スタートアップのファイナンス概論と題しまして、実際にスタートアップのファイナンスの手法がどういったものがあるのか?
新しいというところと、急成長というところがなかなか融資に似合わなくて、
ファイナンスに関する情報もスタートアップ界隈に出回るようになった。
起業してスタートアップしていこうという方にとっては、難しい局面になるかもしれないですね。
はい、みなさんこんにちは。スタートアップ融資相談室、ガゼルキャピタルの近藤です。
今回はですね、スタートアップのファイナンス概論と題しまして、
そもそもスタートアップファイナンスを知る前にですね、理解しておく前提の知識でしたり、
実際にスタートアップのファイナンスの手法がどういったものがあるのか、広くお伝えできればと思っております。
改めて赤崎先生よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
そもそもスタートアップのファイナンスをお話いただくにあたって、
スタートアップと通常のと言いますか、あとはスモールビジネスと対比されることが多いですが、
そこの違い、まずは整理いただいてもよろしいでしょうか。
はい、そうですね。スタートアップというのは基本的には急成長を志向する事業体ということになる。
はい、はい、はい。
例えばYコンビネーター、米国の創業者であるポールグレアムさんがおっしゃっているところで言うと、
スタートアップというのは急成長するように意図して設計された組織。
はい、はい。
という風になっていますと。
それからリーンスタートアップの概念の基礎を提唱したとされているスティーブ・ブランクさんという方がいるんですけども、
この方も未確定なビジネスモデルを探索するための一時的な組織みたいな定義をされているんですよね。
それが提唱されてから年月も経っていて、またそれが日本に渡ってきてというところでまた変化もあるんでしょうけれども、
というところで言うと、計算省などは新しい企業体であること、
それから新しい技術やビジネスモデル、イノベーティブであるということ、
それから急成長を目指す企業であるということを指していますということで結構バラバラではあるんですけども、
基本的にはVCバックドと言いますか、VCから資金を調達してその資金をエンジンに急成長を施行してIPOとかM&Aなどのエグジットを目指す事業体というのが一般的なスタートアップの概念かなというふうには思います。
先ほどは特に成長角度という観点からスタートアップとスモールビジネスをお伺いいただいたと思うんですけれども、ファイナンスも何か違いがあるんですかね。
そうですね。やはりその成長モデルが違うので、その成長するのに必要な資金の獲得の仕方、調達の仕方っていうのもおのずと変わってくるかなというふうに思います。
先ほどスタートアップの定義として、新しい技術とかビジネスモデルで急成長を試行するというふうに申しました。
この新しいというところと急成長というところがなかなか有志に見合わなくて、一方で急成長して大きく成長してくれたら、これは短期のうちに大きなリターンが見込めるということになるので、
これは深いリスクを取れるエクイティファイナンスとの相性がいいというふうに言えると思うんですけれども、
不確実性ができるだけ低い状態で狭いリスクを取りたいという有志とは、特に創業初期のスタートアップは相性が悪いと思います。
お金の出し手が違うからこそ、一つのファイナンスにおいてもいろんな色が出てくるという形なんですね。
なので最近相談をスタートアップの企業家の皆さんからいただいても、エクイティとデッド両方やろうというご相談なんだけれども、そもそもそれって大きく成長性を見込める事業なんでしたっけ?
なるほど。
新しいビジネスモデルなんでしたっけ?みたいなところで言うと、これはデッドでやっていく事業なんじゃないかなと、エクイティファイナンスする必要ないんじゃないかなと。
自己資金と有志でやっていっていいんじゃないかなというようなケースが結構散見されるので、ここの違いというか、何目指していくんだっけみたいなところと、
そもそも新しいビジネスモデルなんだったりとか、急成長とか大きな成長、VCさんが求めるだけのリターンっていうのを返せる市場あるんだっけみたいなところっていうのは、もう一度どういただいて資金調達決めていただいてもいいのかなと思いましたね。
ちょっと話は変わるんですけれども、それこそ有志相談室というコンテンツを複数回やってきた中で、一番最初に赤羽先生と始めた時よりもスタートアップの資金調達環境って変わってきてるなと思いまして、近年なんかデッドを使うような方々は割合増えてきているんですかね?
そうですね。私も2014年ぐらいからですかね、10年ぐらいベンチャー、スタートアップの有志のご支援とやってきてるんですけれども、明らかに企業家の皆さんが最初に持っている情報量というか、リテラシーというとちょっと偉そうですけど、これはかなり変わってきてるんじゃないかなというふうには感じます。
ちなみにそれは何が原因なんですかね?それこそ今の足元の資金調達環境によって。
スタートアップのエクイティーファイナンスの方の情報量って逆に何であったんだっけ、何でリテラシー皆さん獲得できたんだっけで言うと、磯崎大先生の企業のファイナンスをはじめですね、VC側からの情報発信とかっていうのが割と例えばキャピタリストの方がノートを書いてくださったりとかということで結構多かったと思うんですけども、
一方、デッドのことってあんまり企業家から発信されるってあんまりなかったんですよ。
そうですね。
で、金融機関の方もやっぱり下手なこと言えないので、従って金融機関の方からの発信っていうのもVCさんのそれと比べるとちょっと少ないってことはあったかと思いますけども、デッドファイナンスに関する情報もスタートアップ界隈に出回るようになったっていうところがまずあるかなと思います。
これニワトリ卵ではあるんですけども、それもすごくデッドファイナンスを活用しなきゃいけない状況になってきたから、皆さん情報収集してそれがアウトプットされてっていう循環だと思うんですけど、じゃあデッドファイナンスをしなきゃいけない状況ってどういう状況かというと、
どういう状況になったんですか?
コロナの影響が大きかったと思っていて、コロナ融資ってみんなやったんですよね。コロナ融資で初めてデッドもやらなきゃっていう風になったスタートアップって少なくないと思っていて、スタートアップって本来あんまり融資との相性よくないですよってお話さっきしたんですけども、
コロナ融資って基本的にすごくレスキュー的な緊急避難的な融資だったので、わりとしっかり出してもらえたというところがあって、ハードルは低かったですと端的に言うと。ハードルの低い融資からスタートアップがデッドファイナンスに触れて、これやってかなきゃって思ったっていうのは、当時の企業家が実際言ってたことでもあって、
加えて先ほど近藤さんおっしゃってたような、エクイティファイナンスの指標感がなかなか難しくなってきたっていうのが2022年ぐらいからですかね。これはデッドも活用していかないと、エクイティファイナンスのこのラウンドが何個長期化していくところをどうブリッジしていくかっていうところで、最初は駆け込みデラ的に使っていたんだけども、だんだんこれも資金調達戦略に織り込んでいかないといけないっていう風に意識が変わってきたと。
それで融資による資金調達をするようになった。情報を得るようになった。それをアウトプット、情報を共有するようになった。ということで、共有値が生まれてきたみたいな循環が生まれてきつつ、また金融機関の方もいろいろ登壇をしていただいたりとかということで、露出、アウトプットの機会も増えてきて、情報が共有値が回り始めたんじゃないかなっていう風に思いますね。
直近ベンチャーデッドのカンファレンスもあられたとお伺いしまして、私はお伺いできなかったんですけど、結構な人数が集まったと聞いてましたので、そういったふうに触れる機会がやはり圧倒的に増えてきたんでしょうね。
そうですね。非常にいい傾向かなというふうに思います。
ちなみに先ほどエクイティの調達数がなかなか難しいみたいな話をいただいたと思うんですけれども、今足元のエクイティの調達状況とかそういった環境ってどうなっているんですか。
そうですね。先日スピーダさんが毎年発表されているジャパンスタートアップファイナンスというものが出てまして、国内スタートアップの資金調達環境、状況が発表されたわけなんですけれども、平たく言うとスタートアップの資金調達数とか金額で言うとほぼ横ばいに近いかなと。
一周あたりの金額っていうのはスタートアップから見るとエクイティファイナンスの件数等々は横ばいというふうに言っていいと思うんですけれども、一方で顕著だったのがやはりファンド組成と言いますか、ファンド側の調達金額が非常に大きく下がっているというところがあって、結構近藤さんも一言ではないかなと。
それって恐ろしいことですよね。スタートアップに今後還元をしていくと言いますか、投資をしていく資金が確実になくなってくるっていうところが、よりもう顕在化をしている。
おっしゃる通りですね。
2018年以前ぐらいの水準になっているわけですから、今日はすぐにっていうことではないかもしれないですけれども、確実にVCファンドが持っている資金、ドライパウダーが減るわけですから、時間を置いてスタートアップに如実に影響出るんじゃないかなというところは非常に懸念しているところであります。
日本政策金融高校さんのここ3年の融資実績を見ていると、実は金額は下がってきてるんです。
日本政策金融高校の国民生活事業と中小企業事業ってセクションがあるんですけども、国民生活事業はよりアーリーフェイス。中小企業事業の方はよりミドルレーターフェイスっていう形で、その守備範囲が分かれているんですけども。
はい。
いずれも実は融資金額っていうのはここ3年下がってきてます。
そうなんですね。
はい。それはなぜかっていうと、高校さんって政府系の金融機関なので、民間金融機関ができないところをやって、民間金融機関のビジネスがより活性化するように広報支援するといいますか、円滑化していくみたいなところが一つミッションとしてあります。
一方、保証協会付融資っていう、同じく創業金に使える民間金融機関の融資制度はすごく伸びてきてるんですね。
これ何を意味してるかっていうと、民間金融機関の融資が伸びるように高校がちょっとコントロールしてるということは言えると思うし、そこが伸びるような協調融資とかっていう件数は増えてきているので、
高校の件数、金額が減っているからといって、必ずしも批判する必要はないかなというふうに思っているのと、直近3カ年で2023年度もだったんですね。
そろそろ24年度が出る時期なんですけど、この収録時点ではですね。
多分24年度は伸びてるんじゃないかなというふうに予想されるので、ちょっと楽しみに待っているところです。
結果的には高校、保障協会含め、公的な融資としては充実の意図をたどっているというのは間違いないと思いますので、そこはOKかなと思います。
今後、スタートアップの資金調達環境ってどんなふうになっていくんでしょうか。
基本的に厳しくなっていくトレンドだと思います。簡単になっていくってことはないと思います。
エクイティが難しくなっていくっていうことに関しては、スピーダさんのJapan Startup Financeなどを見ればわかることだと思うんですけれども、
デッドファイナンスに関してもあんまり楽観はできないかなと思っています。
どういうことかっていうと、スタートアップの皆さんがエクイティファイナンスをしますと、
エクイティファイナンスをしていく過程の中で、次のファイナンスの改善性はきちんとあるよね。
事業自体は伸びてるよね。赤字だけど。という状態で金融機関が貸すってことはあったわけなんですよね。
ベンチャーデッドとかもそうです。あくまで伸びる、あるいは次回のエクイティラウンドがしっかり調達できる可能性が高いというところで
融資されてたものが、エクイティが難しくなっていくんだったら、エクイティ未来のデッドみたいなものは減っていく可能性がありますよね。
しっかり融資単体で調達できるっていうことが求められるんじゃないかなと思います。
ガズレキャピタルの石橋です。資金調達の相談をいつすればいいのかというご質問をよくいただくんですけれども、
その気持ちがあればぜひすぐにご相談いただければと思っております。
概要欄のURLからお問い合わせをいただければ100%ご連絡を開始しておりますので、お気軽にご連絡お待ちしております。
今回はスタートアップの総論、概論についてお話いただいたと思うんですけれども、
ぜひ次回よりデッドにクローズアップをして、実際に資金調達手法も含めてご紹介いただければと思っております。
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それでは次の動画で。さよなら。