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2022-09-18 23:01

第44回「野原広子さんの「消えたママ友」をレビュー」

読書ポッドキャスト「ツイてるブッククラブ」今回はKADOKAWAから出版された野原広子さんの「消えたママ友」をレビューします。

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こんにちは、ツイてるブッククラブです。 ツイてるブッククラブは橋本大也、石谷まさき、
セイコー、達雄の4人がお送りする 月に一冊本を読んでいこうというポッドキャストです。
今回は今何かと話題の門川から出版された野原ひろ子さんの 消えたママ友をレビューします。
この本は第25回手塚治文化賞 短編賞受賞など話題の書籍ですが、
ほのぼのとした漫画のタッチのコミックなんですけども、 内容も割とありそうな内容なんですけども、
いろんな出来事があって地味に怖いっていうふうに 話題となってます。
4人組の幼稚園に通っているママ友の1人が 失踪したところから話は始まるんですが、
そこから徐々に失踪した方のいろんな面が見えてきたり、 他の方ともちょっとギスギスしていったりしていくところが地味に怖いです。
私もいろいろネットフリックスとかで国際的な陰謀とか ギャングの放送とか麻薬取引とかいろいろ怖いの見てるんですけども、
そういう怖いのはある程度自分には関係ないなと思いながら ちょっと画面の向こう側な感じで見てるんですけども、
私も子供がいて幼稚園に昔通ってたこともあるので、
なんか微妙にわかるなっていうところもあったりして地味に怖かったですね。
最終的に周りの方とも1人がいなくなって解決する問題もいろいろ 見つかったことによって解決する問題もあるんですけども、
徐々にいろんな人のやばい面が見えてくるっていうのもあったりして、
何より怖いのが失踪したママの子供が徐々に微妙に 猟奇犯罪者みたいな将来になりそうな雰囲気があって、
子供だから残酷な面もあったりいろんな面もあるんですけども、ちょっと微妙に怖いなという感じがしました。
ボーナストラックか何かわかるんですけど、最後のネタバレしたり後日談みたいな感じのところで、
さらに新たなる謎というか事件も勃発して続編につながりそうな感じもあったりして、うまいなと思いました。
こういう日常の誰にでもありそうな怖さっていうのはまた、ほのぼのタッチと相まって非常に怖く感じました。
皆さんの感想も聞いてみたいと思います。
私の推しは4.5ですね。これだけほのぼのタッチなのにこれだけ怖さを出せたり、
またほのぼのタッチなのでいろんな方に勧めやすいし、いろんな方の感想も聞いてみたいなと思わせる本でした。
さあ続いては橋本大也さんにお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
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橋本 はい、最初1,2ページ読んで入っていけるかなこの世界と思って、
しばらく置いておいてこの放送の締め切りがあるからっていうので読み始めたらドハマリしてしまって、
何これ面白いって最後までノンストップで夢中で読みました。すごい面白い。
ママ友っていうのが非常に特殊なものですよね。子供を通して母親同士がつながるっていうもので、
とっても日本的な気がしていて、海外のママ友についてちょっとググったら、
例えばフランスにはママ友ってのがないとかいう記事が出てきて、
なぜかというと普通夫婦で話し合って子供の問題は解決していくものだみたいな。
多分日本って夫婦であんまり父親が参加しなかったりして、
それで母親同士がつながっていく面あるのかなとかね。
私もあんまり育てにそれほど熱心ではなかった父親なので、
非常にこのママ友の世界というのは奥さんのことを見ていてとてもよくわかるんですけど、
あと男だとパパ友ってこういう関係にならないんじゃないかなと思ってですね、
結構ウエットなママ友同士の世界が描かれているんですけど、
人によるのかもしれないけど、私の人生だとこれまで不和な関係というか、
仲良くない関係って何度か起きたけど、それは敵みたいな感じで戦う関係であって、
こういうふうに嫌なのに付き合い続けるっていうのが男性の関係にはあるのだろうかとちょっと思ったんですけどね。
そういう子供の関係があるために続いていく関係。
でもそれが結構本物の友情になったりするシーンもあったりして、面白いなと。
そういうのを興味深く読みました。
すごい複雑な関係ですよね。
ネタバレはしたくないので、あんまり後半の方については触れないんですけど。
そういう方向に話を持っていくかっていう。
どんでん返しの2回、3回くらい後半に感じてですね。
すごい複雑な関係なんだけど、リアリティを感じました。
確かにこういうことってあるのかもと思ってですね。
あと語り方が良かったと思いました。
基本的には4コマ漫画を2つ並べた形で1ページを構成していて、複雑なコマ割りはなかったですよね。
一見淡々としている話が淡々と進むようでいながら、実はすごく複雑な、エモーショナルな世界を描いていて。
描き方としてもとてもうまいんじゃないかなというふうに思いました。
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なのでこれは普段の私の読書のジャンルでは全くないんですけど、保守的にはですね、5ですね。
すごい面白かったです。
これはもう年間ベストに近い、5以上ないですからね。
最高点出ましたね。ありがとうございます。
じゃあ石谷さんいかがでしょうか。
はい。僕は割と漫画は量を読む人だったりもするので、ほぼほぼ一瞬で読んでしまったんですけど、まず端的に言うと構成力が素晴らしいですよね。
だから最後の方になってどんどんおかしくはなっていくんだけども、実は翼くんって最初からなんかちょっとおかしいんですよね。
それがやっぱりネタフリとしてちゃんと入ってて、それがだんだんもっとおかしくなっていくんだけど、個人的にはね、もう一息おかしくなってもいいなっていうぐらいの感じはありましたね。
ただまだちょっとあれ?なんだろう?ぐらいのところで終わった感はあるので、
それが本人、成長過程のまだ子どもだから、本人の成長に対して悪影響を及ぼしたのか、
それとも本人は自分の家が何かおかしくて、で、それの原因はこの人にあるんだみたいな感じの、いわゆる仕返し的なところのおかしさなのかっていうところのまだ入り口までは来てないぐらいの感じではあったので、
そこもちょっと僕は特に家庭の話なんで、善悪をあんまり白黒させるところは必要はないとは思うんですけど、もう一段踏み込んでほしかったかなというのはあるかなっていう感じですね。
一番最後に匂わせ的なやつがあるんですけど、嘘か本当か分からない感じで続きを狙ったのかどうかは分からないんですけど、もう一周ほしかったなっていうのがありますよね。
もう一周してほしかったなっていう、何か事件的なことが起きて、それで一回関係がおかしくなって、なんとなくことの真相がだんだん分かってきて、さらにどうなるかみたいなところまでいくと物語としては良かったのかなと。
ただ一個だけちょっと疑問があるのはですね、パチンコやってるだけでそんなに借金って膨れ上がるのかっていうのだけはすごく疑問があって。
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それなりに稼いでて、その中のお金も当然使いつつってやると、もう一個やばいことぐらいやらないと人生持ち崩すほどの借金にはならないんじゃないのかなっていうのはなんとなくちょっと思った。
薬やっててくれとまでは思わないけど。
他のギャングルとかはありそうですね。
そこはまたちょっと別の次元に入っちゃうんですけど、パチンコやってさらに豪遊ホストとかね、分かんないけど、そういう感じの金額間の鷹がポンと外れちゃうやつがもう一個入ってて、そうしないと本当におかしくなるほどの借金には。
借金が本当の理由ではないといえばないので、こんなもんでいいのかなという気もするんですよ。
そこはでも割とこう、おそらくあえてピークを作らないような感じの物語構成にもなってる気もするので、いいのかなと思いつつも、パチンコこんなんだったっけっていうのはちょっと思ったのと。
あとはせいこさんも軽く話したと思うんですけど、一番のすごいのはこれがやっぱりレタスクラブに連載されてたってことですよね。
そこがやっぱり最大の衝撃というか、レタスクラブでこれやってたんだっていうのは、なかなかレタスクラブもチャレンジャーなことをするなっていうのはありましたね。
あとね、これは最後にちょっともう一回と思って、登場人物のところを見ていくと、基本的に奥さんというかママが4人出てくるじゃないですか。
いわゆる誰が主役かっていうのはちょっとわかりにくいんだけど、いなくなったお母さんというのが白丸なんですよね。
で、もう一人白丸の人がいて、あと残りの二人は目が点なんですよね。
そこまで気がつかなかったか。
で、なんとなく白丸二人と点の丸二人がセットになってる感があって。
なので本当に一番最後のオチは、要するに漫才のコンビみたいなもんで、白目の人がいない、要は失踪したので、目が点の人が匂わせた感で終わるっていうところは、
たぶんおそらくこれペアとして考えて設計してたんじゃないかなというのは思いましたね。
割と表現としては淡白な感じの表現ではあるので、おそらくこれは意図的だと思いますね、目の描き分けというのは。
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目っていうのはやっぱり人を描くときに目ってすごく大事なところ。
目次の次に登場人物っていうページがあるんですけど、そこを見ると一番わかりやすいですね。
明らかに描き分けられてるので。
そういうのも含めてやっぱりその構成はすごいなと思いました、本当に。
そこまで考えておそらく人物とか、あとその髪型であるとか洋服であるとかっていうのはおそらく背景にちゃんと実はそれなりの設定がたぶんされてないと、
こういう描き分けはやっぱりシンプルな線画だけに裏設定がちゃんとしてないとおそらく。
だからなんでこの人ボーダー来てるのとかね、普段行くのは無印でみたいなとかね、そういう裏設定がおそらくあるんだと思うんですよ、描かれていない。
やっぱりそこも含めての構成の上手さっていうのは非常に思いました。
で、星はですね、4かな。もう一段踏み込んでほしかったので星4という感じです。
でもまあ本当に全然おすすめできる。あとまあなんだろう、普段漫画読んでない人からすると長さ的には割とちょうどいい感はあるかもしれないですよね。
これで5巻も10巻もあってもしょうがないだろうみたいなところはあるので。
疲れますね、5巻もあったらこれ。
ただやっぱり石井氏とかゴーデ・ヨシエとかが結構この4コマを使って一人の人間の歴史を描くみたいのは、
ざっくりと20年前ぐらいから、割とその4コマの新しいスタイルとして結構定着したスタイルなんですよね。
だからそれがついにレタスクラブまで行ったのかっていうのも若干考え深いものがありますね。
だから今月僕買った本で野野ちゃんに出てた石井久市の4コマありましたよね、新聞の連載。
野野ちゃんに出てた路上ライブをやってた女の子がその後プロ歌手になるっていう石井久市事務所が自費出版した4コマを買ったりとかね。
それもやっぱりこのスタイルを取ってるんですよね。
だから今は割とよくあるスタイルといえばスタイルですね。
はい、以上です。
はい、石井さんありがとうございます。
じゃあ最後、辰夫さんいかがだったでしょうか。
そうですね、自分はこういうなんかジトジトモヤモヤ的な話っていうのは結構苦手で、
活字だとちょっとなかなか読み進めないし、ドラマとか映画とかでもちょっと見るの苦手っていう感じなんですけど、
時間がかかるような媒体でこういうストーリーが展開すると結構辛いんですけど、
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漫画だとスルッと入ってくると。
この作品の絵がシンプルだからっていうのもあるんだけど、
例えば感情を見せる場面みたいなところでシンプルでスルッとなってるので余計な情報も入れなくて立ち止まらなくていいっていうので、
ちょっと心理的負担が個人的にはなくてサクサク読めて非常に面白かったです。
大体20分くらいで一周できるので、連続で3回くらい言うと結構面白いなと。
ダイヤさんじゃないですけど、これは面白いっていうのでちょっとこう何度も何度も読んでいました。
やっぱその間が良いかなって。
液性漫画だからっていうのもあるんですけど、文字だけのコマとかも結構多いじゃないですか。
そういうのを良い感じにレイアウトじゃないですけど使ってて、余韻が非常に印象的かなと思っています。
だからさっきの小説とか映画とかドラマとかって余韻でちょっと画像とか情報が入ってきすぎるっていうのが自分の苦手ポイントなので、
これだと全然そういうちょっともやめ重めなストーリーでも楽しく楽しめました。
そうですね、やっぱり目次で分かるレベルなネタバレとか話だと、
やっぱり雪ちゃん亡き後の小さなもやもやがいろいろとなんとなく解決しかけたところ、解決し終わってなくて、
仕掛けたところで雪ちゃんが出てきて、その後にもやもや解決して会いに行くみたいな、
クライマックス、流れの重なりみたいなのが次へ繋げる、山と山の繋がりみたいなのが非常にスムースで読んでて、
いいなと思ったりしていました。
そうですね、ストーリー的というかあれには雪ちゃんの旦那さんがちょっとやっぱり一番のぼるさんか、
だから要するに昔でいうとこの冬彦さんですよね。
懐かしいな、冬彦さん。
よく知ってます、冬彦さん。
こういうパターンは発言小町で散々叩かれるような夫で、非常に典型的ではあるんですけれども、
シュート目とこういう夫がいてっていう、よくあるパターンではあるんですけれども、
その辺の典型的なところで、そういうカタレンシスに繋がるみたいなところもあるのかなと思いました。
個人的には、僕結構その保育園とか子供を会社帰りにとか、朝を送りに行って会社帰りも迎えに行くことも結構週に何日もあったりしたんですけれども、
ママ友だと何々ちゃんのママじゃなくて下の名前で呼び合おうみたいな感じな、ウェットな感じになってくるじゃないですか。
そこに父親一人混じっちゃうと、ちょっとなんか別格じゃないですけど、別枠、オブザーバー枠になっちゃうので、
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それはそれで結構遠目に眺められるので楽だったりしています。
どっちかというと、ママ友同士みんな集まってペチャペチャ噂話をしている中で、僕は子供たちと遊んだりとか、
ちっちゃい子とジャングルジムで、知らないちっちゃい子と同じ保育園のどっか誰かの妹とかそういうのと一緒に楽しく遊んだりとかしていましたので、
そういうママ友のウェットな話は多分いろいろその時にもあったんだろうなと思います。
いろんな同じクラスのママでもちょっと謎なママとかいて、あるとある色の一色の服しか上着ないし、子供にもそれをずっと強要させているちょっと謎なママとか、
あとマクロ美的健康志向なママで、人からいただいた食べ物は子供に食べさせないんですよ。
僕はおにぎりとか作っていって、公園で遊ぶときに子供にあげたりするんだけど、その子が来たから食べるよって受け取るんだけれども、
お母さんがそれを目指と組みつけて取っちゃって、同じようなシーンが見たようなシーンが今回の漫画にもあったと思うんですけど、
そういうのがあったりとか、いろいろとその中でママコミュニケーションするのは大変だなと。
自分はちょっと外から見てるから別にのけ者になろうと関係ない立場だから楽だったなっていうのはあります。
まとも的なコミュニケーションでいろいろやっていくというのは大変だなというのをこの本を読んで改めて思いました。
ということで、星ですが、これはもう星5ですね。
これは非常にダイヤさんじゃないけど僕もハマって、中毒性があるっていうか、終わったらまた頭から読みたくなっちゃう的なところもあるので、
やっぱりその流れがいいのかな、何かしらその引きつける要素があるものかなと思っています。
はい、私からは以上です。
はい、皆さんありがとうございました。
意外と言っては失礼かもしれませんが、皆さんかなりの高評価で紹介した私も嬉しく思います。
確かに何度も読み返したくなるとはわかる気がしますね。
シンプルな4コマ漫画っていうか、絵がシンプルだからこそ何か見逃していることがあるんじゃないかなとか、
これが伏線だったのかみたいな感じが結構あるので、読み返したくなるという気持ちもわかりました。
僕だって表紙はね、すごい見ましたよ、実は。
何かね、曰くありげですもんね、表紙はいつも。
要は表紙が影が映ってるじゃないですか。
ここがパッと見、翼くんがいないように見えるんですよね。
なるほど、重なってそうですね。
よく見ると多分いるんですけど、これは偶然なのか意図的なのかはちょっとそこまでははっきりわからなかったですけど、
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でもこれでもやっぱり翼くんだけなんかちょっと違うんですよね、表紙の時点で実は。
そうですね。
たぶんそうか、石谷さんとね、私は全然違うところを見ているのかもしれない。
結構私の感想の中だとね、子供とかあと、それこそ奥さんが行方不明になったことも実はどうでもよくて、
そのママ友同士のややこしい繋がりがリアルに描けているところが私は好きで、事件そのものはあんまり興味がなかったっていう。
僕はそれで言うと、この漫画の構成自体に興味を持ってたって感じですね。
そうすると構成の真ん中にあるのは、このいなくなった母親と子供の関係が真ん中にあるので、そこがやっぱり気になるっていうところですよね。
これやっぱり発言小町的な観点?みたいな。
女同士のややこしい関係がすげえっていう。
僕はちょっと何話金融道とか読んでると、全然悪くない人がどんどん転落していく話っていうのが時々出てくるんですけど、
それに近いような、別にそんなにすごい極悪人とか犯人とかもいないし、すごい悪意がある人がいるわけでもないんだけど、
どんどんどんどん転落していくっていうのは怖いなって思って。
皆さんそれぞれの楽しみ方があって、きっとやっぱり身近な話題だからこそ、そういうふうにいろんな見方も出てくるのかなと思いますね。
まだまだ議論は尽きないところですが、今回はこちらの野原博子さんの消えたままとも紹介しました。
ありがとうございました。またよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
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