感動から炎上へ
さあ、始まりました。タダの箱庭ラジヲ。
本屋では買えず、増札もされない、読み手から読み手へとギフトされる、
1万冊の箱庭本について、今回もお話ししていきたいと思います。
ここまでですね、仕事も年齢も違う、多種多様な方々から、
お金が絡んでもやもやした話はありますか?ということで紹介してきましたが、
今回も前回に引き続き、リスナーの皆さんと一緒に考えるプチコーナーをしていきたいと思います。
こちら、箱庭本の構成にもなっていて、1章ごとに4つのワークが差し込まれております。
こちらを読んでですね、読者が書き込める仕様になっているのですが、
今回もですね、私の方でこのショートコラムを読むので、
リスナーの皆さんもどう感じたか、一緒に考えていけたらなと思っております。
ということで、今日お話ししたいのは、100日後に炎上したワニということでですね、
ほっこりしていた思いが裏切られ炎上したワニの話を紹介したいと思います。
リスナーの皆さんは、100日後に死ぬワニという作品を知っていますでしょうか。
この作品はですね、2019年12月12日から始まった作品で、
作者の菊地裕樹氏がですね、ツイッターゲンXで公開され、
爆発的にヒットした4コマ漫画になっております。
タイトルにあるようにですね、100日後に死を迎えるワニが、
先輩ワニや親友のネズミ団の仲間たちと過ごす何気ない日常がただただ書かれているこの作品なんですけれども、
読者は毎日ですね、このタイトルにあるように、
死ぬまであと何日というカウントダウンを目にすることで、
このワニ主人公の死を意識してですね、徐々にワニに親近感を覚え、
死んでしまう日が近づいていく寂しさに、感情が大きく揺さぶられる作品でした。
ちょうど1話から100日後にはですね、なんと200万人以上のフォロワーたちに見取られる形で、
このワニが死んでしまうのですが、こちらにですね、多くの人々の感動を読んだ、
一つの社会現象にもなるようなお話だったんですが、
言ったら主人公のワニは100日後に死ぬことを知らないわけですよ。
作者がそういう設定にして、読者はほのぼのしているこの日常4コマ漫画で見ながら、
とはいえ死ぬまであと何日というカウントダウンを見にしてですね、
そこに感情移入していく。
最後、このワニはどうやって亡くなってしまうのかという予測をフォロワーの人たちがみんなしていくわけですが、
その最後ですね、200万人以上のフォロワーの人たちに見取られる形で、
結局ワニは死んでしまうわけです。
そんな日、みんな結構泣いたりとかそれに浸っていく100日のストーリーを思い返す中、
その感動がまだ冷めやらぬ中、事件が起こるんです。
それはですね、このワニの死後すぐに公開された特設サイトが原因でした。
その特設サイトにはですね、大量のグッズが販売され、
イベント情報などが並べられた商売家たっぷりのサイトが公開されたわけです。
読者からですね、余韻に浸る前に冷めたと、今までの感動を返してくれと非難が殺到して大炎上することになるわけです。
死の商業化について
100日後に死ぬワニというところがですね、100日後に炎上したワニということでですね、
ものすごい炎上騒ぎになってしまったことがあって、
あんなにも応援してくれていたフォロワーの人たちが一瞬のうちに、
敵にっていう表現もあれなんですけども、変わってしまったと。
一体これはなぜこんな大感動のストーリーから一変炎上してしまったのかと、
皆さんどう感じるでしょうか。
これはですね、いろんな考察が100日後に炎上したワニで検索してもらえると、
いろんな方の考察というか、お目にすることができるんですけれども、
その中にですね、一番多かったのが最初から収益化を目的とした企業ぐるみの企画だったのではというですね、
作品に対する疑惑が浮上して炎上していったように書いているんですけれども、
フランダースの犬みたいな感動するお話、最後犬と主人公の男の子が寒い中死んでしまって天使に連れて行かれる感動のシーンの後すぐに
グッズ販売のサイトに誘引されたら確かになっていうか、感動を返してくれって思ってしまうのは確かにそうだろうなというのは想像に難いんですけれども、
確かにタイミング悪いよねっていう件も結構あったそうですね。
本当に100日一緒にこのワニと過ごしてきた人たちがいきなりこの商業化の発表をされるっていう、これタイミング悪いだろうと。
一番商売的に考えると、一番熱量がみんなの感情が揺さぶられているときに、一番関心度の高いときに売ろうみたいな意図ももちろんわかるんですけど、
これ確かにめちゃくちゃタイミング悪いですよね。
せっかくこの作品の完結したところと、そのワニに対しての考察や思いみたいなツイートをさめやらぬままにグッズ販売されたらちょっと作品自体の余韻が失われて奪われたっていうところなんですかね。
炎上した要因があるのもあるし。
あともう一つはですね、死に対する、死というものの商業化に対する意見っていうのもあったみたいですね。
日常を共に過ごしていたのにある日、予期せず死を迎えたワニの主人公の死というものが金儲けに利用されたっていうことに、死というものに対しての商業化に対するアンチみたいなものも多いみたいで、皆さんどうでしょうかね。
死に対して、それを商業化されることに対する違和感って感じたりしますか。
確かにそう言われると気持ち悪さを感じるというか。
僕が考えるに、死っていわゆる尊徳感情や金銭的なものに対してすごい遠い存在って言ったらいいんですかね。
っていうイメージがある気がして。
っていうのも、生きていく上ではどうしたって僕らこのお金みたいなものからは避けては生きられないというか、絶対的にお金を稼ぐことを強要され、
その中ですごいお金の奴隷みたいな言葉があるように、ある種縛られてそれからは逃れられない定めみたいなものを僕らは持って生きている。
いわゆる生っていうものがものすごいお金がかかる営みであることに、死は逆にそこからの解放みたいなイメージもあるんですかね。
もう働かなくていいとか、お金に対して何かする必要はないとかね。
そこから解放されていく一つの救いみたいなものさえ死にはあるのか、だからこそそういったものから解放される象徴がそれさえも商売化させられてしまうことに対する嫌悪感とか違和感みたいなのがあるんですかね。
皆さんどうでしょう。100日後に炎上したワニの話だったんですけれども、なかなかここから考察することもあるんじゃないのかなと思って。
実際の皆さんはどう感じたでしょうか。
ということで、本日もこの辺でありがとうございました。