00:00
[音楽]
市ですおはようございますこのポッドキャストは僕が毎週お送りしているニュースレター
スティームニュースの音声版です スティームニュースでは科学技術工学アート数学に関する話題をお届けしています
スティームニュースはスティームボート乗り組みのご協力でお届けしています
[音楽]
[音楽]
[音楽]
[音楽]
改めまして市ですこのエピソードではスティームニュース第105号から科学者をリレーした時間のバートンというタイトルでお送りします
今週も25分間お付き合いください
イタリアでは真の天才は下の名前だけで呼ぶそうです レオナルドダビンジ
ミケランジェロブナオローティ ラファエロサンティ
ダンテアリギエリ そしてガリレオガリレイ
この習慣に従って僕たちもガリレオガリレイを ガリレオと呼び捨てすることにします
ガリレオがピサに生まれたのはユリウス歴の1564年2月15日です ユリウス歴は1582年10月4日まで用いられその翌日が
グレゴレオ歴1582年10月15日となりましたから ガリレオは10日間だけ生き急いだことになります
ガリレオはピサ大学で医学を志しますが途中で飽きてしまったのかそれともひょっと したら学費が尽きてしまったのか4年で中退します
しかしその後数学や現代の言葉でいう物理学を独自に研究し 到学を表しました
彼は25歳で母校ピサ大学に 数学の教授として舞い戻っています
これはどうも3年契約だったようでその後28歳でパドバ大学の教授になり ここで数々の発見を成し遂げています
03:00
この間ですねガリレオの父であり音楽理論家作曲家演奏者であった ヴィンチェンソガリレイが亡くなっています
そのためにガリレオの弟ミケランジェロガリレイの面倒も彼は見ています ミケランジェロガリレイの方はお父さん
ヴィンチェンソの後を継いで音楽家になっています そんなガリレオですが
パドバ大学で落体の研究を行っています落体というのは落ちるからだと書いて落体ですね まあ物体がこう地球の中心に向かって落ちていくという現象です
ピサの斜頭から重い玉と軽い玉を同時に落としたというふうにも語られているのですが 実際には
斜面上重さの異なる球を転がして実験したと考えられています いずれにせよ重い玉も軽い玉も同時に地上に落ちるということを発見しています
これは当時知られていた アリストテレスの重い玉の方が早く地上に到達する早く落ちるという主張に反するものでした
また彼は振り子が揺れ幅に関わらず 揺れの時間が同じであることも発見しています
当時はストップウォッチがありませんでしたから自身の脈拍で測ったと言われています ここらへんは医学を志したガリレオならではの発想かもしれません
1609年ガリレオはオランダで望遠鏡が発明されたという噂を聞いて なんと自作してしまいます彼は優れたエンジニアでもあったわけですね
ガリレオはこの望遠鏡を使って とんでもないものを
発見します 彼が見たものこれはメールでお送りしているニュースレタースティームニュースの方では
画像付きでご紹介していますのでよかったら見ていただきたいと思うんですが 彼は望遠鏡を月に向けたんですね
月って神秘的ですよねましてガリレオが月を見た1609年17世紀初頭 当時は夜の街明かりも今に比べれば格段に暗かったわけです
電気ないですからね しかも赤みがかった温度の低い炎の色でしたから
白く輝く月は現代人にとっての月よりも なんかこう異世界の光という感じがあったんじゃないでしょうか
06:10
その神秘の月をガリレオは望遠鏡で見たんです そしてガリレオは発見したんです
月に 陸や海があるということ
もちろんガリレオの小さな望遠鏡では月に水があるのかどうかまではわかりませんでした しかし海のようなところが見えたんです
天文学者が今でも月の玄武岩でできた平原を 海
マーレと呼ぶのはこれが理由です マーレというとね例えば皆さん
ピザをちょっとねあのイケてるイケてるのかどうかわかんないけども イタリア料理店に行くとピザの名前にイタリア語とか使っていて
海の幸なんていうピザをフルティディマーレって書いてあったりとかしませんかね このマーレ海なんですね
今でも静かの海とか名前にね海というのが残っているのはこのガリレオが海を見 たというのが理由です
ただしこのラテン語でマーレと名前をつけたのはガリレオの友人であったもう親友と呼んでもいい と思います
ケプラーの命名です
で話を戻すと月に陸や海があるということは 月は地球と同じ天体ということになりますこれ人類が初めて
気づいたことなんです 地球が宇宙で唯一の地面ではないということ月にも地面があって海がある
ということ これ現代に例えて言えばそうですね
地球以外に 水と大気のある惑星が太陽系以外にあったということを発見したようなインパクト
があったんでしょうね 1610年ガリレオは望遠鏡でも木星を観察します
そして木星を中心に回る4つの月を発見します この木星の月はガリレオ衛星と呼びます
人類は初めて地球以外を中心に回る天体を発見したんです このガリレオ衛星
あの望遠鏡でね木星を見るとまあタイミングによるんですが綺麗に見ることができます 僕は長崎県の後藤列島の鬼岳天文台というところでね
大変空の綺麗な天文台でこのガリレオ衛星を 観測したことがあるんですがもう本当にね美しい
09:07
衛星です 木星自身もねとても綺麗な
惑星で僕は大好きなんですが その周りを回る衛星もとても綺麗です
コペルニクス そしてケプラが唱えていた地動説を信じかけていたガリレオは
ここに至って確信します太陽が地球の周りを回っているのではなく 地球が太陽の周りを回っているのだとなぜなら
ガリレオ衛星は地球ではなく木星の周りを回っているから つまり地球は宇宙の中心である必要がないということを気づいたんですね
1613年ガリレオは望遠鏡で太陽を観察しました これは絶対にやってはいけないことなのですが当時は目を痛める危険性が
知られていなかったんですというよりもガリレオの他に誰も望遠鏡を持っていなかったので 太陽を見てはいけないということをガリレオは当然知らなかったわけですねこれは
ガリレオの無知を責めるわけにはいきません彼が人類で初めて 望遠鏡で太陽を観察したんですから
ともかくガリレオは太陽を拡大してみました そして太陽には黒点というシミがあることを発見したんです
黒点っていうとまあなんか一つシミがある印象を受けるかもしれませんが僕自身 中学生の頃毎日太陽の黒点を観測していました
黒点というのは何点かあるんですね 完全無欠であるはずの太陽全宇宙の中心とあるべき太陽に
シミがあるとはどういうことなんでしょうか 太陽もまた我々の住む地球や月木星と同じように
不完全な存在完全無欠ではない存在 同格の
天体だったんです
1632年ガリレオは彼の発見を天文対話という本にまとめます なぜ報告書なのに対話
ダイアローグだと思いますか まずガリレオはこの本天文対話をイタリア語で書いたんですね
当時は学術書といえばラテン語と決まっていたんです 同時代のコペルニクスもラテン語で書いていますし
12:02
1687年のニュートンもラテン語で書いています しかしガリレオは誰でも読めるようにとイタリア語で書いたんです
そういえば日本でも江戸時代は公文書はソウロオブンというね 漢文のような書き方をしていたわけなんですがガリレオは誰でも読めるようにというので
庶民の言葉イタリア語で書いたわけですね しかもガリレオは天文対話を本当の対話にしたんです
登場するのは架空の哲学者サルビアーティと 架空の一般人シンプリチオ
そして間を取り持つサグレドというね3人だったんです シンプリチオはイタリア語の
センプリチェつまり素朴を人物名にしたものなのですね 日本語に例えると
バカボンでしょうかね シンプリチオつまりバカボンはカタクナに当時知られていた古い説を支持します
例えばアリストテレスの説であるとか 当時教会が支持していた説ですね
しかしたびたびこのサルビアーティに論破されてしまうんです
天文対話を書いたガリレオは 世界初の科学ジャーナリスト科学コミュニケーターかもしれません
最先端の科学を世界で初めて母国語でわかりやすく一般向けに書いたのですから しかしガリレオは同年ローマ教皇朝から出頭を命じられます
1633年ローマ公共朝からガリレオは有罪の判決を受けてしまいます 理由は諸説ありますがローマ教皇の側近が
このシンプリチオつまりはバカボンとはローマ教皇のことでありますと吹き込んだからとも言われています
ガリレオは以降フィレンツェ郊外アルチェトリの別荘に難勤されます フィレンツェの自宅に帰ることは許されなかったそうです
しかもですね太陽を直接見たことがたったって1937年に片目を失明 翌年にはもう片方の目も視力を失います
それでも探究心は衰えず最晩年には 振子時計を発明していますこの時自身では図面を引くことができなかったので
15:00
弟のミケランジェロガリレイそして弟子によって図面が描かれました ガリレオの振子の観察から50年前後が経過していました
そして1642年ガリレオはアルチェトリで亡くなります 遺産者として有罪判決を受けたガリレオの葬儀は許可されず
正式な葬儀は1737年3月12日まで持ち越されました ガリレオの死後95年が経っていました
1965年にローマ教皇パウロ6世がガリレオの裁判の見直しを始め 1992年ローマ教皇ヨハネパウロ2世が
裁判の誤りを認めてガリレオに謝罪しました ガリレオの死後350年の出来事です
ガリレオは後の人類にかけがえのないものを送ってくれました それは
科学という方法です 彼はこの宇宙が数学という言葉で書かれていることを信じました
しかしガリレオはアリストテレスのように 数学ポエムには留まりませんでした
ガリレオは宇宙を観察して初めて何が書かれているかを知ることができると訴え たんです
彼自身の人生をかけて
ガリレオはフリコの触れ時間がいつも同じ時間になることを発見しています ピサの教会のシャンデリアを見て発見したとする説もありますがこれは確かではありません
先ほどお話しした通り当時ストップウォッチがなかったので ガリレオ自身の脈拍で時間を測りました
ストップウォッチがなかった時代物体の運動を扱う学問というのは気科学の一種だったんですね つまり作図の問題だったんですね
時間が測れないのですから正確に測ることができたのは距離だけなのですから仕方が ないと言えば仕方がないんです
ガリレオはフリコの往復を数えるとストップウォッチになることを発見し それ以降物体の運動を時間の問題と捉えるようになりました
大雑把に計算すると1メートルのフリコ このフリコの重さとかフリコをどれだけ持ち上げるかとかは関係がありません
紐の長さが1メートルのフリコこれを揺らした時に この例えば右から左に揺らしたとすると右端から左まで
18:08
触れる時間が1秒です 1メートルのフリコを揺らすと1回1秒ですまあ往復すれば2秒ですね
1メートルで1秒これ偶然ではありませんメートル方の方が合わせてるんです フリコのこの紐の長さが1メートルだとを振った時に1秒になるようにメートルを考えて
いるんです ガリレオの発見からおよそ
200年がこの時に経っていました この発見めちゃくちゃ大事でというのは重さを正確に測らなくてもあるいはフリコをどこまで
持ち上げたかという角度を正確に測らなくても 紐の長さだけ正確に測っておけば時間が正確に測れるんです
逆に時間を例えば1日の長さ24時間というのを正確に測ることができればこれは 水時計だとか砂時計だとか当時の技術で測ることができるわけですね
それを24分割してさらにその1時間を60分割して1分を作って60分割して1秒を作ったら 1秒というのは正確にわかる
ただそれを繰り返し図ることがそれまでできなかったんですがそれに合わせて 1回の周期が往復で2秒になるような片道1秒になるようなフリコを作れ
ばそのフリコの長さを割り出せば世界中どこに持っていっても正確なストップウォッチを 作ることができるということですこれ厳密に言うと
地球の重力加速度というのは場所によって異なるので正確な長さあるいは正確な1秒 ということは言えないのですがまあこれでも十分な
ストップウォッチにはなったわけですね
ガリレオが空間に加えて時間というものを 彼が創始した科学というものの中に埋め込んだわけです
アイザックニュートンはそれぞれを絶対空間絶対時間と呼びました 空間と時間は独立に過去から未来まで不変に存在すると仮定したんです
ところが20世紀初頭に電磁気学が急速に発展すると ニュートンの絶対空間絶対時間のどちらかを修正する必要が出てきました
詳しくはエピソード83世界を永遠に変えた恋を聞いていただきたいのですが20世紀初頭に電磁気学急速に発展するんですね
そして1905年 スイス特許庁産休技術専門職員
21:07
アルベルトアインシュタインが 絶対空間絶対時間のどちらかを修正するのではなく
最初から時空間という考え方を持てば万事解決することを主張します 時間の発見から
300年と少しが経っていました この話は結構マニアックな内容になるのでメールでお送りしているニュースレター
スティームニュースの第100号別冊でお届けしたいと思います 別冊はもともと有料読者様向けにお送りしているのですが
第100号別冊は全ての読者様に公開する予定ですので ぜひメールアドレスをご登録いただいてお呼びいただければなぁと願っております
最後にアルベルトが宇宙について語ったことを引用しておきます 宇宙について最も理解しがたいことは
それが理解可能だということです 本当に不思議ですよね
そしてガイレオは 宇宙が誰にでも理解可能だということを示すために
彼自身の魂を捧げたんだと 僕には思えます
100回目のsteam.fmを聞いてくださって 本当に本当にありがとうございます
感想をくださった方 そしてこのポッドキャストからニュースレターに気づいてご登録いただいた方
改めて感謝申し上げます このsteam.fmそしてニュースレターsteamnewsは
steamvoteの利組員 steamnewsの有料読者様のご寄付によって
運営しています 本当に本当にありがとうございます
ていうかねまあめっちゃこうカッコつけて言わしてもてましたけども ほんま君ら愛してるで
ほんまありがとうやで 聞いてくれてほんまありがとう
メールでお送りしているニュースレターでは今週の書籍ということで宇宙兄弟をお送りしています こちらもね見ていただければと思います
では素敵な週末をお過ごしください steam.fmの一でしたではまた来週
24:02
me
♪~
♪~
♪~
♪~
♪~
♪~
♪~
♪~
♪~
♪~
(♪ Let's go life)
(失礼します。)