人手不足やコロナウィルスの影響により人材確保が難しい社会の中で、中小企業がとるべき採用戦略に関して組織マネジメントを専門とした社労士と語りました。
【ハイライト】
・企業が採用する上での課題と現状
・採用戦略を事前に考える重要性
・採用してからではもう社内教育ができない事項とは?
なぜ今“採用”を見直す必要があるのか
今回の「サニーデーフライデー」では、社労士であり組織マネジメントの専門家・オオタワさんをゲストに迎え、「中小企業の採用活動」について語りました。ハローワークの求人票制度の変化やコロナ明けの採用再開ムードなど、今あらためて“採用のあり方”を問い直すタイミングが来ているのでは、という問題提起から始まりました。
採用の失敗は、1000万円の損失になり得る
中小企業における採用の失敗は、時に致命的です。機械を買うときには1000万円の設備投資でも何重にも精査するのに、人を採るときには“来てくれたから”という理由で、ノープランで採用してしまうことが少なくありません。しかし、年収330万円の人を3年雇えば、それだけで1000万円超の投資です。しかも、その人が早期退職やトラブルの原因となれば、その損失は“お金”だけでなく“職場の雰囲気”にまで及びます。
欲しい人より、「欲しくない人を入れない」ための面接
採用で本当に重要なのは、「欲しい人を逃さないこと」ではなく、「会社に合わない人を入れないこと」です。面接で自己PRやスキルを聞くのも大事ですが、それ以上に見るべきはその人の“仕事に対する価値観”や“人間関係の築き方”。それらは後から変えることが難しいため、入社後に問題が生じやすくなる要因でもあります。
特に中小企業では、「一人採る=組織構成に大きな影響が出る」ため、慎重すぎるくらいでちょうどいいのです。採用基準や質問項目をしっかり設計し、“機械導入”と同じレベルの準備をすべきだという視点が印象的でした。
資格やスキルより大切な“価値観”
建設業などでは、即戦力として資格や経験のある人を優遇して採用しがちですが、それが職場に馴染めるかどうかは別問題。スキルは後からでも育成できますが、「なぜ働くのか」「どう働きたいのか」といった価値観の相違は、後で教育しようとしても難しいところです。
オオタワさんは「人間関係や仕事観などの“コアな部分”が会社とフィットするかどうか」が最も重要だと話していました。だからこそ、履歴書の内容よりも“その人の話の内容”にもっと耳を傾けてほしいのです。
社労士としてできる、採用への伴走支援とは
中小企業の採用に社労士が関わることで、制度づくりや求人票の作成支援はもちろん、面接質問の設計や採用プロセスの整備もサポートできます。オオタワさんは、「“辞められたら困るから強く言えない”」という会社に共通する危機感にも触れ、採用がうまくいかない会社こそ“退職も歓迎できる余裕ある組織設計”が必要だと話しました。
「定着してもらう」ではなく、「合わないなら辞めてもOK」が自然と言える会社こそが、強くしなやかに成長できるのかもしれません。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナー等のPRブランディング事業も手掛ける。
カバーアート制作:小野寺玲奈
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