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2020-03-20 11:44

短歌のセカイの歩き方 47【河野美砂子】これは会話なのだとおもふじゆんじゆんにだめになる花を摘みとるときに

今回は、異質の華道家 中川幸夫さんの生け花を連想させる短歌をご紹介します。だめになるってことは良かったときがあるという証拠ですよね。しおれた気分のときに読んで慰められたい短歌です。
【河野美砂子】これは会話なのだとおもふじゆんじゆんにだめになる花を摘みとるときに

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こんばんは、若奈です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌のセカイの楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜、夜8時に配信しています。
1週間の終わりの息抜きになったら嬉しいです。
今回は、異質のかどうか、中川幸男さんの池花を連想させる短歌をご紹介します。
ダメになる、ということは、良かった時がある、という証拠ですよね。
しおれた気分の時に読んで、慰められたい短歌をご紹介します。
これは会話なのだと思う順々に、ダメになる花を摘み取る時に。
はい、今回は幸男さんのこれは会話なのだと思う順々に、ダメになる花を摘み取る時に、という短歌をご紹介します。
この短歌はですね、党という結社誌の2016年2月号に掲載されていた短歌になります。
この短歌のダメになる花っていう言葉を見た時に、中川幸男さんというかどうかの池花のことを思い出したんですね。
中川幸男さんは、かどうかいの中ではすごく異質な存在で、
池花って普通綺麗な花をいけるんですけど、中川さんはすごくグロテスクな池花もされていたんですね。
綺麗なものももちろんあるんですけど。
ネットで検索するとですね、写真が見れたりしますけど、
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一番有名なのだとですね、花を、カーネーションかな、花びらを腐らせて花瓶に詰めたっていう作品があって、
花瓶をね、腐った花びらで満たして逆さまにしておくんですよ。
そうすると、下から腐った花の汁みたいな液みたいのが染み出してくるんですよね。
それが真っ赤で、血とか人間の臓器、血肉を連想させるような赤黒い、
割と苦手な人は苦手だと思います。びっくりしちゃうと思うんですけど、
そういうグロテスクな作品が有名な方がいて、
私、中川さんの生け花って、その血肉っぽさ、そのグロテスクな腐っていく姿を見せることで、逆にその花が生きてたんだっていうメッセージをすごく感じるんですね。
生きてたから、こうやって腐っていく。赤黒く腐って垂れ流していくっていう。
生きてなかったら汚くもならないんですよね。変わらずずっと綺麗なまま。
造花とかもそうじゃないですか。それを花瓶に詰めたって、一切腐らないでずっと綺麗なままなんだけど、
だからこそ造花はリアリティがなくて、造花なんだっていう感じになっちゃうし、腐っていくからこそこの花は生きてたんだっていうことをすごく感じるんです。
ぜひ見たことない方は見てみてほしいんですけれども。
なので、この短歌を見た時にダメになる花っていう言葉が結構キーになってるなっていうふうに感じて、
ダメになる花を摘み取るっていう行為、その言葉があることで、その花が綺麗だった時の思い出も一緒にこの短歌の中に入ってるんじゃないかなというふうに思います。
髪の毛のこれは会話なのだと思うっていうところは、どんな会話なんだろうって考えた時に、
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その花が綺麗だった時のことに絡めて何かこう会話をしているのかなっていうふうに感じました。
例えばですね、なんかこの花が恋人からもらった花で遠距離とかをしてるとして、前回会った時に綺麗な花束をデートでもらったと。
で、その後また別れてもらった花をお家に行けてるけれど、1週間とか2週間ぐらい待ちますかね。
一生懸命お水買えたりすれば2週間とか経った時に徐々にダメになって、順々にダメになっていって、
で、摘み取るわけですよね。ダメになったお花を。
で、その時にあんなに綺麗だったお花がね、もうダメになってきた。
で、それだけ最後に会った時から、お花をくれた時から時間が経ったけど、どうしてますかとか、また早く会いたいですねとか。
なんかそういう会話、花を通じて、花を摘み取る時に花を通じて、花をくれた人に語りかけるような感じとかね。
あとは花を摘むっていうと、なんとなく切り花よりもじゅえを連想させるんで、
摘むっていうのがね、切り花のダメになったところを取るのは鳥猿とかモグとか、
ちょっと摘むってなんとなく違うかなと思って。
なので、もしお庭の地上のお花とかだったら、
例えばですけど、どっか遠くへ行っちゃう人。
例えば、自分の大事な人が亡くなったとして、最近。
で、亡くなる前に一緒にお花を咲くのを楽しみにしてた。
で、花がダメになる前に亡くなっちゃったとして、
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あの時ね、早く咲かないかなって一緒に楽しみにしてたお花が綺麗に咲いて、
で、その後どんどん季節が変わって、枯れて順々にダメになってきましたっていう状況で。
で、あの時心待ちにしてた時期が懐かしいねとか、
なんかそういう、それも花を通じて亡くなった方と対話をしてるとか、
なんかそういう会話って、これは会話なのだって言ってるのは、
そういう花を通じてその花にまつわる、
その誰か、親しい人との会話をしているのかなっていう風に思いました。
で、どっちの想像もちょっと物悲しいというか切ない感じだったんですけど、
なんとなくこのやっぱりダメになる花を摘み取るっていう行為って、
なんか切なかったり物悲しかったりするから、
なんかやっぱりそういうポジティブな感じっていうのはあんまりないですよね。
切なくて寂しいみたいな気持ちがあるのかなという風に感じました。
はい、いかがでしたでしょうか。
今回は甲野美咲子さんの、
これは会話なのだと思う順々にダメになる花を摘み取る時に、
をご紹介いたしました。
単価の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週お会いしましょう。
それではおやすみなさい。
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