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ノオト・ブク太郎
今日は、NPO法人高崎子ども劇場に注目してみたいと思います。提供いただいたインタビュー音声がありまして、これをもとに子どもたちの遊びと文化体験、これを地域でどう支えているのか、その活動の革新と工夫に迫っていきましょう。
ノオト・ブク子
はい。子どもの成長に遊びが不可欠っていうのは、まあよく言われることですよね。でも、それを具体的に、しかもこう長年にわたって地域で実践している団体の話っていうのは非常に示唆に富むなぁと。特にその現代社会ならではの課題みたいなものとどう向き合っているのか、ここは興味深いですね。
そうなんですよ。高崎市で活動されてて、1972年から。で、もう半世紀近い歴史ですよね。 NPO法人としても26年。で、ちょっと驚いたのが、昔は会員さんが2000人もいた時期があったそうです。
ええ。だから、地域での存在感がいかに大きかったかっていうのが伺えますよね。 いや、それはもう長く続いているっていうのは、それだけ必要とされてきたっていう証拠でしょうね。 そう思います。 活動の中心としては、プロの劇団を招いての鑑賞会。それと、もと日常的な遊びの場の提供。この2つが大きな柱になっているようです。
ノオト・ブク太郎
なるほど。鑑賞会と遊び場。 これで子どもたちの体験を豊かにしようとしていると。あと、高崎市と連携した大きなイベントも開催されてるんですよね。 あ、そうですね。夏休み子どもフェスタとか、メルヘンと遊びの世界、子どもバザール。
これも地域への貢献としてすごく重要なんだと思います。 インタビューで何度も出てきた言葉があって、それが生きる根っこを育つっていう理念なんです。 これ具体的にはどういう力を指しているというふうにお話しされてましたか?
ノオト・ブク子
生きる根っこの力、それから自分で考える力、文字通り生きていく上の土台になる部分。 そこを豊かにしたいんだっていう強い思いがあるみたいですね。大人が本気で関わる生の舞台鑑賞っていうのもそのためのすごく大事な要素だと。
ノオト・ブク太郎
生きる根っこですか。なるほどなぁ。で、その理念を具体化する場の一つが公民館なんかで定期的に開かれている遊び屋なんですね。 そうですね。これはどんな感じなんですか。子どもたちが学校帰りにこうフラッと立ち入れるような、そういう自由な居場所っていう。
ノオト・ブク子
まさにそういうイメージですね。現代ってやっぱり子どもだけで自由に遊べる場所とか機会が減ってるじゃないですか。 まあ安全面とかいろいろありますもんね。そうなんです。だからこそ大人がちゃんと見守る中で安心して過ごせる。しかも継続的な居場所が必要なんだと。継続的な。
ノオト・ブク太郎
理想としては子どもが自分で自転車で行ける範囲にそういう場所があることと。これ語ってたのがすごく印象的でした。それは大事ですね。身近にあるっていうのが。インタビューではその遊び屋でのなんか心温まるエピソードも紹介されてましたよね。はいありましたね。最初はちょっとおとなしかった子が通ううちにスタッフの方に心の内を話せるようになったとか。
ノオト・ブク子
そうそう。まさにそういう信頼関係が生まれる場になってるんですね。ただ遊ぶだけじゃなくて子どもが安心して自分を出せるっていうある種の精神的なセーフティーネットにもなってる。これは活動の大きな成果だなと思います。
ノオト・ブク太郎
親御さんにとっても良い影響があるとか。
ノオト・ブク子
そうなんです。他の子と自分の子を比べるんじゃなくて、それぞれの成長を見守る視点が得られる場にもなっているようです。子育ての視野が広がるみたいな。
ノオト・ブク太郎
なるほどね。本当に素晴らしい活動だと思うんですけど、だからこそというのか課題もあると。特にイベントの参加者自体は多くても、それを企画したり運命したりする、いわゆる担い手がなかなか増えない。これは多くのNPOに共通する悩みなのかもしれないけど。
ノオト・ブク子
いや、そこは本当に深刻な問題ですよね。さらにこの団体ならではの難しさとして挙げられていたのが、遊びの価値に対するその大人たちの認識。
頭では大事だよねって理解はしていても、いざ自分の子供のこととなると、つい塾とか習い事を優先してしまう。
ノオト・ブク太郎
耳が痛い話かもしれないですね。
ノオト・ブク子
遊びがもたらすもっと長期的な成長への投資なんだっていう、そういう意識を根付かせることの難しさを感じているようでしたね。
ノオト・ブク太郎
これは本当に私たち大人自身が問われている気がしますね。どこまで遊びの持つ力を信じて支えられているかっていう。