社会保険労務士の田村が様々な業種で活躍する人の働き方や信条・哲学をインタビューし、新しい働き方を学ぶコーナー『教えて、あなたの働き方!』
今回のゲストは前回の続きで、鳥取県を拠点に、木製の知育玩具を中心とした子どもの成長に役立つ商品作りや、運動スクール運営等の教育関連事業や発展途上国の子どもたちの学習能力が向上するよう、学習道具を提供する国際協力活動を行うイッポラボ合同会社代表の田中大一さんと対談します。
現在の事業内容やコロナ禍における事業ニーズ、教育者×国際協力専門家×起業家として3本の軸を中心とした今後の事業の野望や展望、そして田中さんご自身が働き方で大事にしている事等をお聞きします。
【ハイライト】
・イッポラボ合同会社様の事業内容
・鳥取県で木製の知育玩具の製造を始めたきっかけ
・子供たちへの教育『木育』の重要性
・コロナ禍においての教育のあり方の変化
・インドでの教育道具提供事業とは?
・新商品開発の決め手とポイント
・『何によって覚えられたいか?』を突き詰める重要性
本エピソードの前編のリンクはこちらです。
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/id1507714225?i=1000532989130
ゲストプロフィール:
田中大一さん
鳥取県鳥取市ご出身。大阪教育大学教育学部で学ばれた後、東京外国語大学大学院に進まれ、国際協力専攻を修了されました。その後、日本の政府開発援助(ODA)プロジェクトのマネジメント業務に就き、東南アジア、中央アメリカ、アフリカの国々に小学校などの教育施設を建設する案件をご担当されました。その後、インテリア家具の商品開発、大手広告代理店の営業という複数キャリアを経て、2018年にイッポラボ合同会社を創業されました。
鳥取県を拠点に、木製玩具を中心とした子どもの成長に役立つ商品作りや運動スクール運営等の「教育関連事業」や発展途上国の子どもたちの学習能力が向上するよう、保護者や先生たちにも働きかけを行いつつ、子どもたちに学習道具を提供する「国際協力活動」を行うという二つの軸を基に事業に取り組んでいます。
今回ゲストでご出演頂いたイッポラボ合同会社代表の田中大一さんの配信するポッドキャスト・インターネットラジオ番組『WHAT's YOUR IPPO~あなたの原点おしえてください!~』のリンクはこちらです。
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番組Twitterアカウント(@whats_your_ippo)です。
番組内でご紹介ありました、現役の歯科医師監修・イッポラボ様が開発したお子様の口の発達にも役立つ離乳食スプーン「歯並びまっすぐスプーン(子ども用、大人用2本セット)」のリンクはこちらです。
https://ippolab.official.ec/items/48034359
番組内でご紹介ありました、模様をヒントに自然とひらがなが身につく新感覚のひらがな学習ツール「ひらがながすきになるカード」のリンクはこちらです。
https://ippolab.official.ec/items/43699332
番組内でご紹介ありました、幼稚園のお子さんから大人まで、家族一緒に飲めるファミリープロテイン「バランスプロテイン(500g)」のリンクはこちらです。
https://ippolab.official.ec/items/48515410
地域と世界をつなぐ、二つの軸で走るイッポラボ
田中大一さんが代表を務める「イッポラボ合同会社」は、教育事業と国際協力事業という2つの軸で活動しています。教育事業では、鳥取の地元産木材を使った木製玩具の開発・販売や、運動・料理・プログラミング教室など子ども向けの体験型教室を運営。一方、国際協力事業では、得られた収益の一部を使って、インドの「青空スクール」の子どもたちに学習道具を提供しています。この支援は3年継続され、これまで300人以上に文房具を届けてきました。
鳥取の木と、子どもたちの未来を結ぶ「木育」の力
玩具づくりのきっかけは、鳥取へのUターンを決めた際に「地元の素材を活かした教育的価値のある製品を作りたい」と思ったこと。鳥取は森林が県土の約7割を占め、特に地元の「智頭杉(ちずすぎ)」は日本三大杉とされるほど高品質。その資源を活かして、赤ちゃん向けギフトや、自治体と連携した木製玩具などを企画・提供しています。木に触れることで脳がリラックスするなど科学的効果もあり、「木育」は次世代教育として注目されています。
遊びながら育つ、一生モノの玩具を目指して
イッポラボが手がける玩具の特徴は「長く使える設計」。年齢によって遊び方が変化し、5年・6年と使い続けられる知育玩具を目指しています。さらに自治体や企業とコラボしたオーダーメイド玩具の開発も多数実施。デザインは、子ども用道具を研究してきたスタッフと共に構想され、国内外の先進メーカーのプロダクトも積極的に参考にしながら制作。たとえば、エコロジーを意識したベトナム発「プラントイズ」社のように、環境と安全性を両立する方向性に共感を示しています。
時代と共に変わる教育 ― 「一人ひとりを見る」姿勢の大切さ
田中さんは教育活動を通じて、特にコロナ以降の変化に強く実感を持っています。以前は「集団行動ができる子」が評価される傾向にあったが、コロナ以降は「個で完結できる子」が求められるように。子ども自体は変わらないのに、「評価基準」が大人の都合で変化していることに疑問を持ち、「一人ひとりをきちんと見る教育が必要」と再認識するようになったと言います。この気づきは、現在の運動教室の運営にも反映され、子どもへの声かけや関わり方が大きく変化したそうです。
共創から生まれる新しい商品たち
イッポラボでは、社内で考えた商品だけでなく、外部パートナーとの共創プロダクトも増加しています。例として:
離乳食スプーン:茨城の歯科医師と共同開発。赤ちゃんが自然に「口を閉じる」動作を学べる設計。
子ども向けプロテイン:鳥取のママコミュニティと開発。現代のたんぱく質不足に対応し、成長期の栄養をサポート。
ひらがなカード:東京の父親と共に、文字に苦手意識を持つ子でも楽しく学べるカード教材を制作。
どれも「現場の声」や「リアルな困りごと」から誕生し、教育の現場と商品開発が直結しています。
現地とともに歩む国際協力、広がる支援のかたち
インドの「Aozora School」への支援は、現地のNPOと連携し、学用品費用の資金提供という形で継続中。自ら渡航できなくても、「お金を止めない、活動を止めない」という姿勢を徹底しています。支援先の子どもたちから届く絵手紙には、感謝の気持ちが色鮮やかに描かれ、現地と日本の子どもたちをつなぐ教材としても活用されています。今後は支援地域の拡大や、支援規模の増強も視野に入れ、「教育格差の解消」へ一歩ずつ前進しています。
働き方のモットーは「何によって覚えられたいか」
田中さんの働き方の指針となっているのは、ドラッカーの言葉「何によって覚えられたいか」。自身を「教育者×国際協力専門家×起業家」という3つの軸で表現し、社会との関わり方を常に問い直しています。教育の現場では、子ども一人ひとりの状況に寄り添った言葉がけや指導を徹底。自ら英語を教えている中学生の「国連で働きたい」という夢にも真摯に応え、国連職員との面談をセッティングするなど、“できる支援を今すぐに”という姿勢がにじむエピソードも紹介されました。
一緒に「イッポ」を踏み出したい方へ
イッポラボは、木製玩具や教育ツールの開発・販売を軸に、「子どもの一歩を応援する」活動を続けています。鳥取県での運動教室に加え、全国の保護者や教育関係者からの相談にも対応可能。「こんな商品があったらいいな」というアイデアがあれば、ぜひ一緒に形にしませんか?と、田中さんは語ります。取材の最後には、今後のトレンドとして「紙や木を使ったアナログ×教育ツール」の可能性にも触れられ、ますます広がる展望が示されました。
~お知らせ~
サニーデーフライデーは、社会保険労務士として活動する田村が普段のサムライ業という固いイメージから外れ、様々な分野で活躍する方やその道の専門家・スペシャリストと語るトーク番組です。
人生に前向きでポジティブな方をゲストとしてお呼びし、経営者や従業員として働くリスナーの皆様が明日から明るく過ごせて、心や気持ちがパッと晴れるそんな『働き方を考える』ラジオをお送りします。
話すテーマは社労士業、働き方改革、キャリア、海外駐在、外国人雇用、海外放浪等です。
パーソナリティー:田村陽太
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。ラジオDJ、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター等、音声メディアや放送業界でも活動。また、番組プロデューサー、ポッドキャストデザイナー等のPRブランディング事業も手掛ける。
カバーアート制作:小野寺玲奈