Product AI Talks。この番組は、ITスタートアップで事業づくり、プロダクトづくりに取り組まれている経営層の方をゲストにお招きし、
昨今のAI大統領も踏まえた、AI時代のプロダクト戦略を深掘りする番組です。
番組へのコメントや感想は、Xでハッシュタグ、PAunderbarTalksをつけてお寄せください。
今回は、アンドパッドCFO、荻野康裕さんをゲストにお迎えしました。
12月にアンドパッドステラークを発表し、経営戦略そのものをAIネイティブにアップデートすると宣言したアンドパッド。
前編では、AI時代のMOATとは何かをテーマに議論しています。
どのようなデータ・業務フローを抑えに行くべきなのか、それをどのようにプロダクトに落とし込むのか。
議論の末に見えてきたのは、AIが進化するほど、人間の改善によるネットワーク効果がより重要になるという視点でした。
荻野さんの考えるAIネイティブ経営戦略をぜひお聞きください。
ホストは、Globis Capital Partnersプリンシパルの工藤真代と、テクタッチCFO兼CPOの中田雅也さんでお届けします。
それでは本日は、アンドパッドCFOの荻野さんにお越しいただきました。
荻野さんどうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
まずは簡単に、アンドパッドの事業紹介と、荻野さん自身の自己紹介というところもお願いしてもよろしいでしょうか。
はい、改めまして、荻野です。
アンドパッドですけれども、建設プロジェクト管理サービスをクラウドで提供している会社で、いわゆるバーティカルサースと言われている会社です。
2016年にサービス提供を開始しまして、今、利用者数で約25万社、ユーザー数で約70万人を超えるというような建設建築業界では大きなプラットフォームになっている会社かなと思っています。
私、荻野の自己紹介ですけれども、今回ですね、AI関係のトークという文脈なので、その文脈でお話しするとですね、前職ミクシーでですね、最後2年半ヘルスケアの新規事業を開発していたんですけれども、
その時にですね、2017年頃の話なんですけれども、実はですね、AIを使った新規事業をやっていましたと。
具体的にはですね、オープンポーズとテンサーフローという技術を使っていまして、オープンポーズはカーネギンメロン大学で開発された、いわゆる画像や動画から人体の特徴点をリアルタイムで検出するような技術、ライブラリーのことで、
これとあとはですね、Googleのテンサーフローをですね、を組み合わせた新規事業というようなものを手掛けていたというところで、改めまして本日はよろしくお願いいたします。
宜しくお願いいたします。
沖野さん、CFOも勧められながら、年末ですかね、リリースされたアンドパッドステラークの方も鑑賞されているということなので、
ぜひ今回AI時代のプロダクト戦略っていうところを深掘りできる回にしていけたらなと思っております。
早速もう本題に入らせていただきたいんですが、アンドパッドといえばもうバーティカルサースのUという形で、かなり強いプロダクト、お客様トラクションを持たれている中だと思います。
そういった中で、今このAI時代におけるバーティカルサースの価値筋をどういうふうに考えられているのかっていうところを伺っていきたいんですが、
まず一つ目として、サースの時って閉じた独自データ、アンドパッドさんですと工程表だったり現場の写真だったり図面だったりっていうところが、
このアンドパッドのプロダクトを使われることによってたくさん溜まっていってるってことも一つの元になっていたのかなと思っていて、
このあたりAIプロダクトが主流になる時代において、サースの時に保有しているデータが利用できるっていうことが元になっていくのか、
それともAIプロダクト独自のデータが蓄積されることが、さらに別の元を生み出していくのかとか、
このあたりの元戦略みたいなところについても伺ってみたいなと思ってるんですが、
尾身野さん、この前提も含めていかがでしょうか。
ありがとうございます。今回のこの給出しをいただいて改めて深く考えさせられたというところで、
ちょっと僕自身も前提を整理し直してみました。
今おっしゃっていただいたその独自のデータがたくさん溜まっているっていうことに関しては、
その元の必要条件と僕も思ってはいますが、
ただ言い換えるとあくまで必要条件の一つっていう表現になるのかなというふうに改めて思っています。
じゃあその必要条件、他に何があるのかというのを考えたときに、
僕が今現時点で整理しているのが4つです。
1つが保有データの量、2つ目がワークフローの複雑さ、
3つ目がプロダクト連携数、4つ目が人間が介在する要素、
もう少し言い換えるとネットワーク効果っていう表現になるのかなと思ってるんですけれども、
この4つが元の必要条件にもなるというところと、
あと加えると僕はインターネットビジネスずっとこの20年近く様々な会社でCFOをやっていますけれども、
インターネットビジネスというところにおいてはそのネットワーク効果っていう最後今申し上げたですね、
人間が介在する要素っていうのは必要条件を超えて十分条件でもあるかなというふうにも思っていると、
そういうようなところがありますというところで、
そこをちょっと前提にお話をさせていただくと、
SaaSとして閉じているかどうかというよりも、
この保有データの量を適切に持てているかであったり、
ワークフローの複雑さに対して課題解決しているのかであったり、
連携できるプロダクト数を持っているのかであったり、
またそのネットワーク効果が効くようなモデルになっているのかというところが
組み合わさっている限りにおいては、いわゆるビジネスモデルとしてSaaSか否かであったり、
いわゆるテクノロジーとしてAIというものを使っているかどうかというところは、
ある意味乗り越えられるかなというふうには思ってはいるというところですと。
なので、SaaSのプロダクトもAIのプロダクトも持っているマルチプロダクトのプレイヤー
っていうところがやっぱりすごくモードを築きやすいっていうのは、
まずスタート地点になってくると思いますし、
そのマルチプロダクトがいわゆるデータベースであったり、
ミドルウェアのレイヤーで結合されているっていう、
そのプロダクト連携といっても、やはりそのデータベースレベルで連携されている
というようなところも大事になってくると思っていますし、
さらにはそのプロダクトであったりアプリケーション以外のサービスも統合して
ネットワーク効果を再大化できるような状況を作り出せている、
こういうところがすごく大事になってくるのかなというふうには思っているので、
スタートのご質問のところと少しずれた部分もあると思うんですけども、
独自のデータだけに着目することなく、
この4つをしっかりと組み合わせられるかどうかで
モードができるというふうには改めて思っています。
ありがとうございます。
今、SaaSかAIが出てくるかって、
言い方を変えるとある種のHowというか、
そういった今の4つの戦略を満たす手段の1個なのかなというふうな
理解をさせていただいたんですけれど、
となると、AIが出てきたから、
AIエージェント的なものが使えるようになってくると、
巷ではよく人間の補助ツールか、
人間自体の行動を代替していくかとか、
どういうふうに領域を取っていくかみたいな議論ですとか、
そこによって、どういう領域を取るかによって、
どういうデータを抑えにいけるかとかも変わってくると思うんですけれど、
この辺りの展開戦略が何か変わったとか、
変えていこうとしているとか、
そういったのはあまりないっていう形なんでしょうか。
そうですね。
一つ一つにおいて、
大きく変わったところはないかなというふうには思っていますというところです。
まずやっぱり、
自社の優位性みたいなところであったりですね、
いうところがどういうようなところで構築されるのかというと、
先ほど申し上げたように、
その4つの予想を包含した統合プラットフォーマーであるということが、
まず優位性であるというふうに思っていますし、
この4つを包含したプラットフォームを作ろうというのは、
我々はもういわゆるGenerative AIが出てくる前の2020年頃からですね、
戦略として既に実行し続けているというようなところなので、
そこは特に大きくは今変えてはいないですというのがありますと。
今おっしゃっていただいた通り、
人とAIが処理しやすいデータが異なるであったり、
そのデータの保有戦略であったりっていうところっていうのをどう変えて、
どう考えるのかみたいな論点に関してなんですけれども、
一つ一つちょっとお話を、
今の僕の4つを一つずつ分解しながらお話をさせてください。
まずその保有データの量っていうお話をさせていただきましたと、
この保有データの量っていうのもすごく深い議論だなというふうに僕は思ってはいまして、
先ほど自己紹介で申し上げた通り、
僕2017年頃、カーネギーメロンと共同研究で新規事業、
ヘルスケアの新規事業を作っていましたと。
そのときにAIの先方の教授の方々と話しているときに、
なるほどなと思ったのが、
そのデータの保有量に関する自在ディスカッションなんですけれども、
ヘルスケアのデータをどれくらい貯めれば、
正確に健康が検知できるのかっていうふうに僕が聞いたところ、
ちょっとアナロジー変えようみたいなことを言われて、
例えばどれくらいのデータがあればっていう話に関して言ったときに、
全米の信号機が故障してるかどうかっていうのを、
AIが自動判別するみたいなシステムを作ろうとしたとしようと。
そのときに、例えば全米の信号1分間に1回ごと写真を撮って、
1ヶ月後、そのAIが分析して信号がちゃんと故障してるかどうかっていうのをアラート出してくれると。
これ人体の細胞一つ一つをまさにチェックして、エラーチェックするようなこと。
言ったときに、結構な数信号機が壊れてますというアラートが上がってきたとしようと、1ヶ月後に。
それを紐解いていくと何が起こってたかで言うと、
全米の中にはちょうど1分ごとに青、黄、赤って変わるっていう信号があって、
1分ごとに写真撮ると全部赤信号っていう信号になってしまう。
1ヶ月間ずっと赤って故障してるというアラートが上がってくる。
言ったときに、じゃあ僕に対してどれぐらいデータがあれば健康・ヘルスケアチェックできますか?
どれぐらいのデータあったら信号機の健康チェックできますか?
というのが問いだと言われたと。
これがじゃあ動画でフレームパーセコンドぐらいで、1秒間に何フレームも撮ってたら、
当然その全米の信号全部撮ってたらサーバーがパンクするし、ビジネスとしては成り立たない。
でも1分に1回じゃあエラーばっかりになる?
さてさてデータの量って適切なものって正直言ってまず本当に難しいというのはまず思いましたというのが1。
ここに関して次の僕の2点目で申し上げたそのデータ量と今度ワークフローの複雑さっていう表現を申し上げたんですけれども、
このワークフローの複雑さっていうのがイコール今の信号機になぞらえると、
まさに1分に1回っていうワークフローもあれば10分に1回っていうワークフローもあったり5分に1回っていうワークフローがある。
ワークフローがシンプルで全部の全米の信号が1分に1回だったら意外と簡単に答えは出てくるけれども、
ワークフローが複雑ならば複雑なほどそれに対応するいわゆるドメイン知識であったりですね、
いうのが大事になってくるっていう方向に今度なってきますというところですね。
で、我々さっきども申し上げたようにアンドパッド建設業というところで事業をやっていますけれども、
例えばですね、我々のドメインの中でワークフローの複雑さっていうところで言うと、
皆さんが想像しやすいように、例えば家、住宅を建てると。
住宅を建てる会社さんが将来のキャッシュフローを予測したいというようなモデルを組もうとしたときに、
例えば家って着工金、中間金、観光金って言って、家建てる前の自賃債が終わって着工金払う。
屋根ができると中間金払うと。
全部ができると観光金払うみたいな、大体3回払うのでキャッシュフローの予測ってそれだけ聞くと、
まさに赤と黄色と青っていう信号みたいな感じで楽に予測できるでしょって思うんですけども、
じゃあその上等っていう、屋根ができたタイミングっていう状況をデータで保存するとしたときにどうやって保存するの?
みたいな議論であったり、何をもって上等というふうに位置づけるの?
いうようなところっていうのがまずあります。
であったり、またオフィスの工事でやられたことがある方で言うと、
A工事、B工事、C工事みたいな感じの表現をするんですけれども、
B工事ってオフィスの区体の工事ですね。
床をひっぺかして、ITの通信回線を這わせるとか、壁を造作するとか。
C工事って、例えば椅子とか机みたいな、そういう人間でも運べるようなものを運ぶことをオフィスではC工事って言うんですけども、
それもですね、じゃあB工事が終わったっていう終了の状況をどうやってデータとして保存するの?
みたいなものであったり、非常にですね、いわゆるワークフローの複雑さっていうところであったり、
ドメインに対する知識みたいなものっていうのがすごく必要になってくるっていうのがまずありますと。
で、これをですね、アンドパッドにおけるデータ保有戦略っていう先ほどのご質問のところにまた戻していくと、
まず最初になので重要なのはデータの量よりも質っていうようなところかなと思っていて、
その質っていうのがそのワークフローにちゃんと寄り添ったデータが揃えられているかどうかっていう表現に今度はなってくると思っていますと。
で、ワークフローがシンプルだと、SaaS運転、AI運転ではなく、そもそもモートが低いっていうふうになるので僕は思ってしまう。
全部が信号が1分に1回だったらめちゃくちゃ参入障壁低く、他の会社にやっぱり取って帰られてしまう。
これが複雑であれば複雑であるほどやっぱりモートは深くなっていくというようなところかなとは思ってはいますというところで、
その我々ワークフローっていうのをクライアントごとに正確にまず理解し、
それに応じてちゃんとどこのデータを保有するかというのを規定していく。
我々のSaaSのプロセスでいうと、いわゆるオンボーディングとかサクセスと言われるプロセスはまさにここのことで、
一番我々が欲しいデータっていうのをどれぐらいお客さんに入力してもらうのかっていうことになるんですけれども、
例えばそのAIレディな状態までデータが溜まっている状況っていうのを100としましょうと。
お客さんに全部データをAIレディな状況まで入力してもらう。
これを普通にオンボーディングしてサクセスしてチャーンしませんぐらいのデータって正直言って30とかそのレベルだと僕は思ってはいます。
それでもチャーンはしないでしょうと。
だけれどもそのAIレディなデータ量っていうのとチャーンしないデータ量っていうのはだいぶ開きが出てきたなっていうふうに実は思ってはいまして、
そういう中でそのデータっていうのをどう保有するのかっていうところに関しては、
まだまだちょっと僕ら自身もですねこれだってことはもちろんなく日々模索はしているんですけれども、
結論ちゃんとそこまで解像度を持ってそのデータの保有戦略っていうのをしっかりと持てるのかっていうのがまずベースにあるかなと思ってはおります。
これ逆に言うと今ノーチャーンのレートが30でAIレディが100だとした時にこの70の開きをどう埋めるかって話だったと思うんですが、
例えばですけど、それこそAIが代替してくれます。代わりになってくれるその業務っていうのを当て込めると、そのAIが失敗しましたとかここは例外でしたみたいな、
実際アクション起こってくれることのデータが溜まっていくじゃないですか。
そういうのも踏まえてどこにこのAIエージェントを置くかみたいなところを決められてるんですか。
それともそういうどこにプロダクトを置くかとはまた別の話なのか否かみたいなところもちょっともう一段伺いたいなと思ったんですがいかがでしょう。
そうですね。AIエージェントを置く領域っていうのは選択肢を与える領域と答えがある領域と2つっていうふうな表現になるのかなというふうに僕は思っていますと。
例えばそのAIエージェントが先ほど言ったように将来のキャッシュフローを予測するというようなAIエージェントがあるとしましょうと。
またその工事の工程がちゃんと正しく進んでいるかどうかをチェックするAIがあるとしましょうと。
これはある意味選択肢を与えるAIエージェントって先ほどの僕の表現にはなるんですけども工程がこのまま行くとこれぐらい遅れそうですよ。
それは3日遅れますみたいな確定ではなく触れ幅でいわゆる業績予想みたいな感じでアップサイドとダウンサイドのケースがあってダウンサイドだと工程これぐらい遅れそうですよ。
アップサイドだったら当然後期通りに納品できそうですよみたいなところに対するAIエージェントっていうのはあると思うんですけども。
そこに対して後期を正確に予測するためのAIレディな情報っていうのが100埋め込まれる状況っていうのはAI自身ではやりきれないのかなというふうに思っているっていうところですね。
あともう1個の答えが分かってるところ。
例えば建設建築業で言うと建設確認申請みたいな感じでお国に届けなければいけない届出書があるよみたいな。
この届出書にはこういうようなドキュメントであったり写真が添付されてなければいけないよと。
これに関してはここの書類が漏れてますよであったりそういうところは答えが分かっているところに対してはAIエージェントが機能してそれに対してここ足りないから早く写真撮りに行った方がいいよみたいなサジェストができるみたいな未来っていうのはあるんだろうなとは思っているので。
そういう人のいわゆる注意力という表現になるのかまたノウハウが足りないところに対して答えが分かっているところに対してサポートするみたいなところっていうのはまたそこはAIでカバーできる領域とは思ってはいますっていう感じですかね。
お話聞いてるとまさにバーティカルの言うならではのすごい資産にとも面白い話だなと思ってまして。
バーティカルの領域だとどうですかっていうのを聞いてみたいのが、まだまだ紙でやってる人たちってバーティカル世の中たくさんいると思っていて、その一つが建設とかだったりもすると思うんですけど。
マントパッドさんがどんどん効率化してもっと高度化してSaaSでやってるっていうのって、なんか急にAIで変わるのかなとかも思っていて、やっぱりまだまだ紙でやってるからまずSaaSでここら辺効率化できるってところ多分死ぬほどあって。
ということで30とかの話もあったのかなと思ってますけど、その理解で正しいですかっていう話と、逆に紙の人がSaaSを使わずにいきなりAIのプロダクトをポンと使い出すっていうのってバーティカルの領域で起こり得るのか、まずSaaSを使ってその上にトントン使ってくるのかっていうと、どうですかそのお客さんが求めているものとかその中での戦略性っていう意味で言うと。