関東大震災の写真や資料から、
AIで当時の方々がどういうふうに考えていたかというのを証言として取り上げて、
新しい証言として発表しようというような企画をしようとしたんですけど、これはさすがにちょっとやめようということで取りやめになりました。
なんでこんなことをしようとしたんだろうという感じですけどね。普通に良くないでしょうという感じですけど。
ただこの普通に良くないでしょうというのは、今私たちがAIというものに対しての理解がある程度進んできているからであって、
もしAIというものがかなり高い精度で当時の人の証言というのを掘り起こすことができる存在なんだというふうに理解していたとしたら、これってすごく良い企画だと思う。
そうですね、確かに。
実際別にこのAIがやったとしても適当な決めつけをするだけなので。
というのも私たちが分かっているからですよね。
今の時代からは分かるからであって、当時からしたらそんな実はおかしくないかもしれないという話ですね。
それから福岡県のキャンペーンで、実在しない施設であったりとか、実在しないお祭りの記事というものを地元の記事として紹介するというようなことをしてしまって、
典型的なハルシネーションですよね。全記事削除というような炎上の話であったりとか。
載せちゃったんですね。
そうそうそう、そういうことがあって。
こういうAIの使い方がおかしいから炎上しますという話だけじゃないんですよ。全く逆の事例もあります。
花王の入浴剤で人間のイラストレーターが描いた画像に対して、これ精々AIだろうと。
AIで作った画像をパッケージにするなんて何考えてるんだみたいな炎上の仕方をしたということがありました。
気まずいですね。
気まずいが正しいですよね。
こういうAIを使った疑いというのが火種になる。
AIと関連するのもそうですけど、AIを使うというのは炎上の元になるようなことなんだとかも含めて、
二重三重に新しい類型というのもあったと思います。
これって今であればある程度まとめることもできるかもしれないんですけど、
少なくとも5年前とか、チャットGPTが出る前の時点で地図を描こうと思ったら、
こういうものって地図に乗りようがないと思うんですよ。
火種そのものがこの世にないということで。
だし、火種そのものがない場合だけじゃなくて、燃え方の環境というものもどんどん変わり続けているので、
まさにプラットフォームが変わるとかによってもだいぶ変わるわけじゃないですか。
第1回でこれチラッと言ってるんですけど、2024年頃から炎上が数としては少なくなったという話の中で、
TwitterがXになってプラットフォームの仕様が変わったことによって一個一個のインパクトが大きくなった。
これはまさに生成AIみたいに新しく生まれてきたものが火種になるみたいな話じゃなくて、
その炎上のメカニズムが若干修正されたみたいな話だったりとか、
そういう燃え方の環境が変わるっていうパターンもあります。
こんな感じで日々動いているのは価値観だけじゃなくて、いろんなものが動いているっていうのが難しい話なのかなっていうところです。
こんな感じで技術が進んでいったりとか、新しいサービスが生まれて社会が変わるっていう度に、
まだ起きてない炎上のパターンというものが新しく生成され続けるっていうのが論理的な構造なのかなと思うんですよ。
なので今、炎上の地図っていう言い方をしてますけど、地図で言えば海の向こうに新大陸がどんどん発見され続けるみたいな、そういう状況なんですよ。
コロンブスの話とかをしてるわけじゃないので、特にコロンブスの話とかをしてるわけじゃないので、そういう燃え方をしたいと思います。
いずれにしても新大陸が生まれ続けると。
炎上に関しての完全な地図っていうものは、少なくとも永遠に完成しないものっていう風に言えることができるのかなということです。
もうどんどんいろんなパターンが出てきそうですもんね。
今まであったパターンがなくなっていくっていうのもあるかもしれないしということですね。
こういう新しいものが出てくるから対策をしましょうみたいなお話って、法律の規制でもよくあるお話じゃないですか。
いわゆるいたちごっこ的に規制がされるみたいな。
これって分かりやすい話としてステマのお話があると思うんですけど、ステルスマーケティングって炎上の類型としてもよくあるお話だと思うんですよ。
ステルスマーケティングだったことが後から明らかになったみたいなお話。
これってずっと問題視されていて、有名なのがペニーオークションの事件。
2012年だからもう知らないですかね。結構昔なのかな。
ちょっと知らないですね。
ペニーオークションの事例っていうのが結構これは話題になったお話で、オークションなんですけど、入札ごとに手数料を徴収しつつ自動入札プログラムで一般の利用者が落札できないような仕組みを作るっていうような。
要はオークションなので一番高い金額で競り落とした人が競り落とすんですけど、常に他の人、運営側が用意したサクラ、ボットみたいなものが競り落とすように設定されていて、入札の時の手数料だけが徴収されるという詐欺的なオークションのサービスがあったんですけど。
これが当時有名だった芸能人にステマの依頼をしていて、多くの芸能人がやったことないんだけどもペニーオークションすごくいいよと。
いうようなことを当時まだSNSとかもそんなにいっぱいないので、ブログとかで宣伝をしていた事件。結構衝撃的だったのが当時の本当に何ていうか一線急でテレビで活躍しているような芸能人の人たちがこれの事件に語らせた関係で。
でも正義感に基づいてやってるっていうふうに考えたら、確かに自分は別に悪いことをしてるっていう感覚がないから減らないかもしれないです。
おそらく。正々堂々死ねって言ってくるんじゃない?おそらくって思うんですよね。
これって実は韓国が2007年から5年間ネット実名制を実際にやったそうです。
5年間もやってたんですか?
ね。知らなかった。
結果、誹謗中傷的な書き込みはほとんど減らなかったそうです。
やっぱりそうなんですね。
効果が薄くて、後に違憲とされて、憲法違反ということで廃止されたそうですね。
規制って副作用が大きい割に効かないっていうことがありまして、まさにネット実名制っていうのはそういうものなのかもしれないということですね。
感覚に頼るってのはやっぱりそうなのか?っていうと、そうじゃないって話はもうしてきたと思います。
結局、正しい感覚を持てっていうのは、感覚が正しくなかったんだっていう後から言う指摘でしかなくて、正しい感覚を持ち続けるなんてことは不可能なんですっていうことで、これは対策ではなんでもないですって話ですね。
現実的にどうするのか。
一つは発想としてあるのは設計の時点でネットの構造そのものを変えるっていうもの。
これちょっとわかりにくいと思うんですけど、これはネット炎上の研究っていうやつ。
この本に出てきたもので、サロン型SNSっていうものが提案されています。
これどういうことかっていうと受信と発信を分離する仕組みなんですよ。
書き込めるのは会員だけ。一部の会員だけであって、他の人は見るだけの形。
書き込みたくなったら登録をした上で会員になるというような形で、誰もが気軽に書き込むことはできなくて、ただ書き込む方法っていうのは存在するみたいな。
ランクを分けるみたいな。
オンラインサロンとかってそういうものですよ。
オンラインサロンとかメンバーシップの交流の場所ってそういうものだと思うんですけど、
全員が全員に直接書き込める場ではなくて、一部の人が書き込んだものをいろんな人が見るっていう場にすればいいんじゃないかっていうのがこの本で提唱されていて、
確かにそれであれば炎上っていうものは起きにくくなるのかもしれないとは思います。
これはネット炎上の研究っていう書籍の中で研究されてたので紹介したんですけど、私はあんまりいいと思ってないです、ちなみに。
どうですか、これって。
SNSをそもそもこういう形に変えてしまえばいいんじゃないかっていう議論なんですけど。
ツイッターとかなくしてってことですか。
もしくはツイッターもこうするっていう。
あんまり減らない気がするんですけど。
私がこれ仕組みがいまいちだと思うのって、SNSってやらなきゃいけないからやってるものじゃなくて、やりたくてやってるものなので、つまんなくなったら意味ないんですよ、結局。
サロン型SNSって面白いかっていう問題があって、そういうものもあってもいいと思うんですけど。
現にオンラインサロンとかメンバーシップとかでそういうもので盛り上がってるところってあるので、そういうものもあってもいいとは思うんですけど、全部のSNSがこれに置き換わるなんてことはないでしょうっていうふうに私は思うんですよね。
そうですね。
もちろん何かが見たくてSNSをやるって場面もありますけど、多くの人は書き込みたくてやってるんじゃないんですかっていう話があって、だからダメじゃないって。
そんなこと言ったら炎上しないSNSを作るっていうのは他にも方法はいろいろあると思うんだけど、
盛り上がんないけど炎上しないっていう類型の1個でしかないんじゃないかっていうのが私は思うところではある。
設計で変えるっていうのは難しいのであれば、他に何があるかっていうとやっぱり炎上リストみたいなものを持っておくっていうのが1つなんじゃないかなっていう話。
完璧な感覚は無理だとしても過去にこういう火種があった、これが炎上になったんだっていう事例集みたいなものを持った上で自分の中でどんどん更新し続けていくっていうようなやり方。
これをやることによって正しい感覚みたいなものを持つことはできなくても、炎上するかどうかが分かる感覚みたいなものを磨くっていう事自体はできるはず。
炎上ラインは分かってきそうです。
これを認識とか感性みたいなものを少しでも整えておくみたいな形はできるはずなんです。
結局この方法でしかないんじゃないかなっていうのが今回炎上の地図っていうシリーズをやろうと思ったきっかけでありますよね。
当然今回紹介した事例っていうのはごくごく一部なので、これをきっかけに各自がおそらく炎上図鑑みたいなもの、炎上リストみたいなものっていうのを用意するっていうのが
少なくとも企業としての炎上対策ではど真ん中の対策になるんじゃないかなっていうところが私の思う結論というところです。
ただここで釘を刺したいのが、このリストを更新することによって危ない話題には一切触れないでおこうっていうのが正しいのかっていうようなお話なんですけど
それはどうなんだろうっていう話もあったりとかする。
どういうことかっていうと、例えば実際にあった事例でいうと香川県のウドンカルタっていうようなカルタのお話なんですけど
カルタなんでアの読み札にアから始まるものがあってみたいなそういうものじゃないですか。
その中のツの読み札なんですけど、強い腰、色白太め、まるで妻っていう読み札があって
これに対しての苦情が一件入ったというようなお話です。
今一件入ったってさらっと言ったんですけど、たった一件の苦情で販売中止が検討されたというのがウドンカルタです。
苦情が入ること自体がおかしいって内容ではないかなとは思う。ちょっと攻めてるなって感じはするんですけど
でも一件だけで検討はちょっとビビりすぎな感じはありますけど
これがまさにその萎縮してしまった事例だと思うんですよね。
結局その検討された結果、最終的には再販売っていう形になったみたいなんですけど
そういう事例があったりとかすると。
それから歩きながら本を読む二宮金次郎像っていうのが、歩きスマホを連想させるから撤去されるみたいな話。
これなんか聞いたことあります?
ニュースになってましたよね。
最近では座った金次郎像になってるみたいな。
背中に背負ってる荷物というか、あれを置いて座って本を読んでるっていうような形に作り変えた学校が結構複数あって
今はもう大体それが主流になってるみたいな。
これに対して世論調査では同感できないが65.7%という形で
みんなおかしいんじゃないのって言ってるけど一部の人が声を上げたのでやめたっていう話。
これが正しいのかっていうのがちょっと微妙ですよね。
ということはどうなのかなっていうところですよね。
もちろんこういう危ないのはやめとこうというところで
過剰に対策をするっていうのは炎上しない対策としては成立はしてるとは思うんですけど
それでいいのかっていうのが今回調べてきた炎上系の本の中では
どこでも同じように書いていて、それはあんまり良くないよねっていうことをやっぱり書いている。
例えばこのソーシャルメディア解体全書っていう本の中だと
このような萎縮的に炎上しないようにみんなが気をつける社会のことを超萎縮社会というふうに呼んで
それは恐ろしいですよねっていう指摘をしていたりとか
ネット炎上の研究の方でも炎上対策っていうものは炎上しないように危ない話題を避けるためのもの
っていうのは対策にはなってなくて、そうではなくてきちんと要点を押さえた上で
発信をやめるためではなく発信を続けるために炎上対策っていうものをすべきなんだと書いてあって
やっぱり全体的にそういう炎上しそうなものを全部避けましょうっていう方向っていうのは
発信活動との間であんまり良くないよねっていうのが強い今の研究の共通の見解なのかもしれないとは思う。
私自身もそんな感じで思うんですよ実際。
そう考えるとリストの更新というのはあくまでもそれで危ないものを避けるという
いっちゃいけないエリアが分かるようにするっていうものではなくて
時代の位置を特定した上でそこを避けて歩き続ける
奥に奥に歩き続けられるように地図を書きましょうっていうのはそういう方向なのかなと思うんですよ。
そこがきちんと要点が押さえられていればたった一件の苦情が来たときに
このまますぐ進んだらこの方向での苦情っていうのは今は一件だけどどんどん広がるぞというものなのか
それともこの一件に対してきちんと適切に対応すればむしろプラスに変えられるぞっていうものなのか
っていうものが判別がつくようになるんじゃないかなというようなことです。
最後に今回のお話って炎上の地図っていうタイトルをつけていて
炎上図鑑ではないんですよ。事例をいっぱい紹介する。
これなんで図鑑じゃなくて地図っていう言い方にしてるかっていうお話をしようと思うんですけど
図鑑っていうのは網羅しようとするものなのかなっていうふうに思って
炎上の場合は全てを網羅した上で一覧表にするっていうのはちょっと原理的に不可能だなというふうに感じて
一方で地図っていうのは一部の地図っていうものがあり得て
分かる部分っていうのをきちんと書く
それによって歩くためには十分に役立つっていうことが起きるのかなと思うので
新しい土地が見つかるためにどんどんどんどん書き足していく
みたいなものが地図っていう表現の方が正しいんじゃないかというところで
炎上の地図っていうような表現をしているというようなものです。
なので炎上っていうものはもちろん言葉の使い方はともかくとして
図鑑っていう形で網羅するようなものではなくて
少しずつ書き足していくようなものが必要なんだと
そういうリストを作るべきなんだっていうのが今回の私の主張ということになります。
なので今回の一部の事例の紹介っていうので満足せずに
今後もどんどん新しいものが出るたびにどんどん付け足していって
どれにも当てはまらないぞっていうものが出たら