カルロ・ロヴェッリの紹介
はい、tantotの時々読書日記第31回です。
今日はですね、カルロ・ロヴェッリさんのすごい物理学講義、こちらの本についてお話ししたいと思います。
本は、かわいで文庫から出ていて、翻訳は竹内薫さんが漢訳で、栗原敏秀さんが翻訳をしているという形になります。
こちらはですね、カルロ・ロヴェッリさんって、結構最近は有名というか、日本でもいろんな本が翻訳が出てて有名な方ですけど、
物理学者の人で、結構こういう一般向けの本を書いて非常に売れているという方のようですね。
最初に読んだのは、この時間は存在しないという本とか、ちょっと最近の本だと世界は関係できているみたいな、そんな本も出している。
結構その時間は存在しないとか、世界は関係できているというのは、世界を形作っているのは物質というかそのものではなく、ものとものとの関係であると。
関係が先にあって、ものは後からあるみたいな、そんなような話を書いているというようなものになります。
このすごい物理学講義は、いわゆる量子論的な世界物理学で、今分かっていること、どこまで分かっているかということを、一般向けに非常に分かりやすく書かれている本です。
カルロ・ロベンリーさんのすごい本の特徴は、物理学の話をしているんですけど、例えばこのすごい物理学講義だと、それこそアリストテレスが出てきたりとか、
後で、名前忘れちゃった、誰だっけ、そのアルキメデスが出てきたりとか、あるいはライプニッツとか、
ライプニッツはあれか、なんだっけ、カントとかね。
結構、哲学のすごく古典的な古典とか、そういったところの話題も出しながら、物理学的な世界について語っている。
しかも結構文学的な表現、ポーランドの詩人の詩を最後に引用していたりとかして、すごい無機質な感じではなくて、そういったすごく強要にも裏打ちされているし、
物理学が明らかにしようとしている世界って、昔の哲学とか、あるいは文学の中に表現されていたことと共通するところがあるよ、みたいな、そんなところも感じさせながら、しかも話としても非常にわかりやすく語ってくれているというものです。
物理学の革命と概念
このすごい物理学講義の構成としては、最初は古代ギリシャの時代から始まり、古典的なニュートンとかファラデーみたいな、本当にニュートン的な世界観というところが第一部で語られて、
第二部から革命の始まりということで、アインシュタインによる相対性理論と量子力学という二つの大きな、20世紀初頭の大きな物理学におきた革命ですよね、そちらの話をまず紹介して、
第3部、第4部、第3部では時空間が量子的であるとはいかなることか、みたいなことを語っている。ここがすごく一番面白いところで、まず時空間というのは量子的であるというのはどういうことかというと、
私の理解、どこまで理解できているかわからないですけど、とにかく世界は連続的にどこまでもどこまでも細かく分けられるものではなく、実は世界には最小の単位、長さとか大きさには最小の単位があって、これ以上は小さくはならないんだという単位がある、それがいわゆる量子的であるということなんですけど、
という最小のものがあるということと、あとは時間は存在しないというのはタイトルにもなっているんですけど、次の本のタイトルにもなっているんですけど、この第7章のタイトルにもなっていて、時間というのが、期限がどこからあるのか、時間って実は我々が感じている二次的なものでしかないと、
本質的なもの、根源的なものではないみたいな、そんなようなことを書かれている。
時間というのは存在しないというか、ここのあたりの話、どこまで理解できているかわからないんですけど、でもやっぱりこの本はすごいなと思うのは、
結構こういう宇宙論とか量子力学とかそれ系の一般向けの本って、結構そういうの大好きなんでよく読むんですけど、その中でも一番わかりやすく書かれているというか、たぶん比喩とか例えの使い方とか表現の仕方がうまいんでしょうね。
これまで読んだいろんな本と比べても、なんかわかりやすく、本質、すごくモワッとしたものを捉えるところで本質にグッと近づけているような、そんな感覚を得られる、すごく筆の力だなというふうに思います。
第4部は空間と時間を超えてということで、こちらはこの量子力学とか、量子力学の世界観から導出される宇宙の始まりと終わり、さらに宇宙のその先って何なのみたいな、
そういうところについて今どこまでわかっているか、逆に言うとどこまでわかっていないか、みたいなことを書いている。
このロベンティさんは、ループ理論というものの立場なんですけど、
今、量子力学と相対性理論を統合するような、大統一理論的なものの候補として、よく日本でも知られている超紐理論と、
層壁を成すと言われているらしいんですけど、ループ量子重力理論、その立場を取って研究されている方なんですけど、
それもすごく誠実だなと思うのは、ループ量子重力理論が絶対正しい、これがこの先明らかになる、一番正しい理論だというんじゃなくて、
自分はこれが一番可能性が高いと思っているが、それもいつか本当かわかんないし、むしろそういうふうに誤りが明らかになるということ自体も物理学という学問の素晴らしさである、
そんなような書き方をしていて、そういった態度というかスタンスというのもすごく誠実だったし、科学者としての表示を感じるなというふうに思います。
科学と文学の接点
何しろこの本は、物理学の量子力学とか宇宙論とかそういうものの本としては、非常に読みやすい、読みやすい上に中身がしっかりしているというのはすごくあるなと思いました。
結構最近、新書で、この辺の新書で、ジャンルの新書で読みやすいものみたいなのは結構あるんですけど、やっぱりどうしても中身が薄いというか、結構ワンテーマというか、扱うトピックというかちょっと小さめのものなんですけど、
このすごい物理学講義は、量子力学・相対性理論、その先の宇宙論だったりとか、統一理論的なものに結構広く、しっかり網羅的なのかちょっと分からないですけど、
広くしっかりちゃんと押さえている感じがして、このジャンルを知りたい人にとっては結構お勧めできる一冊なのかなというふうに思いました。
これ面白いのが、この方イタリアの研究者なんですけど、イタリアでカリレオ文学賞というのがあって、科学をより分かりやすく届けるため、文学的に届けるというところに対する賞があるんですね。
そういうところもイタリアっぽいというか、イタリアってすごい面白いところだなと思う。
その賞を受賞していたりとかいうところで、そういう科学・物理学と文学・哲学・人文学的なところをつなぐような立ち位置でもある本だなというふうに思います。
こんな感じかな。
すごい物理学講義、これ川辺文庫で出ているので、非常に手に取りやすい一冊だなというふうに思いますので、ぜひ興味のある人は読んでみていただけるといいんじゃないかなと思いました。
では今日はカルロ・ロベンチさんのすごい物理学講義について話しました。ありがとうございます。