飲食業界の人手不足とモチベーション
TOKYO NORTH MOVEMENT 飛鳥山の窓から
東京都北区飛鳥山。暖炉のある小篠光宏さんの部屋には、未来を思う様々な人たちが遊びに来ます。
情熱とアイデアが交錯した素敵なおしゃべり。 さあ、今夜はどんな話が飛び出すんでしょうか。
こんばんは、小篠光宏です。今週も引き続き、株式会社みのりプロジェクト梶谷社長においでいただいております。よろしくお願いいたします。
さて、先週まで色々と飲食店の展開についてお伺いしていたんですけれども、
そして、コロナ禍における色々勉強して次に活かそうという展開もされたというお話も伺いました。
最近、飲食業界って人手不足ってすごく言われてるじゃないですか。この辺はいかがなんですか。
実際どうなんですかね。そういうふうな感じではあるというふうに、知り合いのほうからとか、
そういう同業のニュースだったりというのは聞き、見に見すること多いんですけれども、
こと、弊社に関して言うと、それほどそうかは感じてないのかなというところがありますね。
これは従業員の方のモチベーションを保つとか、そういうことに特別の工夫をされてるとかってあるんですか。
モチベーション、そうですね。私たちもお客様と長くやりたいっていうところもあるんですが、
私たち従業員とも長くやりたいんですよ。なので、私、飲食店の業態ではあるんですけれども、
正社員の比率がすごく高くてですね。
今、何人くらい全体でいらっしゃるんですか。
全部で正社員8人いるので、そのフルで入るの、私も含めて9人。5店舗で9人なんですけど、いるので、
常にどっかの店には必ずというか、正社員がいるという感じです。
その他にアルバイトとかパートの方っていうのは何人くらいらっしゃるんですか。
アルバイトが大体10人くらい。その時期によるんですけど、10人くらいですね。
なるほど。じゃあ、2人に1人は正社員の方みたいな感じのイメージですかね。
そうですね。
なるほど。
なので、長く働いていただけるような環境づくりですね。
例えば、福利厚生の部分だったり、飲食店ってあんまりきつかったり、
労働時間が好きな時に休めないとか、いろいろそういうのがあるんですけれども、
可能な限り、皆さんの休みの希望だったりは通しますし、
完全休期2日にしたりですとか、年末年始とかは3連休以上取れるようにしましょうとか、
対処金制度作りましょうとか、なるべくそうやって長く働けるような仕組みづくりを
一生懸命やって、安心して働ける環境を作っていることで、
離職率がすごく低いっていうのがあるかなと思います。
地域食材と健康志向
そのことが常連さんとも、正社員の方、アルバイトの方とはず、
長くいらっしゃるんで親しくなれるとか、
それから親しくなれるってことは、結局常連さんの皆さんの好みとかそういうことも分かって、
っていう居心地の良さにつながりますよね。
まさにそうですね。それを意識してます。
それはすごい大事だよね。
大事だと思います。
先週までのお話の中で、いわゆる食べることっていうことだけじゃなくて、
そこでの居心地の良さとか不可価値というかね、
そこを大事にされているって職業体系の中でもおっしゃっておられましたけど、
そういうのの基本は何だって人ですね。
そういう接客をしてくださる皆さんですもんね。
私たちの仕事は作ってくださった方とお客様を繋ぎする仕事なんで、
やっぱり繋ぐ端は長く頑丈な方がいいわけですから、
やっぱり正社員にこだわってやってるところなんですよね。
あと例えば社員さんたちとお店以外のところへ食べに行くとか、
そういうことはしないの?
めちゃくちゃします。
実際グループ、前社的な話もなければないときもありますし、
年に1、2回ぐらい誰か社員が気になっているお店さんとか、
知り合った例えばどこどこのホテルの料理長のところが
いろいろ教えてくれるよみたいなところで行ったりですとか、
産地ですね、生産地、ワイナリーですとか農地みたいなところに行ったりですとか、
そういうのをみんなでやるっていうのは結構大事にやってますね。
本当に地方の産地に近いところに今素敵なお店がいっぱいできてるよね。
そうなんですよ。
いろんなところに行くと必ず1つ2つはそういうオーベルジュがあったりとか、
昔では考えられなかったようなね。
そういうところを探してっていうのを行くのは、
僕ら一般の人間の楽しみでもあるけど、
職に携わっている皆さんにとってはお自身の仕事のためにもなるし、
もちろんそこの楽しみもある。
一石二鳥みたいな。
そうですよね。
すっごい刺激になりますよやっぱり。
そうですよね。
それをなんとか表現できないかなみたいな。
帰宅王子東京で表現できないかなと思って、
みんなでやっていくと居心地いい世界ができるみたいな感じになっている。
そうですね。
今いろんな帰宅も地方とお付き合いがあって、
もともと岩手なんか、
そうですよね。
食材なんかも上手な形で入れようという企画がありましたけども、
その後いわゆる渋沢栄一のつながりで、
深谷だとか、
それから北海道の十勝清水町とかね、
そういうところとご縁ができているんで、
そういうところとも食材を通じてうまくできると。
山地の人たちも喜ぶし。
そうなんですよ。
我々も嬉しいみたいなね。
渋沢っていうことでまたみんな思い出していただいて、
そこで盛り上がるみたいなね。
ぜひそういうところもやっていただけると嬉しいですね。
気づいたらなってますから。
そうですよね。
あとどうですか?
食べるものなんで、
健康とか美容とかね。
僕なんかもね、
ちょっと1日4日食べすぎたなと思うと、
ちょっとパスタやめといて、
いわゆる糖質系やめといて、
お客様の好みに応じた工夫
これだけにしようかとかって思ったりもね。
時々ね。
時々だよ。
時々。
急に思い浮かんで。
みたいな感じで話すんですけど、
そういう健康志向みたいなものっていうのは取り入れてるところあるんですかね?
何が健康志向なのかって結構それもそれぞれなんで、
大体的にこれが健康ですよみたいな言い方はしてはないんですけれども、
やっぱり健康っていう取り方なのかわかんないですけど、
今が例えば旬のものとかですね、
そういうものってやっぱり一番その時に栄養価が高かったりとか、
香りが良かったりとかするわけなので、
そういうのをなるべく取り入れられる。
だからもううちって結構メニューがしょっちゅうコロコロ変わることで有名なんですけど、
そういう形でいっぱい食べまくらなくても、
ちょっとずつ摂取すれば満足度が高いみたいな、
腹8分目で心地良いみたいな形の、それが健康というか何というかですけど、
そういう形の取り組み方なんですかね?
っていうのはできるようにはしてるのかなっていう感じですけどね。
富士線っていう和菓子屋さんがあってね、
戦後からずっとやってる、僕らから見ても30年以上先輩のおじいさんがいたんですよ。
その方がね、その時にね、
こしのくんね、おまんじゅうのあんこの甘さって、
戦後すぐから考えると半分ぐらいになってんだよってね、
昭和60年代にね、聞かされたことがありましたよ。
もう砂糖の量もね、当時は要するに砂糖がなかったから、
人工甘味料みたいなものを入れたりなんかしたんだけど、
とにかくね、もうあの頃は甘ければいいっていうぐらいの感覚だったんで、
とにかく甘いお菓子を作ったと。
それがだんだんだんだん好みが変わってきて、
それはやっぱり売れ筋とかも見ながら、
それから世の中の動きを見ながら、
我々のほうでも弱減らしていったらどうだろうとか、
並行してバージョンを作っていってみたいなことをしながらやってて、
もう今は半分ぐらいなんだよってね。
当時で、僕は20代の時に70ぐらいの方だったけど、
そうやってこれからも工夫していくんだよってその方がね、教えてくれて、
それはものすごく印象に残ってる。
まさに。
なんかそういうお客様に直接かどうか分かりますかね、
お客様の好みとかそういうものを聞きながら直していくみたいなところもあるんですか?
それはもうもちろんその通りとしか言いようがなくて、
自然にもしお客様のことに向き合って、
生産地に向き合ってやってたら自然とそうなっていくんじゃないのかなとは思うぐらいに
当たり前にやっているというのかという感じの感覚ではあるんですよ。
だから去年やった同じメニュー、冬の限定メニューですっていうのが、
今年同じような形で出るのかといったらそれも違いますし、
お客様との関係性
例えばその時が猛暑でちょっと身が小さかったですよとかになればもちろん使い方も変わりますし、
その時にやっぱり今年の冬は暖冬でしたとなったら、
お客様の好みというか食べたいものだって変わるし。
そうか。気候とかそういうのによっても自分の舌は変わらないと思っているから、
変わっちゃうわけね。
変わっちゃうんです。料理も飲み物も。
それにやっぱり地区位置というか自然と寄り添っていくみたいなのは、
うちは多分やっているというか、なっているが正解かなと。
それはやっぱりさっきの食べ歩きみたいなもので、
社長もそうでしょうし事業員の皆さんも、
お客様としての体験というのも常にされているというのも活かされているのかもしれないね。
そうですよね。
なるほど。
あとやっぱり飲食店、お客様といえばなかなかいまいろいろ難しくて、
大手の牛丼チェーンなんかでもいろいろ衛生の問題とかっていうのはありますけど、
そういう面での苦労っていうのは何かあります?
何て言うんですかね。
それってお客様との向き合い方の問題かなみたいなのが、
当然私たち機械じゃないので、人間なのであってはいけないんですよ。
あってはいけないんですけれども、
例えばこぼしちゃいましたとか、忘れちゃいましたとかはあり得るわけです。
衛生はめちゃくちゃ気をつけているので、
手洗いだとか消毒だとかはそこは我々の中でできることではあるんですが、
お客様と接するところだとイレギュラーというか不確定要素があるので、
それでお迷惑をかけるところはあるんですけど、
ちゃんとお客様に対して向き合って申し訳ございませんとか、
あとはすぐに何か代替のサービスをご提案するとか、
普段から信頼関係を築いておくとかしておけば、
お客様も人間なんもしょうがないねみたいな、
今度頑張ってねって、今度楽しみにしてるよみたいな、
そんな感じのコミュニケーションが取れるので、
まさに我々としてはプラむしろプラスみたいな感じの
捉え方もできるよねっていうふうな言い方をしてますね。
決してそういうお客様に甘えるわけじゃないんだけど、
そういう日頃の関係づくりとか、
僕たちの建設の仕事なんかで言うと地域で基本的には騒音だとか、
そんなことでご迷惑をかけるっていう要素が非常に強いんですよね。
作業中にね。
そういう時にどのくらいご理解いただける、
寛容に受け入れていただけるのかっていうのは、
やっぱり普段のいろんな付き合いとかっていうのがあって、
だからそれをやってればそういうことが許されるっていうのじゃなくて、
できるだけ騒音を小さくしなきゃいけないとかね。
だから今のことで言えば、できるだけ衛生面にも気をつけると、
それはもう大前提としてあるけれども、
もう一つはやっぱりそういう関係性っていうのがすごく大事ですよね。
地域とのつながり
地域の仲間だっていう感覚があったら、
あまり仲間に因縁つけるような言い方にはならないもんね。
普段からです、本当に。
普段から町の人たち、生産者さんも含めてですけど、
ちゃんとした付き合いをしておく、誠実に向き合っておくっていうことは、
もう非常に大事だなと日々日々考えながらやってますね。
そんな形でいろんなことを考えながら、
これだけのテンポを展開してる樫谷さんの1日のスケジュールってどんな感じなの?
1日のスケジュールですか?もう決まったものなんてないですよ。
樫野さんは決まったものあります?
ない。
それはトップってそんなもんじゃないですかって気もするんですが、
でも標準的な話をすれば、基本的には私何も他の用事がなければ、
夜は7時からバーピュアレストのとにいることが多くて、
それまでは事務作業だったり、
従業員とかのお悩み相談だったり、
いろんな企画こんなこと考えてんだけどみたいな話の相談だったり、
それはもう私24時間365日ホットラインで受け付けてますので、
そういう時間にあててなるべく柔軟には動けるようにしたりはするんですが、
人が足りなければ急遽熱が出ましたとか、
子供がちょっと風邪ひいちゃってとか、
そういうのがあれば急遽変わったりですからですね。
そういう感じで結構不確定な一日を過ごしていることが多いですね。
現場に対しては社長は友軍的に何かあったらパッといってやれるようにしておいて、
普段は少し緩くしながらいろんな相談事やなんかを受け付けてっていうね。
そうだね、確かに特に僕30代40代の子は確かに同じような感じだったなっていう気がするよね。
その中で自分の勉強というか成長になることも探しながらというか。
やっぱりネガティブな話とかぶつけられる時に耐えられるためには体力とか鍛えてないとダメだよね。
こっちの調子が悪いと一緒に巻き込まれてネガティブな方向に行っちゃうんだけど、
やっぱりこっちがちゃんとしているとしっかり受け止めて、
いろんなそこからポジティブな方向に行ってこうやってあるじゃない。
本当そうですね。
丈夫に産んでくれた親に本当感謝しています。
ということでございまして、
もうあっという間ですけどもいよいよ後半戦に入りますので、またよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。