1. 現役リフォームプランナーの業界裏話
  2. 復讐するは我こそ⑤ #472
2025-11-13 30:46

復讐するは我こそ⑤ #472

未解決事件を追う裁判所の調査員ベンの物語の最終回です🎙️

▽『瞳の中の秘密』
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【登場人物】
ベン   主人公、裁判所の捜査官
イレーネ ベンの上司、
パブロ  ベンの同僚
ロマーノ ベンの政敵
リリアナ 被害者
モラリス リリアナの夫
ゴメス  リリアナ事件の容疑者

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サマリー

このエピソードでは、ベンとイレーネが25年前の未解決事件を通じて再会し、過去の記憶と向き合う様子が描かれています。特に、モラレスとの再会を通じて、当時の事件の真相や感情の葛藤が明らかになります。また、モラリスがゴメスを捕まえて終身刑にする過程と、ベンが過去を振り返る様子が描かれています。最後に、ベンはイレーネとの再会を果たし、心の中にあった未解決事件に決着をつけることができました。名古屋の殺人事件では、被害者の夫が理性的に行動し、犯人を見つけるために尽力する様子が描かれています。また、映画『瞳の中の秘密』を通じて、アルゼンチンの司法制度の問題も取り上げられています。

25年の沈黙
お聴きの皆様、おはこんばんちは、現役リフォームプランナーの寸尺かんなです。
25年もの歳月ですね、お互いが沈黙をしていた過去について、ついにですね、実は当時思い合っていたベンとイレーネがですね、
今このベンが定年した後の、暇つぶしてね、書き始めた25年前に起こった未解決事件から着想を得た小説を書いて、その原稿を見てもらうということを通してですね、過去と現在がですね、つながっていってるんですよね。
そして過去と現在がつながると同時に、かつて愛し合っていたこの男と女がですね、またお互いの感情が実は過去にはなっていないという話をしているんですね。
じゃあこれからどうするんだと、この2人もそうですけれどもね、2人がこれからどうするかということもあるし、あとこの過去のこの未解決事件をどういうふうにね、自分の中で心の中で落とし所を見つけたらいいんだということでね、2人は顔を見合わせて話してたんですよね。
結局ですね、もう一旦この25年前の事件っていうのはね、もうなくなくみんな諦めてね、もう考えないようになってたんですね。つまりせっかくこれね、パブロという同僚の命までも奪われて、ひどい目にあいながらですね、
でももう結局これはベンが命を狙われているということだったので、ベンは田舎に移住してですね、身を隠し、その間もこのイレーネも自分は結婚したりして、キャリアを追ったりとかして、それぞれがもうこの事件を封印してですね、それぞれがもう前に進むという選択肢しかなかったわけですよね。
で、もう一度ちょっとね、この事件を過去を振り返ってみようということになってですね、まず2人はある役所に赴くんですね。これ市役所みたいな場所で、ここでもしかしたら転居届が提出されている可能性があるって言って、まずですね、犯人のゴメスを調べるんですけれど、
ゴメスの住所は相変わらず、前の母親ね、彼らが勝手に堅く操作したお母さんの家の住所になったままなんですよ。ですが、ここ数年ゴメスは行方がわからないという状況なんですね。
一方、リリアナを殺された夫であるモラレスがどうしているかというと、まあこのとにかくせっかく犯人としてゴメスを逮捕した後ですね、まんまと司法取引をしたというかね、結局この司法のSPのようなね、護衛のような仕事をさせてもらって釈放して無罪訪問になったっていうね、
屈辱的な結果を聞いた後ですね、ほとなくして田舎に移住していることがわかるんですね。で、とにかくモラレスに一度会いに行くということで、ベンは車に乗ってね、かなりこの市内からは遠く離れた田舎の方にモラレスに会いに行きます。
いざ到着してみるとね、本当に広いね、だだっぴろい場所にぽつんと平家建ての家があって、那覇があってっていう場所で、もう家と家の間隔が、車で10分とか15分とか走らないと隣の家がないみたいな、本当に何もないところにぽつんとあるような家にどうやらモラレスの住所があるのでね、
本当にここで大丈夫かなと思いながらね、で、様子見るんですけど、なんかあまり人気がないんですね。で、とにかくベンはね、パッパッパッパーって言ってね、車のクラクションを鳴らすんですよね。誰かいませんかっていう感じで。
そうするとね、家のね、裏宛からこのモラレスがね、だいぶもう歳をとってね、ちょっと頭とかも剥げて出てくるんですよ。で、なんか道具をね、道具とかちょっと食器みたいなものを持って、ん?誰?っていう感じで、めったに人が訪れるような場所じゃないようなんですよね。
で、誰だろうっていう感じで、のそのそのそっと出てきて、で、モラレスさん、覚えてますか?僕ですよ。あの、ベンですっていう風にね、ベンが言うと、ああ、ベンさん、まあ、ご無沙汰してますみたいな感じで、で、お二人はまた握手をして、で、一体どうしたんですかと。
で、こんなところまで来てって言うと、まあ、ベンが、いや、実は、あの、今、まあ、定年してね、暇をしてるんで、あの、過去のね、あのことをちょっと小説にしようと思って、で、ちょっとね、いろいろ、まあ、あの、なんか、あの時のことをね、あの、思い出したくて、ね、あの、また君に会いたくなったんですよっていう風に言うと、ああ、って言って、まあ、もうすっかり歳をとったね、このモラレスが、なんかまあ、ちょっと物憂げにね、まあ、わかりました。
じゃあ、まあ、入ってくださいって言ってね、家に招き入れてくれてですね、お茶を入れてくれたりするんですけれども、まあ、このね、簡素な家に入ってみるとですね、まあ、綺麗に整頓されたね、男で、男一人暮らしで住んでるんですけれど、まあ、非常に疾走ですけれども、まあ、あの、綺麗に整頓された部屋なんですよ。
で、それあたりをこう、なんとなくこう、ベンが見渡してみると、ちゃんとね、あの、リリアナの写真がね、綺麗な、あの、美しい、あの、若い時のね、写真が、あの、そのまま飾ってあるんですよね。
だから、相変わらずリリアナを思いながら、ここで一人で暮らしてるんだなっていうことが、まあ、伺えるインテリアなんですよね。で、まあ、お茶を持ってきてくれて、で、まあ、話をしていてね。
で、どうしてこんなね、田舎に引っ越すことにしたんですかと、まあ、ベンが聞くと、まあ、ちょっとね、正直もうリリアナの事件からは、あの、ちょっともう離れたくて、もう気分を、あの、ちょっともう変えたくてね。
で、ちょうど田舎に、ここの、まあ、このモラレスは銀行員なんですよね。銀行で勤めてるんで、ちょうどこちらの支店に空きが出たと、ね、いうことがわかったんで、まあ、こちらに、あの、移動願いを出して、こっちに来たというわけなんですよ、っていうふうに説明するんですよね。
でもですね、ベンは、まあ、このモラレスのね、この田舎に移住したっていうことの説明がね、なんか腑に落ちない顔してるんですよね。
で、どうやって、あの、耐えられるんですかというふうにモラレスに聞くんですよ。どういう意味ですかと、モラレスはね、もう25年も経って、で、もうね、犯人も捕まったけれども、結局犯人を、まあ、野放しにするというふうにね、まあ、司法が決めた以上ね、僕に何ができるんですかと。
だから、あの、もう、とにかく、昔のことだから忘れたいんですと、いうふうにモラレスが説明すると、いや、あなたはね、あの犯人が見つかるまで来る日も来る日も駅でね、犯人を探していたそのあなたがね、そんな簡単に過去を忘れることができるでしょうかっていうふうにね、ベンが聞くんですよね。
で、するとね、モラレスは非常にね、それがあの、カチンと来てですね、いやもうちょっとそういうことを言われてもね、もう帰ってくれって、僕はもうとにかく過去とは決別しようと決めたんだと。で、もうあの、25年もとにかく経ってるんだ。もうほっといてくれって言ってね、バッと立ち上がって、もう帰ってくださいって言ってね、もうベンを追い出そうとするんですよね。
つまり、ベンはですね、このモラレスがですね、あれほど執念深く犯人を追求するのをね、待っていた。この彼がね、あっさりと田舎に引き上げて、一人でね、なんかもう、あの、なんて言うんでしょうね、山目暮らしというんですかね、しているってことがね、なんかちょっとこの、以前知っていたね、25年前まで知っていたこのモラレスらしくないなっていうふうに思ってるんですよね。
真相の告白
でまぁ、とにかく帰れって言われてるんで、立ち上がったんですけれど、うーんっていう感じでですね、いや実はねって言って、あの、パブロのことなんだけどねって言って、話し始めるんですよね。
パブロっていうのは、同僚の殺されたパブロですね。で、あの、実は僕はね、パブロを殺したのは、ゴメスではないと思ってるんですよ、というふうに説明するんですね。
なぜなら、ゴメスは当然僕の顔は知ってるんですよ、とね、取り調べもして、ゴメスとは僕は顔見知りだから、あの時、僕がちょうどこのパブロの奥さんをね、迎えに出かけているこの一瞬の隙に、僕の家に何者かが入ってきて、パブロが射殺されたんだけれども、
当然これがゴメス本人であれば、僕じゃない人がそこにいたら、殺したりはしなかったと思うというふうに言うんですよね。だから僕の顔を知らない、見知らぬ人間による犯行だと思うんだけど、どう思うっていうふうに、モラリスに話しかけるんですよね。
さらにベンはね、続けて、とてもね、僕は今になってね、あの時のことがとても気分かりなことがあるんだよって言うんですよね。それは、部屋に飾っていた写真があったんだと。
で、そこには僕が友人とかとね、撮った写真とか家族と撮った写真とかで、僕の顔写真が部屋には飾ってあったんだって言うんですよね。
まあだから偶然かもしれないんだけれども、どうもその点が気になるんだとベンは言うわけですね。
これはつまり、何者かがね、僕の家に侵入した際に、暗闇の中でうとうと居眠りしていたパブロがはっと目を覚まして、ここに殺し屋が来るわけですよね。
で、僕を殺すために雇われた殺し屋たちが入ってきて、顔見知りじゃない人間がターゲットを確認するために、お前がベンかというふうに声をかけたはずだと言うんですね、ベンがね。
その際にパブロが、これがベンを殺すために雇われた殺し屋だと当然わかってですね、あえて自分を名乗らずにね、僕がベンじゃないですよとか言わないで身代わりになってくれたんじゃないかというふうにベンは、僕はそういうふうに推理してるんですよと言うんですよね。
で、その際にね、この犯人がやってきて、色々やり取りをしている間にそっとね、あの僕の顔写真がわかるものをパッと全部伏せて、犯人たちに見つからないうちに写真盾を隠して、で自分が、確かに僕がその家を出る時にはパブロはソファーに座ってたんだと。
ところが、死んだ際にはベッドに倒れてたわけですね、血まみれでね。なのでもちろんこれは酔っ払って、俺が出かけた後にパブロが自分でソファーからベッドに移動したっていう可能性も大いにあるんだけれども、これはこの枕元にも俺の顔写真が写った写真盾があったんだよと。
この写真盾の存在を分かってたんで、もうおもむろにベッドサイドの方に移動して、このフォトフレームをパタッと隠してですね、犯人たちから。要するにベンがどんな顔してるか、俺がベンじゃないっていうことがわからないようにするためにフォトフレームを隠して、身代わりに殺されたんじゃないかというふうに思うんだけど、君はどう思うっていうふうにベンがモラリスに聞くんですよね。
この話をじっと聞いていたモラリスは追い返そうとしてたんですけれど、とにかくもう一回入りたまえって言ってね、ちょっと座んなさいって言って、ベンをまた部屋の中に入れてあげてですね、また座らせて、とにかく実は告白することがあるんだって言ってね、モラリスは話を始めるんですね。
俺は実はもう今だから言うけれども、黙って聞いてくれって言ってね、ベンに話を始めるんですね。
実はね、せっかく逮捕されたのに結局無罪方面になったゴメスをですね、ずっと尾行してある時、隙がある際にですね、殴りつけて脳震盪を起こして気絶しているゴメスを車に乗せて、人里離れた山奥まで連れて行き、トランクに乗ったままのねゴメスをそこで射殺して、死体も処分し、
その後結局誰からも捜索もなかったんで、この二十何年も経った今もね、相変わらず全く何も疑われてもなく今に至るんだと、こうして僕は過去と決別したんだという風に告白するんですよね。
モラリスの決断
衝撃を受けたベンはね、じっと聞いてるんですよ。で、モラリスは、つまりこうやって僕は決着をつけたんだと、自分の力で自ら過去に決着をつけて、この事件はだから自分の手で解決したんですよと、だからもうこの件は忘れなさいと、もう過去は終わったんだという風にモラリスが言うんですよね。
で、ベンはこれを聞いて、そうでしたかという感じで、すごすごと帰っていくんですよね。で、車に乗って、このモラリスの家から離れていくんですよね。で、運転しながらずっとね、過去を回想するんですね、ベンがね。
で、いろんなシーンがね、思い浮かぶんですよ。まずはリリアナの無惨な死体のね、殺人現場。で、その時のこのモラリスのショックを受けて泣き崩れる姿とかね、いろいろ過去に彼らのやり取り、そして同僚だったパブロとかね、いろんな、あとイレーネとのね、駅での別れのシーンとかね、いろんな過去がね、交錯して、
あと、走馬灯のようにね、ベンはいろんなことを思い出してるんですね。で、まあその時にですね、モラリスのあるセリフを思い出すんですよ。
で、モラリスは確かですね、もし犯人が捕まったら絶対終身刑がいいと、絶対簡単に処刑されたりとかしてほしくないと、もうずっと生きてる限り、むなしい毎日を、もう1日1日毎日むなしい日をね、最後の瞬間まで送ってほしいっていう風に言ってたんですよ。
つまりモラリスは死刑反対の人なんですよね。自分の妻をね、愛する妻を殺した犯人には、そんな簡単に死刑になって楽にさせたくないという考え方の人だったはずなんですよね。
なのにそのモラリスがね、そんな簡単にね、ゴメスを誘拐して、殺して処分するっていうのはね、やっぱりどうにもふに落ちないという風に思うんですよ。
で、それと同時に、同僚のパブロが言った言葉も思い出すんですよね。人間というのは、いろいろ身分を変えたりね、服装を変えたり、住所を変えたりとかして、自分の表層面はね、変えることはできると他人になりすましたりね。
だけど本質的な自分の根源的な部分っていうのは、絶対変えられるもんじゃないんだよって言ったパブロね。
つまりゴメスを見つけるときに、いろいろごまかしてたとしても野球好きだっていうね、彼の本質は絶対今も変わってないはずだよって言った、そのこととか思い出してるわけですよ。
となるとね、あの執念深いモラリスね、毎日毎日ゴメスが見つかるまで来る日も来る日も駅でずっと犯人を探していたあのモラリスがね、あっさりゴメスを射殺したっていうのはね、どうにもふに落ちないんですね。
さらにね、久しぶりに訪れたこのモラリスの部屋に入ったときにちゃんとこのリリアナの美しいね、写真も飾ってあった。
だから彼は決して過去を忘れたわけじゃないし、過去を封印したわけじゃ絶対ないはずだっていうことを思い出るんですよね。
そこでベンはね、車をUターンさせてもう一度モラリスの家に戻っていくんですよね。
で、まああのそっとね、あのモラリスにバレないようにね、車を離れたところに止めて、徒歩でね、家の方にそっと近づいていって、暗くなるのを待ってね、で木陰からずっとこの家の様子を見てるんですよ。
そうするとね、ある時間帯になるとモラリスが家から出てきて、で何か食事をね、お盆に乗せて運んで、このナヤの方に行くところを見るんですよね。
で、そっとね、このベンはモラリスにバレないようにそっとね、近づいていって、このナヤに入っていって、この物陰から様子を見てるんですよ。
で、そうするとね、このナヤの中はですね、折りがあるんですね。大きな折りが。
で、モラリスはね、お盆で運んできた食べ物をある場所にどすっと置いて、何かこういろいろ中を片付けたりしてるんですね。
で、そーっとベンはね、このモラリスにわからないようにそーっとこの様子を伺ってるんですけれども、これね、あの動物園の折りをイメージしていただきたいんですけれど、
動物園の折りって、この広いね、あの動物がこうウロウロと動き回って、かつお客さんがね、見えるようになっている場所と、奥に人が見えないようにね、またか動物が夜になって休んだりするための休暇っていうんですかね、がありますよね。
で、そういう風になってるんですよね。で、そーっと見てると、この奥からね、のそのそとね、人が出てくるんですよ。
で、モラリスがね、運んできた食事を食べるために出てきてるようなんですけれど、これがゴメスなんですよね。
で、ヨロヨロと出てきて、で、お盆を手に取ろうとしたけど、なんか人の気配を感じて、ふとゴメスが振り返ると、そこにベンがもう呆然と見てるわけですね、2人をね。
で、それに気づいたゴメスが、はぁーって息を呑んで、お盆を思わずね、床に落としちゃうんですね。
で、その音でびっくりして、モラリスも振り返ると、そこにベンが呆然と立っているというのに気がつくんですけれど、
モラリスは固まったまま、何も言葉を発しないんですよね。
で、一方ゴメスの方はですね、ヨロヨロとベンの方に近づいていって、おりにね、柵に手を触れて、手を伸ばしてくるんですけども、
すっかりね、昔のあのふてぶてしいまでのね、あのいやらしい男だった、このゴメスはもう吐きのないヨロヨロの老人になっていてですね、
で、あの力ない感じで、柵越しにこのベンの方に話しかけてくるんですよね。
で、お願いだ。お願いだからね、僕に話しかけてくれるように彼に頼んでくれないかって言うんですよね。
で、彼というのはもちろんモラリスですね。
せめて彼の声を聞かせて欲しいんだよ。頼むって言ってね、ベンにすがるんですね。弱々しくね。
ですけども、ベンはね、もう呆然とただ、このゴメスのね、変わり果てた様子を見てるんですよね。
で、あのモラリスの方はね、黙って立ってるだけなんですよね。
で、すっかりね、弱々しくなっているゴメスはですね、もう誰も自分に言葉をかけてくれないということがわかると、
のそのそとまた力なくうなだれながらね、旧社の方に戻っていくんですよね。
で、またベンはね、このモラリスの方をずっと見るわけですよ。
そうするとモラリスが一言、「終身刑ですよね。」って言うんですよね。
つまりね、モラリスは結局自由方面になったゴメスをある時期にね、自分で捕まえて、
で、わざわざこの田舎の家に引っ越して、ね、名屋があるようなところに引っ越して、
ここに老屋を自ら作って、ゴメスを閉じ込めてですね、来る日も来る日もちゃんと世話をしてやってね、
ご飯も食べさせて、トイレの始末も全部してやりながらも、一言も会話を交わすわけでも、
要するに人間的な心の通い合いみたいなものを一切遮断してですね、
来る日も来る日もただ生かすためだけに世話をして、生かすという、
この終身刑の刑をモラリス自らがですね、このゴメスに対して極刑に処しているということだったんですよね。
で、これを見たベンはですね、もう何も言うことはなく、とにかくこの二人を残して、ここから立ち去ります。
過去との再会
このモラリスとの再会の旅から戻った後ですね、ベンは町に戻ってから、
まずお花を買って、で、同僚のね、パブロの墓参りに行くんですよね。
で、このパブロはね、おそらく自分の身代わりになって、代わりに殺されたんですよね。
というふうにベンは解釈してるんですよね。
でもその罪悪感のために、もう長らくパブロのね、墓参りにも行けてなかったんですね。
このパブロのね、お墓参りの後に、いよいよ最愛の女性がいる場所に向かいます、ベンはね。
で、裁判所ですよ。で、裁判所に行って、で、まだ仕事中のね、イレーネのところに訪ねていくと、
どうぞお入りなさいって言って、オフィスに入っていって、そうすると明らかにベンの様子が違うんですよね。
もう晴れやかな顔をしてるんですよ。
ずっとね、彼の心の中にわだかまっていた、この未解決事件の結末を彼は見て、
で、ようやく彼の中で、まあ、踏ん切りがついたわけですね。
で、過去に、まあ、決着がついたというか、まあ、踏ん切りがついたベンが、ようやくイレーネの元にやってくるわけですよ。
で、ここで話があるって言って、で、イレーネは何も言わずに、もうその意味がすぐわかるんですよね。
で、「簡単じゃないわよ。」って言うんですよね。
未解決事件の結末
で、「構わない。」って言うんですよ、ベンがね。
で、ここで二人は、もうずっと見つめ合ってね。
で、あの、ものすごくね、このイレーネが幸せそうなね、あの、笑顔を見せて、この映画はここで終わります。
はい、というわけでね、またまた長くなりましたが、この映画は、「瞳の奥の秘密」というアルゼンチンの映画です。
はい、で、これね、いつ制作だったかな、2009年ですね。
まあ、まあ、結構前の映画ですけれども、非常にね、いい映画で、
まあ、その未解決事件のね、殺人事件と、この主人公のね、二人、あの、ベンと、
えー、このイレーネの、この、なんて言うんでしょうね、実らぬ両思いにも関わらず、実らなかった恋愛を、もう25年の月日をかけてね、
えー、まあ、回収していくっていうね、まあ、そういう物語なんですよね。
とてもいい映画でしたね。で、まあ、なんとなくね、この映画を、こう、なんか思い出したんですよね。
この、今、26年間ですかね、あの、ずっと未解決だった、まあ、名古屋の、あの、奥さんがね、殺された事件がありました。
多くの手がかりがあるにも関わらず、えー、結局、なかなか解決しなかったのが、ようやく犯人が、まあ、で、あの、わかったというね、
あの、最近話題になっている、あの、事件を、まあ、あの、見ていてね、この映画をね、ふと思い出したんですよね。
えー、だから結局、このね、旦那さんが、長らくこの殺人現場になった、この賃貸の家をね、ずーっと、毎月毎月、家賃を払い続けて、
あの、ずっとこの現場をね、保存し続けたっていうね、これが、あの、まあ、すごいなぁと思ったんですよね。
で、これと、なんとなくこの映画のね、モラリスがやったこととね、なんか、とても、何かこう、私の中ではね、うーん、なんか相通するものがあるなと思ってね、
えー、これね、あの、いろいろまあ、あの、このニュースとかね、あの、では、この旦那さんの執念というふうに言われて、
で、この旦那さん自身もね、このテレビの、あの、インタビューとかに出てきて、執念っていうわけじゃなくて、
自分に何ができるかっていうと、これしか思いつかなかったんだっていうようなことをおっしゃってましたよね。
うーん、だからね、あの、こんなね、無惨な目にあってね、大抵の人間だったら、なんで自分がこんな酷い目に遭うんだっていうね、
俺が一体何をしたんだっていうね、まあ、少なくとも私はそう思ってね、とてもじゃないけれども、
こういうふうに理性的に、自分がもしこういうね、被害者の身内というか、そういう目にあったらね、
もう、多分ね、もう一生立ち直れないっていうか、だと思うんですよね。
ですけど、この旦那さんがすごいなと思ったのは、内心、まあ、もちろん妻を殺されて、つらくないわけがない。
ですが、もう、とにかくその、今自分がここで思考停止している場合じゃないんだと、ね、幼い息子もいて、
もう、この息子をとにかく育てていかなければいけない。
名古屋の事件と夫の行動
かつ、そんな中でね、打ちししがれてね、泣き崩れて、日々その、犯人に対する恨みつらみと、妻を失った悲しみだけでね、後ろを向いている場合じゃないわけですよね。
前を向きつつですね、日々の自分の生活をきっちりやっていくっていうことと同時にね、
じゃあ、この妻が殺されたこの殺人事件において、自分が何ができるかって、とてもね、理性的で、科学的っていうんですかね、
まあ、理智的というか、とにかく、とてもね、ラディカルにものを考えられる人なんですよね。
で、その中で、とにかくこの現場保存、この現場をとにかくずっと犯人が見つかることを信じてね、維持していこうっていうことをね、
なかなかこういうふうに思える人っていうのは少ないんじゃないかなと思ったんですよね。
少なくとも、例えば私であればね、この妻が殺されたこの無残な場所なんかは、とてもじゃないですけれど、足が向きませんよ。
もう二度と見たくないし、それはもう恐ろしいですよね。
ですけれど、この旦那さんはですね、ちゃんと、淡々ともう、この取材とか刑事とか、依頼されれば、もう本当に淡々とね、ちゃんと現場を案内してですね、
で、犯人の逃走ルートとかも案内したりとかして、いろんなYouTubeの番組も含めてね、とてもね、献身的にね、このメディアに対しても協力的な態度をします。
とてもね、冷静に立ち回っておられて、本当に立派だなと思いましたね。
この映画はね、全然またその、今回のね、この名古屋の事件とは違うオチの話なんですけれども、
警察もね、司法も、この事件に対してね、全然消極的な上にせっかく犯人をね、この弁のおかげで捕まえても、結局はね、こうやって無罪訪問にしたりとか、
もう司法発泡ね、もう何をやってもダメなんだったら、じゃあ自分がこの犯人に対して裁きを下すというね、決断をモラリスは下すわけですよね。
いろいろ本当にね、考えさせられるし、あまりね、私はアルゼンチンという国のことをね、詳しくなくて、
この映画は、映画自体は2009年の映画ですけれども、この舞台設定としては、多分70年代を設定にした話になってるんですよね。
この当時のアルゼンチンの司法とか、刑法とかっていうものが非常にずさんだっていうことは間違いないですよね。
こうやって明らかに証拠もあって、自白も取れている犯人をミスミスの話にしたりとかですね。
そういった中でね、こういったフィクションとはいえね、こういう物語の設定が作られているわけですよね。
ただ今回のね、この名古屋の事件なんかも、あくまでも私がね、このメディアから見ている範囲のことしかわかりませんけれども、
やはりね、結局人間が関わっていることなんでね、その解決に対して、
手を抜いてたとかは言いたくないんですけれども、やはりね、この事件の優先順位とか絶対あると思うんですよね。
やはり言っても、人の力というかマンパワーというのはどうしてもあって、優秀な刑事さんが携わっているかどうかとかっていったことも絶対ありますしね。
そんな中でね、この被害者遺族の立場からすればね、祈ることしかできないっていうのはね。
そんな中でね、今回のこの名古屋の事件に関しては、とにかくこの事件が風化しないように積極的にマスコミに応じ続けてね、これってできないと思いますよ。
だって毎回毎回追体験するわけですよ。
同じことを毎回記者や、例えばいろんな人に聞かれれば毎回その事件のことをまた説明してですよ。
もう自分の中では思い出したくもない出来事のはずなのにね、これを淡々ともう顔色一つ変えずにね、気まよく話し続けてね。
で、それができたのも絶対にこの事件をこのまま未解決のままにはさせないっていうね。
積極的に自分が操作したりね、この映画のようにですよ、犯人を勝手に捕まえてね、どっかに檻の中に入れて終身刑にするということももちろんできないわけなんでね、現実はね。
そんな中で自分が何ができるかって言った時に、できることをすべてこの旦那さんはやったんだと思ったらね、立派だなというふうに思ったということでした。
映画とアルゼンチンの司法
はい、というわけでね、瞳の中の秘密、素晴らしい映画なのでね、機会があれば見てみてください。
はい、それではごきげんよう。
30:46

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