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心理学者カール・グスタフ・ユングは人間の心には四つの機能があるとしました.「思考」「感情」「感覚」「直感」です.この四つは,どのように働き,どのように科学を推し進めたのでしょうか.そしてあなた自身の可能性も.(TEDxKobe 2022のトークから)   ニュースレターはこちらから👉 https://steam.theletter.jp/   Photo by Ben Sweet on Unsplash
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いちです、おはようございます
このポッドキャストは僕が毎週メールでお送りしているニュースレター
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はじめましていちです
このエピソードは2022年7月7日に収録しています
このエピソードでは心理学者ユングが考えた心の機能というタイトルで
僕がTEDxKobe2022でお届けした内容を詳しくお伝えしていきます
2008年アメリカのTEDカンファレンスで
大型化学者ジル・ボルト・テイラーがこんなトークを披露しています
ジル・ボルト・テイラーのパワフルな洞察の発作
現代はMy stroke of insightで
インサイトか洞察
ストロークは脳卒中という意味と
雷の一撃という意味の両方を兼ねているんでしょうね
そんな彼女の声を少し聞いてみましょう
(英語の通訳)
(英語の通訳)
(英語の通訳)
彼女のTEDトークは日本で一躍TEDを有名にしましたから
彼女の声聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれません
今の部分TEDの公式翻訳をお伝えしておくと
私が脳の研究をするようになったのは
統合失調症という脳障害を持つ兄のためでした
妹として後には科学者として知りたかったんです
03:03
私には夢と現実を関連付けられ
夢を実現させることもできるのに
なぜ統合失調症の兄の脳には
夢をみんなと同じ普通の現実に結びつけることができず
妄想となってしまうのか
この後のジルのトークは
彼女自身に起こった驚くべき体験についてなんですね
脳卒中で脳の機能が半分停止するわけです
そこで彼女は右脳の働き、左脳の働きが
こんな風に違うんだということをね紹介しています
で、僕がこのエピソードでお伝えしたいのは
このジルのトークを誤解しないでほしいということなんです
左脳は主に理性を司り
右脳は主に感性を司ると一般的には言われています
おそらくはその通りなんだと思います
ジルのトークもそれを裏付けています
そして彼女のトーク以前から
人を左脳型、右脳型に分ける考え方はあったようです
でもよくよく考えてみると
左右の脳がどう働くかということと
あなたが何を得意にするかということは関係がないんです
あなたの脳は左脳も右脳も両方働いているからです
もしあなたが自分は理性型、自分は感性型と思っているとして
その理由が自分は左脳が発達しているから
あるいは自分は右脳が発達しているからだと思っているとすれば
その考え方はぜひね忘れてください
そもそも理性と感性という言葉
こちらを理解して使っているでしょうか
僕は僕自身はいろんな文献そしてその道の研究者たちに会いに行ったんですね
理性って何ですか感性って何ですか知りたくて
理性の正体はすぐに分かりました
理性とは考えることですもちろんですよね
でも感性の正体こちらはですね
出会う文献出会う研究者ごとに答えが異なったんです
そしてある別のアプローチからの研究がもう本当にぴったりとはまったんです
僕たちが感性と呼んでいるものそれ何かというと
感性とは感情と感覚と直感の3つのことだったんです
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感情っていうのは理屈抜きで好き嫌いを決めることですよね
感覚っていうのは物事をありのままに捉えること
直感というのは何かを閃くということ
直感と感覚っていうのが区別つきにくいかもしれないのですが
目に見えるものそのまま捉えるのが感覚で
見えないもの聞こえないもの感じられないものを脳の中で見通すこと
これが直感です
例えば音楽を聞いたときに
これは良い音だねさすがハイレゾ音源でいいヘッドフォンで聞くと音質が違うねと感じること
これは感覚です
これが直感ではなくて例えば音質はすごく悪いんだけれども
これは歴史に残る名演奏だね心に残ったよってこれが直感なんですね
こういった説を最初に唱えたのはスイスの心理学者カールグスタフユングでした
そしてユングは思考感情感覚直感の4つを心の機能として
人間がすべて持っているものとしました
ユングは人々を思考機能が主な人感覚機能が主な人感情機能が主な人直感機能が主な人というようなタイプに分けてはいったのですが
それでも例えば感情タイプの人が感覚または直感といった隣の機能を合わせ持つことがあるということを主張しました
人を理性型感性型に分けるのではなくて心に4つの機能があると考えたわけですね
そこでですねこのsteam.fmそしてニュースレターsteamニュースで過去取り上げたことのある
例えばこれから取り上げる予定の科学者たちがどんな機能を心の機能を主に使っていたのかということをね
ご紹介したいと思います
20世紀最高の科学者現代の宇宙論を作り上げたアルベルトアインシュタインの僕も大ファンです
アルベルトアインシュタイン彼は
私はしばしば音楽で考えると言っています彼は思考機能と同じぐらい音楽の才能という直感機能を大切にしました
チャールズダーヴィンは宗教管理まで影響を与えた生物学者です
彼は極めて緻密な観察によって生物が共通祖先から進化することを示しました
そして生物の進化を司るDNAの構造を決定したのは観察力と洞察力に優れた女性科学者ロザリンドフランクリンでした
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彼女の撮影した写真を見た3人の男性科学者がノーベル賞を受賞しています
チャールズダーヴィンとロザリンドフランクリン彼と彼女は思考能力に加えて観察能力をうんと発揮したわけですね
ジャン・アンリ・ファーブルは昆虫への愛を昆虫記という本にしましたとても情熱的で美しい本です
現在では科学者として知られている彼ですが一時期はノーベル文学賞候補にも挙げられました
ファーブルは感覚と感情の人だったと言えるかもしれません
そしてマリ・キュリー彼女は生涯の情熱を放射能という見えないものへの探求に捧げました
彼女は学会から認められず生活費にも困る中
1トンもの鉱石の中にたった0.1gしかない放射性元素ラジウムを見つけ出したんです
彼女は見えないものを見つける直感力とそしてもう理屈抜きでラジウムを見つけるんだという情熱
彼女は感情と直感を強く持っていたんじゃないでしょうか
そして中には万能の人だっています
レオナルド・ダ・ビンチは優れた思考能力研ぎ澄まされた感覚燃えるような感情
そして何百年も先を見通す直感力を持っていました
彼は空を飛ぶことを夢見て今から500年も前に飛行機やヘリコプターを設計しているんです
科学者という職業一つをとってもこんなにも多様な心の機能を使っているんですね
どう感じましたか
自分を理性型感性型と分けることこれ無意味なことなんです
学校の先生たちにも僕は伝えたいメッセージがあります
教育の現場で思考機能が強いからこの子は理系だとか感情機能が強いからこの子は文系だとか
そんなタイプ分けはしないでください
もしあなたが学校の先生にそんな風に言われてもあなたは何にでもなれるんです
ユングは心の4つの機能を描き出しました
そしてそこに線が引かれているわけでもないことを彼は強調しています
皆さんが一番得意とする心の機能そして2番目に得意とする機能をどれだったか考えてみてください
自分を理性型感性型のような方にはめなければより広い可能性を見つけられます
12:05
というようなお話をTEDxKobe2022でさせていただいたわけなんですが
ぜひまずTEDでジルボルト・テイラーの脳科学の話を聞いていただいて
その後にTEDxKobeも一緒に見ていただけると嬉しいなと思います
TEDxKobe2022では他にも素晴らしいトークがたくさんあって
クスッと笑えるトークもあって
見てて泣いちゃうようなトークもあってとてもおすすめです
次数の関係でニュースレター
今回のエピソードの内容はスティームニュースの第86号の内容だったんですが
そこそこ次数を使ってしまったのでもう一歩
この第86号では踏み込めなかったのでまた次の号将来の号でお話ししようと思っているんですが
ユング個人のことですね
ユングとイギリスの精神分析
ジーク・ムントフロイトとの出会い
そしてフロイトとの別れ
そしてユングが徐々に東洋の思想と出会ってはまっていって
マンダラとかですねそういったものにはまっていくんですね
そして批判も多いユングなんですが
結構ねオカルティズムにはまっていくんですオカルトですね
オカルトにはまっていくんですね
一方で物理学者パウリー
ボルフガングパウリーという人が
彼もね天才物理学者なんですけれどもユングへ系統していくんです
パウリーというとね25歳かな
相対性理論っていうね分厚い教科書を書かれていて
でこれが僕お苗戸市の時にその教科書を見ても
お苗戸市の人物がこんな教科書を書いたんだというのでも衝撃を受けて
へこみまくったんですけれどもその超天才物理学者パウリーがこのユングに系統していくわけです
2人のね往復書館というのが日本語訳もされて出版もされています
そんなね2人のことパウリーとユングについてもね
いつかまたニュースレターでね取り上げていきたいと思います
15:02
ニュースレターではおすすめ書籍のコーナーで今回の話のネタ元というとね
ネタ元はネタ元ですね僕が勉強した書籍の中で一番ベースとなった
河合早男先生のユング心理学入門というのをねご紹介させていただいています
この書籍の紹介文を読むとこのユング心理学入門というのが実は河合早男先生のデビュー作でもあったんですね
なんかあの古い本なんです1967年だったと思うんですが古い本ではあるんですけれども
彼の他の著作に比べても一番内容がねしっかりしてるから集大成的なものかなと勝手に想像してたんですが実はデビュー作だったんですね
河合早男先生もすごいですよね
でこの本は割としっかりユングが晩年オカルトにハマっていったところまで書かれています
逆に言うとその分ね読みづらくはあるんですがそれでも大変ね興味深い本になっています
残念ながらね電子書籍にはなっていないので紙の本で読むしかないんですが
僕のようにね視力が弱いと紙の本がね苦手になってきてるんですけれども
まあそれでもね今文庫本もあるみたいなのでご興味があれば読んでみられてはいかがでしょうか
というわけでですね以下はですねもう全くの余談なんですが事故があったんですよ
事故というのは何かというと僕ニュースレターそれからこのポッドキャストですね
マックで作成をしていますあのマックをね4台使ってるんですね
まあいろいろ事情があってマックを4台使ってるんですが
そのうちのね1台が分陳にしてしまって分陳っていうのはの全く起動しないし
再インストールもできないしもうどうにもならない状態のことを分陳と言うんですが
マックをね1台分陳にしてしまいました一番ねパワーのあるマックをねよりによって分陳にしてしまったんですね
なんでかっていうとあのとあるソフトウェアをマックに導入したんです
これはねアルフレッドっていう定番中の定番アプリでこれまで入れてなかったんですけれども
次に入れるかと思って入れたんですねそしたら僕が執筆に使っている
ユリシーズというエディターとニュースレターのね執筆に使っているユリシーズというエディターと相性が悪くて
18:08
それでまあなんか再インストールとかしているうちに1台を分陳にしちゃったわけなんです
でまあこれ普通に使っている分にはね相性問題というのはもうまず起こらないんですが
というのはそのアルフレッドもユリシーズももう超定番ソフトウェアなのでお互いねそこら辺はチェックし合ってたと思うので問題なかったはずなんですが
僕がたまたまあのキーボードの配列を普通のQWERTYというね
あのアルファベットでQWERTYって並んでますよねその配列普通なんですけど
普通あのQWERTY配列だと検証員になりやすくてドボラックというねちょっとマニアックなキーボードの配列にして使っているんですが
どうもそれが原因でアルフレッドとユリシーズが両立しなかったんですねその瞬間は
その瞬間はというのは1台分陳化しちゃった後にアルフレッドの設定で
ちゃんとドボラック配列でも困らないようなねオプションがあるということに気づいたんですが
時すでに遅しでMacを1台ダメにしちゃったんですよ
で結構その出筆環境とかあれやこれをねやり直したりとかしていて
そのMac1台失ったのもそうなんですがそれよりも失った時間の方が結構痛かったですね
予備のMacをまだ何も設定していない予備のMac1台あったので
これでね台数的な問題というのはカバーできる予定なんですが
そのね失った時間がちょっと痛くて何とかねリカバーしていかないとというところです
ただいいこともあってそのおかげで過去のニュースレター記事これね
Ulyssesとエディターの中に全部入ってたんですけれども
全部ねエクスポートして一個一個ファイルにしてファイル名もつけてバージョン管理もして
ということでね将来使い回しとかがねだいぶやりやすくなったのかなと思っています
これねやるかどうかわからないんですが
例えば電子書籍とかにまとめるとか
webで公開しているからもうわざわざ電子書籍で読まないかもしれないんですが
自分的にはね書籍としてまとめたいなという気持ちもあるので
いつかはねファイルに書き出してまとめたいなと思っていたので
いい機会になりました強制的にねファイルを整理するといういい機会にはなりました
ただねまだあのかつてはUlyssesをずっと使ってた頃は
21:05
iPad版のUlyssesで編集を続けたりとか
執筆を続けたりとかMacに戻ってまた執筆をしたりとか
MacとiPadと時にはiPhoneで編集もしたりとかしていたので
そういったねモバイルデバイスでの執筆編集というのをしてたんですが
今これあの普通のテキストファイル正確に言うとマークダウン形式というテキストファイルなんですけれども
これをうまく扱うiPadアプリiPhoneアプリがねまだ見つけられてなくて
色々試行錯誤はしているんですアプリを購入したりとかもしているんですけれども
まだ決定打がなくてしばらくはね執筆にはどうしてもMacが必要な状況になっているので
どうしようかなと思っていますMacBookをね持ち歩く気はもう起こらないんですね
もう歳なのであまりね重いパソコンを持ち歩くのが辛くてできればねiPadで完結させたいので
iPadでいい編集方法ないかなと思って探しています
もしねあの皆さんが何かこうiPadでものを書いて
iPadとMacと両方使ってものを書くっていう時には
もう全然Ulyssesとかそれから純正のねAppleのNotesとかでも問題はないと思うんですが
ちょっとねバージョン管理とかねマニアックなことしようとするからねめんどくさくなるんですよね
そこ諦めちゃうのが一番いいのかなぁ
ちょっともうちょっと考えます
なんか本論からどんどん離れちゃったので話をね残り時間わずかですがちょっと戻します
今回ご紹介したような心理学という学問なんですがまだ自然科学そして工学との間には大きな溝が残っています
自然科学では普遍性工学では再現性再利用性ということをねいつも念頭に置くわけなんですが
心理学というのはまだねこういう実験をしたら必ずこうなるという事例がなかなか集めにくくて
自然科学との距離というのがねまだまだあるんですね
でも少しずつ数学的な道具もそれから計測する道具というものも進歩しているのできっとね
自然科学に近いアプローチというのが今後できていくんじゃないかなと思っています
そんなこともsteamニュースの中でご紹介していきたいと思います
今回も聞いてくださってありがとうございましたまた次回お会いしましょう
いちでした
24:01
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ご視聴ありがとうございました
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