東京サウンドセレクション音楽祭
飛鳥山の窓から、東京ノースムーブメント。東京都北区飛鳥山。暖炉のある小篠光洋さんの部屋には、未来を思う様々な人たちが遊びに来ます。情熱とアイディアが交錯した素敵なおしゃべり。さあ、今夜はどんな話が飛び出すんでしょうか。
こんばんは、小篠光洋です。今月のゲストは、株式会社大塚楽器製作所代表取締役社長、大塚太郎さん。岡山講師の内山佐知子さんでいらっしゃいます。今週もどうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さて、いよいよもう最終回になってしまったんですけれども、今年の8月、北都ピア桜ホールで東京サウンドセレクション音楽祭、これは大塚楽器さんの主催ということで開催されましてですね、私もどうぞ聞かせていただきましたけれども、これはどういう趣旨で、いつ頃から始められた音楽祭なんですか。
今回が初めてなんですよね。
そうなんですか。
それで、オカリナとウクレレハーモニカのメーカーさんにもご協力いただきまして、身近な楽器を皆さんに聞いていただく、そして聞いていただくだけではなくて、実際に触って体験していただく、そんなところにスポットを当てたイベントとなりました。
なるほど。
特にオカリナについてはですね、何人でしょうね、筒字ホールの、筒字ホールじゃない、桜ホールだよね。
桜ホールですね。
桜ホールの舞台が、もうあんなに人で埋まったのを僕は初めて見たんだけど、何人だったですか。
大きなステージに目いっぱい並んでいただきまして、あれ130人ぐらいが一斉に演奏した。
総監だったし、すごいあんなオカリナのね、圧倒されるような音楽初めてだったですか。
どうですか、演奏家として参加されたというふうに考えました。内山さん、どうですか、ご感想は。
そうですね、いろんなステージに乗せていただいたんですけど、なかなかやっぱりオカリナ以外の楽器の方と一緒のステージに乗るということが今までなかったので、新鮮だったというか。
他の協会の奏者の方にお目にかかることもあまりなかったので、私としては楽しかったです。
僕もウクレレ、それからハーモニカ、全部あったけども、どれもね、どこかで聴いたことのある楽器。
ウクレレだと僕のマキシンジさんとして、本当に親しみがあるんですけども、本当にそれぞれに改めて楽しく聴かせていただきました。
はい、ありがとうございます。
大沢さん、これはこれからも続けになるという感じですか。
そうですね、今回初めてでしたけれども、だいぶ手応えがあるといいますか、楽器演奏って聴いてもらうだけでちょっと終わってしまうパターンというのが多いんですけれども、
ホワイエンに並べた体験用の楽器なんか、多くの方が触ってくださって、非常にいい感触だなというふうに思いました。来年以降も続けていきたいと思います。
本当に実際、演奏を聴かせていただいて、楽しくなるし、実りあるものだから、もっと本当に一般のコンサートとして、どんどんいろんな方に来ていただきたいですね。
そうですね、本当に今の時点で楽器の愛好者じゃなくても、本当に気軽に来て、こんな世界があるのねというのを知っていただきたいなと思います。
前回、前々回でしたか、日比谷音楽祭のお話もちょっと聞かせていただきましたけれども、そちらの方でもいろんなブースの中で体験ができると。
さらにここでは、オカリナをそのものの模様をつけたりとかデザインする、あれもなかなか楽しい。
そうですね、日比谷音楽祭ではデコレーションオカリナというワークショップをやっておりまして、素焼きのオカリナに絵を描いていただいて、それを持ち帰っていただくというイベントをやっております。
ああいうのって、音楽とかエンターテイメントみんなそうだと思うんですけど、もちろん上手に演奏するということで楽しむ、それもありますね。
それから、それを聴かせていただくというのもあるし。
僕、日比谷音楽祭で見て思ったのは、楽器をこういうふうに作っていくっていうね、これもまた音楽に関わる楽しみだよなと思って。
これだったらまだ全然弾けない子とか、そういうのもできるしね。
そうですね、その楽器に対する思い入れというのもどんどん高まってくださると思うので、非常にいい体験になっていただけるかなと思います。
おばあちゃんが出演されてましたけども、そういう人たちにお孫さんがデザインしたオカリナをプレゼントしましょうとかね。
そういうふうにしていくと、いろいろ幼稚園でオカリナのそういうのをやる。別に誰にって言うんじゃなくて、血縁なんかなくてもいいから愛好家の人にプレゼントするみたいな幼稚園でやってとかね。
あれを見ながらね、いろいろ広がり出そうだなと思ったんですよ。
まさに日比谷音楽祭の3世代一緒に楽しめるというコンセプトにバッチリ合ったワークショップだと思います。
地域とのつながり
やっぱりそれが地域の中で、いろいろイベントとしてやっていただければ。
そうですね、地域に広がっていいですよね。
僕ウクレレと一緒にやってるんで、なんとなく思ってたんですけども、実はね、今年10月18、19で飛鳥山ハワイアンフェスティバルっていうのがやったんですよね。
ハワイアンを踊られる方の皆さん、何万人になるのかな、イベントなんですよ。
これだからハワイアンなんで、基本的にはウクレレなんだけど、ハワイアンのメロディってものすごいお金に合いますよね。
いや、合うと思います。
絶対合うよね。流れの様子にふわっとした伝わっていく感じがね。
そうですね。
来年はね、ぜひ参加をしていただけるとね、面白いと思いますよ。検討してください。
そうですね。ぜひ、主催者の方にはお金でも検討していただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
さてですね、地域に溶け込んでっていう意味では、内山さん今、たきの川海岸の方で、いわゆるセミ、なんていうんだろうね。
サークルですね。
はい。それで教えてもらえるっていうんですけど、どんな形でやってるんですか。
私自身は地元ではないんですけれども、地元の方にはもっとたくさんサークルがあって、生徒さんの数、サークルにもよりますけど、たきの川は今、12、3、4ぐらいいらっしゃいます。
今、内山さんがそれぞれサークルで教えて、何ヶ所ぐらいでやってるんですか。
今、8ヶ所。
あ、すごい。じゃあそうすると、15人としても120人ぐらいの生徒さんというか、お仲間がいるわけだね。
15人いればですね、少ない部分もありますけど。
そうですか。どうですか。おやりになられてて、そこの中で先生である内山さんと生徒さんとのコミュニケーションもあるでしょうし、知らない人が、誘い合わせてっていうケースもあるだろうけども、
基本的にはそれぞれ来るまでは知らない人たちが集まるわけでしょ。そういうのってどういうふうにコミュニケーションが取られていくのだろう。
初めて講座を開いて、初めまして同士の方たちが集まって、それがサークルになって、月に2回会わすようになっていくんですけど、最初はやっぱり固いんですよ。
休憩時間なんかに私が話を振って生徒さん方に。そうするとなんとなく生徒さんたちの同士のお話が始まって、それが何ヶ月か経ってくると、私の話なんかなくても生徒さん同士が仲良くやっているのを見るのが楽しみなんです。
なるほどね。内山さんの力が大きいんだと思うけれども、やっぱり間違いない。もう一つ楽器演奏というか音楽っていうのが媒介しているっていうのの良さっていうのも多分あるんでしょうね。
さてですね、そろそろ終盤になってきたんですけれども、社長にお伺いしたいんですが、今国内最大規模のオカリナメーカーである大塚楽器さん、もっともっとそういう方がいらっしゃるということを帰宅としては利用させていただいて、若い世代にもお互いがぜひ触れ合う。
教育現場とかそういうところでの活用事例みたいなものもあるんですか。
教育現場での活用
そうですね、なかなか学習指導要項っていうんですかね、その壁があるのでオカリナを取り入れてっていうのは難しいかもしれないんですが、ただ帰宅じゃないんですけれども、東京に修学旅行に来る中学生とかがうちの会社に工場見学に来たりとかそういったこともありますので、せっかく地元ですのでね、地元の学校の生徒さんにもそういった機会なんかが作れるといいかなと思ったりします。
工場見学、地元のあまり学生さんは行ってないんだ。
そうですね、今のところ来てない。
それはやっぱり私の初号会社なんかでもね、ちょっと媒介させていただいて、それは絶対やったほうがいいよね。
そうですね。
そうなんだ。
それはもういわゆるさっきの粘土の、いろんな粘土で作っている工程だとかそういうところも見られるわけでしょ。
そうですね、はい。
狭いところでやっているので、大人数なかなか難しいんですけれども、グループで分けてとかそういった形で何とか実現はできるんじゃないかなと思います。
そうですよね。実際作業されているわけですから、作業されている方にご迷惑もかけられないんですけれども、人数を区分けしながらとかいったら、
結構やっぱり、現実にものづくりに携わろうという子どもたちがどこまで増えているかは別にしても、
意識の上ではそういうものにもう一度興味を持ってもらおうというのは教育現場でも意識があるので、
それはぜひそういうこともしていただいて、それで最後にどこかちょっとしたところで演奏も聞かせていただけるとね、
こういうものがこうなってこうなるんだ、みたいなね、なりますよね。
ぜひじゃあ内山さんにもご協力いただいて、
本当そうですね。
反映できるといいですね、そうですか。
さてですね、大塚さんも、俺が社長になってやるんだというふうに言って、
お父さん、おじいさんのご理解もいただいて、今に至るということですが、
もうぼちぼち大塚さんの後継者だって考えなきゃいけないなっていうね、
年代的にはそうだけど、自身の会社がそうであるかどうか、別にしてもですね、
大塚さんがこのものづくりという会社を受け継いでやってきたことで、
次の世代に伝えたいということがあったらお聞きしたいんですけど。
そうですね、私が思うのはやはりものづくり、それから音づくり、
ここにはやっぱり画期的な方法というのはないんですよね。
なので地道なことを一つ一つ当たり前に積み上げていく。
その先にいい商品が完成するというふうに思いますので、
そういう思いをどこまで実感として胸に刻むことができるか、
腹に落ちるかというところが大切だと思っています。
なるほど、数値化、それから標準化ということを、
まさに地道に積み上げて現在に至ってきたと。
はい。
当時はコンピューター技術とかそういうものも今ほど手軽というか
短いのではなかったから、本当に手作りでいろんなことを
データも取られたと思うんだけど、そこはものすごく発達したんですよね。
そうですね。
そういうものでできる。
だからツールとしてそういうものを活かしながら、
今おっしゃられた気持ちを持ってやっていくということなんでしょうね。
何かそういうことでコンピューターなんかも使いながら
やり始めているというのもあるんですか?
そうですね。まだ実用化はしていないんですけれども、
どうにかなかなか設計図に起こせない、
オカリナの設計をデータ化できないかなとか、
やっぱり今スキャニングとかそういった技術も発達してきていますので、
そういったところへのチャレンジもしていきたいと思っています。
3Dプリンターとかね。
オカリナの普及
そうですね。
あれなんか馴染むような馴染まないような、
やれそうな感じはするんだけどみたいなね。
そうなんですよね。
どうですか。
内山さんどうですか。
そうやって講師ということを演奏家として言っておりますけれども、
内山さんがオカリナのこれからに期待するところっていうのはちょっとあれば。
そうですね。やっぱり世代がちょっと高めなので、
もちろん高齢者の方なんかは健康のために続けてますっていう方がすごく多いんですよ。
それもとっても素晴らしいし、
やっぱり生涯できる趣味っていうのは絶対にあったほうがいいと思うので、
そうですね。高校齢の方もどんどんオカリナをやっていただきたいんですが、
まだちょっと若い世代に少ないなと。
どうしてもさっきおっしゃってた通り学校で使われるものではなかったりするので、
お隣の韓国ではリコーダー代わりのようにオカリナを使っている学校があったりするので、
やっぱり若い世代が結構たくさんいるんですよ。
日本ももうちょっとそうなってもいいのかななんていうふうに思います。
そうですね。だからそういうことも、
まずは今いわゆる学校単位で何かやるっていうのが運動部でも何でもそうだけども、
やっぱり教える先生に限界があってできなくなってきてるじゃないですか。
だからそれがどんどん地域に降りてきているところがあるので、
そういう地域での活動が学校と結びつきながらやっていけると、
子どもたちも出てきてくれるチャンスが増えるかもしれませんね。
そうですね。
その時にはうちはぜひご活躍をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
どんどんやってみたいと思います。
よろしくお願いいたします。
さてここまで全4回にわたりまして、
今月は大塚楽器製作所社長の大塚太郎さん、
そして途中から内山さんにも加わっていただいて、
オカリナのお話を中心に伺ってまいりました。
メロディーが残ってて、頭の中ぐるぐる回ってますけども、
文化の秋、皆さんの演奏がますます盛り上がりますように。
今日はありがとうございました。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。