社労士ラジオ 【対談】サニーデーフライデー
次の質問に行かせていただきたいんですけれども、 海外ビジネスをしていくにあたって、
よくある企業さんのシステムというと、 国内営業という部署があって、
もう一個は海外営業という部署を作って、 普段は出張に行かないですけれども、
海外の代理店さんとか子会社さんと、 メールだったり電話とかでやり取りをして、
という海外の営業の部署。なかなかそういうのが、 出張とか行って、現地をフォローするんですけれども、
難しいので海外駐在員を配置して、 お仕事されるような企業さんって多いと思うんですよ。
そういう企業さんが、福島さんが考える、 日本企業さんの海外展開における、
人事労務の組織体制の在り方、 どんな感じなのかなというのを、
ちょっと教えていただきたいなと思います。
そうですね。それだけグローバルに、 日本だけではなくて海外で展開する企業さん、
それの人事労務がどういうふうに あるべきかというところですよね。
なかなか海外の部分というのは、 日本の人事部の中、
ローンカーの中では、 ちょっと特殊な位置づけになりますよね。
ですから本来、現地の労務とか、 労働契約とかっていうのは、
どういうふうになっているのかということを、 積極的に勉強していかなきゃいけない。
日本の常識が現地の常識かというと、 どちらかと言いますと、
私よく申し上げるんですけれども、 日本という国と日本以外の国というのがあるんですよ。
世界190カ国ありますけど、日本とそれ以外。
日本がちょっと特殊なので、 労務管理もそうですし、
例えば移動にしてもそうですし、 配置転換とかね。
一番大きいのは、4月の一括採用、 新卒一括採用って、
だいぶ日本もちょっと違うんじゃないということで、 方向が変わってきてますけども、
それがやっぱり日本の歴史でしたので、 現実なんですけども、
その採用一つにとっても、 日本以外の国っていうのは、
もう逐次必要な時には必要な人を取る。
必要でなくなったら解雇もするし、 みたいなところもあるわけですね。
そういうふうな労務制度っていうのを、 日本の方はなかなか理解できない面があります。
でもそれをやってるのが現地法人なので、
その辺の勉強っていうのは常に やっとかなきゃいけないかなと思います。
海外駐在員の方は、その現地の法律の労働法で、
なぜでしょうね、なぜでしょうねっていうのはいろいろ私の経験上思ってはいるんですけども、
ルーするときに指導してくれる人とか、やっぱり誰かに送ってもらうという方になりますけど、
教えてくれる人が見つからないとかっていうのが一つ。
自己流でやってしまうということですね。
そうですね。
もう一つお金がかかるんですよ、先生を呼んできたら。
一日先生に来てもらって10万円みたいな話だったら、なかなか部長に倫理あげれませんよねっていう、
裏話的なんですよ。
教育費として出せるのかどうかっていう。
もう一つは、これは切実な問題なのかな、皆さん非常に忙しいので、
それを研修なりスタディにする時間がないという、時間が取れないという問題がありますね。
普段の仕事で忙しくて、教育に力が入られないという。
人事部は規定があって、それを実行しようとして、
次駐在候補の方に、1年前、2年前からこういう風な勉強をしますよってことをスピークして、
何月何日から何日前この勉強をしてくださいって言って、
その間ちょっと仕事から離れてくださいみたいなことを案内したとしても、
まだ日本の部署にいるので、
時間取れないよ、俺には、みたいなことが現実的にありますね。
引き継ぎの時の教育が力入れられなくて、いきなり駐在で行ってしまうとか。
そうですね。
ですから理想の人事部はそれを実行してくれるように持っていくってことかなと思いますね。
これは私よく申し上げるんですけども、
いろんな駐在員の問題、仕事上の問題、私生活の問題で発生する、
芸人の半分以上は日本にいた段階で解決できている問題だと私は思っています。
そこのインプットなくしてアウトプットはできませんから、
インプットをしてあげる、するということが人事部の役割ですし、
それによって駐在のミッションが達成できる。
何事においても事前事前にアクションをしていくというのが重要かなと思いますね。
事前に研修したりとか、今まで駐在経験のある方が日本から日本でいる前の時に
ちゃんとしっかりとこんなことが注意点だよとか、
例えば現地の子会社のこんな社員さんはこんなことが気を付けたらいいよとか、
そういうのを伝達したりとか、その辺をぴっちり時間をとってあげるというのを人事部で工夫してあげるとか。
あともう一つ海外駐在ならではのポイントですけども、やはり危機管理、
これを十分に指導しておくことですね。
危機管理。
体制を作るというか。
ちょっと先ほど申し上げましたけども、健康面の危機管理もあるでしょうし、
地域によってのその感染症とかですね、病気が発生したりというのがあります。
それからテロ対策ですね。
これは日本にいるとなかなかどうでしょう、原始的には感じられない方がほとんどだと思います。
たまに大きいテロに関しては報道がされるので、あそこの国ではこんなことがありましたよね、
この場合もフランス、パリで先生が殺されたみたいなことがありました。
あそこまでですね、大きく報道されるとそうなんだなと思いますけども、
世界中でテロと呼ばれるものは年間何万件と発生しています。
ですからそれは、今現在で今度駐在するところ、
今駐在していらっしゃる方がいらっしゃるところでは問題が発生していないかもしれませんけども、
いつ何時それが発生するかわからないので、それに対する対応も指導一つですね。
日本人の感覚だとテロだったりとか、爆発事故が起きるとか、
あんまり結構平和的な意識があるかもしれないですけど、
テロだったりそういうことが起きる、巻き込まれる可能性があるという危機意識ですよね。
それがあまり日本人はないのかなというのはありますよね。
あることを前提に指導しておくこと。
一度こういうことがありますよ、こういう時にはこうしましょうねということをインプットされていると、
そういう時がもし起こった時にはアウトプットしやすいわけですね。
今はもう安全だから大丈夫だという感覚ではなくて、
人事部としてもそれこそこういうことがあり得ますので、
ぜひ気をつけてください、こういう時にはこうしてくださいということですね。
結構YouTubeとか見ると海外での爆発事故の時のどんな感じでみなさん逃げ回っているかとか、
そういうことを結構見たりしますけど、
日本ではないからなかなか実感が湧かずにそのまま海外駐在行かれる方とかも多かったりしますね。
あともう一つは自然災害に対する危機管理ですね。
この前も地震があったりとか台風とか水害とかということも、
世界各国で地域で起こっていますので、それに対する対応ですね。
日本でしたら、地震が起こったりしたら、
安否確認のメールが自動的にスマホにきますというようなこともあるんですけども、
それはだから待ちでいいわけですね。
待っていれば大丈夫安全ですとか気がしていませんとかということで返信したらいいんでしょうけど、
例えば現地の社長として行った場合はその人が発信しなきゃいけない立場になりますね。
従業員さんに向けて、現地の従業員さんに向けて。
その確認をし、今度それを本社にまた報告するということが必要になりますから、
これも意識しておかないと、こんなことが起こったな、地震が起こりましたと、
本社から連絡くるだろうと思って待ちになくちゃダメなんですよ。
あらゆる手段を講じて連絡していく。
大丈夫ですよ、全員社員無事でいますとか、何人と連絡が取れませんとか、
誰々がどこどこに現在出張中で彼とは連絡、彼女とは連絡が取れませんとかということもレポートしなきゃいけない。
その意識を身につけてもらう方法を理解しておいてもらうというようなことも必要でしょうね。
一位県地法人の社長であり経営者というところもあると思うので、
そういうところが私休日だからもういいやって感じでほっとらかしにするんじゃなくて、
ちゃんとそこの社員を守っているというところの意識を植え付けていく研修も、
本社の人事部が協力してやっていくというのもすごい大事なことですよね。
そうですね。
やはり現地での現法での仕事のやり方がうまくできるには、
次への人材というのを作らなきゃいけないと思うんですけれども、
そこにおいてはその駐在した方が成功体験ですね。
本当にやりたいことができて、皆さんのサポート、フォローがあってできましたと、
問題があったら日本の人事部に相談したらいいよねということでやっていければいいんですけれども、
全ての方がそうではない面があるんですね。
だから失敗体験した人はなかなかそこにはそういうふうな発想が出ないと思うんですけれども、
だからこそ最初に行かれる方、今行っている方に対して成功できるような形のサポートを
人事部がやっていかなきゃいけないと思うんですね。
その中でやっぱり重要なのは、コミュニケーションですね、
リレーションを人事部の方から積極的に取るのか取らないのか、
困ったことがあったら言ってくださいねというふうなことを、
受け入れる対策を取ることによって非常にオープンに相談しやすくなる。
そこにおいて問題が解決されることによって本来のミッションである仕事がスムーズにいくという、
このグッドなスパイラルが回っていけばいいのかなと思うんですけれども、
最初でもなかなか人事部の方もどういうふうにサポートしていいかわからないし、
成功していいかどうかわからない。
でも一番のモデルとしていいのは、そういうふうな成功した方が、
それこそ人事部長さんとか企業の役員の方とかオーナーさんになっていけば、
自分が経験しているのでどんどん積極的にそういうふうになるのが推進できる。
それによって授業のより拡大とか成功とかに導くことができると思うので、
そこのところまでをうまく線でつないでいけたらいいなと思いますけどね。
そうですね。その海外仲材がうまくいくように人事部の方も試行錯誤しながらやっていくのもそうですし、
実際そのいい経験した仲材員が人事部として、やっぱりその後継者の仲材員の方がうまくいくように、
会社でそういう組織というか作りをやっていくというのはすごい大事なことですよね。
そうですね。私、海外人事交流会の中でよく申し上げているのは、
人事部が集まってきてますんで、毎回2,30人集まるわけですけども、
この中で海外仲材の経験何人くらいいらっしゃいますかって手を挙げてもらうんですよ。
2,30人の中でも1人か2人なんですね。
そうなんですか。
人事部は海外仲材なんかないっていう風な雰囲気があるんですね。会社の見方があるんですね。
仲材がなくても海外出張しましょうよと。現地を見ましょうと。
現地の生活環境、仕事の環境、実際のマネージングの状況を肌で感じることによって、
こんな苦労がある、こういうふうなサポートができるよねということで、
本当に仲材員と原報と日本の人事部がリレーションを組んでいく。
それによって仲材員の成功体験が現実化していく。
その人が帰ってきた時によって次の仲材員に対してサポートができる。
海外人事部の役割、それからその効果ということを伝えられることによって、
海外人事部も株が上がるんじゃないですかね。
そうですよね。仲材員の方のモチベーションが上がれば売上につながったりとか、
現地の社員さんのモチベーションにつながって売上が上がるっていうのが、
海外人事部の方も実際現場見てみたらやりがいにつながったりとか、
これは国内と同様にそれ以上に海外のマネジメントって大事だなっていうのが