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2024年3月23日、そろそろ過去になりますが、
今日は、新宿にある寄せ、新宿末広庭園に行ってきました。
落語とか園芸とかを毎日やっているわけですが、
今日は夜の部から入りまして、だいたい4時半ぐらいから見始めて、
終演が8時半ちょっと過ぎぐらいまでずっと見ていたのですが、
新宿末広庭園って皆さんご存知ですかね。
東京メトロの新宿三丁目駅あたりが一番近くて、
あそこらへんのいろんな飲み屋がひしめいている中に、
いきなり現れる、もう見るからに古い昔の建物だなという、
木造の寄せなんですけど、
あそこらへんで飲んでいるサラリーマンとかが、
酔っ払いながら歩いていると、急にそんな建物が出てくるもんで、
え、何ここ、寄せ?落語やってんの?
宇多丸とか遠楽とか出てんの?みたいなことを、
すごい通りがかりに言っていくのをかつて聞いたことがありますが、
よくそこをたまたま通りかかった人が、
すいひろてが出てきてめっちゃ驚いているっていう、
こんな変な建物が急にここにあるの何なんだって、
驚いているというシーンはよく見かけるわけですけど。
今日は夜の部から見て、すごい楽しかったですね。
お客さんがめちゃめちゃ入ってて、
しかもすごい盛り上がりが良くて、
めちゃめちゃ楽しく、お客さん側も盛り上がっているし、
落語家さん、演者の人たちもすごく面白くて、
めちゃめちゃ今日は満足度の高い回でした。
撮りは、かつらしんえもん師匠で、
僕はしんえもん師匠は1回だけ生で見たことがあって、
その時は確か7段目というネタをやってたんですけど、
それがすごい良かったんで、
1回もうちょっと長いネタも見てみたいなということで、
しんえもん師匠が撮りだってことで見に行ったんですけど、
今日のしんえもん師匠が、
なんと文七もっといという、
ものすごい大ネタをやってくださいまして、
落語って例外もあるんですけど、
基本的に寄せというのは、
その日その落語家さんがどのネタをやるかというのは、
お客さんは事前に知らないんですね。
落語家さん自体も、
今日このネタかこのネタやろうかなっていくつか候補がある中で、
その日前の演者がどういうネタをやってるか、
ちょっと内容がかぶるかかぶらないかとか、
あとお客さんの雰囲気、
すごい笑ってくれるお客さんなのか、
そんなにまだお客さんが受けてない会場なのかとか、
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子供がちょっと多いから下ネタやめようかなみたいな、
そういう塩梅とかを見ながら、
当日になって落語家さんって話を決めていく中で、
しんえもんしょうは鳥で文七もっとい。
このネタは話の設定が年末の設定なので、
だいたい12月、1月前後とか、
その辺りによくやられるネタなので、
本来はこの春先とかにはあんまりやらないネタなんですけど、
今日すごく寒かったのと、
それから最近あれですね、
大谷翔平の通訳の人が何か賭博をやっててっていうので、
すごい話題になってて、
そこら辺の絡みもあって、
そういうネタにしたんじゃないかなみたいなことを見ながら思いましたけど、
しんえもんしょうの文七もっとよかったですね。
どういう話かというのをざっくり説明すると、
左官の張平さんという人が主人公で、
この人は職人としては腕がいいんだけども、
とにかく博打に溺れてしまって、
どんどん負けが込んで、
借金まみれになり貧乏暮らしをしていると。
そんな父親の姿が見てられないということで、
娘が吉原の佐野土というお店に行って、
私をお金で買ってくださいと。
そのお金で自分の父親に借金を返させて、
父親が真面目に働くようにしたいというふうに、
佐野土のおかみさんに娘さんが言いに来るわけです。
おかみさんはそれを聞いて、
じゃあわかったと。
じゃあ、
張平さんに
50両という大金を貸そうと。
これは来年の年末、
次の大晦日までに、
約1年の間に返してくれたら、
このあなたの娘は店に出さないけれども、
もしそれをちょっとでも過ぎたら、
この子は店に出すと。
どんな目に遭うかわからないよと。
ある意味、
本気で立ち直るようにして、
張平を説得し、
また張平も分かりました。
じゃあ絶対に娘のために真面目に働いて、
お金を返しに来ます。
という約束をして、
吉原のお店を出るんですけど、
その吉原からの帰り道に、
東橋のところで、
身投げをしようとしている若い男がいるんですね。
その若い男を止めて話を聞くと、
実は自分はあるお店で働いている方向人なんだけども、
取引先から預かったお金を
すられてしまったと。
すりにあって、50両というお金がないと。
旦那様に申し訳がないから、
50両というお金をなくしてしまったから、
僕は死ぬしかないんだ。
身投げするしかないんだ。
という若者が現れて、
ここで張平さん、自分の懐に50両があると。
どうするかみたいな話なんですけど、
CMO賞の分析もっと特に良かったのが、
本来は腕の良い職人であり、
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普通に真面目なはずだった男が、
ちょっとしたきっかけで、
張平さんが博打にハマっていって、
最初ちょっと価値が続いて、
お金がどんどん増えてきて、
自分ってもしかして、
博打に向いてるんじゃないかと思って、
そしたらお金が増えれば、
娘や妻にも、
良いものを食べさせたり、着させたり、
喜ばせてあげられると思って、
そしたら、どんどん負けが混んできて、
取り返そうと思ってまた負けて、
借金してみたいな、
そういう身の上話を語るシーンがある時に、
本当にもうすごい真に迫って、
今で言うギャンブル依存症の人なわけですけど、
その人が、
いかにして普通の真面目な職人だった男が、
ギャンブルに転落していくか、
もう最終的に今、
もうなんでこんなことやってるのか、
分かんないんですよって、
もう本当に涙目になりながら語る、
トロするというシーンがあって、
ここがめちゃめちゃ真に迫ってて、
CMO師匠めちゃめちゃいいなと思って見てましたね。
他の落語家さんも、
今日はすごい楽しくて、
とにかく満喫師匠、
三遊邸満喫師匠という師匠がいるんですけど、
この人はもう、
あの手この手で、
とにかく笑いをもぎ取ろうという、
パワフルな落語をやる人ですけど、
もう爆笑のゴンスケ魚というネタで、
寄せでは何度も聞いたことのあるようなネタですけど、
満喫師匠がやるとこんな面白いんだと、
いろんなギャグとかも盛り込んで、
すごい面白くなってたりとか、
あとは、
龍泥小散らく師匠もよかったですし、
桂真実師匠の花見の宿内も楽しくて明るくてよかったな、
あと春風邸松屋師匠という師匠が、
神方では関西の方では赤子美脚というネタを、
江戸が舞台になったので鎌倉美脚という、
鎌倉に手紙を持ってって帰ってくる道中を描いたネタなんですけど、
そこで途中ちょっとオチっぽい雰囲気を出して、
この落語ここで終わったのかなと思ったら終わらないみたいな、
そういう下りを繰り返すことで、
ちょっとずつ笑いが増していくみたいな、
そういうふうな面白いネタをやってて、
結構珍しい、こっちでは珍しいネタをやってたりして、
それもすごい面白くて、
お客さんがすごい盛り上がっててよかったですね。
今日は色物という、落語以外の手品とか、
曲芸とか紙切りとか漫談とか漫才の人たちのことを、
色物さんと言うんですけど、
そういう色物の芸人の皆さんも、
色んな人がいるんですよ。
コマを回す人がいれば、
タップダンスしながらバイオリン弾く人もいれば、
謎かけする人もいれば、
すごかったですよ。
マグナム小林先生という、
バイオリン漫談の先生がいるんですけど、
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タップダンスしながらバイオリンで、
夜遊びのアイドルを弾いてましたよ。
そういう人たちがいれば、
色物の芸人の皆さんもすごい面白くて、
タップダンスしながらバイオリンで、
夜遊びのアイドルを弾いてましたよ。
すごいですね。
あんなの見たことないですけど。
だから、ヨセっていうのは、
ただ落語とか和芸だけじゃなくて、
そういう日本の伝統芸能とか、
世の中にこんなことをやれる人がいるんだとか、
こんなすごい曲芸みたいなのを、
いとも簡単にやるような人がいるんだみたいな、
そういうふうな意味でも、
すごく楽しい場所なんですよね。
で、ボンボンブラザーズ先生という先生がいて、
二人組の曲芸の方なんですけど、
もうあれですよ。
細く長く切った一枚の紙を、
鼻の頭の上に立てて、
それでバランスをとるっていうのと、
お客さんに帽子を投げさせて、
それを頭でキャッチするっていう、
ほぼそれだけ。
15分持たせた上に、
お客さん大盛り上がりで、
鳥のシゲモン師匠に渡すっていう、
ものすごい曲芸のベテランの先生方がいて、
何か佇まいがいいんですよね。
おじさんというかもうおじいさんなんですけど、
二人でものすごい佇まいが良くて、
僕はサミュエル・ベケットの戯曲の
五道待ちながらという作品がありますけど、
あれの主人公のコンビ、
ウラジーミルとエストラゴンっていう
登場人物がいるんですが、
あれはね、僕の中のイメージは
ボンボンブラザーズのお二人ですね。
日本でもし五道待ちながらをやるなら、
ボンボンブラザーズバージョンが見たいっていう、
そういうふうに思ったりもしますが、
そんな感じでですね、
すごい寄せ楽しかったですね、今日は。
寄せは基本的に、
お休みの時とか、
特別公演とかがあって、
ちょっとイレギュラーな公演とかも
あったりするんですけど、
基本的にはほぼ365日やってるところなので、
ぜひね、もしタイミングが合う時があったら
行ってみてもらえれば。
でも今日はすごかったな。
今日はお客さんがめちゃめちゃ入ってて、
そのお客さんのテンションが高かったので、
ものすごい満足度高かったですね。
回によってはね、
お客さんもそんなに盛り上がってなくてみたいな回とかも
あるっちゃあるので、
そういう意味では今日は見に行ってラッキーな回でしたね。
すごい楽しかったなと思います。
ということで、
今日は新宿末廣亭に行った話をしたら、
もう11分とか12分とかになってるんで、
今日はこのあたりで切り上げたいと思います。
それでは、おやすみなさい。