1. たべものラジオ 〜食を面白く学ぶ〜
  2. #255 【歴史×フードテック】水..
2025-05-17 49:45

#255 【歴史×フードテック】水車や発酵はフードテックだった〜未来と過去の食卓をゆるっと語る〜

フードテックって未来の話だけじゃない?醤油や味噌を生んだ「発酵」、お蕎麦を広めた「水車」など、意外な過去の技術も「フードテック」だった!テクノロジーと食、文化、価値観の関係性を、過去から未来へ、ゆる~く語る。

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サマリー

今回のエピソードでは、フードテックの進化を中心に過去の食品技術や発酵、水車が現代に与えている影響について詳しく語られています。また、テクノロジーの進化に伴って変わる価値観についても考察されています。発酵技術と水車の進化が日本の食文化に与えた影響が探求され、特に発酵が和食に深く根付いていることや、水車が農業や食品産業の発展に寄与したことが論じられています。歴史的なフードテックの役割や、近未来の食文化との関連性についても考察され、人々の健康や衛生に対する意識がどのように食技術の進化を促しているかが見つめられています。また、日本の文化や美意識、評価基準の違いが料理やアートの鑑賞にどのように影響を与えているかも深く掘り下げられています。エピソードでは、水車や発酵の歴史を通じてフードテックの進化と未来の食卓についても語られています。

フードテックの話題
たべものラジオ
たべものの世界を探求する、たべものラジオの掛茶料理むとう、むとうたくろうです。
むとうたろうです。
このラジオは、少し変わった経歴の料理人兄弟が、食べ物の知られそうな世界を、ちょっと変わった視点から学んでいくラジオ番組です。
はい、ということで、今回も雑談会です。
はい。
今回は、
フードテックの話をしてみようかと思いましてね。
フードテックの話。
最近その話題多いじゃないですか。
多いね。
たべものラジオでは話してないですけど。
そうだね。
たべものインテグラルって新しい番組ありますから。
そういうのでもやってますし、僕らもSKSジャパンに呼んでいただけるようになってから、最先端のフードテック界隈のスタートアップの方とか、お手企業の方とかと会ってお話をする機会があったりとか。
はいはい。
いろいろ見ますよね。
見るね。
最近のでなんか気になってるのとかあります?
最近ので気になってるの?
別にピンポイントであるわけではないんだけど。
単純に僕らの料理というものはどこまでロボット化されるんだろうと思ってる。
なるほどね。
人手不足はもちろんここからさらに拍車がかかるというか、どんどん増えていくっていう現状の中で、人口も減っていくかもしれないしわかんないんだけどそれは。
それでも人は楽をしようと今頑張ってるわけじゃない。
そこのロボットと人間の残す部分っていうのはどう変わっていくのかなってすごいフードテック業界見ながら思ってる。
いろいろと気になるところがあって、フードテックもかなり幅広い言葉だと思うんですよね。
まあまあ広いね。
フードっていうカテゴリがかなり広いので、中にはアグリテックも含まれてたりするじゃないですか。
食品技術の歴史
農業のほうね。
だから食分野でいくと、昨年一昨年あたりで世界中で大盛り上がりしていたのは大体タンパク。
肉だよね。
肉。
肉もどき。
肉もどきだね。
それでいくと大豆タンパクみたいな大豆ミートっていうのもあったし、バイオニクとかね。
いろんなものが出てきてましたよね。
あったね。
肉ジャンルもあれば、ロボティックスもそうだよね。
調理ロボットか。
調理ロボットもさらにいくとアグリロボットみたいなのも出てきてるし。
イチゴの摘み取り機とかね。
あとはプラント系の植物工場か。
農場がもう工場になっている。
光も水も栄養も全部機械で工場内で一元管理みたいな。
すでに一部実装してますけどね。
そういうのがあったりとか。
あとなんだろうね。
あと3Dプリンターとかね。
そうね。
昨年特段で話したやつね。
3Dフードプリンターもあるし。
あとデリバリー系もだいぶ変わっていきますよね。
冷蔵庫もどんどん進化していきますし。
そうだね。
ゼロ工とかね。
ゼロ工ね。
これもだいぶ注目度の高いジャンルだし。
農業、輸送物流系、一時産業、それから加工業ね。
食品加工業。
まだあまり入ってきてないけど、調理場、家庭のキッチンとか。
家庭のキッチンなんかだと冷蔵庫じゃなくてさ、
冷蔵庫サイズの植物栽培庫みたいなのまで企画されてますよね。
されてるね。
あれも面白いですよね。
そうだね。今は現状カメラで冷蔵庫内を撮るとかね。
やっとAIが登場してレシピを提案するようになってきたけど。
レシピ提案のAIなんかも実装され始めましたね。
しかも発注までしてくれる。
そう。
何がいいかって言われるとちょっとわかんないんだけどね。
朝セットをしておけば仕事に行って帰ってきた時にご飯ができてるオーブンみたいなやつね。
買い出し自体もめんどくさいしね。
そうね。
今の現代人忙しいから。
これ全部が実装された社会ってどうなってるんでしょうね。
どうなってるんだろうね。
ものづくりが楽しい人たちは結局自分で作りたいから。
料理にしろね。野菜を作るにしろ。
それはやり続ける人いるんだろうなと思うけど。
大半の人はやりたくないはず。
けど美味しいものは安く食べたい。
手軽に食べたい。
これは変わらないからね。
これね、想像しようとすると実はむちゃくちゃ大変で。
これね、本編の中でもちょろっと出てきたバック・トゥ・ザ・フューチャーという映画をテーマに置いてみると
バック・トゥ・ザ・フューチャーの世界の中で
マークのお父さんが未来の世界で会社と通信をするように大画面で会話をしていて
テレビ電話みたいなシーンがあったと思うんですよね。
マーティーのお父さんね。
メッセージが送られてくるんだけど
ロール紙で紙のプリンターでビーって出てきてるんだよね。
画面と一緒に出てきたね。
そこの時点でそこだけ時代遅れ感があったりとかもするし
バリバリ働いている。
もともとタイムスリップする前の段階では
マーティーのお兄ちゃんは多分マクドナルドのスタッフかなんかをしてる。
着替えするのもめんどくさいから朝食の時にマクドナルドのスタッフの格好のままでいるみたいなところから
お金持ちになった、未来を一回経てお金持ちになった後では
お兄ちゃんがバリッとスーツを決めて
ニューヨークタイムスかなんかを片手に持ってっていう
そういう設定じゃないですか。
そこにもう価値観が出ちゃってるよね、当時の。
金持ちで成功するニューヨークがバリバリビジネスマン死ぬほど働くみたいな
日本でいうところの24時間働けますかっていう
あの時代の世界観をそのまま未来に置き換えちゃったよね。
未来を想像するっていうのはなかなか難しくて
テクノロジーが入った後に価値観もガラッと変わるっていうのも
セットで考えなきゃいけないんだなっていうのを最近すごく考えてるんですよ。
価値観ね。
そりゃそうですよ。テクノロジーが変わったらめちゃくちゃ価値観変わりますよ。
そうだね。
でね、なんでこのフードテックの話し
しかもフードテックの話をしようかなと思ったかというと
時々聞かれるんです、僕が。
聞かれる。
それはフードテックの界隈の人たちと話をしてる時に
昔何があったんですか、長い歴史の中でみたいなのが言われるんですよね。
むちゃくちゃいっぱいあるんですよ。
むちゃくちゃいっぱいあるんですけど
わざわざ僕に聞いてくるということは
ほぼ全員が一つ一つをフードテック
当時の最先端テクノロジーだったということを認識してないんです。
実装されちゃったらもうわかんないのよ。
わかんないね。
だって僕らはもう一人一台パソコンあって当たり前とか
スマホ全員持ってるの当たり前みたいな感覚になってるじゃないですか。
50年前。
誰も想像してないですからね、こんなの。
そうだね。
だけど今僕らは50年前の人の感覚がわからないし
50年前の人は現代にタイムスリップしてきても感覚がわからないんです。
映画でもよくあるんですけど、タイムスリップものでね。
待ち合わせをするのに
渋谷ね、何時頃。3時に渋谷ねとか言って
待ち合わせの電話が終わるっていうシーンが映画の中で出てくるんだけど
過去の人物は
いやいやそんなんじゃ待ち合わせできないよ。絶対会えないよ。渋谷だよ。
渋谷のどこよ。っていうツッコミを入れるんだよね。
でも携帯電話がある時代の人たちはそんなことしない。
し、現代人だったらもう電話すらしないわけじゃん。
っていう感覚のずれみたいなのがあって
常識がどんどん変わっていくっていうことなんでね。
たぶん今パッと思いつく、昔これがきっと最先端テクノロジーだったんだろうなっていうものってなんかある?
昔?
まあ、日とかまで言っちゃうとまあそうでしょうねって話になるんだけどさ。
昔か。
でも最近だったらもう映像を届けられるようになったテレビだよね。
フードテックにしようか。食べ物関係。物流も含まれるかもしれないし農業も含まれてもいいでしょう。
農業でいくとハウスとかね。ハウスを作るようになった。
ビニールハウスもそうですね。
あと本当に機械で田植えとかもね。
そうですね。
その辺はたぶん手植えから機械に切り替わるっていうのはかなりの衝撃だと思うんだよね。
あともう冷蔵庫はかなりそうだよね。
そうですね。冷蔵庫はもう間違いなく世界そのものをガラッと変えましたね。
家庭から物流すべてを変えた。
変わったよね。
でも細かいところでいくと真空パックみたいな。
真空パックもそうでしょうね。
これ割と近代の話だけだけど相当数が多くて、しかもインパクトがむちゃくちゃでかいものがあるんですよね。
逆にありすぎて、どれを言おうかなっていうのがぐるぐるしちゃったよね。
未来の食卓
僕もそれでいつも困るんですよ。
その中で一番大きいものをあげてくださいっていう問いもくるんですよ。
これまた困るんだ。
例えばガスコンロね。
ガスコンロみたいなもの、つまりガスですよ。
これが出てくる前までは石炭とか木炭とか薪なわけじゃないですか。
これに伴って換気扇というものが登場するとか、土間が消えていくとか、大きな家庭生活のイノベーションが起きているわけだし、
さっきタクが言ってくれた冷凍冷蔵技術っていうのは、そもそも保存方法が変わり伸びた。
これに伴って輸送技術が拡大し、コールドチェーンが構成された。
それによって集約型生産っていうのができたよね。
遠くから輸送できるようになったから。
だからビールみたいに冷やさないとできないもの。
これができるようになった。アイスクリームも一般化したよね。
っていうイノベーションもあったし、っていうのでも相当大きい。
もっと言っちゃうと鉄道もそうだよね。
鉄道もそうだし、そういったらエンジンもそうだし、電気もそうだしってなっちゃうから。
職人限っていくと、細かいところで言ったら、コシヒカリの発明とかね。
ダムも影響するかもしれないけど、あとは田植えの時の種苗技術ね。
お米のシーズンやったじゃん。
カイコを買ってるパレットの中で。
あれもイノベーションだよね。
あれもフードテックの一つでしょうし。
いろいろあって、僕は各時代のとんでもなく大きな影響を及ぼした
発酵技術の革命
食世界に影響を及ぼしたイノベーションの元になったフードテック何ですかって言われると
だいたい僕は2つ挙げるんですよ。冷蔵庫以外で。
一つは発酵技術の確立。
発酵技術か。
これは平安時代からそれ以降ですね。
日本酒を筆頭にしたありとあらゆる発酵技術を人間がコントロールできるようになって
それを組織化して、しかも文章に起こして電波させる人に伝えていくことができるようになって
日本が発酵大国になった。
これは一つ大きな革命だったんだろうなと思うんですよ。
今の日本の一般的な和食の食卓から発酵を取ると何も残らないみたいな。
味噌汁どうすんねんとか醤油どうすんの。
みりんもないし酒もない。
いうようなことでいくと調味料がすべて発酵食品といっても過言ではない。
大量生産できないとこんなに安価に今は使えないからね。
これは発酵っていうのは近代でいう冷蔵庫に匹敵するものだと思うんですよね。
長距離層ができるようになった。長期保存ができるようになった。
発酵でしか得られない味ができた。
発酵でしか得られない栄養成分ができた。
発酵でしか作ることのできない食品が作られるようになった。
そういう意味では冷蔵庫に匹敵するのかなというふうに僕は思ってるんですよね。
水車の重要性
これなんとなくピンときますよね。
もう一つの方が言ってもみんなポカンてしちゃうんですよ。
もう一つの方。
水車。
僕は水車と薄をセットで言うんですけどね。
薄はひき薄、抹茶をひくようなひき薄と、お餅つくようなつき薄と。
あれどちらも水車で動かせるんですけど。
水車の何がやばいって、エネルギーが無尽蔵なんですよ。
水だからか。
今の現代人の感覚でいくと電気に近い。
ガソリンよりも電気に近いですよね。
水をエネルギーとして使えるようになった。
そうなのよ。
だから水車って僕らの食生活のことを考えたらむちゃくちゃ大きくて、
江戸時代くらいから日本においては水車が発達していって日本各地で作られるようになるんだけど、
それがなければ蕎麦はこんなに普及しなかったかもしれないし。
粉ひきは大変だからね。
うどんもそうでしょ。
こんにゃくもそうだったじゃない。
こんにゃくでね、特に取り上げたよね。
あとは全国に団子屋さんとかお餅屋さんとかの大手商品みたいなのが出てくるんだけど、
お土産物としてね。
あれもみんな餅つくときに水車の力使ってるからね。
それ以前どうやってやってたか。
人力を。
人力で作って結構大変だったね。
蕎麦粉ひくのも全部人力だからさ。
なんならごま油絞れるじゃん。
確かに。
砂糖きびも絞れるわけだよ。国外に目を向けるとね。
あれを人間の力ではなくて天然エネルギーで無人像に湧いてくる日本においてはやばいなと思ってて。
そう考えたら海外と日本の環境の違いで風車か水車かってのが面白いね。
そうだね。確かに北欧なんかだったらオランダ有名だけど風車がそうだもんね。
風車だけど日本ではあんな風車置いとけないからさ。
ちなみにオランダの風車は後に小麦粉をひくようになるけどもともとは水をかき出すようだったけどね。
そうなんだ。組み上げ。
アムステルダムってすごく標高が低くて水浸しの状態だったのであそこから水を汲み上げて陸地化させるときに大量の風車を使ったそうですよ。
水をかき出すため?
そうそう。
あ、汲み上げて使うじゃなくて。
うん。かき出すため。
そうなの?
で陸地になるんじゃない。
そう。用なしになっていくもったいないので小麦粉をひいたりなんかに使っていく。
すげえな。汲み出そうっていう発想がすごいね。
ね。すごいよね。
そんだけ他に水がなかったのかもね。でも周りに。
そうなのかな。
日本でそんな水汲み出したとこでまたどんどんどんどん降ってくるからさ。
そうなんだよね。
日本は無駄なのよ。
確かに。
無駄じゃない?台風の時にまた完成するから。また汲み出してまた完成してまた汲み出してでしょ。
あそこなんで水かき出しって感覚しようとしたのかな。
まあヨーロッパ自体が水そんなにないからじゃない?
水がないというよりはね水が邪魔だからどけてたんだよね。陸地にしたかったらしいよ。
その避ける場所があるからできるじゃん。水を。
避ける先はだって海だもん。川と海だもん。アムステルナなんか河口の町だからね。
そっか。なんでだろうね。
ね。不思議だよね。
不思議だね。
よっぽどその貿易的に良かったのかな。
あとは陸地と周りの環境見ないとわかんないけどね。全体感を。日本みたいに水の国だったら無理だけど。
本当だ。日本はかき出してもかき出しても海から入ってくるんじゃなくて山からどんどん水がやってくるからね。
降りてくるからさ。汲み出ししようがない。
逆にそれを水車で利用するのが発達したかもわかんないね。
だから逆に水車なんだなと思って。
あの、江戸時代の例えば新宿、淀川沿いってさ、水車小屋爆発事件あったじゃない。
爆発してたね。
淀橋の辺りね。あれさ、水車小屋がいくつも並んでたらしいんだよね。
そうなんだ。
あと、こんにゃくのシリーズだから記憶に新しいと思うけど、水戸藩北部。茨城県の北部ね。あの辺りも結構水車小屋がいくつも並んでたらしい。
群馬県のこんにゃく産業でも、途中から始めは上流部、途中から下二多の方に水車小屋がいくつも立ち並んでたらしい。
過去の視点と未来の妄想
これ、僕らから見ると何となく牧歌的なのどかな風景に見えるんだけど、当時の人の感覚違うと思うんだよね。
一大工業地帯に見えてたと思う。
工場がいっぱいあって、昭和の時代だったら煙突が立ってて、黙々としててみたいな、ああいう状況と水車小屋が立ち並んでる状況は一緒なんだと思うんだよね。
機械だからね、当時の人たちにとっては。
現代から過去を見るからそういう見方をするんだけど、現代人の感覚と当時の人の感覚をすり合わせるとこういう風に見えるんじゃないかなって想像するんですよ。
過去にさからぼるときにね。今言ったように水車小屋が立ち並ぶというのは、すなわち僕らで言うと工業団地に見える。
ここでふと思ったんですよ。同様で数字の歌ってあるじゃない。
数字の歌? 知らない?
数字の一はなーに、工場の煙突、黙々。
メロディーは知ってる。 数字はなーに、お池の画帳。
歌詞までは覚えてない。 そうか。たぶん幼稚園とか小学校ぐらいで同様として聞くことがあったかもわかんない。
メロディーはなんか聞いたことあるなってぐらいだね。
うん。あれね、うちの子供たちもNHKで見たのかなんか知らないけど、知ってはいるわけですよ。
僕はいいですよ。工場の煙突、工場には煙突があるものだっていう世代だから。僕らの時代から上のほうは。
そうか、確かに。 令和時代よ。令和時代に生まれた子たちが、あと5年後ぐらいになったら工場ってものを認識するでしょうよ、うちの子たちも。
彼ら彼女らにとっての工場って煙突ないんじゃないかな。 ないだろうね。
クリーンルームでアームロボットがギチャギチャ動いているとか、ベルトコンベアがウィーンっていう電動音がするとか。
街の工場で僕ら昭和の時代、今でもあるけど、板金屋さんとかのウィーンパチパチパチパチみたいなのも減っていくかもしれない。
どんどん感覚が変わると思うんだよね。 電話をかけるハンドサインのジェスチャーが今は通じないって。
そうなの?親指と小指でリンリンっていう。 だってリンリンしないし曲がってねえ。
本当だ。板だ。 板ですっていうのを、こないだなんかの番組かなんかでチラッと見て。
そうなんだよね。これがさ、フードテックがややこしいのって、実装された後にはもうわかんないんだよ。
わかんない。 溶け込んじゃうの。だから僕らは未来を想像するときに、まさかスマートフォンが当たり前になった世界で、このハンドジェスチャーが伝わらなくなるとかって思いもしてないわけで。
なんかいろんなものが影響していくじゃん。この先どういう未来になったらいいかな。じゃあフードテックのこのサービスをもうちょっとこういうふうに変えていこうとか、こういうサービスがあったらいいなっていうのをビジネスマンが考えていくわけだけど、
その想像するときに、現代の価値観プラス変わった後の未来の変更された価値観ね。パラダイムシフトが起きた後の価値観を想像しなきゃいけなくて。ここがね、むちゃくちゃ難しいんだと思うんだよね。
難しいね。 過去のSF小説、昔のSF小説ってすごくよくできてるものがいっぱいあるじゃないですか。宇宙に行くとかタイムスリップするとかで、その中から本当に現実になったテクノロジーもいっぱいあるんだけど、でも読むとわかるんだけどね。価値観が昔のままなのよ。
こんなすげえ技術を50年前に考えてたんだ。ちょうど去年できたよ。すげえなあ。なんだけど、登場人物の価値観は全部50年前のままだからさ。そこを想像するのがすごく難しいから、今ワイヤードがプロジェクトとしてサイファイプロトタイピングっていう企画をやってるね。
サイフ作家さん、プロフェッショナルの力を借りて未来を妄想していこう。その中には価値観の編成も含まれてるんだけどさ。僕らがやれることってなんだろうなと思ったら、一つは今やったみたいに、水車が当時の人にはどのように見えていたかということを想像すること。過去に遡る方が楽だから。ないものじゃないので。
そういう感覚を僕は持ったらいいのかなって最近思ってるんですよね。
過去もさ、その当時の人の感覚をインストールするまで周りのことを知らないと無理だよね。 そうなのよ。そうなんです。
何キャラやよ。 本当にそうなんです。僕台本書いてて、その前の原稿を起こしてる段階で時間食うのそれですもん。
そうじゃないと、当時の感覚で話さないと分かんないよね。何がすごかったのか。
彼らがどう見えていたのか、彼らがどのぐらい驚いたのかが分かんない。
そう考えると未来も別に想像だけだけど、感覚に近づけることは可能ってことだよね。
そう、過去の感覚が分かれば同じぐらいの証言が来るはずだっていう前提に立てるじゃん。
そうすると、例えば今簡単にパパパって未来を雑談ベースで話した時に、衝撃が少ないやつはそんなに大きいイノベーションじゃねえんだなと思うんだよね。
歴史的なフードテックの役割
もっとでけえやつ来るんだろう。そしたら僕らの価値観こう変わっちゃうよねとかいうところまでいかないと、
昔の人って土地が個人証言だった時代があるんだ。キモ!みたいな。現代人からすると嘘でしょって感じだけど。
そのぐらいまで感覚ぶっ飛ばさないといけないのかもしれないですね。
そうだね。
昔の人って包丁っていう道具を使ってたらしいよ。嘘でしょとか思うけど。
あるかもね。物を置いたらカットされるっていうレーザーみたいなのとかね。
ビーンって四方八方から。
なんかレシピを見ながら作ってるんだってダッサ!みたいな。そんなのもう今見たことないけどとかね。
だってその場で食材見た瞬間にレシピ生成してくれるんだもん。
ああ、そっか。
誰々さんが作ったレシピとかある?そんなのとかね。
記憶はしなくても良さそうだね。支持書みたいなのは簡単にできそうだよね。
あとはね、それと同時にちょっと思うのはね、今僕らは田舎とか白川郷みたいなところでもいいんだけど、
そういうところに行ってたまに見かける水車を見てどんな感情になるか。
で、意外とあれってエコでいいよねなんて再認識したりとかするじゃない。
そういう感覚で現代の技術が残る可能性もあるなとは思うけどね。
確かに。
意外とコンロでガスコンロっていいかもみたいな。
カセットテープって意外といいかもみたいなのがしばらく前にブームになってたけどさ。
最近ちょっと思ってたのは、やっぱり何かが進化するときの原動力。
人間の原動力が割と最大化されるっていうのは、やっぱり健康に近いなっていう。
衛生に近い。衛生とか健康の方に近い。
体が元気になるっていう言葉では健康なんだけど、病気にならないっていう。
子供たちに病気が出ないようにするとか。
子供、うちの子は今咳すごいんだけど、季節から。
空気の乾燥してるから、じゃあ加湿器が欲しいね。
でも湿度って今何パーなんだろうってなったときに、湿度計が欲しくなるわけじゃん。
でもそれまで普段の生活でそこまで湿度って気にしないわけじゃん。
でも加湿器を焚いても何となく加湿されてない気がすると。
なると、じゃあ温度計みたいに湿度計欲しいよねって実際どうなのか。
っていうときに、じゃあちょっと湿度計買おうってなるわけじゃん。
でも普段の生活ではならない。ただ健康が絡むと急になるっていう。
冷蔵庫も食中毒めっちゃ増えると、衛生対策で冷蔵庫頑張ろうみたいな。
冷やすというところをちゃんとやらなきゃいけないよね。じゃあ氷欲しいよね。
氷高いけど、でもないと人これ食べたら死んじゃうしねみたいな。
じゃあどうするってなって、じゃあ冷やす何かができないかみたいな。
ところで多分原動力が働いていくと、それも衛生なのよ。
公衆衛生みたいな部分と、健康の中でもサプリメントを飲んで元気になろうというよりかは
病気にならないためにどういう技術を、今ある技術を使うかみたいな。
どうしたら病気にならずに済むかっていう、させずに済むか。
確かにね、強い目的意識があると、それに対して人間は動くってのあるよね。
特に食ってそうじゃないと思って、一番最初に変わる部分。
食における強い目的が健康とかなんだろうね。
フードテックの中見てるとサプリメントにすごい寄ってるじゃない。
健康というの。じゃない健康だと思うんだよね。
なんか今そこから一回離れて考えてみたんだけどさ、
例えば車の普及っていうことを考えたときに、もちろん便利だからっていうか、
いろいろあったとは思うんだけど、車の普及があったおかげで街が広くなった。
っていうのは一側面あるんだけど、逆に、じゃあ車がありきの社会を作っちゃえばいいよね。
ロサンゼルスが典型的な例だけど、街作りをしてしまった。
昭和あたりに日本も規制緩和をすることで、巨大ショッピングモールを郊外に作るっていう行為をし始めた。
スーパーマーケットもどんどん郊外に大型店を作るようになった。
そうすると、買い物に行くには車が必要だになったよね。
それって生活のための強い目的意識が生まれたので、車を買わざるを得ないみたいな動きになったと思うんだ。
何かしら今の車の話だし、さっきの職の話だし、他にもいろんなジャンルの話があると思うんだけど、
それぞれで強い目的があると、人間はしょうがねえなみたいな感じで、
もしくはこれをやりたいなみたいな気持ちが働いて動いていくってことになるのかな。
そうだね。問題なのはあれだよね。目的と手段が逆になっていることが気づいていない時がある。
さっきの車もそうだけどさ。
ショッピングモールが大型でできて便利になるって言って車で行けばいいやって、
車が普及してきたら使えばいいと思ったら、今度は車がないといけないっていう逆転現象が起きてる。
昔だったらいらないわけじゃん。
メリット部分はあったけど、今逆転して逆にそれが車を買わなければならないという負荷になってるわけじゃない。
そこをはなからやっちゃってる今の開発っていうのがたまにあるから、そこがちょっと気になるなと思う。
僕は今の文脈の通りだけど、よく田中さんなんかも強目的弱目的って言ってるけど、
人間が衝動的に突き動かされるような強い目的にターゲットを絞って社会を動かしていくと、
後戻りができないようなデメリットも当然発生するわけじゃない。
そこを常に見とかなきゃいけないんだと思うんですよ。
だから実はその強い目的に向かって変革した時に消えていくものが、実は僕らにとってすごく大事なものだったりするかもしれない。
街の商店街で子どもたちがキャッキャ遊んでる姿、そこで八百屋のおっちゃんが気をつけろよってお帰りとか言ってる姿。
あれがなくなってしまうなんてついも考えてなかったじゃない。
今ほとんどの街で崩壊してますよね。
でもあれがいいなっていう感覚がもしあるのであれば、もしかしたらこっちを打ち壊すかもしれないっていうのを、
ノーミルソーの片隅で考えながら強い目的への到達、イノベーションを提供していく。
この辺のバランス感覚がすごく大事なんだろうと思うんだよね。
怖いなと思うのは、ほとんどの人は健康で美味しい料理を食べられればいいっていうことになったとするじゃない。
日常生活においては、外食行かなくても自宅でそれが常にできる。
手も汚さない、洗い物もない、超便利。買い物もいらない。
ってなった時に、それはそれでいいと思うんだけど、それが行き過ぎた結果、料理を楽しみとして行う行為があるわけじゃない。
クリエイティブな体験とか、みんなで料理をすることで楽しいとか、みんなで鍋を作りながらつつくとか、そういう体験が消えないようにする。
健康と衛生の意識
押しつぶされる可能性があるからね。車がないと買い物に行けないみたいになっちゃいけないので。
強い目的のチーンって出てくるやつしか手に入らなくなったら、いざ料理やろうと思ったら、
高いお金を払って特別な施設をセットしないと、もしくはレンタルキッチンに行かないと調理ができませんみたいになっちゃうと、なんかつまんないかもね。
そうだね。その辺の感覚の話で行くとさ、今ビデオポッドキャストの話があるじゃない。
アメリカではビデオポッドキャストが来てるんだけど、一つの見解として日本では流行らないんじゃないかってこの間、
渋長さんが言ってた話があるんだけど、確かになーと思ったのは、
言語の伝え方の違いがアメリカの人たちと日本人の伝え方がそもそも違うっていう話を聞いたっていう話があるんだけど、
ボディランゲージが多いんだよね、アメリカの場合ってね。 確かに。
日本は言葉だけで、言葉のニュアンスだけとかトーンで感情を読み取るんだけど、
日本はボディランゲージのその身振り手振りとか表情で感情を読み取るっていう基本的な部分があって、
アメリカの方はその感情されるのにどうしてもその上半身の部分の映像がないと正確に伝わらないから、
ビデオポッドキャストが流行る。 めちゃくちゃよくわかる気がする。
ただ日本人はそもそも目を見て話しちゃってるから、その表情とか身振り手振りじゃもう見てなくて目だけで話してるから、
そもそも映像なくてもだいたいわかるっていう、むしろない方がわかりやすいっていう違いがあるから、
日本ではビデオポッドキャストは流行らないのではないかっていうのを考えると、
フードテックも今世界基準で考えちゃってるグループチャット、
けど日本で流行るものと海外で流行るものは全く違うんじゃないかっていう。
それはその通りだと思います。
ただ今外資系が入ってきてどうしてもね、技術とか最先端を追っかけるってなると、
やっぱアメリカの方とかヨーロッパとかっていうところと付き合っていくと、
感覚がそっちに引っ張られちゃうと日本で展開しようと思うと違うし、
日本のやつはそのまま持っていっても流行らないパターンもある。
ただこの辺の民族の感覚の違い、言語の感覚の違いっていうのは、
ちゃんと捉えてないとチグハグになるよなと思った。
そうね、フードテックだけじゃないかもしれないけども、
怖いなと思うのは広域で価値観をイコールにしようとする行為そのもの。
だから民主主義最高です、全世界中の全ての人が民主主義をやるべきだという論理で、
食文化の未来を考える
戦争の火種になってきたじゃない、世界史上で。
で、これ料理の世界で僕はいつもね、いろんな人に言うんですが、
今、ベストレストランインダワールドとか、ベストレストランインアジアとかっていうのがあるじゃないですか、
コンペティションみたいなのがね。
あの世界の中では、あのコンテスト自体が今旬なレストランを評価してるだけなので、
本質的にクオリティを担保してるとは僕には到底思えないんだが、
もちろん高いのは事実だと思うけどね。
他にもたくさん価値の高いところがあるはずなんですよ。
それは内側じゃなくて、素晴らしい料亭が京都をはじめ、あちこちにあるわけじゃないですか。
箸にも棒にも引っかかってないっていう事実が、僕はもう充実に表してるなと思っていて。
その中でね、端的に違うなと感じてることが一つあるんです。
それはワールドベストレストランの中でも、
シェフのプレゼンテーション能力みたいなのを問われてるんですよ。
ペルーのセントラルとかね、デマクのノーマとか、
ああいうところ行くと、内側シェフに寸ずるスタッフが、
日本文化と料理の美意識
この料理はこうこう、こういうストーリーで、こういうコンセプトで作りました。
この山の自然を持ってきて、ああだこうだ、こうだああだっていうのを、
5分とか15分とか喋るんですって。
その能力が高いことが評価基準になってるんですよ。
これ、いわゆる伝統的な日本料理の世界だと、
ゲノゲノゲ、語りよるあいつ、だっさって言われてるんですよね。
まあ日本文化だとね。
ペルー 言ってこう、料理をお出しする。
それは先付けですとか、これはごま豆腐ですくらいは言うかもしれないけど、
今日の料理のコンセプトが何なのかを読み取るのはお客様の自由なので。
お客様側の読み取る楽しさを奪う、解釈の自由度を制限するっていうことは、
日本の和歌を筆頭とするような美意識の中ではありえないんだよね。
下手するとお客様にこれ何ですかとか、今日の料理のコンセプト何ですかって聞かれても、
さーってとぼけるぐらいだもん。
で、2回目3回目聞かれてもよくわかんないですけどとかいうことになって、
最後の最後の最後帰る際になって、それでも聞いてきたら解説する?答える?とかね、一言二言簡単に。
ペルー 謎解きみたいな。
歌を反じるとかいう言い方をするし、音楽も絵もそうじゃない。
私はこう感じましたよ。僕は違うふうに感じましたね。
ああそれも面白いですね。あなたどうですか。私はこんなふうに感じました。それもいいですね。
これが日本のアートとか自然鑑賞とか、料理も音楽も全部、日本における鑑賞の仕方の流儀というのがあるらしいんですけど、
その延長上にある僕らの日本料理では、こう読みなさいっていう指示をすること自体がダサいことなんですよ。
アニミズムと食文化
他のコンペティションで良いとされていることが僕らにとってはダサいことなのでやらないじゃないですか。
つまり評価点ゼロになるわけですよ。だし、あんまりテーマ持たないよね。
ペルー テーマね。
だって、和歌読んだことある?自分が読むんじゃないよ。万葉集でも小倉百人一集でもさ、直線和歌集でも何でもいいんだけどさ。
いくつか分かって学生時代に読まされるわけじゃない?
ペルー 読まされるね。
百人一集も1番から30番までは覚えなさいみたいなことするじゃん。
あんなんね、大体恋愛の歌か自然の風景を歌ってるかどっちかだからね。
ペルー まあまあ確かに。俺も知ってるのは確かにその2つのテーマぐらいしかわからん。
全部じゃないけどかなり多いから。
結局、梅にウグイス止まって泣いてはるわ。ええなあ。以上じゃない?
そこから何を読み取るかは勝手で映像が頭に浮かべばいいわけでしょ?
古い池や川ずう飛び込む水の音ポチャンみたいなね。ええなあって終わる。
ペルー 終わるね。
それを歌で再表現するのか料理で再現するのかだけじゃない。
だからそこには自分の感情とか思い描く神様の世界とか一切介在しないからね。
そんなんプレゼンしようがない。タイトルつけたらある日の秋の朝ぐらいしか限界だよ。書いても限界。
なんかそんなもんだと思うので、これだけ価値観が違うのに統一ルールでファイティングポーズ撮るのってすごく難しいと思うんですよ。
そうだね。仕事ビジネスにおいても結局今何かテーマを持ってとかさ、何かのテーマを一つに絞って伝えるとかさ、
っていうことを教えられるじゃない。良しとされてるし。
なんかすごい漠然とした風景写真みたいなさ、絞ってない風景写真とか、なんか知らんけど綺麗っていう、
日本っぽくてそこの表現って日本人的な感覚なのかもしれない。
そうだと思いますよ。日本はもともと縄文弥生文化あたりから続くアニミズム、自然進行っていうのもあるし、
中国から入ってきた道教だったりとか、仏教と道教が入り混じったような禅っていう世界だと、完成形に美を見出さないっていう傾向があるからね。
移ろう変化そのものが良いっていう。途中で消えていかないといけないんだよ。その過程が美だから。
で、完成しちゃったら、ああ、完成しちゃったよ。だから最後の完成パーツ入れんとこうみたいな。
俺よく言うけど、東海道中ひざくり矢地さん来たさん、あんだけ東海道中の宿をさ、楽しくおかしくゲラゲラ笑いながら旅してってさ、
伊勢に着いたら一瞬で終わるみたいなね。ゴールは別にどうでもいいよ。水曜どうでしょうがそうじゃね。
ああいう感覚が我々にはやはり文化的に根付いているので、じゃあこれをありとあらゆる国に広げてこのルールでやってくださいって言っても納得しない人もかなり多いからね。
誰かが合わせなきゃいけないんだったら、もうちょっと違う見方をしたほうがいい。
たくま言うように、一つの価値観で押し付けない。で、流行るものも当然違うわけだから。それぞれにカスタマイズして、それぞれの自然、気候、文化系の中で持続可能な社会を考えたらいいっていう感じかな。
フードテックもお互いのことを参考にはするけど、必ず各国ごとの各文化圏ごとのカスタマイズは必要なんだろうね。
フードテックの未来への期待
その辺の和歌とか、読むっていう歌とかさ、そういう答え合わせするみたいなところで考えると、今のTikTokとかね、食系で流行りそうなものっていうのは調理の音と逆に何も語らないっていう、
調理工程は見せるけど文章がないっていう。で、ふんわり終わるっていう方が、なぜか再生回数回るっていうことになっちゃうわけ。実際そうなのかな。
あると思うよ。これ実現してない空想だったけど、何だっけな。もう10年近く前に街づくりで面白いアイデアを出してくださいっていうのを何かで言われたんだよね。観光系だったか証拠会議所だったか忘れちゃったけど。で、僕がテーマに挙げたのはスポットライト。
スポットライト。 天井に向かってビームが立ち上がるようなスポットライト。それを一里塚ごとに置きましょう。ところどころに道の駅があったらそこだけちょっとでっかくするとか派手にしましょうぐらいで。で、ボタンを押すと光ります。以上っていうやつね。
何をやってるかというと、架け川駅で例えばボタン押すじゃないですかライト。ポンってやると1秒遅れとか0.5秒遅れに隣2つまで両サイド、東と西が2つ、それぞれだから計4つがポンポンって横に広がっていく。
だから新幹線とか山とか遠くの方から離れてみると光の柱が順番にパパパっていって、3秒後に消えてなくなるみたいな。これ何やってるかっていうとものすごく情報量を削ったコミュニケーションなんだよね。で、街歩きをしているとか、あと東海道53通行、趣味で旅する人とかいるわけじゃないですか。巡礼みたいな感じでね。
友達同士の人もいるでしょうけど1人の人もいるわけですよ。あの時、光ったってことは少し前に誰かいるかもしれないっていう気配を感じるだけの装置っていうのを提案したんですよね。特別賞もらいましたけど。
そういうね、全てを開示する方向のイノベーションばっかりじゃなくて、人間ってその気配を感じるとか、情報制限することによって喚起される自分の中の感情とか、そっち方面のイノベーションがあってもいいんだと思うんだよね。
で、その時一瞬かぐらいしか出てこないんだけど、誰かが押したら消えるわけじゃん。でもそれはすごい、同じ世界観で遊んでる中でその時にボタンを押すことによって、オンラインなのは分かるんだけど、その実際にボタンを押したかどうかっていうのが分かるっていうのはやっぱり繋がりとしてはすごく面白いよね。
これはリアルである話でしょ。
そう、今思いつきだから課題満載なの前提で言うんですけど、例えばお裾分けサービス。
誰かが誰かのために作った料理をお裾分けするサービスとかね。だから旦那さんが奥さんの誕生日に作った特別な料理の一部をお裾分けしますとかね。
お母さんが子供のために作った肉じゃがをお裾分けしますみたいなサービスとかあっても、なんか気配が感じられて、その家庭の中のあったかい感情がこもれてきたら面白そうだなとか。
美味しいまずいを通り越えてすげえ豊かな気分になれると思うんだよね。逆にあの孤独な感じ受けるかもしれないけどさ。
なんかそういうなんだろう昭和三朝目の夕日のような街歩いたら近所の家から夕方遊芸の支度をしてる匂いがしてくるとかね。
この家は今日三枚焼いてんなとかこっちは煮物かなみたいな気配が感じられるようなのを現代版でアレンジしても面白いかなとか。
まあもちろん衛生上とかね犯罪のリスクとかねいろいろあるんでしょうけど。そっち方面のイノベーションあっても僕は面白そうだし、もしかしたらはまらない地域もあるだろうけどすごく喜ばれる地域も出るかもしれない。
野菜のお育てとかはもともとあれだもんね。領収位置みたいなもんだろうね。たぶんきっと最初ご自由にっていう人もいたんだろうよね。実際ご自由にお持ちくださいの領収位置もあるしね。
実際あるからね。田舎でもその辺普通に見てましたしね。
そうなんだよね。こうイノベーションの方向性、フードテックを使うイノベーションの方向性が強い目的ばっかりじゃなくて、弱い目的、ちっちゃい喜びを生み出すとか食文化を継承し続けていくための仕組みとか。
そっちの方面もあったらいいのになと思うんだけど困ったことにフードテックって作るのに税にかかるんですよね。お金が。回収しようと思うとある程度利用者数が多くなきゃいけなくてさ。
そうなると弱い目的のものをクリアしようと思ったら、採算合わないみたいなことになるじゃないですか。この辺が僕は経済とかビジネススタートアップの専門家じゃないのでよくわかんないんですけど、うまく融合できたらええのになという気はしますね。
そうだね。これあれですね、皆さんが思うかつてフードテックだったもの、最新テクノロジーだったもので食文化に大きな影響を与えたとか気に入ってるものとか気になるもの、その辺コメント集めたら面白そうですね。
今の話、でもいいですし、過去の僕が言った水車の話もそうだけど、今回話してない内容いっぱいあると思うんですよ。鉄がーとか包丁がーとかまな板がーとかかまどがーとかで死ぬほど出てくると思うんだよね。
そういうので皆さんのコメントがあったら嬉しいと思うので、これXでハッシュタグ食べ物ラジオで集められたら楽しいかもしれないです。 面白いね。調味料の話も出てこなかったしね。スパイスの方もね。
あとこんな未来があったらいいかなとかね。そういうのも皆さんの声が聞けたら楽しそうです。
本当だね。ということでコメントお待ちしております。今回はこの辺で終わりたいと思います。ありがとうございました。
はい、じゃあ収録しまーす。
めっちゃいいの聞き逃してるわこれ。
一番いいの聞き逃したね今ね。
いやいやいや。なんかちょっとスパイス。
すげー。
欲しかったやつですね。
欲しかったやつ。
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