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2024-05-07 09:32

74 日記 | 『ゲンロン戦記』を読みました

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サマリー

5月7日火曜日の声日記では、ZEN大学やゲンロンカフェについて考え、東浩紀さんの著書『ゲンロン戦記』を読んだ話が紹介されています。東さんの自由な学びの場を作ろうとする姿勢に感銘を受けています。

ZEN大学とゲンロンカフェ
5月7日、火曜日の声日記です。
5月の連休後半が、昨日で終わりまして、今日からは平日なのですけれども、火曜日は、私は授業も会議もないので、自宅で過ごしていました。
学会の仕事とか、授業の準備などもしましたけれども、主にやっていたのは、連休中にずっとやっていた、ZEN大学に関する情報収集というのでしょうか、
ZEN大学に関わって、ゲンロンという会社があるのですが、そのゲンロンの創業者である東浩紀さんが、そのZEN大学の教授となって授業をやるということで、どんなことをやるのかということを考えていました。
ZEN大学のウェブサイトには、そのことが少し書かれています。
東さんが書いた文章だと思いますけれども、このような形で書かれています。
「私の専門とする人文知は人間について考える学問です。
人文知を深めるためには、大学の外で生きるさまざまな人たちを知ることが必要なのですが、大学の中には大学人しかいない。この矛盾を、どうにかできないだろうか?」まずこのように言っています。
これについては、ゲンロンがやっているゲンロンカフェというイベントがありますけれども、そこでは様々な大学人以外の人たちもゲストで登場し、話してもらっていますので、
そういったことを授業に結びつければ、大学の外で起こっていることを大学生に知らせることはできるだろうと思います。
それからもう一つの矛盾について、東さんはこう言っています。
「一方で、大学で得る知識は重要ですが、より大切なのは考えること。ですが、考える行為は、この現代において意識されがちな“タイムパフォーマンス”に反しています。
これもまた、人文知そのものがはらんだ矛盾と言えることでしょう」。
こんなふうに書いています。
つまり、考えるということは時間がかかることなのだということですね。
単に知識を伝達するだけでしたらば、短い時間でできます。
けれども、それをもとにして考えるというのは時間がかかる。
これをどうするかということなんですが。
東さんは何か授業を担当すると思うんですけれども、大学の授業というのは時間が限られています。
ですから、そんなに時間をかけることはできないわけですね。
ですので、その制約をどうやって突破するかと言いますと、これはもう授業外でやるしかないということになります。
そこで、ZEN大学ではですね、正課の授業、カリキュラムにのった授業のほかに課外活動というものを重視している。
このことは別の配信でも紹介しましたけれども、その課外活動として、
東浩紀さんと『ゲンロン戦記』
東さんが進めているゲンロンカフェというイベント。
これはもう何時間も延々とやるような、そういうイベントなんですが。
5時間ぐらいやるというのは当たり前なんですけどね。
それぐらい時間をかけて、一つのテーマについてゲストと、それから視聴者が、あるいは観客が議論をするという、そういうイベントなんですけれども。
これを結びつけようということなんだろうと思います。
つまり、これはもう多分(参加は)義務ではないですね。
単位を取るために、その長々としたイベントに参加するということは必要ないと思うんですけれども、
希望者はそういうところで自分の考えを深めることができる、そういう場を提供するということなんだろうと思います。
それで、東さんの考えというものを深く知りたくて、東さんが2020年に出しました本、『ゲンロン戦記』というタイトルの本があるんですが、
これずいぶんベストセラーになったような感じで宣伝されていましたけれども、
2020年というのはちょうどコロナが始まった年でして、私はもう、その対応で追われていて、全然そんな『ゲンロン戦記』という本のことについては知りませんでした。
で、今日まで来てしまったんですけれども、改めてこの本を読んでみまして、
東さんが2010年にゲンロンという会社を立ち上げてから10年間どのように奮闘してきたかということを知りまして、
この本、いい本だというふうな形で宣伝文句のところに書かれていましたが、私もいい本だと思いました。
何がいいかと言いますと、やはり東さんが自由な学びの場を作ろうとしているというところだと思うんですね。
これは私の言い方ですが、大学という様々な制約に縛られた、そういうところではなくて、
自分で会社を作って自分の思うような学びの場を作る、とても羨ましいなと思いますし、憧れることでもあります。
ただそれがいかに大変なのかということは、その本を読んでよく分かりました。
到底私などできることではないなというふうに思うんですけれども、
でも、その東さんが頑張ってやったことのほんの一部というんでしょうかね、
その精神を共有して自由な学びの場を何らかの形で作れればというふうに考えているところです。
それから、今日やったこととして、この東さんに対するインタビューがLISTENで配信されていまして、
それも今日聴きました。2021年10月に配信されたものですけれども、
これも、本と合わせて聞くと、東さんの考えが非常によく分かる、そういう内容でした。
ということで、今日の声日記は単なる日記というよりは、
少し私の考えていることを膨らませて話してしまいましたけれども、この辺で終わりにしたいと思います。
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