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2025-06-04 26:45

#56-3【ゲスト回ふりかえり】山の上の本棚 ひらいりえさんインタビューを終えて part3

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山の上の本棚 ひらいりえさんとの「フェミニズム」インタビューを、たねと暮らすの二人が後日ふりかえりました。part2で録音しのがした、うっちゃんの選書についても語ります。黒猫キンパが暴れすぎたので、最後は尻切れとんぼ、どうぞお赦しを!

サマリー

ポッドキャストのエピソードでは、ひらいりえさんのインタビューを通じて、彼女の本に対する愛情やフェミニズムへの考えが深堀りされています。特に、彼女が読んだ「82年生まれ、キム・ジヨン」に関する社会的な共感や反応についての考察がなされています。韓国文学には、社会に対するコミットメントや、表現の中で痛みや弱さが描かれています。また、フェミニズムや家庭環境の影響についての考察も興味深く、対話を通じて理解を深めることの重要性が語られています。

ひらいりえさんのインタビュー
では、こんな感じで、りえさんのインタビューをしてみましたけど。
インタビューというかね、なんかもう、あのー、今回会場がどこだったかというと、
りえさんのご自宅にね、お邪魔して、すごい素敵な雰囲気のね、長屋でいいのかな?
町屋っていうのか。そう、長屋ではない。奈良の町屋で暮らしてあって。
本棚も本当に素敵というかね、りえさんの人となりがやっぱり現れた本のセレクション。
僕たちもすごい興味がある本がたくさん。
ボックスがいっぱい重ねてあるタイプの、その中に本がめっちゃぎっしり、
壁一面、二面、しっかりぎっしり入ってて。
その本がどれもね、魅力的なよね。
読みたい本だらけすぎて。
でもあれをさ、りえさんにきっかけを聞いたよ。
昔から本好きだったのかなって、当然そういうイメージで言ったら、
全然バスケ少女だったっていう。マジで?みたいな。
あれに一番びっくりしたかもしれない。
そうかもしれないね。今のイメージとはかけ離れていたような。
なんかね、本が好きな師匠さんっていう雰囲気でいたら、あれ?
あとなんかその大学時代に村上春樹がきっかけで。
でもそこからあんだけのいろんなジャンルの、
特にね、私たちもすごい面白いと思うような、
あらゆるジャンルの本を集めて、
いやーすごいなって思ったね。
つんどくも多いって言ってたけどね。
でもなんかそのつんどくが魅力的な本だなと思って。
なんか眺めてるだけでも頭が良くなった感じがした。
知能豊富な感じがするなっていうところで。
対談してみてどうでしたか?
想像以上というかね、思った以上にやっぱりいい時間を過ごせたなっていうのはまず一つ。
りえさんと人となりっていうのは本当にゆっくりと真摯に話をしてくれたなっていうのはあって。
対話の楽しさっていうかね。
まだまだ本当にもう話しきれないぐらいのテーマがやっぱり大きかったっていうのもあるんだけれども。
今回ですべてではないなと思うので。
もっともっと多分深めていく必要性はあるなとは僕は思うし。
なんかざっくり今回の感想としてはじっくり話せた。
満足感というかなんか得られた感じがする。
前提としてやっぱりというかフェミニズムっていうものを
ちゃんと話をするっていうことっていうのが僕が生きている中で初めてだったりとかするっていうところとして。
なんかやっぱりもやもやしたものとかそういうものを伝えれたのもあるし、受け止めれたのもあるかなっていうのもあったりして。
すごいリエさんが喜んでたのが良かったなっていうかね。
男の人とそういう話をこれまでする機会がなかなかあったっていうことも言ってたし。
そういう意味でね、今回その本の出会いをきっかけにいろんな話ができたかな。
フェミニズムについての議論
私はリエさんがノーブラジンがきっかけだよって。
そのノーブラジンを教えてくれたのはその山の上の本棚を一緒にやってる佐々木くんの紹介だったというかね。
なんか推しだったっていうのを聞いてそれもまた面白い循環だなって言う気がした。
なんかね、僕、いろいろ学ぶっていうかね、知ることによって、なんだろうな、こういうのがアンラーニングっていうのかな、学び落とし?
例えば新たな情報とか知識を得ることによって、海泉に関して、今までの価値観みたいなのがそぎ落とされているような感覚がある。
そのらしさ、男らしさとか、内面化されてた空気みたいなものにまとわりつつできてたもの。
小さなマンボックスっていう本当に小さな男らしさの箱の中で生きてたっていうところを、そういうものをどんどんそぎ落とすような感覚があるのかなと思ってて。
やっぱりそういうふうに女性はそういう苦しさがあんねんなとか、有害な男らしさってこういうとこなんやなとかさ。
今まで何か当たり前と思ってた価値観って、これかとか、これは何か自分で自分を苦しめてきたのかなとか。
そういうところがあるので、やっぱりわからないことがどんどん学ぶべきとか、本当に思うし。
特に今まで女性のものとして扱われてきてたフェミリズムっていうものっていうのを、
やっぱり一からちゃんとね、学んでいくことの大切さっていうのは、今回改めてね、りえさんと話した上でもやっぱりそう感じることができたし。
まあもっといろんな人、特に男同士というかね、男性同士で話ができたらとてもいいかもしれないね、これからはと。
なんか最近やっぱりそういう話ができる男の人が、ジャーナリズムとか、作家さんとかでは増えてるのかなって。
あとお笑いの人、特にね、なんかそういうのが問題になったから、余計こう、そうやって話す人が増えてきたかもしれないんだけど、
例えばなんか私がよく聞いてるポリタス、ポリタスTVの津田大輔さんとか、あとねプレキン・ナイトの武田佐哲さんとか、
小木曜やチキさんもね、すごくそういう視点。
ジャーナリストやからね、評判家であり。
そう、結構そうやって、いやおかしいよねって、なんかちゃんと丁寧に説明してくれる人が増えてきたなっていう。
まあ気がついてきたっていうか、多分前からね、そういう視点で話とかされてきたんだと思うんだけど。
社会の潮流としてやっぱりそういうものがデフォルト、当たり前にはなりつつあるっていうのはすごく思うし、
特に世界に出ていけばそうなと思うしね、そういう表に出る作品、例えば文芸の世界とかも、
やっぱりそういうことを意識せざるを得ないような世界にはなりつつあると僕は思うから。
逆にね、でも今回も結構話に出たけどバックラッシュみたいなことも、
めっちゃ辛いわっていうぐらいの勢いで、アメリカでも日本でも。
アメリカ、韓国はね、大きな波がやっぱりあった。
その反動としてのバックラッシュっていうのはね、すごくよくわかるし、
日本よりもMeTooの運動もやっぱめちゃくちゃ大きかったっていうのは。
日本はやっぱりサザ波のような感じやん、どちらかというとね。
ちょっとちょっとずつかもしれないんだけどね。
それでもやっぱり社会としての意識はすごく変わってきつつあるなとは。
男性側としても。
プラスやっぱり根深いものもある。
まだまだっていうところはすごく感じるし。
自分を認め人も認め合える。
どう生きていくかとか、どう自由に暮らしていけるか。
なんかやっぱり根本的な男だと思うので。
興味持ってくれる人がたくさん増えたらいいかなっていうのはある。
確かに。
でね、今回実はちょっと収録の問題というか、
うっちゃんの本の、持ってきてくれた本の紹介を
実はちょっと撮れてなかった問題があって。
あ、そうなの?
そうそう。
途中でもう一回リエさんと話した部分で入ってるところもあるんだけど、
もう一回うっちゃんが選んだ本の紹介を少ししてもらえたらなと思うんだけど。
僕が選んだものは、一応3冊。
全て韓国の作家さんの作品なんですけども。
一つは82に生まれキムジヨン・チョ・ナムジュさんの
これが韓国フェミズブームの筆形ぐらいの、多分2016年ぐらいかな。
結構前やね。
販売された。
映画化もされたからね。
日本でもすごく売れた。
恥ずかしながら僕は去年初めて読んだっていう。
恥ずかしくないんじゃないですか?
いいんじゃないですか?
こういう作品が出てたんだなっていうのは初めて知ったんですけども。
ある女性、キムジヨンという、韓国ではすごく一般的な名前であるキムジヨンという名前の女性の
生まれて育っていき、学生時代を過ごし、結婚して子供を育てる。
その期間で女性であるだけで受ける痛みっていうものを結構生々しくストレートに表現というかね、伝えてる。
最終的にその痛みによって精神疾患になってしまうんだけれども、
それが韓国ではすごく社会現象というかね、大きな影響を与えたものではあるんだけれども、
これは私の作品というかね、これは私の話だっていう人もたくさん出てきたようなもの。
日本と韓国の社会というのは確かに多少ちょっと違う部分があったり、この話に出てくる設定というのが
ちょっと日本とは違うなって思う部分もあるんだけれども、でもやっぱり過不調性というところは日本は一緒だったりするし、
男性である自分自身っていうのはやっぱりそれだけでまず特権なんだろうなっていうのはやっぱりこれを読んでてすごくわかるし、
女性の痛さ、辛さっていうのをね、本当にないがしろにして僕は来てしまったんじゃないかって思ってしまうような話ではあるんだけれども、
もう一つ気になるのがこれを例えば日本の男性が読んだ時にどういう反応するんだろうなっていうのはやっぱり思うところ。
どこまで響くのかな。僕はある程度そのフェミニズムってものに興味があり、多少知識も得たりとか勉強もしたりした中でこの本を読んだので、
韓国現代文学の紹介
女性の痛みみたいなものに多少感度も上がってたのかもしれないんだけれども、どうなのかなっていうのは逆にこういうことを疑問に思ったし、
読んで共感得れるような世の中になったらいいんじゃないかなっていうのは思えた。
あとこれも去年買ったものなんですけれども、「弱さから読み解く韓国現代文学 幼い孫子さん」
これは日本人であり韓日翻訳者である幼い孫子さんが書いた韓国現代文学のガイドブック。
それが弱さっていうものをキーワードというか取り扱っているもので、さっき話した80人もあるキムジオンも紹介されています。
僕はフェミニズムにとってすごく大切なことってやっぱり弱さとか痛み。それをきちっと自分自身をまず認めること。ないものにしない。
人から声を受けてやっぱり辛い、しんどいということをちゃんと認めること。そこからフェミニズムってスタートなのかなって。それは女性でありもちろん男性も。
男性は特にかもしれない。そういうものを認めれないような生き方。そういうふうな男らしさみたいなもので、表に出せないような。
結局ないものとしたつもりであっても、すごく自分の中では痛みとか降り積もっているっていう中で、昨日話に出てきたのはインサイドヘッドっていう映画の中ですごく上手に表現されてて。
やっぱりそこがあるよって認めるところからしか、なんか全体として自分になれない、慣れないというか欠けてるんだろうなっていう気はする。
どんな感情もそれぞれ意味があって大切だってこと。辛さとかもちろん怒りとか喜び悲しみみたいなものっていうのがある中で。
社会的な抑圧、男性社会の中での男性みたいなものが抑圧を受けることによって、心を壊すことももちろんたくさんあるし、そこから誰の助けも求められなければ、
韓国文学と社会の関わり
そこでやっぱりこう、どういう道を選んでいくかって本当に危険なこと。孤独死であったりとか、自死みたいなこともありえるんだろうなっていうのはあるし。
で、それが例えば弱いものに暴力として向かっていく。それがDVDであったりとか、そういうことに大きな社会の問題として上がっていったりする。
だからその弱さ、痛みみたいなものっていうのの表現というか、それは韓国文学にはたくさんあって、韓国にはその産業文学っていう考え方があるんだけど、産業文学っていうのは社会にコミットメントしたような文学。
韓国は本当、やっぱり歴史っていうものがすごく重要で、戦後からあった大きな事象、事件っていうのが、歴史の中ですごく社会に影響があって、韓国社会っていうのは書いてたんだけども、作家っていうのはやっぱり社会に対して声を上げる存在だっていうのは大前提らしいね。
なんかジャーナリストみたいな役割もあるというか、権力に抗うのもそうやし、不条理に対して声を上げるとか、表現というものが抗いというか、なんかそういう、おかしいっていうためのツールでもあるという、そこの役割が大きいってことかな。
だからすごく表現が繊細な部分もあったりとかするしね、韓国文学に関しては。
ハンガンさん、去年ノベル文学賞を取られたハンガンさんの作品とかもそうやけども。
もう一個出てきてくれたね。
あ、そうね。
ごめん、その話じゃないか。
そうそう、これに書いてたことで面白いなと思ったのが、韓国現代文学を支えている作家たちっていうのはだいたい60年代以降生まれの方なんだけども、その方々っていうのは日本のカルチャーやエンタメ文学っていうものにすごく影響を受けてるって書いてあってね。
すごく日本と韓国っていうのは違いがあって、日本っていうのは、日本の文学っていうのは比較的どちらかというと、個人っていうのが中心にあって、その周辺を描いているような作品が多い。
逆に韓国っていうのはやっぱり社会っていうものがまず大前提としてある。
だから、子っていうものと社会っていうもののやっぱり副眼的な目線っていうのが、それを極めて上手に表現しているのが弱さっていう部分を描いてるっていうふうに、おさなりさんは書いてて、なるほどなと。
でもそうかもしれないね。
自分っていうその痛みを受ける。でもその社会っていう大きなものっていう。なんかそこの対比とか関係性とか、なんか不条理さみたいな部分っていうのが、韓国文学には確かにあるなぁとかって思ってて。
フェミニズムと対話の重要性
まあちょっとまだ全然僕も読みたい本がたくさんあるんだけど、読めてないっていうのがあって。
最後3冊目は、私は男でフェミニストです。チェ・スンボムさん。
これはフェミニズムエッセイなんですけど、チェ・スンボムさんは男性で男子校の先生をやられている。
自分がいかにしてフェミニズムっていうものに目覚め、勉強し、これをやっぱり今働いている男子校の生徒たちにどうやって伝えていくかっていうことをエッセイとして綴ってるものなんですけど。
育ってきた環境も書いてて、結構僕がすごく個人的な話で近い感じだなと思ったのが、
家父長生の家庭、もちろんお父さんという存在が一番大きい存在で、チェ・スンボムさん、それと弟、あとお母さんという存在がいるんだけれども、
お母さんというのが保健の外交員をしながら、父親よりも確か稼ぎがよく、その上で育児、あと家事すべてこなしていく。
小学生、たぶん12歳ぐらいの時のチェ・スンボムさんが、すごくそういう状態に肝を持って、家族みんなで食べた食事、汚した服、洗い物、掃除、すべて家族のために母親がやっていることに対して納得いかなかった。
どういうことだっていう。それが一つのフェニズムの始まりだった、みたいなことが言って、なるほどなと。その上で父親からの暴力を受けたりとかっていうことをしてて。
結構僕の家族というかね、実家の状態とすごく近いなというか。
僕もその料理を目指したのは、もしかしたら僕たぶん母親を助けたいのかなと思って。
まあ共働きやったので、自分でご飯を作るっていうこともちょっとはしてたり。
なんかそういうところから料理の仕事をっていうことを目指したのかなって思うと、すごくリンクしてあって。
その痛みっていうものが、フェミニズムっていうと女の人の痛みに寄り添うものなのかなって思いがちだけど、
痛みを持ってる人は、社会の構造の中でもっと広範囲に、あらゆるところにあってないものにできないと思う。
本って説明するの本当に難しい。あれもこれもなるけど、どう言ったらいいんだろう。全然わからへん。
でもそれも含めて、本の魅力なんじゃないですか。
いろいろ言ってるうちに、もっとちゃんと自分に向き合うきっかけになるんじゃない。
そんな3冊をおうちゃんが持ってきてくれて、またみんなで話をできたわけですけど、
見えてきたものというか、見えないからもっと学びたいものっていうのはある?
やっぱり対話することの大切さかもしれない。もっともっとこういうことを表に出すべきだっていうふうに思う。
それぞれ抱えている苦しみというか、辛かったことって絶対あると思うし、
こういうことをしてしまったなとか、逆に加害の側とかいうかね、
そこに加害性に対する後悔みたいなものっていうのもすごく大きいんじゃないかなっていうのもあるので、
話し合う、対話していく。
なかなか社会を変えたいとかそういうわけじゃないんだけれども、
良くなったらいいねって思うので、
興味持ってもらえたらいいなとか、ほんとそんなレベル。
持ってくれるんじゃないかな。
なんか、私はキムジオン映画見たけど、
なんかね、そこまですごくググってきたみたいな感じではなかったんだよね、実際。
だから共感することが多いから余計なんかさらっと言っちゃうみたいな。
あるある、あるみたいなこととか、ほのかに怖いみたいなことぐらいになっちゃうんだけど、
うっちゃんがそういう風に受け止めたのかというのを聞くと、
もう一個なんか違う視点をもらって、次は見たり読んだりできるかなっていう気はした。
だから面白いなと思ったり。
で、あ、そうそう、なんかディエさんが紹介してくれた小山さんのこととかも、
やっぱその本の背景をすごく丁寧に話してくれたから、
だからホームレスの女性の日記だよって言われるのとは全然違う視点をもらえるっていう意味で、
特に意味のある対談だったなぁと思えて、またやりたいです。
そうね。
もういて!
26:45

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