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  2. #31 デューデリジェンス(DD)と..
2024-09-04 19:24

#31 デューデリジェンス(DD)とは?

▼概要

M&Aにおける重要なプロセス「デューデリジェンス(DD)」。DDの種類や重要項目、その中でも特に財務DDの概要や正常収益力の算出方法など、M&Aを考えるスタートアップ経営者や投資家にとって必須の知識を分かりやすく解説します。


▼トピック ・デューデリジェンス(DD)とは何か?その目的と種類 ・財務DDの2つの主要な目的:純資産の確定と正常収益力の算出 ・財務DDにおける資産・負債の調整プロセス ・正常収益力の算出方法と考慮すべき要素 ・DDが及ぼすM&A交渉への影響


▼『スタートアップ税務AtoZ』番組概要

税理士・公認会計士であり、『NFTの会計税務』著者であるスタートアップ会計の畠山謙人が、会計業務の基礎知識から、業界特化の税務対応まで幅広いノウハウを発信する番組です。シード・アーリーのスタートアップ経営者へ正しい知識を届けることで、Exitに向けた正しいファイナンスの土台づくりを支援します。


▼スタートアップ税務AtoZへのお便り(ご感想やトークテーマのリクエストなどお待ちしております!)

https://forms.gle/tsJdnqJTcZcUYFUe8


▼制作

・出演者:⁠⁠⁠⁠⁠畠山謙人⁠⁠⁠⁠⁠(税理士・公認会計士) @kandmybike

・MC、企画制作:⁠⁠⁠⁠⁠稲荷田和也⁠⁠⁠⁠⁠(StartPods) @oinariiisan

・編集/サポート:⁠⁠⁠⁠⁠KON⁠⁠⁠⁠⁠(knock'x Media) @konteer10

サマリー

このエピソードでは、デューデリジェンス(DD)の重要性とそのプロセスが議論されています。特に、M&AにおけるDDの役割や財務調査の具体的な内容に焦点を当てており、スタートアップと投資家の関係性を深く探求しています。デューデリジェンス(DD)は、スタートアップの財務状況を把握するための重要なプロセスであり、買い手は正確な情報を持つことが必要です。特に、財務DDでは資産や負債の調査を通じて、スタートアップの実態を明らかにすることが求められています。

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スタートアップ税務AtoZ、スタートアップフレンドリーな税理士、公認会計士の畠山さんへ、
税務会計に関する素朴な疑問、企業家目線で今気になる話題を投げかけることで、企業前後のファイナンスの土台作りを支援する番組です。
MCは、スタートポッツ稲荷田が務めます。畠山さん、よろしくお願いします。
会計士税理士の畠山です。よろしくお願いします。
今回から前回のテーマも少しずつ触れたいなと思っておりまして、
そうですね。
我々も意外と収録してるのに忘れてくるっていうのがありまして、
きっとリスナーさんもそんなことがあられるんじゃないかなと思って、少しだけ触れたいなと思っております。
はい、お願いします。
前回の収録がPファンドについてでした。プライベートエクイティファンドですね。話されてみていかがでしたか?
そうですね。前回Pファンドは質問を受けることもあまりなかったんですけれども、改めて調べてみまして、
Pファンドはどうやって稼ぐビジネスモデルかということですね。
バリューアップして売却していくというようなことをしているファンドで、
どちらかというと特にスタートアップで関わるような意味では、レイターで出てくる方々ということですね。
SEEDのVCたちよりもかなり大きい額をエクイティ出資をして、
さらに大きい額のエクジットを目指すみたいな動きをしているということを、
自分も調べることができて面白かったなというふうに思います。
自分自身もやっぱVCに注目をしすぎてしまっていて、
それがPと比べるとどうなるんだろうという視点が見た思考ができたので、
非常に良かったなというふうに思っております。ありがとうございます。
デューデリジェンスの基本
では本日は竹山さん、デューデリジェンス言えました。良かったです。
デューデリジェンス。よくDDとかデューデリとかも言われますけれども、
これについて教えていただきたいなというふうに思っております。
今日はM&Aシリーズですね。
そうですね。ちょうどM&Aの話もポツポツ出てきますし、
今後も拡大していくというところがありますし。
デューデリジェンスは自分の理解でいきますと、投資実行の際に投資家さんと
スタートアップの経営者さんだったりCFOだったりという方のコミュニケーションで
検討プロセスの一環だというふうには理解をしております。
よく聞くなってDDとかデューデリとか。
自分自身まだ資金調達したことはないですし、
あとは実際にしたことはあるけれども、投資家サイドがどんなことを考えているのか、
その試行プロセスだったりというのは分かっていない方は、
そこそこいるんじゃないかなと思ってまして、
この辺りを今日は扱いたいなと思っております。
分かりました。ちなみにお稲荷さんはこのデューデリについての言い方、
DDかデューデリってどっちが良いですか?
ちなみに会計士会話だとDDって言ってる感じがあるんですよね、どっちかっていうと。
どうですか、周りは。
半々かな、デューデリかDDか。
両方ありますかね、スタートアップでは。
DDで今日は行ってみましょうか。
行きましょうか。そうですね、DD。
ちなみにこれはデューデリジェンスでGoogle翻訳で聞いてみたら、
適当な注意って出てきて何の意味やねんみたいなのは、
ちょうど打ち合わせでお稲荷さんとも言ってたんですけれども。
適当か適切なみたいな注意みたいなことかなって思います。
M&Aする時のプロセスの順番なんですけれども、
まずは売りたいという人と買いたいという人が出会うってところですね。
これの業務をFAって言ったりとか、M&A仲介って言ったりとか、
マッチングを手伝うような業務があったりします。
ある程度僕たち合いそうだねっていう風な話に行くと、
基本合意を結んで次は調査しましょうっていうところがDDですね。
その後調査した結果を用いながら次回収録しようと思ってるんですけど、
株価算定、バリューエーションっていう風に流れていきます。
DDは何の調査をするかって言うんですけれども、
財務調査のプロセス
会計士が言う時のDDは財務の調査になります。
今回は財務調査に絞って話そうと思ってるんですけれども、
他には税務をテーマにした調査であれば税務DDっていうのもありますし、
あとはビジネスモデルとかそのビジネスから、
稼ぐ力を調査するんであればビジネスDDっていうような、
ちょっと専攻とかコンサルチックの人たちが見たりとかするところがあるし、
ホームを調べる場合はホームDDとか、
ローム周りであれば人事とかロームDDって言ったりだとか、
いろんな調査があります。
そうなんですね。じゃあデューデリーDDっていうのは別に、
この投資家とスタートアップの中のデューデリーだけじゃなくて、
結構一般的な用語なんですね。
M&Aでその買い手と売り手が現れないとDDって話は出てこないんですけれども、
そのテーマの中でジャンルが操作されるって話ですね。
そして対象は売ろうとしている会社にまつわる様々な調査で、
これで幅広くやりだすと財務、税務、ローム、ホーム、ビジネス、
いろいろ出てくるんだけれども、どこまで調査するかみたいな、
予算とかですね、スコープによるっていうところですね。
なるほど。
で、財務DDでやることはですね、まず会社の数字、
決算書とか帳簿とかをまず適切な数字を把握するというところと、
もう一つは数字には現れない部分の業務のフロー、
内部統制の部分であったりだとか、
どうやって数字が作られるかという業務内容を理解したりだとか、
あとはリスク、今生じているリスクがあるんであればリスクを調査する。
そのリスクが顕在化した時には会計に現れる可能性があるので、
そういう部分もあったりはします。
リスクの部分も財務DDに入ってくるんですね。
そうですね。会計に数字で現れるっていうところなんで出てくるんですけれども、
そのリスクの内容が訴訟とかホーム関係であれば、
ホームDDと連動してくる部分がありますし、
人事的な労務的なリスクであれば、そういう人事労務のDDと連動して、
その調査結果をいただいて、数字の検討するみたいなこともやる時がありますね。
そういうことですね。
最初におっしゃっていただいたのが、決算情報だったり帳簿を見て、
数字の状況を把握するってなりましたけれども、
この中でよく見られているものとか大事な、特に外してはまだよく見られている内容を教えていただけますか?
これは2つあって必ず財務DDレポートで、
企業評価と正常収益力
まず冒頭の結論として、適切な準資産を明らかにしますっていう、
準資産を確定させるという調査と、
もう一つは正常収益力っていう用語があるんですけれども、
売り手となるスタートアップなりの会社がその年間で稼ぐことができる力。
イメージは営業利益から始まるんですけれども、
その力を明らかにするという2つの目的が主にあります。
なるほど。製造収益力っていうのは営業利益とかそういう、
そうですね。
新しい単語だなって感じましたけど、いわゆるエリとかで置き換えて考えてしまっても大丈夫ということですね。
そうですね。スタートはエリですね。
それで確定させた準資産を使って、
準資産からバリューエーションを使うこともあれば、
準資産ベースからですね、企業価値を出すようなアプローチもあるし、
製造収益力から次は稼ぐ力を着眼して企業価値を出すようなこともあるので、
バリューエーションにバトンを渡されていくっていうイメージですね。
なるほど。そしてこの辺りを次回より詳しく扱うというところですね。
今いただいたのは準資産を見定めるってところと製造収益力、エリとかですね。
製造ですね。
製造か。
製造なってことですね。
製造収益力ですね。
そうですね。
この2つがあると。つまりこれはじゃあオタクラいくら持ってんのっていうその現金、
お財布どんなものなのってところと、オタクラどんだけすごいのってシンプルに操作するってことですよね。
そうですね。
なるほど。
なんかそのスタートアップ投資をするみたいな意味だと、
これバリューエーションにもちょっと入ってくるかもしれないですけど、
企業家のポテンシャルとか、その企業家の実績、トラックレコード、どういうキャリアを生んできたのかとか。
人的なところ。
そうですね。
人的なサークライヤー要素でいけば、メンバーにどんだけ粒揃いなのかみたいな見られたりしますけども、
そういう内容もこの製造収益力に入ってくるんですかね。
それともこれはあくまでそれって結果的にエリとかの数字にも出てるから、その数字を見るって話なんですかね。
そうですね。まずは試算表とか手算書で現状の経営リブとか、
税理さんが作ってきた営業利益から補正するんですね。
足し引きして正常な収益力を見ていくってことですね。
これがまず実績での正常な収益力が分かり、その後は事業計画を用いて株価算定していくときには、
やっぱり今までの過去の実績の数字からかけ離れてるとおかしいわけですね。
あまりに絵に描いた文字になるので、まずは前期だったりとか進行期の実績の数字から繋がるわけじゃないですか。
当期の着地とか、欲期の見込みが繋がっていくので、そういう橋渡しをしつつ、
さらに経営者の力とかチームの力、会計には載らないもの、数字化されず載らないものなんですけれども、
それは事業計画の数字に織り込まれていくはずなので、そんな感じの表現でなっていきますね。
だいぶ理解が進みました。
順次産と正常収益力と今後の事業計画、そこにはその裏としてなぜそれができるのかっていうファクトなんかも揃っているので、
その辺りで判断してくるってことですね。
この最後のいただいた今後の事業計画っていうのは、これはビジネスDDってところと被ってきたりするんですか、また違うものなんですかね。
そうですね。事業計画の見込みの確からしさっていうのは、XIMEDでのカバー範囲ではどちらかというとではなくて、
ビジネスDDおっしゃる通りですね。
もっと事業サイドの知見のある集団が同業他社の分析などを用いながら、
その事業計画がある程度角度を高いものなのかどうかみたいなのを見込んで固めていくみたいなイメージですね。
なるほど。じゃあこの辺りは本当にできれば事例とかも出したいぐらいですけど、なかなかこういう情報テストに出てこないと思うんです。
それは難しいのかなと思いつつ、もしすでにエグジットされた企業家さんとかでこのDDの中身公開していいよ、いいものなんかわからないですけども、
という方とかがいたらぜひ教えていただいて一緒にシェアとかしたいものですね。
そうですね。あまりに自社の、昔やってたスタートアップの情報とかが、秘密情報があるので、なかなかこうメディアには出しづらいかなっていうところはあるんですけれども、
私も財務DDやる機会もあるので、簡単なケーススタディみたいなところで共有しようと思うんですけれども、
例えば準資産でどんな調整が入るかなんですけれども、まず買い手側からしたら資料を依頼するわけですね、
決算書を見せてくださいみたいな申告書とかで出してもらうんですけれども、
デューデリジェンスの重要性
もしその売り手のスタートアップが監査法人の監査とか受けてないんであれば、結構やりたい思った通りの会計をやってきている決算書で、
ちゃんとこれは適切に作って自信ありますみたいな感じで提出されてくるわけですね。
なるほど。
で買い手側にもし財務の知識があれば自社で調査をしてやっていけばいいんですけれども、
なかなか専門性がなければ会計士を外部で依頼して財務DDを見てくれという形になって、
会計士たちは同じように売り手のスタートアップから資料を依頼するんですね。
そこから資産の内容を点検したりだとか、付債の内容を点検したりだとかしていくと、
本当に帳簿とか仕分けレベルで見ていって、ここの処理が間違えてるとか出てくるんですよ。
あるんですね。
ありますね。
例えば資産でいくと滞留している売りかけ金があった場合は、これはもう回収できないから落とすべきであったりだとか、
在庫を抱えている商売をすると商品が計上されているんですけれども、
全然販売がされていないようなラインナップの商品であれば、
すでにこれは価値がないって見込めるので落とすべきだとか、
結構会計監査みたいな感じのことをやるんですね。
固定資産も、もしそのスタートアップに減損の兆候とかがあるんであれば、
この有給資産の価値は母化としてあるんだけれども、会計で落とす方が正しいとか。
あとはそうですね、時価を上げる方の話であれば、上場しているような株式を持っているような場合は、
ちゃんと時価評価して、それの含み益に対しては税効果を計上すべきとか、
結構この税務基準では適用されていないような会計基準も適用した上で、
ちゃんと決算書を直していこうみたいな感じがありますね。
特にスタートアップを買うような場合って、上場している大手が買うことが多いと思うので、
その大手も会計監査を受けて、難しい財務会計の基準を適用しているので、
できていなかったスタートアップの方にも適用していくと、準資産どう変わるかなみたいな感じですね。
財務DDの実施と影響
なるほど。実体験とか意義っていうのも分かっているし、ある意味買った後、そこの数字を把握していって、
既存事業というか母体の会社と合計させてIRとかを出していくっていうことを考えると、
そもそも入り口の段階でそこを整えておきたいみたいなところもあったりするってことですね。
そうですね。土俵を上げていくって感じですね。
なるほど。
で、付債の方でよくあるのは未払い残業っていうやつですね。
ブラック企業だと払ってないところもあるんで、できたらそういうのが得意なシャロー氏の先生もメンバーに入れて、
人事労務のDDなどした上で未払い残業代を確定させて、決算書にも計上すると人件費という費用も計上されるし、
未払金という付債も増えて、そうすると準資産が減ることになるので、
そういう色々な過程を経て準資産は変わることになりますね、やっぱりDDをやると。
じゃあここのクオリティーどこまできちんとDDするのか、細かく見るのかっていうところと、
とはいえ売り手からするとなるべく早く売りたいみたいなところもあると思いますので、
そのあたりのバランスをうまく取りながらM&A実行とかもされるってことなんですね。
そうですね。また正常収益力の方もちょっとだけイメージで言うと、
営業利益から始まるイメージで、まずそこからたまたまその年度で収入があるとか、
たまたま突発的に生じたような費用を足し引きしてやってあげるような調整があったりしますね。
正常な収益力を見たいので、たまたまの部分を除くってことですね。
他には例えば、創業者の方がいるから生じていた経費があったりすると思うんですよね。
役員報酬とかもそうだし、その役員の方の社宅家賃だとか、
あとは法人クレーカーを使ってどんどん切りまくってたりのことをしていると経費にたくさん、
その方が存在しているからの発生していた経費の影響力があると思うんですよね。
もし買い手がM&Aで購入した後、その方の存在感がどんどん薄まっていくのであれば、
そういう経費の存在がなくなっていくので、そういうのも経費から引いて、
そうすると営業利益が上がることになるんですけれども、
そういう影響がなくなることでの収益力のアップを反映したりだとか。
逆にアップもあるってことなんですね。
アップもあるわけですね。
買い手の方は自分にその事業を取り込んだらどれだけ稼げるかを見たいので、
結果を表した指標としては準試算の額を知りたいということになるし、
または単年度での稼ぐ力を見たいと思えば正常な収益力を見たいということになるので、
その二軸が財務DDでの主題みたいな感じで調査を行いますね。
なんかどんどん厳しく厳しく見ていって、低く見積もって安く買ってやろうみたいな話なのかなってうっすら思って、
販売業者もそういうわけでは。
そうですね。
どっちかというと準試算は減っていくようなことが多いかなって気はするんですけれども、
正常な収益力は見込んでみないとわからないので、
その後にバトンを渡すバリューエーションにどう影響してくるかはDD次第ですかね。
あまりにDDで良からぬことが数字で浮き上がってきた場合はですね、
大体基本合意した上でも売ります買えますの大体固まってるんですけど気持ちは。
このプロセスに入るときにはもう決定はできているはず。
そうそう、どっちかっていうと一緒に行こうみたいになってるんですけど、
DDによってそのM&Aがやっぱりやめとこうかっていうことも起こってたりするはずですね。
そうなんですね。
あまりにそのM&Aはリスクが高いと、
買い手が思えばやっぱり断念せざるを得ないケースもあると思うので、それがDDですね。
理解しました。DDめちゃくちゃ何も分からなかったんですけど、
こういうことがあるっていうのが分かったのと、
あと実は自分自身がDDって聞いてもともと思ってたのはM&Aっていうよりかは
そのファイナンス資金調達のタイミングでベンチャー企業やスタートアップはDDするっていうのがあると思ってたんですけど、
でもそこはなんかたぶん近しいプロセスがあるんだろうなっていうのと、
とはいえたぶん違う部分もあったりするのかなってことも思ったりしたので、
この辺りもいつか扱えたら面白いなっていうふうには思いました。
この番組はスタートアップ会計の畑山さんとスタートポッツの稲荷田がお送りいたしました。
トークテーマのリクエストや畑山さんへのご相談はお便りフォームか畑山さんのXメッセンジャーまでお気軽にお寄せください。
また番組のフォローや拡散にご協力いただけますと幸いでございます。
ご感想も待っております。
それではまた次の配信でお会いいたしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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