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2024-04-23 14:52

ep36-4 「日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか」(岩尾俊兵さん)-幼馴染とアイドル・強い文脈と弱い文脈・開かれる儚さ-

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読書の時間36冊目、慶應義塾大学准教授の岩尾俊兵さんの著書、

「日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか 増強改訂版『日本”式”経営の逆襲』」を扱う4話目。

⁠www.amazon.co.jp/dp/4334100910⁠

 

キーワード3つ目は、

「文脈依存度を下げるべきなのか」

 

『日本”式”経営の逆襲』を企図する著者としては、

日本の優れた経営技術(ノウハウ)をグローバルに輸出していきたい。

 

それはつまり、

日本企業の現場で日々行われるノウハウの抽象度を上げて=文脈依存度を下げ、コンセプト化し、

「サムライ・スピリット」

「wabi-sabi(侘び寂び)」

のような日本風のプロダクト名をつけ、

世界に広め、日本企業・日本式の実力を知らしめる、ということだと解釈しました。

 

「確かに!元々いい経営技術を持っている日本企業が同じものを逆輸入させられて、良さを失う状態は変えたいよね」とまさに正しい方向性だと思う一方で、

私(粟野)としては、強いプロダクトをぶつけ合ってシェア競争・輸出と逆輸入をやり合う、

永遠に続く戦いの円環の中に入っていくだけのような、

そんな印象も受けたというのが正直な感想です。

 

同時に、星野さん曰くの「世に開かれる故の儚さ」という必然性にも思いが至ります。

 

文脈依存度を下げてコンセプト化した経営技術プロダクトを世界に出す、ということは、

つまり同時に他国(他者)にそのコンセプトなりを書き換えられる・再解釈される可能性に開かれるということ。

 

「仲の良かった幼馴染が、人気アイドルになり、遠い存在になってしまった。

もう俺の知ってる幼馴染じゃない・・・。嬉しいけれど、寂しい。」

 

その寂しさに似た儚さを感じて違和感を持った私がいたのかもしれませんが、最近流行りのアメリカの哲学者・リチャード・ローティ的にみると、「再解釈され続けることに開かれる」という態度が必要なのかもしれません。

一度出したプロダクトがずっと勝ち続けるという不可能な期待はしない。

幼馴染もステージや環境によって、変化していくことが自然である。

 

※この文脈(コンテクスト)やコンセプトの話にご興味ある方は、ぜひTAKRAM・渡邉康太郎さんの「コンテクスト デザイン」の”強い文脈・弱い文脈”の話もご覧いただけると面白いかと思います。

⁠https://aoyamabc.jp/products/context-design⁠

 

読書の時間 ep01-1/「コンテクストデザイン」(Takram渡邉康太郎さん)

⁠https://podcasts.apple.com/jp/podcast/ep01-1-%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-takram%E6%B8%A1%E9%82%89%E5%BA%B7%E5%A4%AA%E9%83%8E%E3%81%95%E3%82%93/id1574537184?i=1000527397958⁠

 

さて、次回は36冊目の5話目、こぼれ話の回になります。

ざっくばらんな展開になると思いますが、次回もお聴きいただければと思っています。

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アワノトモキの読書の時間。
みなさん、こんにちは。ナビゲーターの星野です。
こんにちは、アワノです。
本日は、みなさんとお隣に、素敵な読書の時間を過ごしていきたいと思います。
なんでそんな話なんですか?
マスター、ごめんね。
いやいやいや、なんかあれですね、ちょっと。
なんかあれだったんですか?
オシャレ感を出したかったのか。
出しきれなかった。
読書の時間36冊目。
はい。
日本企業はなぜ強みを捨てるのか。
増強改定版日本式経営の逆襲。
岩尾俊兵さん。
キーワードを3つに分けて解説を行っていくパートの3つ目。
文脈依存度を下げるべきなのか。
というところを本日はお話ししていきたいと思います。
アワノトさん、よろしくお願いします。
はい。
3週目とここは繋がる話なんですけど、
量機器の経営とかオープンイノベーション、
ティール組織っていうのを具体例で扱わせてもらったんですけど、
これは、
星野さんもおっしゃっていただいたように、
日本でもあったものを、学問なのかコンサルなのかが、
コンセプト化して日本に逆輸入されました。
コンセプト化するたびには、
抽象度を上げる文脈依存度を下げる。
なきゃいけないんですよ。
なるほど。
日本のA社だけに通用することではないものにしなきゃいけないと。
いわゆる春平さんは、
日本式経営の逆襲をしたいので、
文脈依存度を下げる、抽象度を上げる、
その結果コンセプト化して、
その経営技術を海外に売っていくと。
浸透させて、
やっぱ日本ってすごいよねっていう風にさせたいわけなんですよ。
変化したいわけだよね。
そうそう。
で、それもそうだなって思うんですよね。
で、著者のこの岩井春平さん自身も、
製造業の会社の一家に生まれている。
で、今研究と対照同士見ている。
惜しいな、日本の製造業中心に。
もったいないなってすごいあると思うんですよね。
そうね。
持ってんのにってやつね。
そうですね、はい。
で、あともう一個は、
文脈依存度、要するに土着というか、
その日本でしか活かされないものを持ってたとしても、
いずれ時間差で、
欧米企業にこのままいったら、
従任されるんじゃないかっていうのをわからなくもないんですよ。
日本、言葉の壁とか、
暗黙地の多さとか、あるにしても、
いずれどんどん従任されていくんじゃないかっていうのは、
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危機感としてはわかるんですよね。
なんですけど、僕個人的には、
それやっても結局、
やり返される時じゃないかっていう気はするんですよ。
欧米にね。
っていうのが、
自分の感覚。
いかに日本がコンセプト化をうまくして海外に売りました。
けれども、
また違うコンセプトBを欧米企業が作って、
逆輸入することになるんじゃないかっていう気がするんですよね。
向こうの方が上手だから、きっと。
上手、技術の差。
あると思いますし、慣れてるし、
ルール化、普遍化するのは得意じゃないですか。
欧米の方が。
それを浸透させたりとか。
多くのことを慣れてるし、
力も連携するでしょうし。
そこに立ち向かう必要があるのだろうかと、
僕はどうしても思ってしまう。
岩尾俊平さんの言う方が正しいと思うんですよ。
日本企業の経営ってことを考えたら。
立ち上がれって言ってるわけね。
そうですね。
無駄じゃろうって思うわけね。
そう。俺らには良いもの持ってるんだと。
世界に勝てる日本式、日本企業最高っていう状態を、
もう一回再び復興できるんだっていうことをおっしゃってるんで。
まあまあそうだよなっていう気もするんですけども、
なんかその先に何か戦いの先に何があるんだろうかとは一方で思うんですよね。
影響力が足りないかもっていう懸念?
あるかもしれませんし、
いやその戦いの先に何があるんだろうと思うと、
ちみどろの戦いに入っていって。
これは戦いになっちゃう。
戦いだと思いますね。
グローバル競争ですよね、まさに。
なるほど。
競争すると負けるでしょうなっていうのはちょっとあるね。
で、とはいえ、どっちが先かによって、
強さが変わるみたいなものがあるじゃん。
あのイメージ映画、漫画とかなんだけどさ。
あれは幸いにも日本がうまく発信を先に。
発信をしたというか、うまく向こうが取り入れていってくれたみたいなところがあるかと思うんだけど。
によって今、アニメ、ジャパン、アズアニメみたいなところができている。
けれども、その3.4は発信がうまくいってなかったみたいな。
かもしれないですね。
ソフトパワー、ソフトパワーって言いますよね。
で、最近だとさ、発行大流行りでしょ。
海外でも。
あれも言ったら逆輸入的に発行の良さが海外で注目され始めて、
で、一気に学問の研究分野になったみたいな話だと思うんだけど、
それを日本側が発行ってすげえんだぜみたいなことを言えていたら、
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もうちょい強かったかもねみたいなのがあるよね。
そうですね。でも発行の話というと、もしかしたら海外で騒いでくれたから日本人がありがたがって受け入れたのかもしれないですね。
そうそうそうそう。で、多分なんだけど、これはもう構造としてさ、
自分たちにとっては当たり前っていうものが、やっぱり日本の中は多いのよね。
そうかもしれないですね。
で、このコピーライターの仕事としてでもそうなんだけどさ、話聞いてて、
それってすごいことっすよねっていうね。
普通だよっていうみたいなことに、あえて取り上げて名前つけて外に発信するっていうのが多くあって。
外部の存在というか、このコンセプトを作るのにはそこそこ重要だったりするなと思う。
そうですね。客観視できないわけですからね。自分たちだけだと。
で、その視点をあえて持って取り組んでいくのが学問っていう立場だろうなと思ったりしてて。
なので今回ね、今尾さんは、我々がもうちょっと価値を発揮すべきだっていうことをおっしゃっているんだろうなと思って見ている。
そうですね。矢尾さん自身もそうですね。自分が頑張らなきゃいけない。
日本企業頑張れと両方おっしゃってる感じですからね。
もっと協力したまえっていう。
まあね、そうかもしれないですね。
コンサートしなさい。
俺に任せろと。まあかもしれないですけどね。
まあでも確かにそうだなっていう部分もすごくありつつ、僕自身はどっちかというとローカル人間なんで。
とかその普遍化もちろん大事だと思うんですけど、それによってつまんなくなるんじゃないかっていうのもあるんですよね。
なるほどね。
でもそれは、そうか、コンセプトを立てる。で、それをいろんな人たちに取り入れてもらうっていうところまで。
だからそれがグローバル競争ですよね。コンセプト化っていうのをプロダクトにして売っていくっていう話をしてるんで。
物を売るっていうよりはコンセプトを売るですね。
ってなった時に、わかんないですけど、どっかのノルウェー人が作った経営ノウハウをありがたかって自分がそれを一生受け入れて仕事していきたいかって言うとそうじゃない気がするんですよね。
それはそうじゃないですよね。
っていうことを逆に日本人がノルウェー人にするような感じなんですよ。それで活かせる部分もあると思うんですけど、それを繰り返し、結局こうやってやられての繰り返しになる気はするんですけどね。
でもここら辺はさ、重ね塗りと世界のイメージはしますよね。
人類全体で見たらいいのか。
たぶん日本の中でも、研究してた結果、「Aだ!」みたいなコンセプトがあったら、「Bだ!」みたいなコンセプトが多分出てくるはずで。
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それがいろいろと土着のね、その文化の中の人たちでいれば普通のことだったことがあえて外部によって放送として出されて、世の中に知らされていく。
確かにね。
それぞれが、「あ、あそこはあの会社だね。ここはこの会社だよね。」とかってなっていって、なんていうの?カラフルな世界になる。
なるほどね。素晴らしい。STGです。
なんで一挙にはならねえんじゃないかっていう。
ただし、価値あるものとして言葉にはされていくっていうことなのかなって。
なるほどなるほど。
なんか儚いね。
開かれねばならぬ。そしてあと比べられねばならぬ。そこで独自性が見えてくる。
それは不可避なんですかね、そこは。
当たり前のことを、「あなたすごいですよ。」とかって言われるってさ、見方によってはいいことなんだけどさ。
他の世界に置かれちゃうわけだもんね。これはもう不可避。確かに不可避なんだけど。
幼馴染の仲の良かった好きだった子がいきなりアイドルになっちゃうよね。
まさにそんな感じですよね。僕だけの〇〇ちゃんだったのが、急に何万人の〇〇ちゃんになった時に寂しいかもしれないですね。
嬉しいかもしれないけど寂しいかもしれない。
意味わかんないこと言いました。
いやいやでも、メタファーとしてはそういう部分もあると思うんですよね。
で、それでアイドルになった人がそのまま良さを維持できるかってわかんないですよね。変わっちゃいますよね。
ていうのが僕の懸念なんですよ。
そっか、そこ言ってんのね。
いやいいと思うんですよ。絶対それはアリだと思うんですけど、そのアイドルAちゃんがスレちゃったねみたいな。
あるかもね。
とか競争に破れるじゃないけど疲れちゃって往年の輝きを失っちゃったみたいな。
そうだよね。
そういうことを繰り返すんじゃないかなっていう気がするんですよ。でも仕方ないと思うんで。
だからこの岩尾俊平さんがおっしゃってることは正しいと思うけど、厳しい戦いだなっていう気もするんですよね。素晴らしいけど。
そうだよね。テレビ番組なんかでさ、村かなんかに行ってさ、そこで食べてる砲塔的な食べ物があったとするじゃん。
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これがめっちゃうまいみたいな。
で、全国で砲塔がブームになって、そこに観光客がブワー押しを踏んで、「私、砲塔だから。」
そんなものしかないっすけど!って言ってんのが、俺たち砲塔だから。
砲塔とはね、伝統を語り出す秘伝の何々みたいな。
みたいになっちゃうかもしれないし。
かもしれないですね。
昔のままの砲塔でいなくなっちゃうっていう。
とか、そんなことを思ったっていう、これも僕の個人的な思い出しかないんです。
はい。文脈依存度を高めたまんま、そことはまた別のものとしてコンセプトが生まれてくれれば、アイドルのまんま。
そうですね。
違う、アイドルじゃない。幼馴染のまんま。
そういう部分を持ってて、超人気アイドルになったけど、星野さんがLINEしたらすぐ答えてくれて、飲みに行こうって言ってくれるようなアイドルAちゃんだったら大好きじゃないですか。
そうだよね。ブータン国民もね。幸せなままだったらよかったのに。
そうですね。なれなかったっていう。世界に開かれた結果。
わかんないね。
まあまあ。
開かれちゃったらしょうがないんだよね。
まあ仕方ないと思いますけどね。いずれ来る。日本も日本語で守られてるから。
そうだね。
かなりあると思うし。時間差なのかもしれないですけど、でもやっぱり僕はローカル人間なんで、どっちかというと田舎なんで、グローバルに行けない人間だからこそもう諦めてるんで。
だったら変に中途半端にグローバルコンセプトが中傷かよりは、自分の土壌で土地でいきたいなとは思いますけどね。
というところでございます。何を言ってるのかわからないですが。
というところで4週目は。
はい。
お時間もよろしいようで。
ありがとうございます。
ではでは本日はこんなところでまた次回お聞きください。ありがとうございました。
はい。じゃあ次回は星野さんが語っていただけるということで。
楽しみにしております。
考えておきます。1週間練りに練ります。
はい。
14:52

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