サブスクリプション型の有料配信を始めるにあたって、新しい番組名が必要だと考え、「声で考える」というタイトルに決めました。このタイトルの由来とそこに込めた思いについてお話しします。
いくつか候補を考えていましたが、なかなかピンと来るものがなく、外山滋比古さんの『思考の整理学』にヒントがあるかもしれないと読み返しました。この本では、声に出して考えることの重要性が説かれており、人は頭で考えるだけでなく、声で考えることで新しい発想が生まれると書かれています。私も、仲間と話しているうちに新しいアイデアが出てくる経験があり、この考えに共感しました。
今回のポッドキャストは一人で話す形式ですが、リスナーに語りかけるように話すつもりです。話しながら考え、そこから思わぬ発見が生まれるのを楽しむ新しい試みとしていきます。深く練った内容を語るのではなく、しゃべりながら考えるスタイルを目指したいと思います。
また、専門が異なる人と話すことで発想が広がるという外山さんの経験にも共鳴しています。私もMOSTコミュニティという大学教員の集まりで、専門分野や年齢の異なるメンバーと月一回交流し、新たなアイデアが生まれる体験をしているからです。
サブスク型配信のクローズドな環境なら、リスナーも限られ、気軽に話せると感じます。内容も現実にとらわれすぎず、自由に発想を広げられればと思っています。
サマリー
新しいサブスク型番組のタイトルを「声で考える」に決めました。これは、外山滋比古さんの『思考の整理学』にある「声で考える」から着想を得たものです。人と話すことで新しい発想が生まれる経験に基づき、話しながら考えを広げる形式に挑戦します。また、リスナーが限定されるクローズドな環境を活かし、自由に語れる場を作りたいと考えています。
番組名の由来
サブスクの有料配信をしようと思ったのですが、それには何か新しい番組名が必要だなと思いまして、それでどんな番組名がいいかなといろいろ考えてみました。
結論から言うと、「声で考える」という番組名にしようかなと思うようになりました。
今回は、この番組名の由来とそこに込める私の思いについて話してみたいと思います。
いろんな番組名を考えてみたんですけれども、どれも今ひとつしっくりこなくて、どこかからいいヒントが得られないかなと思っていました。
そうしたら、よく私、時々読み返すのですが、外山滋比古さんの『思考の整理学』という本、ここに何かヒントがあるんじゃないかなと思いまして、
というのも、この『思考の整理学』では文章を書くという話が結構多いんですけれども、それに加えておしゃべりをすることについても結構書かれているんですね。
それで、おしゃべりをすることについて書かれたところを見てみると、何かヒントが得られるのではないかと思って読み返してみましたら、やはりいい言葉に出会えました。
それが「声で考える」という言い回しなんですね。つまり、人は頭で考えるだけではなくて声で考えるということもあるんだと。
だから、黙って頭の中で考えているばかりではなくて、声に出して自分の考えを言ってみるのが良いと。
しかも、それは気のおけない仲間と楽しくおしゃべりをする、そういう場も必要なんだと。
そういうところから何か新しいもの、創造的なものが生まれてくるのだという、そういう話で。
そう言われてみますと、私も楽しいおしゃべりの中からいろいろと新しい発想が生まれてくるという経験をしていますので、もう全くその通りだと思いましてですね。
このポッドキャストは楽しい仲間とのおしゃべりというわけではなくて、一人でしゃべるんですけれども、
もちろん複数でおしゃべりするポッドキャストというのもあるんですが、私は基本的に一人でしゃべる形でいこうかなと思っているんですけれども、
それでも目の前に誰かがいるつもりでしゃべってみるというおしゃべり形式ですね、これが良いかなと思ったわけです。
私はどちらかというと、ポッドキャストをやるとき、頭の中に文章を考えて、その文章を口でしゃべるという形、だから結構ゆっくりとしゃべることが多いんですね。
で、それがLISTENで文字起こしされますと、だいたいそれで読めるような文章になるという、一種の口述筆記みたいなですね、そういうやり方の口述形式番組というか、そういうのが多かったような気がするんですが、
ここでは、「声で考える」ですから、口からどんどん何かしゃべって、そこで自分が考えてもいなかったようなことが、何か飛び出してくる、そういうのを楽しもうかなというふうに思ったわけです。
これはちょっと私にとっては新しい試みですね。特に深く考えて、それをしゃべるというのではなくて、しゃべりながら考えるという、こういうスタイルになります。
これがうまくいくのは、こういう場合だというふうに外山さんは言っているんですね。それは自分と専門が近いような、そういうような人たちとのおしゃべりじゃなくて、なるべく専門が遠いような、少なくとも専門が違う人としゃべる。
それからしかも、もちろん気心が知れた、気安くしゃべれるような、そういう間柄の人としゃべる。しかもそのしゃべる内容も何か、現実的なものと結びついたものではなくて、どこか浮世離れした、現実離れしたような、
なんて言いますかね、大風呂敷というか、夢みたいな話というか、そういうのがいいと。そういうところでこそ自由に、発想が花開くというんでしょうかね。そういうものなのだと。
外山さんも、「三人会」でしたかね、大学のですね、お友達だった⋯、違いますね、大学じゃなくて職場ですね、職場の同僚で、外山さん、英語関係の文学の専門家なんですが、日本文学と中国文学とですね、同じ文学ではあれ違うフィールドの、専門家です。
その人と、専門に関係なくですね、いろんな話をするっていうことで、話をしているうちにどんどんどんどんですね、話題が逸れていって、脱線していって、それがまた楽しいし、いろんな新しい発想が生まれてくると。
そういう経験をもとにそういうふうに話されているんですけれども。私もですね、私の経験を言えば、私、前にLISTENで、すでに配信した内容なんかで、最初の頃の、
「TanaRadio黎明期」っていうふうに呼んでですね、一般公開しないで限定公開で配信したポッドキャストの番組を、二十数回分、今では一般公開してるんですけども、そこで出てきている話なんですが、
MOSTコミュニティというですね、大学教員のコミュニティに属していまして、この大学教員っていうのは専門もまちまちだし、年齢もいろいろ、もちろん大学での職位もいろいろ、そういう、非常にバラエティーに富んだ、
しかし大学の先生というところでは共通している、そういう人たちのコミュニティで、専門的な話っていうのはそんなにできないわけで、専門を超えてですね、いろんな話をするっていうのがとても楽しいと。
コロナの頃に、私は深く関わったので、主にオンラインですけれども、今でもオンラインで関わっていますけれども、大体月一回ぐらいですね、話す機会を設けて、いろいろ話をしていると。
そこからですね、いろんなアイデアが生まれてくるっていうのは、もう本当に自分の経験として実感が湧く話ですので、こういうのをですね、なんかこう、ポッドキャストにも活かせたらなというふうに思いまして、「声で考える」というタイトルの番組で、
文字通り、頭であまり考えないで、しゃべることによって考えるということをしていこうかなというふうに思っているわけです。
サブスク有料配信の利点
先ほども外山さんの話にありましたが、なるべく気心が知れたような人で、また自分とあまり縁が深くないと言いましょうか、専門が近くない、そういう人たちとのおしゃべりを想定していますので、
このポッドキャストですね、サブスク型の有料配信でやろうと思ったというのは、とてもマッチしてるんじゃないかなと思うんですね。
やっぱりそんなに高い値段ではないとはいえ、一応それなりのお金を払って聞いてもらう、そういうリスナーの方たちですので、気心が知れてるかどうかわかりませんけれども、
ある程度クローズドの状態になっているというのはしゃべりやすいかなというふうに思います。
インターネットで公開されて、Googleで検索されるということもないでしょうしね。
それからおそらく私と同じ専門の人も聞く機会はまずないんじゃないかなと思いますので、その点も気が楽ですよね。
ということで、話す内容も、現実離れした内容というか、現実には関係ある話をしていくだろうなとは思うんですけれども、
でもあんまり現実にこだわらないで、そこから発想を広げて、自由にいろんな考えがしゃべれればいいなというふうに思っています。
ということで、今回は、この番組のタイトルについてお話してみました。
それではまた。
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