はい、みなさんこんにちは、みきです。 前回からヨーロッパサッカーの経済的な部分を見ていこうっていうことで
コンサルティング会社のデロイトが発表したデータというものを紹介していっていて、前半後半で分けてお話をしているんですけど
前回は5大リーグ、ヨーロッパのイギリス、スペイン、フランス、ドイツ、イタリア、それらのリーグにフォーカスを当てて紹介をしていったんですが
今回はその中でも一番売上が大きい人気の、そして私も現地でクラブとかリーグの経営構造っていうものをリアルに学んだ
プレミアリーグのリーグ全体のこともそうなんですけど、特にクラブの収益だったり
そういったビジネス的なデータっていうものを見ていきたいと思います。 はい、じゃあ早速まずプレミアリーグ全体の収益に関してなんですけど、これは前回のおさらいにもなるんですが
2023-24シーズンですね。なので直近のこの1年のシーズンではなくて、その一つ前の2023-24シーズンのデータが今回集計されてレポートに上がっているので
1年前のデータを見てるんですけども、プレミアリーグ全体の収益は約63億ポンドだったと。これは日本円に変えると約1兆1970億円
これは5大リーグの中でもダントツ1位ということで、2位のリーグがドイツのブンデスリーガーになるんですけど
約5000億円ぐらいだったので、2倍の売り上げ規模をプレミアリーグ全体で持っているということが言えます。
でこれ自体2023-24シーズンの成果なんですけど、その一つ前のシーズンと比べて成長したのかどうかっていうところで
このデロイトのレポートでは、4%アップしたと。なので着実に成長してますよね。
1%でもすごいことだと思うんですけど、これだけの規模だったら4%アップしたっていうのは、さらにどんどん成長していっているというのが伺えると思います。
じゃあその中でも何が全体の売上規模を広げるのに貢献したのかっていうと、前回お話ししたサッカー界では大きく3つの収益カテゴリーがあると
マッチデイレビニュー、試合当日のチケット収入ですね。で2つ目が放映券、テレビを通じてネット配信を通じて見る放映券の収入。
で最後にコマーシャルレベニュー、商業収益ということで、スポンサーの契約が一番大きいと思うんですけど、そのスポンサーだったりグッズ収入っていうものがコマーシャルレベニューでまとめられていて、
その中で何が一番プレミアリーグの2023-24シーズンの売上に寄与した、どこが一番伸びたのかっていうのは何だと思いますか。
スポンサー収入、コマーシャルレベニューだったと。前年比プラス8%、1億6500万ポンド、約313億円増で結果的に3800億円を初めて超えたっていうのが歴史的な回挙というか、そういった記録になったようです。
でマッチデイ収益、チケット収入もプラス5%増の9億ポンド、約1700億円を超えたと。
この要因としては試合数とかそんなに変わらないですし、スタジアムの収容人数っていうものもだいたい決まっているので、こんなに増えることはないんじゃないかと想定するんですけど、
要因としてはUFA大会出場クラブ数の増加、チャンピオンズリーグをはじめとしてそういったヨーロッパの大会に出場したプレミアリーグのクラブの数が増えたということですね。
でさらに観客動員数、プレミアリーグの試合に行く平均のファンサポーターの人たちの数が増えたと。
でさらにチケットの値上げ、これはめちゃめちゃ言われてますよね。ファンの皆さんがクレームというか不満を言っているポイントだと思うんですけど、
年々人気が上がっていくと同時にチケットの値段が上がっていると。そういった要因で売り上げ自体にはすごく貢献しているということですね。
法営権収入の方は33億ポンド、約6,270億円でプラス2%微増だったと。他の2つと比べたら緩やかな成長だったということができると思います。
それでも今話した順番で3,800億、1,700億、6,200億っていうことなので、やっぱり法営権の収入が一番大きいんですね。
これは最近の特にネットストリーミングですかね、そういうのが流行って主流になってきてから法営権の価値っていうものがついたなっていうふうに思うので、
その中でちょっとでも増えたっていうことだと全然悪いことではないのかなっていうふうに思えますよね。
はい、これがあのプレミアリーグ全体の収益データということで、続いてクラブ別の収益を見ていこうと思うんですけど、
プレミアリーグ内の収益のトップクラブはどこでしょうと。
プレミアリーグだけじゃなくてビッグクラブっていうのがヨーロッパにはあると思うので、そういったところと比較してプレミアのクラブってどれくらいの価値があるのか、
あるいは2023、24シーズンでどれだけの売上を上げたのかっていうところをランキングとして発表されているので、その順番を紹介したいと思います。
1位はどこだと思いますか。
直近のね、2024、25シーズンを見ていない状態でそれまでのパフォーマンスを見ていくと、もう圧倒的マンチェスターシティだと思います。
ただそのマンチェスターシティは全体で2位だったんですね、クラブとして。
じゃあ1位はどこなのか。
プレミアリーグじゃないクラブで、5大リーグの中でどこが一番だったのか。
レアルマドリードですね。
かなり頭一つ抜けているというか、売上が約10.4億ユーロ、日本円にして約1800億円だったと。
で続いて2位がマンチェスターシティだったと。
約8.3億ユーロ、1420億円なので、もう2億ユーロぐらいの違いがあったということなので、
レアルはその年、2023、2024シーズンにチャンピオンズリーグ優勝してるんですよね。
きっと詳しくはちょっと見れてないんですけど、この優勝したっていうことが収益にもかなりプラスに動いたのかなっていうことと、
やっぱり世界的ブランドとして熱狂したファンがいる。
でコマーシャルレベニューの方でグッズだったり、スポンサーだったり、そういったところの売上が大きいんじゃないかなっていうふうに思います。
なので1位レアルマドリード、2位マンチェスターシティ、で3位がパリサンジェルマンPSGで約8億ユーロ、1370億円なので、シティとは3000ユーロぐらいの違いで、
もうそこから下のランキング見ていってもあまり大きな差はないんですけども、その次4位がマンチェスターユナイテッド、約7.7億ユーロ、1320億円。
この年ってユナイテッドどうだったんですかね?
8位ですね。この年は8位で終わっているので上位にはならなかったんですけど、その前年を見ると2022、2023シーズンが3位で終わっていて、チャンピオンズリーグにその翌年に出場しているので、
やっぱりこれはちょっと私の推測にもなるんですけど、チャンピオンズリーグに出ただけですごいお金が入ってくるんですよね。
プレミアリーグで例えば優勝したとしても、チャンピオンズリーグに出たっていうことの方がビジネスの観点からもすごく重要な部分になるので、
そういったことも影響しているのかなっていうことで、プレミアリーグの中ではマンチェスター市に次いでマンチェスターユナイテッドがより多くの収益を上げたと。
5位、6位、バイエルン、バルセロナ。で、7位にアーセナル。約7.2億ユーロ。1230億円。
で、その次にリバプール。で、トッテナム、チェルシーと。7、8、9、10位がプレミアのクラブ、今言った順番になるので、
プレミアリーグだけで世界トップ10の中に6つのクラブがあると。これが俗に言うビッグシックスですよね。
なので、成績っていうのは本当に最近いろんな中堅クラブって言われてたチームが上位に食い込んできて、
順位っていうのはもう分からなくなってきてると思うんですけど、それ以外のところでクラブの価値、ブランドっていうものが、
年間の売り上げで見ると、クラブとしての基盤、ファンの基盤でもあると思うんですけど、
このランキングで見ると、トップ10にはこういった元々知名度のあるクラブがランキングに入ってきているということが分かると思います。
では、なんでこのプレミアリーグのクラブは他のリーグのクラブと比べて収益をすごい得ることができているのか。
理由ですね。大きく3つあって、1つはビッグシックスの貢献度。マンシー、リバプール、マンユー、スパーズ、チェルシー、アーセナル。
この商業力が圧倒的だということが書かれています。
プレミアリーグ全体の商業収益、コマーシャルレベニューの75%をこのビッグシックスのクラブが占めていると。
ビッグシックスのクラブはプレミアリーグのコマーシャルレベニューの約75%を占めています。
これすごい数字ですよね。
日本にいる私たちからしても、やっぱりこの6つのクラブがファンも多いですし、実際にグッズ買うとかね、そういうことも身近に感じられるぐらいだと思うので、納得ではあるかなと思うんですけど、これだけの差がある。
ビッグシックス以外のプレミアリーグのクラブのコマーシャルレベニューが25%だけっていうのはすごい数字だなというふうに思います。
2つ目がスタジアムの大規模リニューアル拡張も影響していると。
トッテナムは新スタジアム効果で収益がすごい増えている。
リバプールやマンチェスターアイナイテッドも改修や拡張を進めていると。
トッテナムは本当に大きな投資をして、最近新しいスタジアムっていうのを作りましたけど、収容人数もそうですし、スタジアム体験みたいなその価値を。
より最新のテクノロジーとかファンの人たちの満足度を上げられるような仕組みをスタジアムの中で作っていくことでチケットの値段自体もアップすることができるということが考えられたり、
同じスタジアムだったとしても改修工事をして動員数を増やせるようにしていると。
実際に拡張したときにそれだけのファンの人たちが満員にしてくれると。
需要がたくさんあるということももちろん大事だと思うんですけど。
最後3つ目が国際マーケットへの浸透力。
アジア、北米を含むグローバルファン層の拡大、プレシーズンツアー、SNS戦略、eスポーツなども活用していると。
日本の私たちにもすごく伝わってきてますし、アメリカもそうだし、中東とかいろんな地域、国で認知されてサポートされているっていうのがお金もちゃんとついてきているということで。
最近のプレシーズンのツアーとかもすごいですもんね。
選手がなかなか休む期間もどんどん短くなってきてるんじゃないかなと思いますし。
ただその分クラブの収入っていうものにつなげていくことができていると。
というのが言えると思います。
はい、ということで、それがプレミアのクラブが収入をすごい上げることができているっていう背景になると思います。
最後の方になるんですけど、いくつかポイントをお伝えしておくと、収益格差はさらに拡大中だと。
今言ったビッグシックスとか、最近はちょっと力をつけてきているクラブも新しくあると思いますけど、中堅とかカイクラブとの格差は明白だと。
特にやっぱりスポンサー収入、コマーシャルレベニューにおいて、その差っていうのが年々広がっていると。
ただ、小規模クラブも動き出していると。
アストンビラ、ブライトン、ニューカスルなどは、商業戦略を強化してスポンサー拡大や施設投資を積極的に行っている。
もうアストンビラとかブライトン、ニューカスルは、小規模クラブっていうのが正しいのかわからないですけど、強いですしね。
結果でも示せてますし。
それで、チャンピオンズリーグに行けると、もう全然リーグの中で得られる収入と、クラブのようにならないぐらいの収入が入ってきたりするので、
今年行われたクラブワールドカップも、出れるか出れないかで、そこで勝つ負ける、あまり関係なく収入がすごい入ってきたりとかするので、
そういったクラブは少しずつ収益っていうものを年々伸ばしていけてるんじゃないかなということで、
さらにニューカスルは中東資本の支援も入ってきて、サウジアラビアですね。
商業収入、貿易権収入の成長もすごい伸びていると。