1. 目からウロコの理科ラジオ #めかラジ
  2. #81 ノーベル医学生理学賞「制..
2025-11-17 33:20

#81 ノーベル医学生理学賞「制御性T細胞」とは?

2025年のノーベル医学生理学賞は「制御性T細胞の発見」の坂口志文先生でした。NHKで放映されたアニメ『はたらく細胞』でも登場したこの細胞、アニメでは擬人化されていましたが、実際のところはどうなのか。免疫学を大学で教えているメンバーのさいぼうさんに解説してもらいました。


<ハイライト>

T細胞はどこで生まれる

どうやって外敵を認識するのか

選別能力がつかなかったら消えます

T細胞の暴走を止める物がいるらしい?

13年の研究の成果・・・!

『はたらく細胞』はソフトに表現されている


<参照:研究の軌跡の論文>

1965年(胸腺がないと自己免疫疾患になる)

https://www.science.org/doi/10.1126/science.166.3906.753


1982年(移植した脾臓細胞が自己免疫疾患を抑える)

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/instance/2186864/pdf/je15661577.pdf


1995年(制御性T細胞発見)

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/7636184/


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<使用BGM>

オープニング「Cassette Tape Dream」

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ジングル「Turn the Switch On」

Keido Hondaさま

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ジングル「Rave the Machine」

Anonyment さま

https://dova-s.jp/_mobile/bgm/play14531.html


エンディング「You and Me」

しゃろうさま

http://dova-s.jp/bgm/play13806.html


サマリー

ノーベル生理学医学賞を受賞した制御性T細胞について、免疫学の観点からその役割や生成過程が解説されています。特に、大阪大学の坂口志文教授の業績が取り上げられ、T細胞の重要性が強調されています。ノーベル医学生理学賞に関連した制御性T細胞についての研究が取り上げられ、T細胞の教育過程や自己免疫疾患との関連が探られています。坂口教授の研究によって、制御性T細胞がどのように免疫反応を抑えるかが明らかにされ、その重要性が強調されています。ノーベル医学生理学賞に関連する「制御性T細胞」の発見について、研究の過程や使用されたマウスについて語られています。特に、免疫過剰状態を抑えるメカニズムと、それに至るまでの長い研究の道のりが強調されています。

ラジオの紹介と主題設定
目からウロコの理科ラジオ #めかラジです。
こんにちは、目からウロコの理科ラジオ、通称めかラジオをお送りします。
パーソナリティは、国立大学職員の特権で3,000円得をしたカリウムと、
用事のために、指定の時間に乗る前席指定の特急の席がまさかの空いてなくて、
ただ、乗るには特急券が必要だから、買ったけど立ちっぱなしだった日野英卑と、
1万円節約するつもりが、とちって4万円損した細胞です。
よろしくお願いします。
このラジオは、オンラインコミュニティ理系とーくラボの科学の現場に身を置く3人が、
身近にある科学、科学の次々ネタ、歴史上の出来事を科学で読み解いたりする番組です。
ということで、今回のネタは、お金で損した得したとかそういう話を、
細胞さんが最初に打ってくれたんで、そこに合わせてみました。
何ですか、1万円節約するつもりが、4万円損したことになっちゃった。
いや、そうなんですよ。聞いてくださいよ。
2年ぐらい経った。車のワイパーのブレード、ちょうど水を切ってくれるところですね。
ゴムのところですかね。
そうそう。あれ結構簡単に変えられるじゃないですか。やったことある方は分かると思う。
あれを変えようとしたんですよ。変えたら、アームの部分が折れたって。
アームって、動く部分ですよね、モーターで。
そっちが壊れちゃった。根元から折れちゃったんですよ。
うわー。
修理業者に依頼したら、2万円かかるって。
妻と相談して、Amazon見たら、部品が1万円で売ってたんですよ。
これ、自分で変えられそうだったんですね、見るから。
モーターの部分見ると、六角レンチが付いてるだけだったんで、
六角レンチで回せそうな部品があっただけだったんで。
で、買ったんですよ。これで1万円買って、自分で直して、
2万円かかって1万円しかかからないって、1万円得したと。
で、根元からバキッと折れちゃったんですけど、
基部の部分はまだモーターにくっついてたんですよね。
だから、モーターのところをレンチで回して、取ろうと思ったんですけど、
折れて残ってる部分の基部がずっとくっついてたんで、
錆びたせいなのか分かんないですけど、くっついちゃった。
これ取れないなって。どうしても取れない。
で、なんとか取ろうと思って、インターネットで調べたら、
トンかけの反対側の釘を抜く方の部分があるじゃないですか。
それをその基部に差し込んで、テコ抜けに外すっていう方法があったんで、
それをはめてグーッとやったんですよ。
そしたらフロントガラスに30センチ以上のヒビが入ってた。
そういうことです。
結局、ワイパーの基部外せて、ワイパーの部品は変えられたんですよ。
でもその代わり、来週中にフロントガラスを相当買いしないといけない。
目的はなんとかできたんだけど、余計なところを壊してしまいました。
そうなんですよ。4万円かかってしまったという、
本当につらいアホなことをした土曜日でした。
週末でした。つらいです。
あれ、その状態で車走らせるのはできない?
一応大丈夫です。でもすぐ直します。
平日、月曜日にすぐ予約を取ったらすぐ直します。
じゃあもうすぐですね。
やっぱりプロがする値段にはちゃんと理由があるなっていう感じがしますね。
そうかもしれません。
もう二度とできません。いや、二度とできるのか。
次は割らずに交換します。
もう一回やるらしいよ。
今度はうまくできるんじゃないかっていう風な、
一回ミスすれば何が悪かったかわかるからね。
はい、そういうお話でした。
そして比叡さん、特急券買ったけども椅子はなかった?
なかったですね。ずっと通路のところに立ってました。
何時間ぐらい?
2時間だった気がします。2時間ですね。
2時間はつらいですね。
大変でした。
1時間ぐらいならね、前の最初の挨拶のところで
グリーン席がとっても良かったって話をされてたから。
そうですね。最近の電車旅行。
ずっと立派からグリーン席で悠々快適まで幅広くやってるんで。
そうですね。
最近よくお出かけされてるみたいな。
そうですね。
いろいろ経験されてるようですね。
何だっけ、さっきちょろっと聞いたら、
あずさに乗ってたんだけどって話でした。
そうですね。ちょっと山梨に放送大学の面接授業で
山梨大に行く予定がありまして、
調子に乗っては当日でもチケット取れるでしょと思ったら、
早朝、電車の中で取れないことに気づいて。
え?生まるのこの時間で?
よくよく考えたら3連休初日なんで当たり前なんですよね。
なるほどね。そうか。
連休の初日、中身だったらまだ可能性はあったかもしれない。
初日だとやっぱりみんな出かける方向に行くから
難しいかもしれないね。
やっぱり早め早めがよろしいかなというところですね。
はい、どうもお疲れ様でした。
ちなみに私の方の話は国立大学職員特権。
特権というほどでもないんですけど、
ホテルの中にKKRグループっていうのがありまして、
KKRっていうのがついてて、
あと親の名前がついてるっていう、
そういうホテルが全国いくつかあるんですけども、
KKRっていうのは国家公務員協催組合に入っている人が
ちょっと安くなるっていうそういうグループなんですよ。
で私一応国立大学の職員やってるから、
今回ちょっと目的地のところにそのKKRのホテルがあるっていうのが
分かったんで、ちょっとやってみようかって言ったら取れた。
で窓口、実際ホテル入った時に窓口でKKRの会員ですかって
言われたんで、保険証がそこから出てるから、
大学の職員であるっていうのはそこで書いてあるんで、
今保険証ってもう本当はマイナーカードに保険証の機能つけてるから
保険証ほとんど意味ないんですけども、
一応身分証明のつもりで持ってるから、
それで出して、じゃあ3,000円お安くなりますって言われて。
ちょっとだけ得した気分。
で実はKKRって結構昔からあるんで、
もしかしたらホテルちょっと古いかなと思ってたんだけど、
そうでもなかった。
多分リフォームしたんだと思うんだけど。
ところどころちゃんと綺麗に新しくなってたから、
安くて貧乏なお宿じゃなくてよかったなと思って。
はい、ということがありました。
はい、ということで今回のメカラジもぜひ最後までお楽しみください。
T細胞の生成と役割
今日のテーマは性行性T細胞についてです。
この細胞の発見によって大阪大学の坂口志文先生が
今年ノーベル生理学医学賞を受賞されました。
でもそもそも性行性T細胞って何なんでしょうか。
今日は大学で免疫学を教えている細胞砂にお話を伺います。
よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
じゃあ早速免疫学を教えてるんでね。
免疫についてちょっと一言でサクッとお話ししたいんですが、
私たちの体にはウイルスや細菌と戦うための免疫の仕組みがあって、
それを研究する、勉強する学問を免疫疫学と呼びます。
中心となる細胞というのが3種類まして、
鈍色細胞、B細胞、T細胞という3つのチームに分かれております。
鈍色細胞は名前の通り細菌やウイルスを直接鈍食する、食べる細胞ですね。
B細胞は抗体を産生する、ワクチンとかで聞いたことあるかもしれませんけど、
病原体を認識する抗体と呼ばれる物質を産生するB細胞とT細胞ですね。
T細胞はウイルスに感染した細胞を殺すこともできるし、
B細胞の抗体産生を助けることもできる、幅広い役割を持っている細胞です。
さっきも言ったようにこのT細胞というのはいろんな役割を持っていて、
免疫の司令塔や実行部隊として働くとても重要な細胞になっております。
これら3種類の細胞を紹介したんですけど、
T細胞に今日ちょうど頂点を当てていくので、
お二人はT細胞って体のどこで作られるかご存知ですか?
どこでしょう?
ありとあらゆる免疫細胞って実は一箇所で作られるんですけど、
どこだと思います?今もあなたたち、あなたたちというか僕らの体のどこかで作られているんですが。
骨髄?
そうです。正解です。骨髄で作られています。
骨髄ってあれですよね。
ぶっとい骨の奥に入っているゼリー状の組織とかでしたっけ?
はい。そこで増血管細胞と呼ばれる細胞が作られて、
それが元になってどんどん分化して免疫細胞になっていきます。
石鹸球も同じでしたっけ?
そうなんでしょうね。増血管細胞っていうぐらいだから石鹸球もそうなんじゃないですかね。
僕ね免疫学の専門なんでね。石鹸球わかんねえ。
そうか。ちょっと違ったか。免疫ではないもんな。
骨髄でできてるんでしょうね。石鹸球もね。だと思います。
それでT細胞っていうのは骨髄で作られるんですが、
実は骨髄から場所を移動して、ある場所また別の組織で育つんですが、
そちらの組織はご存知でしょうか。
あれかけっこどうなんだろうな。有名なのかな。マイナーなのかな。
僕はやってるんで知ってるんですけど当然。免疫学もやってるんで。
ちょっとヒントをお願いしたい。
ヒント?なんだろう。なんだろう。胸にあります。
胸にある。胸腺とかいうやつだったかな。
正解です。胸腺です。あってます。胸腺という組織で育ちます。
T細胞は骨髄で作られ胸腺で育ちます。大正解です。
ということはT細胞の卵みたいなやつがそこの胸腺のところに移動するんですか。
そうです。そうなんです。
骨髄で作られた後、血管を通してT細胞は胸腺に移動して、
胸腺の中で外敵を攻撃するけれど、自分は攻撃しないというルールを勉強するんです。
どうやって学ぶんだろうなっていうところがすごく気になるんだけど。
そうですね。さっくり言うと、ポジティブセレクション、ネガティブセレクションという2つのセレクションを通過しないといけなくて、
簡単に言うとT細胞が病原菌を認識する。最初のその卵の状態。卵って言うとまたちょっと語弊があるんですけどね。
ナイーブT細胞って言うんですけど骨髄でできたばかりの細胞。
そのT細胞ができた段階では、まだ病原菌を認識できないんですよね。
胸腺に入ることで細胞が分化して、病原菌をまず認識するための需要体をまず獲得するんですね。
その需要体、病原体、病原菌を認識する需要体を獲得した後に、病原菌を認識するのはいいんですけど、
自己を認識しては意味がないじゃないですか。自己を認識してしまうと自己の細胞、自己のタンパク質だったりを標的にして攻撃してしまうので、
病原菌は認識するけれど自己は認識しないっていう状態になった。セレクションを通過して病原菌は認識するけど自己は認識しない。
そういう状態になったT細胞っていうのを胸腺の中でセレクションしております。セレクション分化させております。
免疫セレクションの重要性
こんな感じでどうでしょう?伝わってるかな?
そういうルートがあるんですね。
そうですね。
ルートをとって、フィルタリングするとかあるのかな?
実際には胸腺の細胞、胸腺上皮細胞って言うんですけど、その細胞とのインタラクションでどんどん育っていきます。
フィルタリングっていうよりは、なんて言うんでしょうね、ピュリフィケーション、生成に近いですかね。
アフィニティピュリフィケーションって言うんですかね。
アフィニティがあるものだけ、アフィニティって言うんですかね、その相互作用できるできないでセレクションしていくので、
フィルターで分けるっていうよりは、何に例えたらいいのかな?何に例えたらいいのかな?
あれですね、だから新幹線で言うとチケットのあるなしで分けるような感じですかね。
チケット持ってる、いけるみたいな。チケットないT細胞は死ぬみたいな。
死ぬんだ。
そうです。アポプトーシスします。じゃないと自分を攻撃するやつが出てきちゃうので。
はいけないですよね。
そうです。自己免疫疾患という状態に陥ってしまいます。
死なないといかんのか。
そうなんです。
もう一回やり直しとか言い方できないのかと思ったんだけど。獲得する前に出られないとか。
4回。
そうです。4回までは一応やり直せることになってますが、4回失敗すると死にます。
なかなか大変そうだな。
そうですね。可能性としては99.999%は失敗します。
そんな可能性だった気がするな。99.99%じゃなかったかな。ほとんど失敗します。確か。
そうなの。
そうです。嘘ついてるかもしれないけど。
いやいやいや。半分とかじゃないんだ。
自己免疫疾患のメカニズム
違います。かなりの可能性で失敗してたと思うな。
じゃあもうT細胞としてちゃんと出てこれるって本当はわずかな先鋭って感じなんですね。
そうですね。
カキラみたいですね。
はい。そうなんです。
で、そうやってセレクションをして正しいT細胞が生まれてくるんですね。
で、正しいT細胞だけが実際にリンパ節だったり体に戻ってきて役割を果たしてくれるんですけど、
強線を除いたらどうなるんでしょうっていうのが1960年代の研究で行われてまして、
強線を除くとT細胞を教育することができず自己免疫疾患を引き起こしてしまう。
具体的に言うと自分に対する抗体の酸性というのが起きてしまうんですね。
自分に対する抗体というのは自分の細胞を認識する抗体が生まれてしまう。
分子が生まれてしまって、その抗体を元に鈍色細胞だったりT細胞が細胞を攻撃してしまう。
健康な細胞を免疫細胞が攻撃してしまう状態になるんですね。
強線がないと自分を攻撃するT細胞を除くことができなくなってしまう。
坂口先生は何で強線がないと免疫過剰になるのかという疑問を追い続けてきてたんです。
単純に考えてほしいんですけど、強線がなかったらなぜ、
強線はT細胞の教育、T細胞が自分を攻撃せず、敵だけを攻撃するように教育する機関なんですけど、これがなかったら何が起こると思いますか。
さっき99%が通過できないって言ってたやつが、そういうのも全部出ちゃうってことになっちゃうんだよなと思って。
そうですそうです。そのおっしゃる通りなんですよ。
おっしゃる通りなんですよ。で、そいつらが出てきて、どうなるのかと。
自己免疫疾患が引き起こされましたという状態になったんですね。
結構、何というか、仮説としてはシンプルじゃないですか。
その強線がなくなったら教育できないから、自分を認識してしまうT細胞も出てきてしまうと。
それで自己免疫疾患につながっているんじゃないのかなっていうのが結構シンプルな仮説だったんですけど、実はそうじゃなかったよっていうのを発見したのが坂口先生の研究。
そうではなく、強線を抜けてきたT細胞の中に特別な細胞がいて、そいつが自己免疫疾患を抑えてくれるっていうのを発見したのが坂口先生の研究になっております。
で、ちょっとずつ見ていきますね。
強線を除きましたと。じゃあ大量に教育されてないT細胞が出てきてますよねと。
最初に坂口先生がやったのが、その出てきてしまうT細胞を除くんじゃなくて、別のマウスから脾臓細胞を注入するんですね。
強線を除いたマウスに。
なんで脾臓かというと、脾臓ってT細胞とB細胞が保存されている器官なんですよ。
普通のマウスの脾臓を取ってくると普通のT細胞、B細胞がいるんです。
強線をなくしたマウスに、そのB細胞、T細胞を普通のノーマルマウスから取ってきたT細胞、B細胞を入れてあげると。
観察を始めるとどうも自己免疫疾患が抑えられると。
おやおやと。
どうやらT細胞、B細胞に自己免疫疾患を抑える奴らがいると。
そのランダムに出てきちゃってる奴らが問題なんじゃなくて、
ランダムな奴が問題で出てきてるなら新しいB細胞、T細胞を入れても何も変わらないじゃないですか。
ランダムに出てきちゃってる自分を攻撃するT細胞を消さないという意味がないので、
新しくT細胞、B細胞を入れても何も変わらないはずなんですよ。
でもどうやらT細胞、B細胞、普通のT細胞、B細胞を入れると自己免疫疾患が抑えられると。
どうやら免疫を抑えている細胞がいるんじゃないのかなと。
なるほど。
それで研究を続けた結果、それが1982年の実験なんですね。
肥像細胞を移動するというのが。
どんな細胞なのかというのを調べ尽くした結果、1995年ですね。13年ですね。
13年後、ついに免疫を抑える特別なT細胞を突き止めることができまして、
その細胞が制御性T細胞だったんです。
制御性T細胞の発見
どなたが命名したのかわからないですけどね。
坂口先生はご自身で命名したのかな。
それが特別なT細胞を突き止めることができました。
1995年の実験でどんなことが行われたかというと、免疫学の実験って細胞表面を解析するんですね。
さっきキップの話をしたんですけど、どんなキップを持っているのかって、
キップの表面を見たらわかるじゃないですか。
この人どこまで行くんだな、この人どこで降りるんだな、みたいなのがわかるじゃないですか。
そのキップの表面の液名みたいなのが細胞の表面に出ている物質なんですよね。
制御性T細胞に特異的に出ている細胞表面のマーカーがCD25。
というところを突き止めました。
どうやら脾臓細胞の中でもCD25と、T細胞の中でもCD25という分子を表面に持っているやつが、
どうやら自己免疫疾患を抑える、免疫を抑える。
他の免疫が暴走しないようにブレーキをかける役割をすることを1995年に突き止めたんですね。
免疫って、さっきも言ったように鈍色細胞、B細胞、T細胞、悪い病原菌と戦う必要があるって話なんですけど、
実は戦う力だけではなく、抑える力も必要であると。
坂口先生はその抑える力の存在を世界で初めて1995年に証明した方だったんですね。
今では制御性T細胞に関する研究も進んでおりまして、
実際にどんなサイトカイン、どんな分泌される物質、どんな分泌物質が免疫を静かに落ち着かせるのに必要なのかということもわかっています。
専門的な物質で言うとインターロイキン10とかTGFβという物質なんですが、この辺は割愛していきたいと思います。
またどうやってサイトカインと呼ばれる分泌物質だけじゃなくて、直接免疫細胞に働きかけて免疫にブレーキをかける仕組みだったり、
代謝をコントロールして免疫を変化させるなんて研究もされております。
結局そのT細胞が何かの物質のサイトカインとかって物質を出すことによって抑えることができるってことなんですか?
そうです。インターロイキン10、TGFβという物質を出すことで免疫自体を抑えることができるというのがわかっております。
どうやって抑えるのかなっていうのがわかんなくて、制御性T細胞が暴走している細胞を実際に物理的に攻撃されるとかあるのかなと思ってたんだけど。
物理的に攻撃する、めっちゃいい質問ですね。そこまで勉強してなかったな。
サイトカインには一応、炎症促進サイトカインと炎症を抑える抗炎症性サイトカインというのがあって、
抗炎症性サイトカインがIL10とTGFβなんですが、どう抑えるのかっていうのは、どう抑えるんでしょうね。
モルキュールとどんな分子と回避して相互作用するかとか調べたんですけど、実際どうするかは僕調べてなくて、
多分あの細胞に働きかけて、細胞内の遺伝子反応、転写反応、遺伝子の発現を変えて、炎症を促進しない方向に行くんだと思うんですよね。
例えば、炎症促進性サイトカインが出ていると、免疫細胞ってもっと溜めなきゃと。
もっと溜めなきゃいけないし、もっと同色細胞を呼んでこなきゃって。もっと増えなきゃっていう、単純にどんどん免疫細胞自体を増やして免疫反応自体をどんどん上げていくんですけど、
高炎症性サイトカインであるインターロイキン10とかTGFβが出てきた場合、増殖すること自体をやめる。他の細胞を呼ぶこともやめる。
というふうに、ちょっとずつ落ち着いていくのかなと。遺伝子の制御、遺伝子の発現レベルを変えることで、免疫を少しずつ抑えていくのではないのかなと。
今回、ノーベル賞の話になった制御性T細胞という言葉自体は、NHKのアニメーションの枠の中で、働く細胞というアニメーションをやっていて、その中で制御性T細胞の話が出ていたんですけど、あくまでアニメって擬人化されているので、全ての細胞が。
なので、実際に体の中で細胞ってどういうふうに抑えたり働かせたり、最初、免疫細胞が共生の中で教育を受けていくかっていうのも、学校、教習所みたいなところで、これが敵か、これは敵じゃないかっていうのをテスト受けて、ダメだったら、はい、失格って言って飛ばされるっていうのは、そういうのが表現されていたから、
これ実際どういうのを意味して、こういう擬人化したのかなっていうのがあったので、すごく今回、お話し、細胞さんの話を聞いて、そういうことだったんだっていうのがすごく面白いなと思って。
よかったです。飛ばされるんだよね。T細胞は死ぬんですけど。
最後死んじゃうって言って。どんどん失格失格って言って、練習コースから踏んだされるっていうのがシーンだったから、実際は4回までしか受けられなくて、あと死ぬしかないっていう話は、確かにこれそのままアニメにはできるなと思いました。
そうですね。
死ぬのか、そうか、大変だなって言って。実際その最初に作られた内部T細胞って実はすっごいたくさんあって、でもそのうちの1%いかないぐらいの量しか大人として、大人っていうのかそういう場合は成熟したT細胞として動けないっていう、そうやって生き物が進化してきたんだなっていうふうな感じもしましたね。
そうですね。作りまくってうまくいくやつだけをね、どんどんセレクションしていくんですよね。
卵子もそうじゃないですか。結局その生まれる前にもう卵子って全部作り終わってて、だからその時にはもう何万個もあるんだけど、実際そのハイランの時には1個しか最終的に使えないじゃないですか。
制御性T細胞の発見
そのハイランの前の状態で、まず成熟しなさいっていうので動くのが2、30個とかなかった。だけど最終的にハイランされるのはたった1個っていう話とか、すごくそこらへんたくさん作っておいて選抜するっていう仕組みっていうのは人間の体の中であちこちで起きてるんだなぁなんて今ちょっとそういう想像もしました。
確かに。
なんかたくさんたくさん作って選抜するっていうのが習いなんかな。今のその生き物の進化の過程でいうと。
骨髄からできたやつが血管通って胸腺に集まるっていうその仕組みはどうなってんだろうとかそういうことも考えたりしました。
それはあの胸腺に、胸腺から特別な物質が出てるんですよ。低細胞を呼び出す。
あ、出てるんですか。ここに来なさいっていう物質が出てそこで集まるっていう。
そうそうそうそうそうです。
それも一応サイトカインだったりケモカインって呼ばれている物質ですね。
ケモカイン。
ケモカインのケモはケモタキシスですね。
総化性っていう走るに化学化け学の化けに性質の性で、総化性を誘発する物質ということでケモカインって呼ばれている。
総化性なんてT細胞に、胸腺に走ってきてほしいのでケモカインを使ってT細胞を呼び寄せています。
呼び寄せる。そういう物質もあったりするんですね。
そうですね。
いや面白い。でもなんかその目に見えないものからそういうこの性質の細胞を作りたいとか言うので、
先生が、坂口先生が、どうして免疫過剰になるのかってところからこれ免疫を抑えるT細胞があるんだって突き止めるって
その手法がすごい大変だなとか思って。
いやすごいですよね。
自己免疫疾患、胸腺を取り除いたら自己免疫疾患が起こるって分かっているのが1960年代なんでそこから35年ですよ。
最終的にね。
すごいですよね。35年かけて。
肥像細胞を、他のマウスから肥像細胞を持ってきてっていうのを始めたのが82年で、
95年にT細胞、制御性T細胞があるって分かったってこの13年とかもね、すごい時間かかった。
それだけマウスどんだけ使ったんだろうなってそんなこと考えたらあれなんだけど。
13年間、急に13年後にポンって見つかるものでもないと思うけれども、
ちょっとずつなんか、ここの方向に行けばいいかなっていうのが見えるようになってきて13年続けられたんだろうけど、
いやこの13年も大変だろうなとかさ。
いやー大変でしたでしょうね。
素晴らしいなと思いますね。
僕もあと20年もやったらできるんでしょうか、こんな研究が。
10年、10年研究してきてるからあと20年もしたらなんかできるのかなって、
なかなかね、比べてもしょうがないんです。
比べること自体がおこがましいのですが。
でもその、今坂口先生お年いくつか知らないけど、95年って言ったらもう30年前じゃないですか。
で、その結果が出る前の13年前にこの方法を編み出してるから、
実際のお年って30代ぐらいじゃないのかな。
たぶんスタートしたの。
51年生まれみたいですね。
51年生まれで82年だから、やっぱ30ちょっとぐらいから始めてるんですよね。
たぶんこの手法。
あーそうか。
つまり細胞さんがんばれ。
いける。まだいける。35だ。今まだいけるぞ。
いける。
いけるぞ。よし。
がんばります。
がんばります。
というところでしょうか。
研究の意義と過程
制御精神裁判については僕からは以上です。ありがとうございました。
いやー面白かったです。ありがとうございました。
この番組ではあなたのお便りを募集しています。
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番組アカウントはすべて小文字で、
ハッドマーク、T、O、K、U、O、アンダーバー、N、O、アンダーバー、O、T、Oです。
ハッドマーク、読音の音で覚えてください。
番組の感想や日常についてのお便り、これどう思いますか?などの普通のお便りもお待ちしています。
お気軽に投稿してください。
ということで今回のメカラジはここまでです。
お聞きくださりありがとうございました。
お相手は理系トークラボラジオ部、メカラジの日上ひえと、
細胞と、
カディウムでした。
さようなら。
次回もお楽しみに。
33:20

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