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[音楽]
市ですこんばんはこのポッドキャストは僕が毎週メールでお送りしているニュースレター
steam ニュースの音声版です steam ニュースでは
毎週ですね 科学工学技術アート数学に関する話題をお届けしています
今週はですねタイトルが ストラディバリウスの音色を求めてということでストラディバリウスというのはまああの
バイオリンの名機なんですけれどもこの音色を求めた 科学者たち数学者たち
それから技術者たちアーティストたちの話をねさせていただこうと思っています 今週もどうか最後までお楽しみいただければと思います
実はですね先週 予定通りだったんですけれどもあのニュースレターとこのポッドキャストお休みを頂戴しまして
1週間空きましたで8お休みいただくのはもともと予定していたんですが偶然ですね その休みの間に
8ワクチン接種が入りましてモデルなの2回目だったんですけれども 噂通りあの副反応が強く出まして40度近い
発熱がありましてまぁこのことはねまた別のポッドキャストでお話をさせていただいて いるんですけれども
3日ぐらいあの何もできませんでした たまたまの予定通りお休みいただいてたんですけれども
あの 緊急のお休みをいただくところでしたでそのお休みいただいていた間に何をしてたかという
と あの
ですね ちょっと宿題にしていたシャーロックホームズ全集これ新薬が出ているんですね
21世紀入ってから新薬が出ていましてそれの全60話をですね一気読みしようと思ってシャーロックホームズ全集
8 前9巻かな前9巻まあ短編長編混ざってますからそれで60話
一気読みをしましたでそれから8校シャーロックホームズの公式続編となるもの あの
いろんな作家さんがね勝手に続編とかパロディ作品と書いているんですけども 公式続編というのは2編ありましてそのうちの最初が絹の家という本でその次が
モリアーティという本があるんですけどもこの2冊も一気読みしまして今ねホームズロスに 陥っていますこの後
パスティッシュ作品というパロディも含めてですね他の作家さんがホームズ愛を込めて作った 書いた作品へ行くのか
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まあライバル作品もねいっぱいありますからね あの
そっちへ行くのかちょっと悩んでいるところですまあパスティッシュ といえばあの有名なあのある生ぬるパンなんかも
ホームズの名前がねちょっと変えてフランス語版はあの シャーロックホームズじゃなくて
アーロックショームズという名前でね l ロックショルメと呼ぶんですかねちょっとアメリカ版とかは またちょっと違う名前になって出ているらしいんですけれども
ちょっと名前を変えて 出てくるというねこれも一種のパスティッシュなんでしょうね
あの あってそれも読みたいなと思っていて
いろいろね宿題が帰って増えちゃったんですけどもまた次お休みいただいた時に 読みしようかなとか思っています
でシャーロックホームズを読んでいてまああの 一応ワトスン博士が書いたことになっているんですけども
何気づいたかというとですねあの1巻目1冊目 とかはワトスン博士の語り方が下手くそなんですよね
でだんだん上手になっていくんですワトスン博士の書きっぷりが で僕もこうやってニュースレター書かせていただいてポッドキャストもさせていただいてるんです
けども まあ徐々に上手になっていけばいいのかなと思ってそれがちょっと救われたという話
でしたまあ僕の話ね つたない話ずつ続けてるんですけども
どうでしょうかクオリティ上がっていくといいなぁと思っています さて今週なんですけれども音の色の話をしてみたいと思います
ミュージシャンによっては音に色が見えるそうなんですねこれ音階ではなくて 音階というのは例えばドレミですよねでどうなら赤とかレイなら黄色とかじゃなくて
そういう話ではなくて
例えばバイオリンの音なら水色とかですね楽器ごとに色が見える方がいらっしゃるそう なんですね
もちろんその音階の方に対して色が見えるミュージシャンが結構いらっしゃるんです けどもまぁ今回の話は楽器ごとの色のお話なんですね
僕はミュージシャンではないんですけれども親友のミュージシャンがいまして彼のために マニピュレーターという仕事をしていたことがあるんです
電子楽器をプログラムして希望する音を出すという仕事なんですね 時々そのミュージシャンの彼がこの音をもう少し茶色くしてというふうに色で指示するので
僕も茶色ってこんな感じとか言ってですね 彼の音と色の関係対応関係というのを覚えていたことがあります
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こういう楽器による音の違いのことを音の色と書いて音色と言うんですね 一般的に音の色と書くと音色っていうふうに読むんですけれども
ミュージシャンの方は音色という呼び方を好みます この音色の正体っていうのもはっきりしています
音は空気を伝わる波のことで音色っていうのはこの波の形のことなんですね 波には様々な形があるように音色にも様々なものがあります
オーケストラで使われる弦楽器、木管楽器、琴管楽器、打楽器、ピアノ、オルガン それぞれ異なった波の形を持っています
音には音色の他に高さと大きさもあります この3つを合わせて音の3要素と呼ぶんですが
音の高さは波の長さ、音の大きさは波の高さによってそれぞれ決まります ニュースレターの方にこの3つを表した図を入れていますので
よかったらニュースレターの方もメールの方ですね メールアドレスとご登録いただければ読めますので見ていただければと思います
このようにですね音は空気を伝わる波なんですけれども 空気の中伝わっていく音というのは途中で減衰していくんですね
無限には飛んでいかないわけです 大声で叫んでどのくらい届くのかというと
体感的には数百メートルかなというのが皆さんの実感だと思います 僕もそんなもんだろうと思います
web ページで実験している方がいらっしゃって 1000メートルですね1キロまで届くこともあるようなんですけども
まあそれでもじゃあ2000メートル届くかというとまあ無理だと思うので まあ
声で届く範囲というのは限られているということになります この問題解決したのはもちろん電話ですね
1876年電話の特許を出願したアメリカのグラハムベル という方電話の発明者として知られている方
電話の一部として電気信号音に変えるスピーカーの特許も同時に申請しています この瞬間から
電気で音色を作る道が開けたと言えます この当時
電気を使って複雑な波形を作ることはできなかったんですがマイクロフォンを使って 人の声を電気信号に変えたものを再び音に戻す用途に使っていました
原理的にはですねこの時にますの電気信号の方を作り出すことで 楽器にする電子楽器を作ると可能性が生まれたわけですね
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ところでなんですが電話の特許を出願したのは先ほど申し上げたとおりグラハムベル なんですけれども
公式な電話の発明者というのは別の方なんですね これ2002年のことなんですけれども
アメリカ合衆国議会が電話の発明者をイタリア人のアントニオメウィッチであると認めました
メウィッチは事実上電話を発明したにもかかわらず経済的な事情で特許を維持できなかったようなんですね
またベルの発明した電話なんですけどもマイクロフォンの性能が不十分だったようで こちらはですね
アメリカの発明家トーマスエジソンが開発した改良型のマイクロフォンというのが普及しています これは結構最近まで20世紀終わりぐらいまで
使われた形式です 19世紀も末になってくるとどういうか20世紀入ってからなのかもしれないんですけども
誰か一人の発明というよりは複数の発明家による合作といった感じになってくるのかもしれないです
シャーロックホームズも19世紀末の人物なんですけれどももちろん架空の人物なんですけれども
初期の通信手段というのは電報なんですねよく 米海外221b にこう電報が届いたっていうのワトスン博士が書いていらっしゃるんですけども
あのホームズの後期作品になってくると 電話が出てくるんですね
まあワトスン博士に電話してもらってるんですけどホームズ自身はあの電話してないんです けどもワトスン博士がこう電話でやりとりとかをね
しているのでこの時代電話が生まれたんだっていうのがわかるような内容になっています
さらに話はそれるんですけれども日本電信電話 NTT ですよね
この NTT の TT って電信電話なのでテレグラムテレフォンなんですよ
ところが NTT がお手本にしたアメリカの AT&T という会社ですね
これアメリカ電話&電信会社なんです アメリカテレフォン&テレグラムなんですよ
電話が先か電信が先かってこれ日米で違うんですね これ何でなのかよくわかりません
あのひょっとしたら言語文化的な違いがあるのかもしれないです 新しい発明を前に持ってくるっていう違いがあるのかもしれないですが
よくはわかりません
電気の波形を自由に操ることができれば好きな音色を作り出すことができると考えて
そのような装置を作った電子工学者がいます アメリカのロバート・モーグ博士で彼の作った装置はモーグシンセサイザーと言います
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モーグシンセサイザーは1964年に初めて公開されました
日本では特に1980年代ですかね モーグシンセサイザーのことをモーグ博士の名前のMOOGと書くので
ムーグという風に発音してたんですね だからモーグシンセサイザーのことをムーグシンセサイザーと呼んでたんですよ
現在でもそのムーグと発音されるミュージシャンは結構いらっしゃいます しかしロバート・モーグは自分の名前をムーグと発音されることを嫌っていたので
このポッドキャストの中でもモーグで統一したいと思います ちょっとややこしいんですけどもロバート・モーグ博士にはいとこがいらっしゃって
ビル・モーグさんという方なんですけども この方日本でも商売をされていて別の電子機器の商売をされていて
日本ではムーグの名前で商売されているんですね なのでややこしいですけどもムーグの方は
いとこの方のビル・モーグさんですね シンセサイザー開発したロバート・モーグ博士の方はあるいはシンセサイザーのモデル名の方は
モーグで統一したいと思います
モーグ博士よりも7年前にすでにシンセサイザー開発されていたんですが 製品として開発されたシンセサイザーはモーグのものが初めてとなります
モーグシンセサイザーは非常に大きくてですね タンスのように大きかったので日本のミュージシャンを実際タンスと呼んでいたようです
鍵盤がついているんですけども和音を鳴らすこともできませんでした それでもリアルタイムに音程ドレミファソラシドを決められる
VCOという装置 それからリアルタイムに音量を決められる装置VCAという装置
音量を決めるというのはキーボードを叩いた時に最初にガツンと音が出て その後徐々に減衰していくといったようなコントロールができるということですね
これをできるVCAという装置 そしてリアルタイムに音色を決められるVCFという画期的な装置を搭載していました
ミュージシャンがライブ中にシンセのつまみを動かして音を変えていくシーンを見たことがあるかもしれないんですけども
そのミュージシャンがいじっているのはVCFあるいはそれの現代版のつまみということになります
従来の楽器は音程と音量はどの鍵盤を押すかとか音量はどのくらい強く叩くとか制御ができても
音色までは制御できなかったのでこれは画期的なことだったんですね
もちろんそのピアノの鍵盤を弱く叩いた時と強く叩いた時で音色は異なるんですけれども
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それでもピアノの音はピアノの音じゃないですか 一方のMOOGシンセサイザーは演奏中にフルートっぽい音にしたりバイオリンっぽい音にしたりとか
それでも演奏前はもちろんのこと演奏中も音を変えられたんですね
MOOGの開発したシンセサイザーというのはもうすぐに伝説になりました
MOOGの最初のモデルですね1970年代前半に作られたモデルは現在でもですね日本のコルグが受注生産を行っているそうです
ここまで聞くとじゃあMOOGってどんな音がしたのっていう風にね 関心が出てきたかもしれません
ここでミュージックブレイクを兼ねてMOOGシンセサイザーを使った音楽を聞いていただきたいと思います
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いかにもMOOGという音だったんですけれどもこちらはミュージックベッドという音楽配信サービスからライセンスを受けて
ポッドキャストの方に掲載させていただきました
タイトルがですね「ブリゲーダーテーマ」というタイトルでMOOGバージョンなんですね
もともと別の楽器を使っていた音楽なんですけれどもそれをMOOGシンセサイザーでアレンジしたバージョンということになります
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このMOOGシンセサイザーの音に取り憑かれた音楽家がいます
シンセサイザー音楽で世界的に有名になる富田勲です
彼は1969年MOOGシンセサイザーが使われたアルバム「ウェンディ・カーロス」のスイッチトーンバッハ
この時はですねウォルター・カーロス名義で発表されていたんですけども
現在はウェンディ・カーロスという名前で活動されている方のミュージシャンのスイッチトーンバッハという1968年のアルバムを聴いて
富田自身も購入することを決めます
彼は1971年にMOOGシンセサイザーを日本へ個人輸入しました
輸入当初は税関がですねタンスみたいな装置を見てこれ楽器だとは信じずに長い間留め置かれたそうなんですね
僕自身も税関留め置きというのは何度も食らってますので気持ちわかるんですけども
いつ出てくるのかわからないというのがね辛いんですよね
オリジナルのスイッチトーンバッハってyoutubeでも探してみたんですけれども
ちょっとアップされてなくてただそのウェンディ・カーロスのインタビューなんかは
BBCによるインタビューなんかはyoutubeに出ていまして
彼女の演奏なんかも見られるのでまた探してもらえるといいんじゃないかなと思います
さらにですねyoutubeで検索していただくとニューヨークフィルハーモニックオーケストラが
指揮者がねレナード・バンスタインなんですけども
このモーグシンセサイザーをゴロゴロゴロと舞台袖から運んできて
バッハをね演奏させるっていうね動画もありました
こちらもニュースレターの方にyoutubeのリンクを貼っているので
楽しんでいただければと思いますちょっと笑っちゃう動画です
この舞台袖はですねその後シンセサイザー音楽の制作に打ち込んで
1974年月の光というアルバムを完成させます
ところがですねこの月の光に日本のレコード会社が興味を示さず
アメリカのRCAレコードからアメリカ国内向けに発売されました
これが大ヒットとなって日本に逆輸入されたんですね
その後1975年には展覧会の絵
1976年にはホルストの惑星というクラシック音楽を
モーグシンセサイザーでアレンジして非常に有名になりました
Apple Musicで検索したところですねとっても音がいい
ロックスレス音源でも聞けるようでしたので
Apple Music感銘されている方はぜひ検索してみてください
僕も改めて聞いてみたんですけどやっぱりいいですね
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富田勲いいですね
富田勲は膨大な数の楽曲アルバムを制作しているんですけれども
このポッドキャストニュースレターでどうしても取り上げておきたアルバムが一枚あるんですね
1978年の宇宙幻想コスモスというアルバムなんですね
Apple MusicではオリジナルのタイトルCOSMOSのコスモスじゃなくて
多分ドイツ版なんですかね
KOSMOSという方が出ていました
注目したいのは実は楽曲ではなくて楽曲も素晴らしいんですけれども
これはだからオンライン配信ではちょっと見れないんですけれども
このアルバムに差し込まれた解説ライナーノーツの方なんですね
この解説を書かれたのがなんとロケット工学者の糸川秀夫博士なんですね
惑星探査機ハヤブサが着陸した小惑星糸川の名前にもなっている糸川博士です
日本の宇宙開発ロケット開発の父と呼ばれている方なんですね
もともと糸川が設計したハヤブサ一式戦闘機ですね
ハヤブサなどの戦闘機に憧れていたこと
それから糸川の方は戦後GHQによって航空工学の研究も破棄させられた時に
しばらく音響工学の研究をしていたことから
二人は出会って意気投合したようです
糸川はストラディバリウスの音を再現する方法を研究していたようなんですね
ストラディバリウスというのはバイオリンの名機
下手したら何億円って一本ね何億円って値段がつくような
売られてないですけどもね
そのぐらいの値段がするようなバイオリンなんですけども
その音を再現するという研究をしていたそうです
その後GHQからロケット工学の研究が解禁されたことを受けて
音響工学からは離れていきます
僕もですね大概空気読まない方だと思ってるんですけども
音楽レコードの解説ライナーノーツにですね
数式を書くっていうのはどうかと思うんですけども
糸川秀夫はやったんです
シグマ記号とかでF(X)とかねバンバン出てくるんですよ
レコードの解説に
彼はですねストラディバリウスの音が原理的には
シンセサイザーで合成できるということを
数式を使って説明したんですね
その数式を発明したのはフランスの数学者
ジョゼブ・フーリエ・ダンシャクです
糸川は1999年に亡くなるんですけれども
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トミタはですねこの惑星を2012年に
もう一回リミックスして
アルティメットエディションという風にして
リミックスしてるんですけども
このハヤブサが到達した糸川の板は
木星と土星の間に
木星という曲と土星という曲の間に
糸川とハヤブサという曲を新たに挿入しています
これはねアップルミュージックで聴けるので
よかったら聴いてみてください
なんかこう2人の友情をね感じますよね
トミタの作曲で意外と
これもトミタなのって知られてないのもあって
一つはそのNHK 今日の料理
これねマリンバで演奏されている曲なんですけども
これは本物のマリンバを使っていて
トミタ作曲だけしたそうなんですけども
その後トミタのスタジオでですね
マリンバの音を1音階ずつ
しかも多分強弱つけて
サンプリングしてキーボードで流せるように
してあったそうなんですね
道を極めるというのは途方もないことだなとね
思った次第です
そのロケット工学者糸川秀夫がですね
ストラディバリウスのバイオリンの音も
どんな音もシンセサイザーで合成できるという風に
言ったんですねライナーノートの中で
これはもちろん事実です
Mogが作ったシンセサイザーでは
そこまで能力はなかったんですけれども
後のデジタルシンセサイザーは非常にいい線行きました
というよりも音色は完璧に再現できるんですよ
バイオリンの音だろうと
どんな楽器の音だろうと
音は再現できるんですね
ただ演奏方法が違うので完全に一緒にはなりません
キーボード楽器と鍵盤楽器と
弦楽器であるとかだと
演奏方法が違うので
完全に同じ音にはなりません
任意の音色が電気的に合成できることを
数学的に初めて証明したのが
数学者フーリエだったんですね
フーリエは1768年3月21日にフランスで生まれています
フランス革命の発端となるバスティーユ襲撃が
1789年7月14日ですから
フーリエが21歳の時ということになります
なんとフーリエですね
偶然にもパリに来ていて
そこで革命に遭遇するんですね
1798年ナポレオンのエジプト遠征に
フーリエも同行します
フーリエは政治家としても能力があったようで
ナポレオンの役にもだいぶ立っています
レスリー・アドキンスとロイ・アドキンスの著書
エジプトの鍵 ヒエロ・グリフ解読への執着
という未翻訳の本があるんですけれども
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この本によるとですね
フーリエは当時11歳だった
ジャン・フランソワ・シャンポリオンに
エジプトで発見されたばかりのロゼッタ・ストーンを見せたそうですね
これ真偽のほどはわからないんですけれども
そしてシャンポリオンはロゼッタ・ストーンに書かれた
未知の言葉を解読すると誓ったそうなんですね
当時11歳
その後シャンポリオンは20年かけて
ロゼッタ・ストーンに書かれた古代エジプトの
小型文字 ヒエロ・グリフを解読しています
フランスに戻ったフーリエは県知事をしながら
熱伝導に関する研究を行います
熱伝導というのは微分方程式という一種の方程式で
表すことができるんですが
この方程式は複雑すぎて
当時は解くことができませんでした
フーリエは複雑な微分方程式を
単純な微分方程式の和に分解できることを
発見したんですね
この発見は任意の波
つまり任意の波形
音色ですね
これを単純な正弦波という
波の重ね合わせで再現できるという風に理解できます
正弦波というのは波の中では一番簡単な形で
音にするとポーンという音に聞こえるんですね
なんか澄んだフルートの音なんかそれに近いかなと思います
リコーダーの音とかも近いかもしれないですね
このポーンという音を
2倍したもの3倍したものというのを重ねていくと
ノコギリ波というウィーンという音に変わっていくんですね
MORGUE SYNTHESIZERのVCFのつまみをひねると
音がこのノコギリ波から正弦波にへと
連続的に変化をしていきます
MORGUE博士はこのノコギリ波と正弦波の間に
無限の音色が合成できるという風に睨んで
装置を開発していたわけなんですけれども
ただアナログ楽器なんですね
コンピューターが入っていないアナログ楽器なので
例えば気温が変わったりだとか
他の装置を動かしていくと
電源電圧が下がったりすると音がずれちゃったりするんですよ
人間的なところがあって
それがミュージシャンに愛された理由なんだと思います
伊藤川博士がこの富田勲の
コスモス・宇宙幻想に書いた解説にも
フーリエの発見した原理に基づいて
どんな音でも正弦波の重ね合わせで再現できるという風に書かれています
しかしMORGUE SYNTHESIZERでピアノの音色が出せるかというと
出せないんですね
それから金管楽器、ブラスの音色も苦手なんですね
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ストラディバリウスの音色にも微妙に近づけないんですね
実はこれ理由があってですね
2倍3倍4倍で足していくだけじゃなくて
1.1倍とか1.2倍とかいった非整数字倍音といわれる
倍音という成分を元の音に足していかないと再現できなかったんですね
世界初のデジタルシンセサイザーとなったYAMAHAのDX-7は
そこら辺が非常に得意だったので
数々の名曲に使われました
日本人だと坂本隆一さんなんかもDX-7を非常に多用しています
ニュースレターの方で紹介させていただいた
DON DOSHIという演奏家のアルバムでBACH BUSTERSの曲をDX-7を中心に
MAUGも使われていたんですけども演奏したアルバムがあります
これ人工的に作られた音で無理くりDX-7を使った部分もあったと思うので
ちょっと苦手な音も使っているんですね
これyoutubeにもありますしapple musicにもありますし
ぜひね検索してみてください
DON DOSHIのBACH BUSTERSという曲です
ポートキャストでは残念ながら半径の関係でご紹介できないんですけれども
ぜひね聴いてみてください
コンピューターの計算能力が向上した現在では
さまざまな音色
BACH BUSTERSではちょっと苦手だったクワイヤーとコーラスですね
それからピアノの音なんかも非常にリアルに再現できるようになっています
ここらへんねコンピューターグラフィックスが現実の映像と区別しなくなってきたのと似たように
電子楽器による音が現実の音と区別がしなくなってきたのと似ているかなと思います
というわけで今週も最後まで聞いていただいてありがとうございました
今後ともsteam newsをそれからポートキャストの方も聞いていただければと思います
他にポートキャストをですねいくつかさせていただいています
あのアップルのポートキャストアプリで聞いていただいている方は
チャンネルというところsteam+っていうリンクが出てます
押していただくと僕の他のポートキャストも出てまいります
よろしかったらそちらも聞いていただければと思います
今日は聞いてくださってありがとうございました
また次回お会いしましょう
いちでした
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