00:02
前回からの続き
数百年の時を超えて、ついに世に離れたのがこの本なんですね。
へえ、すごいじゃん。
すごいことなんですよ。ここでもう何冊か出ましたよね。50年間の間にズバーっと出たじゃないですか。
出たね。
これを見てね、うずく人は絶対いるんですよ。
まあ、料理好きが見たら確実に試したくなるよね。
なっちゃう、なっちゃうね。結果ね、セミプロみたいな人出てくるんだよ。
ああ、そうなんだ。
これはいいねって、そろそろセミプロが出てきたらさ、作るじゃない。作ったら試させたいじゃない。
それはね。
で、広がっていくのよ。じゅわーっと。
そうか。
で、だんだんとリテラシーが上がっていく。
うん。
そうすると、作った人も食べた人も、あそこの料理、あの料理にうまいらしいぜって。
聞いたことないなって。あそこのごんべいさんかいって。ごんべいの飯食ったかお前。はい、ツナはイケてるって。あれはうめえぞって。
じゃあちょっと俺も行ってくるわって。どうだったみたいな会話がどんどんどんどん広がっていくんだね。
で、このセミプロの中から本当にプロの料理人、要はお金をもらって料理する人がどんどんどんどん増えてくる。
また面白いのがね、このから先の時代になってくると、貸し本屋とか出てくるんだよね。
貸し本屋。レンタルショップみたいな。
そう、本のレンタル。もうこの時代にあんのよ。1700年代くらいになってくる。出てくるんだよ。
ああ、そうなんだ。
江戸とか京都のやつをお土産で買い集めて。じゃあ例えば名古屋なら名古屋にしようか。でっかい貸し本屋がいて。
で、各地の農村もあるんだよね。運んできてくれるの。
おお、そうなんだ。
で、こうしとってね。10冊か何冊かわかんないけど何十冊か持って運んでって。で、どうします?つって。
じゃあこれとこれ借りるねって言って。いくらいくらですって言って借りるじゃない。で、もう返す期限とかだいぶ緩かったらしくて次に来る時に返すみたいな。
ああ、まあそうじゃなくて返せないよね。
三日四日とかないからね。交通の便考えても無理じゃん。歩いてんだから。
うん。
つと、この貸し本屋の営業マンで今で言うと、借りてくれた人、お客さんの好みをどんどん覚えていくんだよね。
うん。
あと、次あれ回収に行った時に借りてくれそうな本はこれとこれとこの辺持ってったら当たるかなみたいな。人力だからさ。持ってるより限界があるから。
確かに。
厳選するわけ。超優秀な営業マンになってどうもって。
へえ、そうなんだ。
借りた町の村の名主とか地主みたいな人だよね。借りた本を手写しすんだよね。
へえ。
で、料理の一部さ、自分家の帳面に付けて残してくんだよ。
おお、メモでね。
地主さんとか名主さんっていうのは、村の祭礼とかがあるとか、あと結婚式がある。
03:00
名主の息子が結婚しますって言ったら下手なもの出せないわけじゃない。町の若い人みんな来るから。
そうね。
さすが名主さんだってことにならなきゃいけないから、そういった料理のメモとか喜ばれるよね。
はあ、ちまちま集めていってね。
これがどんどん全国に浸透していく。
はあ、そういう使い方もあったんだね。
色々あるんですよ。
そうだよね。村に行ってお里はいえ読めるんだからね。
地主と名主っていうのがいて、地主っていうのは土地の取りまとめだよ。地元の農家さんの取りまとめを実務をやる人なんだけど、
名主さんっていうのは大官署の代行役をやってるんだよね。書類行政をやってる人なんだよね。絶対字書けるね。
確かに。
で、地主さんも年号を集める役割をしてたりするから、算数できないと。
ああ、そうね。
文字界で長面つけないと収められないから、あの人たちは字が読み書きできるんで、それを書き溜めていくみたいな文化が出てくる。
ちょっと時代が下ってくるとまた出てくるのが料理三階教とかね。料理珍味集とか。
珍味集ね。
豆腐のシリーズの時に冒頭に出てきた料理を見立てにして遊び始めるとか。これがね、本の構成がガラッと変わるんだよね。1月からとかじゃねえんだもん。
こういうのがあってね。ああいうところではこういうの売っててね。こんな料理見つけてきたらうまそうでしょっていう。一般書、読み物になってくる。
もう雑誌だね。
雑誌に近い。もう1700年代、解析料理出てきた後だけど、解析趣向帳みたいなね。
こんな解析があってさ、みたいなバリエーションの紹介だったりとか、トークをしているうちに豆腐薬珍が出てきて、タイ薬珍が出てきてみたいな。
ああもう、食い物ってこんな世界があるんだ。おもろーっていうのが江戸の庶民にブワーって。いわゆるグルメガイドブックだよね。
ガイドブックの敵があるんだね。
その名主だのなんだのっていうのは江戸に用事で行ったりとかするわけじゃない。江戸土産でね、この本を買い求めて地元に届けると。
自分の家の奥さんとか、家主の奥さんとかに、こんなの買ってきたぞって言って、どれどれって言って、これ作ってくんなって言って、わかりました。
でまた、地方でも料理の技術がだんだん上がっていく。
確かにね。
結構ね、こういう本の果たした役割ってのは大きいかなと思います。
やっぱ本ってすごいんだね。知識を伝えたりとか、蓄えたりとか、入れ替えたりとか。
結構ね、僕実物は見たことないんですけど、地方のそういう蔵とかを漁ってるとね、本来は山海卿とか本庁職家に載ってるような料理が抜粋でメモされた本が出てくるんだって。
編集して直してね。
06:01
ちゃんと自分で書き溜めてたっていう証拠だもんね。
それによって、この情報が流通してたことが判明したみたい。
でですよ、情報が流通するのと同時に物流ですね。これはもう散々やってきたんで軽く流しながら言いますけど、
まず日書き回線。徳川家の土地をつなぐやつね。年が集めるために。
それと地方産品が江戸へ流入しますよね。
当たり前だけど江戸が本拠地なんで、徳川家の土地だから。
そうね、確かにね。
徳川家の本屋って言ったら変だけど、本部が江戸なわけです。
で、飛び地で領地が東北にこことか大阪とか京都とか京都もそうかな。
大阪なんかも丸々じゃないですか。
そこで取れたものをどんどん本拠地の蔵に納めたいわけです。年古として。
蔵っていうのは浅草にあるからさ。そこに運び入れる。
で、当然米だけじゃなくて地方産品もどんどん運び入れるっていうのがある。
あと同時に北前線ね。
北前線。
北前線で日本海側。
日本海側か。
これも室町時代に走りが出ていて、もうこの頃には確立して、江戸時代になると確立して、
北海道とか青森とかあっちの方の産品が鶴ヶに集まる。金沢鶴ヶ辺りに集まってくるというのがあります。
ただこれっていうのは北前線は別として日書海線っていうのは幕府の御用線なので、
一般庶民が簡単にホイホイと使えるものでもない。便乗させてもらうって感じだよね。
けど紀錦の時にさ、物資が足りなくなって、日書海線で手が回らなくなってさ、
えらいことになったっていう時に、これはビジネスチャンスだと思ったのか、
本当に助けたいと思ったのか知らんけど、紀錦が東日本で起きたんだよね。
西日本は無事だったんだよね。
西日本を拠点としていた酒屋とか海鮮丼屋が、地元の許可された小さい家でしかやってなかったんだけど、
うち船あるし、物資いっぱいあるし、なんなら行きましょうかって言ったら、幕府がオッケーって言う前に、
わーっつった。勝手に持って行っちゃうんだよね。
でもそれによって江戸の庶民は食料基金を乗り切れたわけだよね。
だから幕府はあんまり文句言えなくて、なしくずし的にタル海線が日本全国走り出すんだよね。
喜ばれちゃったら逃げないよね。
したら競争相手が出てきたおかげで船賃下がるんだよね。
叩き売り合戦ね。
日書海線よりも民間事業者の方が安いじゃんって話になるんだよ。
国営よりも。国営もしょうがないかって下げなきゃいけないみたいなことになって、
価格競争が起こって運賃が安くなった結果物流が超発達する。
結果良かったってことだよね。
そうしたら和歌山あたりで作られた醤油の原型であるあまり醤油。
09:06
京都の方に送られてた薄口醤油が江戸に送られてくる。
けど醤油がめちゃくちゃ大当たりするわけですよ。
こんなうまい調味料がある。
確かにね。
めちゃくちゃ便利じゃん。
発酵した塩分だからね。
味噌よりも使うに楽とかね。液体だし。
塩みたいに湿気吸ったりしないんだよね。
俺謎だったんだけど感覚的には塩の方が大変みたいな物流上。
そうなんだ。
船で行っちゃえばそんなに大差ないんだよ体積の問題とか重さの問題は。
ただ塩は湿気吸っちゃってジメッとしちゃって始末に追えないことがあるらしいよね。
湿気と塩ってベタベタになるよね。袋とか周りに。
周りにね。
タワラだからね。
後ろにタワラだからさ。
ベタベタなやつ想像するわ。
そう考えると醤油の方が便利なんだよ。
それが重宝されて江戸に送られるんだけどそのうち量がすごいから。
100万人空いてたと。
じゃあこれ地元で作らないかいって話になるんだよね。
金半島で醤油を作ってた職人たちがお引越し。
ごそっとお引越し。
調子にね。
千葉県の調子ですよ。
それでね調子で醤油工場ができたんだね。
あれは幕府が来いっつって。
ビジネスって行き回しじゃなくて一旗開けてやるじゃなくて幕府が来いって。
土地用意してやるからここで作れ。
効率悪いからね。
こっち来ちゃった方が早いと思う。
江戸はいつでも醤油使える状態になる。
そういう勢いでも味噌蔵とかもできるようになるし。
流通文があるから味噌醤油酒酢昆布かつぶしみたいなのがバンバン江戸で出回るようになるから。
庶民でも買えるようになっちゃう。
それまで味噌なんていうのは手前味噌って言葉があるように自宅で作るのが当たり前だった。
当然その時点で当たり前なんだけど江戸の街中の人たちでも買う人が出てくるんだよね。
味噌をね。
作ってるの買ってきた方が早いじゃん。
いっとだるとかでバンって買ってきちゃってさ。
やるから合わせ味噌っていう文化が出てくるんだよね。
確かに自分だったらそんな何種類も作れないけど買ってくるんだったら楽だもんね。
そうなんですよ。
安売集あたりになってくると仙台味噌何割とね。
新酒味噌と八丁味噌とみたいな話が出てくるわけじゃない。
物流があるから。
生産体制が確立されてるからそういうことできるね。
今回色々出てくるね。味噌の時のシリーズと日本酒と梅の貝と。
12:06
今までは単品やってきたけど今回は総合の様式やってるからさ。
今のパルバイゼンとかこのくだりだけでも3シリーズまた入れますから。
詳しくはそちらを聞いてください。
ずっと聞いてくるともっと分かりますから。
これの今までにない情報を足してみたくなったからちょっとだけ足してみる。
どうでもいいんだけどチップス程度に言っておくね。
お米の生産量が上がりましたよってのはもう散々言ってきたんで分かりますよね。
戦国時代で土地争ってた武士たちが一気に開港に走るからなんですけど
これの背景が一個あって水のコントロール。考えですね。
この技術。今回のシリーズちょいちょい気候の話してきたじゃん。
一応言っておきますね。
中世寒冷化で寒くなったよって話を鎌倉時代とか室町のところで話したと思うんですよ。
あれによって海岸線がずっと遠くに下がってきますよね。
今まで海だったところが陸地になっていく。
初めの頃はびっちゃびちゃなんだけどだんだんと使えるようになっていくんですね。
それまでの日本の灘外技術ってあんま大したことなくって。
平安時期なんかの初めはこの山の裾のあたりであったんだけど
平安後期から鎌倉期になってくるともうちょっと平野部使ってる。
使ってるんだけど水ちゃんとコントロールできてないからすぐ枯れちゃったりとか。
支流のほうがね。
荒れてびしゃびしゃになっちゃったりとかダメになったりするんだけど
この土木技術が一気に発展する時代があるんだよね。
戦国期。
戦国期?すごい意外なとこだね。
戦国時代って城建てれるでしょ。
鳥で作るでしょ。
武器を作る鉄が欲しいから鉱山を掘るでしょ。
だからその土木技術が土手作るのに役立っちゃうんだよね。
土木の回数半端なそうだもんね。
だって掘り作って水入れてるんだからさ。
石垣作っちゃってさ。
鉱山掘ると中から水出てくるんだよね。
水を掻き出すっていう仕事が必要なのね。
そういう水の抜け穴を作るような技術も出てくる。
それを土木を農業に向けたら灌漑技術がめちゃくちゃ上がってて。
だから戦国期に新しい土地が出てきたから
信長とか秀吉が建地やるわけ。
今までない土地なんだもん。
建地してもらうと農民嬉しい。
武士に守ってもらえるから。
どっかで話したと思うんだけど。
そういった流れになってきて、その土台があって
平和になってさらに開墾いく。
15:00
造産ドーンみたいな。
だからあちこちにさつま包みとかさ。
貝包みとかって聞いたことない。
これ静岡ならではなのかな。
静岡とか名古屋とか江戸か東京あたりだと
遠くの地域の地名がついた土手だよね。
ちょいちょいあるんだよね。
なんでかって言うと、戦国時代が終わって
まだ家康が元気な頃の江戸初期に
お前ら作れって作らせてる。
さつま土手とかさつま包みっていうのは
島津藩に人と金出させて作らせてる。
あんまり嫌じゃなかったらしいけどね。
大変だけどやることでおべっかを使っておいた方が
自分が便利だから。
あとは戦国時代だけど竹田包みとかね。
新州なんかは竹田信玄がやったっていうのも
いくつかありますよね。
そういうのがあちこちにあるのはその影響だそうです。
そういうことね。
ざくっと言うと戦国時代の田んぼの面積が
150万丁だったのが
元禄時代になると倍300万。
っていうぐらいに面積がダーンっていうのがあって。
なんで今こんな話をチップスで言ってるかっていうと
平地に田んぼがドーンってできるじゃない。
当然畑も一緒にできるよね。
運ぶのにさ道どこ作るってなったら平地に作らない?
そっちの方が楽だからね。
戦国以前ってのは結構山際の方に道作ってるのは
そこが山地だからね。
掛川でも東海道が南下するんだそこでグッと一回。
もともともうちょっと北にあったんだもん。
森町の方って言ったもんね。
もともとそれでちょっと下がってきて
だんだんと下がってきて今の位置まで下ってきてる。
だいぶ下がったね。
その方が便利だから。便利な場所に移動されてる。
これ全国各地同じことが起きてます。
そうなんだね。
東海道とか中仙道とかいろんな街道があるじゃない。
五海道だけじゃないですよ。いろんな街道が走るんで
陸路の物流もある。
物流が上がると情報も伝播する。
もうね海だけじゃなくて陸もすげーぞって話。
この頃なんだね。
各宿場町でまた料理屋っぽいものが出てくる。
人が動けば生涯も新しくできると。
そういうことです。
全国的に食のリテラシーが上がるのは
本と街道と海の道ね。
これらが全部揃ってこうなってるみたいな。
すごいね。
これが出来上がったところに
金持ちがバッカーンって出てくるんですよ。
このタイミングでね。
京都では五福屋さんとかが力を持ってたりとか
18:01
酒屋さん。
もともと土曹酒屋だったり海鮮丼屋だったりした人たちは
力を持ちました。
違う流れを持った人たちが江戸で出てきます。
でもやっぱり米関係なんだけどね。
大阪なんかは米丼屋さんがすごい金持ちになったわけだよね。
米市場の米の取引やってる投資家みたいな人たちね。
あれの江戸版なんだよ。
江戸版?
ただ江戸の米を扱う商人の中で
金持ちになったのはちょっと変なやつ。
変なやつ?
ふださしっていうんだ。
ふださし?
ふださしっていう職業があってね。
業者がいて。
これはね、お米を受け取って監禁するのをやる
代行業者っていうことなんだよ。
意味わかんないでしょ。
江戸に住んでる旗本とか御家人がいますよね。
旗本御家人意味わかりますか?
旗本がなんだっけ?
似たようなもんなんで旗本御家人一緒くたでいいんですけど
徳川家の家臣。
例えば上杉家とかは家臣じゃないからね。
上下関係で契約を結んでるだけで
別に直接の家臣じゃないじゃない?
直接の家臣。徳川家にもともと仕えていた人
途中から仕えてきた人とかを
旗本とか御家人とかいうわけですね。
この人たちは誰から給料もらうの?ったら当然
徳川家からもらうわけですよね。
その給料は何かっていうとお米。
年に3回もらうわけですよ。
そのうちの米を持ってきてくれるわけないので
当然銀行振り込みで米とか聞いたことないから
しょうがないから米取りに行くんですよ。
毎回年に3回。
全員浅草まで行く。
自分で持って帰って。
米食うだけで生きてくるわけないんで
貨幣経済動いちゃってるから。
全員に帰りにしようがないじゃん。
米どん屋に一部を売ってお金に帰る。
あの蔵前っていうところですね。
浅草から東に行ったところが蔵前ですよね。
スカイツリーのあるあたりね。
あのあたりで全員に帰ってくるわけですよ。米どん屋が。
監禁所だ。
浅草蔵前あたりが蔵前って言うんだけどさ。
そっちの名前なんだ。
そうなんです。蔵前だから。
そういうことね。
行くの大変じゃん。めんどくさいじゃん。
じゃあ私が行ってきますんで回してくださいってやつが出てくる。
代わりに取ってくるとお立ちにもらえるわけで。
あーご苦労。
取りに行ってくるんだったらちょっと申し訳ないんだが
蔵前の近くに米を売り買いするものがおるそうじゃん。
あそこ行って手間だが監禁してきてはもうないのか。
へい分かりました。
21:00
私が全部万事うまいことやっておきますんで任せてください。
へいっつって。行くのはこれ札差しなんだよ。
その仕事は札差しなんだ。
運送の手待ちと監禁の手待ち。
これで生計を立てるのが札差しなんだよ。
現代に通じるものがあるね。
これで金持ちになる空気感は今のところないでしょ。
ただの労働者だから。
ところがね、これお寿司のシリーズ聞いてほしいんだけど
武士集団がだんだん金銭的に苦しくなっていくよね。
なぜかというと貨幣と米のバランスで米の方が価値が低くなっちゃうから。
同じ10国なら10国戦国なら戦国でも相対的に価値下がってるから。
厳禁処分食らってる状態になっていくよね。
米作りすぎたからね。
売っても売ってもこれっぽっちの金かみたいなことになるじゃない。
苦しくなってくる。
どっかから金を借りなければいけない。
そしたら御用の御用は何で?って言ったら
ちょっと養駄手をしてもらいたくてなと。
次の時は足に米の受け取りと換金任せてもらえやしないですかね。
さっきからお休みいただければ少しばかり養駄手しますよって言って
すまんの助かる。確かに御用預かったって言ってお金を御用借りましたと。
次に取りに行った時はその札差しっていうのは
お米取りに行って換金して
換金したところから御用と運送手待ちんと
換金手待ちんとあと貸した利息を差し引いて
旦那持ってきましたってやるわけだよね。
給料袋を担保にしてんのよ。
凄いことだよねこれ。
その給料の受け取りを任されたのが札差しなんでね。
なんか銭の匂いがプンプンしてきたでしょ。
賢い札差しはこれを旗元いっぱいやるから
どんどんどんどん旗元御家人を自分ところの契約取引に入れてくわけ。
何十人何百人って囲ってるわけ。
そうするともう2代目3代目の頃になると
もう使用人にその仕事やらせておけば
ガンガン税に入る状態になる。
そのうちに座を組むんだよ。
座って覚えてる?
どこで聞いたんだ?
このシリーズの前半に言ったのか
東風の時にもコーチの東風座の話したんだけど
同業者組合ね。
勝手に入ってくるなと。
この商売をやるんだったらもう権利を持たせると。
お酒の時もあったけどね。
それで株っていうのを発行する。
もちろん幕府に届けを出て許可をしてもらうんだけどね。
吉宗が将軍の頃にそれを許可をもらって座を形成する。
またこの札差しを営業するための権利賞である株ね。
この株が売買されるんだよ。
ボロモケできるのわかってるからこのビジネス。
24:01
でもすげえ一大財産を築いて
もうほっとってもええわみたいな状態になって
じゃあ息子もいないことだし
この株欲しいやつを売りに出すと
ガタッってそこで一千両とかって動くね。
下駄がやばいって。
それがドカーンって金が動き出して
まさに左内輪の状態。
停止は一切動かない。
全部使用人がやってる。
そういう状態ができるのは
ちょうど法力天命の時期なんだよね。
その時代に被るんだね。
この人たちがお大臣と呼ばれて遊ぶんだ。
もう仕事しなくていいんだから。
そうなんだ。この人たちなんだ。
やることないの。
しかも2代目3代目4代目とかだったら
もう何にもしないんだよ。
若いが旦那になっても
年上の番徒さんが全部出てくる。
その後の番徒さんがずっと仕切ってくれるから
遊ぶ以外一生やることないっていう人たち。
すごいね。
酒飲んで女の子はべらかしてっていう
ゲスの遊びやっててももう飽きるんだよね。
そうなんだね。
趣味の世界走るよね。
芸事を極めるとかさ。
確かにね。
今で言ったらプラモデル作ってみるとか
ハンセン儲け作ってみるとか
いろんなことやる人いるじゃん。
ああいう世界に突入していくんだよね。
そうか。やたら金持ってるからね。
それの規模がちょっとおかしいって言ってたけどね。
ちょっと規模がおかしくなってんで
春になると吉村が推奨した花見とかね
隅田川がすっごく綺麗なことになるんで
ちょいと花見に行きたいねって
あの番徒さんいいかねって言って
すぐ手配いたしますって
お弁当とかばーっと用意して
今日は皆さんお休みにして
私と一緒に花見でもいかがですって言って
わーって主人喜ぶじゃん。
で手配してみんなでゾロゾロと包みに行って
お弁当ずらーっと広げてお酒並べて
皆さんいつもご苦労さんですねとか言いながら
単純にねぎらって自分が遊びたいから
一人じゃ寂しいから手代を全部連れて行くみたいな
はい100両消えたばーって
まあね一周回って高い食事ばっかり食べるのも飽きてね
今度は場所とかね空気感とかね
いろいろ楽しむようになったってことだね
これが前回出てきた行きとかの先を走って行った人たち
札差しが全員ではないんだけど
この行きとか通を最先端で引っ張って行った
牽引して行った人たちのことを18大通
18っていうのは関数字の18ね
で大きい通りと書いて大通
これはね通人って言って行きとか通
通だねーのは通だよ
の大きいだからもうビッグ通だよね
スギー通なやつ
27:00
で18っていうのはたくさんっていう意味だね
8がついたらもう八百屋みたいな意味でたくさんいるよって
まあそんなに100人とかそんなもんだけど
そういう人たちがいて18大通と呼ばれて
100人くらいの人たちが江戸で大臣としてね
大臣として遊びまくっとったという感じですよ
でこれ実はね出所がありましてね
あのあぶくぜにもったって
急に貧乏人が庶民が金持ったって遊び方が分からない
金の使い道が分からないってことは現代でもある
3億円当たりましたったらどうしてか分からないみたいな
まあ確かにね使い慣れてないと消えちゃうよね
しょうもないことに使って消えちゃう
この人たちは消えないように遊ばなきゃいけない
使い方を教えなきゃいけない
それにはやっぱり教養が必要
芸ごとにも通じてないといけない
意外とね面白かったのはね
ふださしの旦那集とか18大通の人たちって遊ぶじゃない
遊ぶとね仕事が舞い込んでくるのよ
顔広くなるから
息じゃないかっこいいんだよ
切符が良くて
誇るときはここは私が持ちます
パーンってやってオン打っちゃうんだよね
本人その気ないんだよ
帰ってきちゃうんだよね
これがゲスな遊びしてるとダメなんだけど
息で風流だから帰ってくる
みたいな好循環が生まれるんだけど
その元になってるのは
もともとは武士集団からこぼれて出てきた芸能を拾ってるわけ
何かって言うとね
さっきちょっと話した吉森の時代に
教法の改革って言ったじゃん
その前は聖徳の地っていうのがあって
どっちも禁縮財政者資金司令
贅沢するな抑えろ抑えろみたいな
文化仮想とかやめろって言うんだけど
長人以上に武士は圧迫されるわけ
お前ら武士なんだからお手本なんだから
お前らこそちゃんとしろってなるじゃん
でも武士の人たちの中にはやっぱり
絵を描いてる人とか
歌をやってる人とか
俳句をやってる人とかっているわけだよ
芸能に長けた人たちが
でそのうちに
ああ嫌になっちゃったなおい
まあ六ももらえることだし
家徳は息子に次いで
まあ隠居しよっかなっていう人が出てくるわけ
もういい世俗の仕事とか
時々仕送りちょうだいねつって
とっとと隠居しちゃって
でその芸能活動趣味の世界に
グーッと飲み込んでいく人がいるわけ
なんせ武士はそこそこの六高があれば
自動的に年収入ってくるからね
無限に
安泰じゃない世俗化ならないと芸能活動とか
趣味の活動に入る
でも一人じゃ寂しい
そういう仲間を募ってネットワークを作って
サークル化していくんだよね
そこにちょっと小金持ちの長人とかも
混ざってきて
一緒にお花を生きてみるとか
一緒に茶道をやるとか
だんだんだんだんこれがね
サロンがいくつもいくつもできて
このサロン同士がネットワークで繋がっていくんだよね
でこういうね
アングラな世界
30:00
幕府がダメって言ってるから
アングラな世界でずっとこう
芸能の研鑽をしてる
のがしばらく続いたところで
この法力天命の時期になると
いや商業を頑張るいい
そういう社資禁止でもいい
バンバンいけよって言って
田沼おきつんがバカーンって開放するじゃん
よっしゃーって
よっしゃーってなるわけ
そこの中に
このふださしの人たちがいるわけ
混ざってるわけ
ガチャンって紐づくのね
風流芸能が一気に開放された瞬間に
働く、遊ぶのが大好きで
それを生きとここれるお金持ちが来て
ガチャン
大ブレイク
まあそうだろうね
いろいろ育つ
積み立ててきたね
文芸学が
一気にお手出しでいいよなんて言われたら
ここぞとばかりに
出すよね
絵とか絵画とかもそういう
版画とかがブックブック出てくるっていう
時代に突入していく
そうかしかもハマった人たちがね
そもそも超お金持ちっていうね
前回もちょっと出たけど
そういう
息とか風流とか
舞とかね
いろんな芸能の教養があるわけじゃない
その芸能
芸事やったことは多分分かると思うけど
日本の芸事って結構ね
思想的なんだよね
この思想的な部分を
持った人が料理の世界に
入ってくるから
だから解析料理っていうのは
それ以前のものとは
違う華やかな芸事
としての思想が入ってきてるね
茶解析よりも
より遊び心が多いってのは
多分こういうところに入ってる
たしかにね
もてなすとかねいろいろ
あつらえるっていうのは
芸としてのね見せるところ
だからねそれが料理に
持ち込まれるとやっぱり華やかにはなるよね
そう
GQの時は心を
表すところまで
ちょっとしたくすぐりの遊びだったけど
このくすぐりが大きくなっちゃう
もっと華やかに
もっと面白くっていう
でも途中で
無駄はやめるっていうのがまた
面白いところだよね
ちゃんと効いてんだよね
ちゃんと効いてるね
しっかりしてるね内容は
これがねバックグラウンドで
動いてきて
最終的に解析料理という形が
形成されていく
徐々に
ちゃんと積み上がってるねいろんな
過去の文化を踏まえて
これが唯一の
日本の庶民が積み上げた
様式料理なんですよ今のところね
これが変遷してく
つながってるのは現代みたいな感じ
ちなみにねこれ
今金持ちだけでしょ
今のところね
これが庶民に開かれていくのは
もう少し後の話
33:01
明治大正昭和
越えてきてからみたいな感じなんだけど
本当に広がってきたのは
高度経済成長期じゃなくて
バブル期ぐらいの話
そうなんだ
我々庶民が解析料理
提供する人はねもちろん戦前からあるんだけど
これだけ広く
広まってきたのはまだ歴史が浅い
一般庶民的には
まあそうだろうね
だからその形式だけが
先に走っていて
風流とか息とか
それ以前の茶外石とか本善にあった
精神思想みたいなのが
置いてかれてるんだよね
一部の人だけは知ってます
ああそうか
そうだね
うちのお店のお客様たち見てても
やっぱりしっかり勉強されてる方が多いよね
全員が全員そうでもないけど
単純に食べるのが好き
という方も多いけど
色々ね話をしていくと
勉強してるなって
感じる人が多いというのは
この解析料理の成り立ちからすると
必然的に
ちょっと多くなるよねっていう
これ一方でね
この時代面白いのはさ
一般庶民の
江戸っぽたち
真似したいんだよ
いいねあの人
って
ああそこの
額引きな男だよ
切符もいいしってこざっぱりしてて
いい男じゃねえかいって
俺たちも善意があったらなって話になるわけだよね
だからさ
できる範囲で頑張り出すんだよね
はあ
ほら珍しいものが
珍聴されたとかっていうの
前回話したじゃない
あれね発物も同じなんだよね
確かによく聞くね
走りとかね
タケノコ出たかいみたいな
いいねって話になる
おわらびだねみたいな
いう話になるんだけど
たまたま江戸の庶民から見て
手の届きやすくて
関西じゃなくて特に江戸でね
人気があった
発物それが
カツオだったんだよね
出た初ガツオ
だからもうね江戸の大工たちが
2,3日酒飲むの我慢してさ
なんならもう
2週間とか我慢しちゃってさ
一両貯めてね
これをもう海行ってさ
まだかいまだかい
積んでるかい積んでるかい積んでるね
おーいって一両
ボーンって船の中投げ込むんだよ
勝ったーって
投げ込むの?
大フィーバー熱狂しちゃって
俺だ俺だ俺だーっつって
すごいね
聞いたかあそこの熊さん
初ガツオ買ったらしいよ
やるねあそこの熊さんは
こっちは初さんも負けじゃないよ
みたいな
行きたねーっていうね
ああそうなんだ
えってこと庶民にね
形はついてこないんだけど
行きの心行きだけは行くみたいな
36:01
変形してっちゃう
これってね
現代でいくと一品料理のところに
一部だけ解析料理とかの
この遊びが入ってるとかっていう風に
残ってるのと似てるかなと思うけどね
うんうんうん
まあやりすぎると
初ガツオみたいなよくわかんないことがあって
一両だよ
何ヶ月分の
庶民の給料だと思ってるの
みたいなね
なんなら借金すらすら出てきたよ
アホでしょ
一番のためにね
さあ見栄
行きと見栄のために
そういうことだね
俺一時は食いきれないから持ってきたで
みんなで食おうぜ
そんなことはないのにね
食ったら当分
食うもんねえんだろうなって
命かけてるな
そう
生きに命張ってんのよ江戸の庶民中
江戸っ子だねってね
まあそれでもなんとかね
潰れずに死なずに生きてたみたいだよ
その本とかに
とろとろそういうエピソード載ってるんだけど
いるってことはまあ
そうね
もしかしたら
ブランディングになったかもしれない
あの都会男だって
まあそうかもね
まあお金だけがまだまだ
今もそうだけど全てではありませんから
そうですね
ちょっと面白い時代背景だったので
お寿司の時に
話したのと似たようなことであるけど
別角度から
新情報ぶっ込んでみました
ああそうなんだ
結構面白かったね
あのまたちょっと
どこかで江戸っ子をね
江戸っ子のチェーン事件とか
絶対あると思う
色々ありそうなんだけどさ
今の一両投げるみたいな
食文化につながってるとも
限らないかもしれないけど
あるよ
今俺がパッと思いつくのでもいくつか
活動じゃなくて酒とか
食べ物とかまんじゅうとかで思いついたから
ちょっと本編
これ以上やるとね
これもサポーターさん特典の方で
ちょっとどこかで
やってほしいな
俺もちょっと探してみるよ
めちゃくちゃ面白そうこれ
やらかし事件いっぱいあると思うよ
ちょっと最近やらかし系
なかったけど江戸っ子は
ありそうだね
いつはか本当か分からないような話が
いくらでもありそうだから
だからあれなんじゃない
中期から後期のあたりが落語の舞台になっちゃうんじゃない
そうね
そうかもしれん
アホばっかだもん
息を吐き違えてる人がね
仕事もいると思うしね
愛情を持ってばっかだね
っていう感じ
ちょっと面白そうな
話になりそうだよね
単純に俺が好きな時代で
ああそっかそっか
文化系の面でね
政治史じゃなくて文化史のところで
39:01
江戸っ子の言葉が
江戸言葉が出てきたもん
キッチョムさんだっけか
あれも江戸あたりの話じゃないかな
そうだろうね
だって話とか情景とか
うちによく置いてあったから
何回も読んだ記憶あるけど
あれもだいたい江戸あたりの
感覚だもんね
ちょっとアホな話の
オチが多いけどあれ面白かったね
ちょっと細かい年代覚えてないけど
このくらいの時代じゃなかったかな
国境本とかがよく出てくるのね
絵本とか面白い話とか
あれ今の
今改めてさ
キッチョムさんとか国境本と呼ばれる
本を読んだら
後ろの背景透けてみるかもね
そうかもね
オケド話とかね色々あったからね
芝居小屋に頭からじゃなくて
お尻から潜り込んでね
このとこから出てくるんじゃないって
怒られてまんまと無料で中入るみたいな
あったあった
トンチの効いた話とかね
ちょっと読んでみようかな
思い出したら
読みたくなっちゃった
江戸時代の文化俺好きだな
おもろいなこういうね
江戸の粋のアホって言ったら怒られるな
愛すべきバカチンどもの
このぶっ飛んだ
金持ちとね真似して
粋だねっていう遊んでる
多分ね分かってて
ふざけて遊んでるだけだと思うんだけど
こういう感覚は僕は好きですね
面白そうだね
ということで
食べ物ラジオサポーターの登録も
お待ちしておりますのでそちらでね
フル台本と
手書き台本とこの収録で使ってるね
あとは
こういうこぼれ話
ちょっと聞きたいけど
本編ちょっと尺入らんなっていう時は
しれっと
僕気まぐれにですけどね
限定配信
限定配信というか独占としてね
限定配信としてそちらにあげておくので
よろしければご協力を
お願いいたします
みんなで仲間になってください
お待ちしてます
ということで今回はこの辺で終わりたいと思います
ありがとうございました