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スピーカー 1
さあこれを紐解いていきましょう。 はいよろしくお願いします。
ただあの私たちがAIの華やかな進化とか最先端のカリキュラムについて語る前にですね
スピーカー 2
まずはどうしても直視しなければならない足元の現実というのがあるんです。 ああ足元の現実
そうなんですよね。どんなにすごいあの最新のAIが登場したとしてもそれを動かすための土台
スピーカー 1
つまりインフラがどうなっているのかという問題ですよね。 ええまさにそこです。
スピーカー 2
私文部科学省のジーガースクール構想第2期に関する資料を見たんですけど いや正直ゼックしましたよ。
なかなかはい厳しい現実が数字に現れてしまっていますよね。 ええ例えるならですよ
あの最新型のスポーツカーを全国の学校にドーンと運ろうとしているのに走る道が全部ドロドロの泥道なんですよ。
スピーカー 1
ドロ道 でも本当に的をした例えだと思います。
スピーカー 2
全国の学校で当面の推奨帯域つまりAIとかクラウドをスムーズに使うために最低限必要な通信速度ですよね。
スピーカー 1
それを満たしている学校ってなんと全国でわずか21.6%しかないんです。 つまり5校に1個しかまともに通信できない状態ということですよね。
スピーカー 2
そうなんです。しかもですねさらに衝撃なのが生徒数が841人以上の大規模校になるとこの達成率がわずか2.1%まで落ち込むんですよ。
スピーカー 1
21%ですか。それはもうほぼゼロに等しいですね。
スピーカー 2
100個あっても2個しか基準をクリアしていない計算になります。
朝のホームルームで先生がはいじゃあみんな一斉にAIアプリを開いてって言った瞬間にですね。
スピーカー 1
もう学校中のネットワークがフリーズしてしまうと。
スピーカー 2
画面がくるくる回り続けるっていうそういう光景が目に浮かびますよね。
そうですね。そしてこのインフラの脆弱性というのがですね。実は現場の教員たちを非常に過酷なジレンマに追い込んでいるんです。
スピーカー 2
ジレンマですか。
スピーカー 1
教員のアンケート結果があるんですが小学校の教員の79.1%がAIは事務的業務の自動化に役立つとものすごく強い期待を寄せているんです。
スピーカー 2
まあ先生方本当に壮雑されてますからね。救いの手を求めるのは当然だと思います。
スピーカー 1
しかし同時にですね68.2%の教員がAIは不適切または正しくない提案をするかもしれないという非常に強い懸念も抱いているんです。
スピーカー 2
期待しているのに怖くて使えないみたいな状態ですかね。
スピーカー 1
まさにそういうことです。結果としてどうなっているかというと日本の中学校での実際のAI利用率はわずか17.4%にとどまっているんです。
スピーカー 2
えーっとそれって世界的に見てどうなんでしょうか。
国際平均が36.3%ですからそれを大きく下回る数字ですね。
スピーカー 2
なるほど。アクセルを全開に踏みながら同時にブレーキもベタ踏みしているような完全に強着状態ですね。
あのでも待ってください。この強着状態を打破するために文部科学省は2027年度の実証研究に向けて教育特化型AIアプリというのを国が自ら開発しようとしていますよね。
スピーカー 1
はいその通りです。
スピーカー 2
ここで一つすごく疑問なんですけどなぜ国がわざわざ独自のAIアプリを作る必要があるんですか。
スピーカー 1
と言いますと。
スピーカー 2
だって民間企業が巨額の資金で作ったChatGPTとかもうすでにめちゃくちゃ優秀な汎用AIがあるじゃないですか。
それをそのまま導入すれば早いんじゃないかなって思うんですけど。
ここで非常に重要な疑問が浮かび上がりますね。なぜ民間の汎用AIではダメなのか。
理由は大きく二つあるんです。
スピーカー 2
二つ?はい。
スピーカー 1
一つはハルシネーション。つまりAIが最もらしい嘘をついてしまうリスクです。
そしてもう一つが教育上最大の懸念と言えるんですが正解をすぐに出してしまうという問題なんです。
スピーカー 2
ああなるほど。生徒がこの数学の証明問題解いてって入力したら計算のプロセスごと一瞬で完璧な答えを吐き出してしまいますもんね。
ええ。それじゃ宿題の意味が全くなくなってしまいますからね。
スピーカー 2
確かに。
スピーカー 1
だからこそ国が開発するAIはRAG。これは検索拡張生成という技術なんですが
これを用いようとしているんです。
スピーカー 2
RAGですね。それってどういうものなんですか?
スピーカー 1
はい。簡単に言いますとAIの脳内にあらかじめ学習手動要領ですとか
検定教科書のパジカなデータだけを読み込ませるんです。
スピーカー 2
なるほど。教科書の内容だけをベースにするんですね。
スピーカー 1
そうです。そしてそこから逸脱した回答をしないように制限をかける技術なんです。
そして最も重要なポイントはこの国勢AIが正解ではなく
考える上でのヒントを返すように設計されるということなんです。
スピーカー 2
つまりすぐに答えを教えて甘やかす家庭教師じゃなくて
生徒に自力で考えさせるように仕向ける厳しいけど優秀なチューターを作ろうとしているわけですね。
スピーカー 1
ええ。まさにその通りです。
ただインフラが整って国が素晴らしいそのヒントを出すAIを整備したとしても
私たちはもう一段深く潜る必要があるんです。
スピーカー 2
もう一段深く?
スピーカー 1
はい。それがそもそもAIが生徒の脳とか認知機能に
どのような影響を与えるのかという認知科学的な問題なんですよ。
スピーカー 2
ここからが本当に面白いところなんですが、ここで冒頭の
テストで17%点数が下がるっていう衝撃的なデータが繋がってくるわけですね。
ええ、そうです。
スピーカー 2
資料にあった認知オフローディングっていう言葉
なんだかすごく難しそうな専門用語に聞こえるんですけど
これって要するに脳の負担を外部のツールに委託する
つまり脳のアウトソーシングのことですよね?
まさにその通りです。
スピーカー 1
あの、ワーキングメモリーの負担を減らすために
技術を使うこと自体は昔からずっとあったんですよ。
スピーカー 2
例えばどんなことですか?
スピーカー 1
ふくなつな計算を電卓に任せたりとか
スケジュールをカレンダーアプリに入れたりするのも
立派な認知オフローディングの一種なんです。
スピーカー 2
ああ、なるほど。確かに。
私も昔は親友の電話文言とかいくつか暗記してましたけど
今はもうスマホの連絡帳に頼りきりで
下手したら自分の家の電話番号すら怪しい時がありますよ。
スピーカー 1
ああ、それがまさにオフローディングの結果ですよね?
スピーカー 2
ですよね。
スピーカー 1
ただ、今回の生成AIによるオフローディングというのは
単なる記憶とか計算の代替とは次元が全く違うんです。
スピーカー 2
次元が違う?
スピーカー 1
ええ。先ほどのOECDのデータが示す通り
AIに頼りきってしまうと能力が上がったと錯覚するだけで
実はメタ認知的怠惰に陥ってるんです。
スピーカー 2
メタ認知的怠惰?
スピーカー 1
つまり簡単に言うと、自分で考えるのをサボってしまう状態ですね。
スピーカー 2
うわあ、怖いですね。
宿題の時は天才に見えても、実力がついたわけじゃなくて
AIっていう強力なカーナビに運転を任せていただけだから
カーナビを取り上げられた本番のテストで
墜落してしまうっていうことですね。
ええ。ここで非常に興味深いのはですね
スピーカー 1
AIと学習者の間には二律背反のメカニズムがあるということなんです。
スピーカー 2
と言いますとどういうことでしょうか?
スピーカー 1
AIには学習者の主体性をサポートする促進的経路というものと
逆に思考を奪い取ってしまう疎外的経路の2つが存在するんです。
スピーカー 2
つまり使い方次第で役にも毒にもなるっていうことですね。
スピーカー 1
はい、そうです。だからこそその疎外的経路に陥らないために
先ほども文科省の構想にも通じるペダゴジカルAIが必要になってくるんです。
スピーカー 2
ペダゴジカルAI、つまり教育的な意図をもって設計されたAIということですね。
ええ。これは直接的な答えを出さずに、ソクラテス式問答のようにですね
スピーカー 1
どこまで理解できたとか、じゃあ次のステップはどうなると思う?
といった問いかけを提供するんです。
スピーカー 2
なるほど。ヒントを小出しにする感じですね。
スピーカー 1
そうです。これによって学習において非常に重要な葛藤、プロダクティブストラグルを維持させるんです。
スピーカー 2
プロダクティブストラグル、建設的な葛藤、つまり脳にしっかり汗をかかせるということですね。
スピーカー 2
でもエクスパートちょっと待ってください。
ペダゴジカルAIがあえて答えを教えないというのは頭ではよくわかります。
でも実際の現場の生徒からしたらどうでしょう?
早く答えを教えろよってイライラして、結局そのAIを使わなくなってしまうんじゃないですか?
スピーカー 1
いや、素晴らしい視点です。そこがまさに私たちが今直面している5%問題と呼ばれる壁なんです。
スピーカー 2
5%問題?
スピーカー 1
ええ。例えば資料にあるプラスプログラムのようにですね、人間のチューターとAIを組み合わせたハイブリッド型のすごく素晴らしい学習の仕組みを用意したとしますよね。
スピーカー 2
はい、はい。
スピーカー 1
しかし、学習者が十分な時間を意図的な練習に費やさない、つまりシステムをちゃんと利用しないという問題が多発しているんです。
スピーカー 2
なるほど。
テクノロジーはただ教室にポンと置くだけでは絶対に機能しないんですよ。
スピーカー 2
どんなにAIが優秀にヒントを出してくれても、生徒自身がそれに向き合うモチベーションとか環境がなければ全く意味がないということですね。
スピーカー 1
そうです。学校の文化とか先生の指導方法、それから評価の仕組みといった既存の学校の生態系、エコシステムそのものにテクノロジーが統合されなければ、この5%の壁は決して超えられないんです。
スピーカー 2
テクノロジーだけじゃなくて、人間側の仕組みも変えないといけないわけですね。
スピーカー 1
ええ、まさに。
スピーカー 2
となると、ここまでの話を総合すると一つの大きな方向性が見えてきますよね。
はい。
スピーカー 2
AIに思考を奪われるリスク、つまりオフローディングされるリスクを避けつつ、AIという強力なツールを主体的に使いこなすためには、生徒自身のスキルアップが不可欠になる。
これこそが新しい時代のプログラミング教育へとつながっていくわけですよね。
スピーカー 1
その通りです。これをより大きな視点と結びつけるとですね、今のプログラミング学習の環境というのは、もはや暗号のようなコードを書くことから、AIとの対話、つまりプロンプトエンジニアリングやAIリテラシーへと劇的に進化していると言えるんです。
スピーカー 2
プログラミングの概念が変わってきているんですね。
スピーカー 1
先生はもうプログラマーにならなくていい、という教育現場の声がまさにその変化を象徴していますね。
スピーカー 2
確かに一時期は、どうやってAIを禁止するかとか、AIが書いた作文を見抜く検出ツールを導入しようみたいな、警察の取り締まりのようなアプローチもありましたよね。
スピーカー 1
ありましたね。しかしその危機対応フェーズというのはすでに終わりを迎えつつあります。
スピーカー 2
そうなんですか?
なぜなら、AIテキスト検出機というのは完璧ではないからです。
スピーカー 1
特にですね、英語を母語としない生徒の文章を不当にAIが書いたものだとご判定してしまうという深刻なバイアス問題も引き起こしたんです。
スピーカー 2
うわ、それはひどいですね。頑張って自分で書いたのにツールにお前はズルをしたって言われたら、生徒の学習欲なんて完全に破壊されちゃいますよ。
スピーカー 1
そうなんです。ですから現在は単なる禁止ではなく、ソシオテクニカル設計の時代に入っています。
スピーカー 2
ソシオテクニカル設計?
スピーカー 1
これはテクノロジーの仕組みと社会的なルールをセットでデザインするという考え方です。
スピーカー 2
例えばどんなルールですか?
スピーカー 1
例えば課題のどの部分でAIを使ったかを生徒に明記させる信号塔型ポリシーなどがその実践例ですね。
スピーカー 2
信号塔、つまり青、黄色、赤みたいなことですか?
アイデア出しの段階、つまり緑ですね。そこは使っていいけれども、実際の出筆、ここは赤だから自分の言葉で書きなさいといった具合にルール化するんです。
スピーカー 2
なるほど。ルールを明確にして共存していくフェーズなんですね。
その実践例として資料にあるのが、IBMが提唱しているAIプロンプトフレームワークなんですけど、エクスパートここでまた一つ反論させてください。
はい、なんでしょうか?
スピーカー 2
プロンプトエンジニアリングって要するにコンピューターとおしゃべりすることですよね?
スピーカー 1
まあそう見えますよね。
スピーカー 2
従来のプログラミングってセミコロンが1個抜けただけでエラーになるような非常に厳密で論理的なものだったじゃないですか。
それに比べて、ただのおしゃべりになぜ7つも要素があるようなそんな本格的なフレームワークが必要になるんですか?
スピーカー 1
確かに一見するとただのチャットのように見えるかもしれません。しかしですね、AIへの的確な指示というのは単なるおしゃべりとは全く異なるんです。
スピーカー 2
そうなんですか。
スピーカー 1
例えばある中学生が理科の課題で温暖化について教えてとだけ入力したとしますよね。
スピーカー 2
はい。
スピーカー 1
そうするとAIは一般的なまるで辞書のような回答を返して終わるでしょう。
まあ普通はそうやって使いますよね私たちも。
では先ほどのIBMのフレームワークの要素である役割の明確化、背景の提供、それから出力形式の指定などを使ってこう指示したらどうでしょうか。
スピーカー 2
ほう。
スピーカー 1
あなたは気候変動の専門家です。
私の中学校の理科のレポートのために温暖化の主な原因を因果関係が分かるように3つのステップで中学生にも理解できる言葉で説明してください。
スピーカー 2
おーそれは出てくる課題の質が全く違いそうですね。しかも校舎の生徒はAIに指示を出す前に自分は今誰に向けてどんな形式で何を明らかにする情報が欲しいのかっていうのを自分自身で完全に整理していますね。
スピーカー 1
まさにそこなんですよ。これが自分の頭の中にある曖昧な思考を論理的かつ構造的に言語化する外科の作業なんです。
スピーカー 2
外科、外に出すってことですね。
スピーカー 1
さらに出てきた出力を鵜呑みにせずに本当にこれで合っているかと批判的に吟味する。これは非常に高度なメタ認知スキルの訓練になるんですよ。
スピーカー 2
なるほど。ただのチャットじゃないんですね。
スピーカー 1
そうなんです。高度の文法を丸暗記することよりも人間が本来持つ論理的思考力とか批判的思考力を鍛える。これこそが次世代のプログラミング的思考の正体なんです。
スピーカー 2
いやー腑に落ちました。AIという名の超優秀だける時々嘘をつく助手をどうマネジメントするかそのスキルを学んでいるんですね。
これを実際に高校の授業に落とし込んだ例として、東京大学松尾岩沢研究室のプロジェクト、これは圧巻でしたね。全国3校、計552名の高校生向けに実施されたモデル授業です。
スピーカー 1
このモデル授業が素晴らしいのは、単にAIの便利ツールとしての使い方を教えるのではなくて、AIが大量のデータからどうやって特徴を学習するのかという仕組みの部分から理解させているんです。
スピーカー 2
仕組みからですか?
スピーカー 1
ええ、その上でプロンプティングの試行錯誤を体験させている点ですね。
スピーカー 2
高校生がそこまで本格的なことをやるんですね。結果として受講後のアンケートで80%以上という非常に高い満足度を獲得しています。
スピーカー 1
素晴らしい成果ですよね。
スピーカー 2
さらに東大松尾県はですね、これを高校の情報1とか情報2に組み込めるように、35コマ相当のモジュール型教材として全国のパイロット校を募集する準備までしているそうです。
次世代の教育がもうここまで来ているんですね。
スピーカー 1
非常に希望が持てる動きですよね。ただですね、ここで私たちはもう一度冷静に立ち止まる必要があるんです。
スピーカー 2
どういうことですか?
スピーカー 1
これまで語ってきた最先端のメタ認知スキルとか素晴らしいカリキュラムの話、これらは全てスムーズにインターネットにつながる環境があるということを前提としていますよね。
スピーカー 2
一番最初にお話ししたインフラの泥道の話ですね。
スピーカー 1
その通りです。日本国内でさえ水晶体液を満たしているのが2割強という現実がある中で、じゃあ世界に目を向ければどうなるでしょうか。
通信環境が精錬された地域の生徒たちはこのコードマクラウドAIの恩恵に一切アクセスできないんです。
これって単なる情報の格差でなくて、認識論的分断と呼ばれる、つまり知識を構築して学ぶ機械そのものが分断されてしまうという非常に深刻な事態を引き起こしているんです。
スピーカー 2
それは痛ましいですね。最新の教育を受けられるかどうかが、住んでいる場所のWi-Fiの電波の強さで決まってしまうなんて、この進化から完全に取り残されてしまう人たちが出ることになりますよね。
ええ。しかしですね、解決に向けたアプローチというのも存在しているんです。
スピーカー 2
どんなアプローチですか。
スピーカー 1
例えばグローバルサウスのオンライン遠隔学習機関などでは、AIを単純に禁止するのではなくて、独自の文脈に沿った柔軟なポリシーを設計しています。
スピーカー 2
柔軟なポリシー?
スピーカー 1
ええ。まずは自分たちの母語で文章を書いて、その後にAIを使って英語に翻訳することを許可するなど、限られた環境下でのソシオテクニカル設計を行っているんです。
スピーカー 2
環境に合わせたルール作りをしているわけですね。でも、根本的な技術的な解決策はないんですか?いつまでも泥道のままでは解決にならないですよね。
スピーカー 1
そこで現在大きな注目を集めているのが、エッジAIとかマイクロクラウドと呼ばれる技術なんです。
スピーカー 2
エッジAI?
スピーカー 1
ええ。これは常にインターネットの向こう側にある巨大なデータセンターのクラウドAIにつなぐのではなくて、生徒の端末そのものとか、あるいは学校に置かれた小さなローカルサーバーの中で高度なAIを動かす技術なんです。
スピーカー 2
ちょっと待ってください。つまり生徒をクラウド、インターネット側に連れて行くのではなくて、クラウドそのものを生徒の目の前、つまりエッジに持ってくるという発想の転換ですね。
これは画期的じゃないですか。
本当にそうなんです。この技術が普及すれば、インターネット接続が不安定な地域でも、ローカル環境で安全にAIによる学習サポートを受けることが可能になります。
スピーカー 2
なるほど。
これはSDGsの目標4、質の高い教育をみんなに達成するための必須要件とも言えますね。
スピーカー 2
いいですね。
スピーカー 1
あと、高等教育の例ですが、アリゾナ州立大学が構築したクリエイトAIチャットのようにですね、外部に情報を出さずに安全でクローズドなAI環境を構築する動きというのも着実に進んでいます。
スピーカー 2
テクノロジーによって広がりかけた格差を、テクノロジーの進化と人間の設計によって再び埋めようとしているんですね。
つまり、これは全体としてどういう意味なのでしょうか。
スピーカー 1
私たちが今直面しているのは、教育インフラの最低義と人間の認知の在り方の最低義なんです。
最低義ですか。
スピーカー 1
テクノロジーはもはや黒板とかノートの代替品ではなくて、趣向のパートナーとして、あるいはそれを阻害する存在として私たちのすぐそばにいるんです。
それをどう設計してどう使いこなすかが未来の教育の質を決定づけるということですね。
スピーカー 2
さて、今回の深掘りもあっという間に時間が来てしまいました。
今日は本当に多くのことを紐解いてきましたね。
スピーカー 1
非常に密度の濃い時間でした。
スピーカー 2
まずは、脆弱なネットワークインフラの現実と、誤情報を防いでヒントを出すために国が開発する教育特化型AIの話。
そして、宿題は完璧になってもテストで点数が下がるという認知オフローディングの罠と、それを防ぐために脳に汗をかかせるペダゴジカルAI。
さらに、コードを書くことからAIとの対話を通じたメタ認知スキルの訓練へと進化した新しいプログラミング教育の姿。
最後に、グローバルな教育格差を埋めるためのエッジAIの可能性について探求しました。
多岐に渡りましたね。
スピーカー 2
あなたが今日学んだことを次にAIツールを使って何かを調べるときとか、
あるいは子どもたちがこれからどんな環境で学んでいくのかを考えるときに、ぜひ思い出してみてください。
スピーカー 1
ええ、ぜひ。
スピーカー 2
そして最後に一つ、あなたに考えてみてほしいことがあります。
想像してみてください。
もし将来、先ほどのエッジAIとかペダゴジカルAIが完璧に進化して、
生徒一人一人の認知的弱点とか学習の癖をすべて把握できるようになったらどうなるでしょう?
スピーカー 1
生徒がつまずくほんの一瞬前に、完璧なタイミングで完璧なヒントを出してくれる。
それは教育工学としては一つの理想形ですよね。
スピーカー 2
ええ、それは本当に素晴らしいことだと思います。
でも果たしてその生徒は、学校を卒業して現実世界に出たとき、
誰もヒントをくれない理不尽な失敗に直面した際、
それを乗り越える精神力を一体どこで学ぶのでしょうか?
スピーカー 1
なるほど、完璧すぎるAIチューターというのは、
もしかすると私たちの失敗から立ち直る力、つまりレジリエンスまでも。
スピーカー 2
どんな不完全さをプログラムしますか?
今回の探究はここまでです。
お聞きいただきありがとうございました。
次回もまた世界の最前線でお会いしましょう。