SONOSTA 知ってもお金持ちにはならないが、お金を知ることは楽しい遊び
投資・金融・経済を楽しみながら考えるポッドキャストです。
語るのは、私、合同会社End of Ocean代表で、お金にまつわる人間心理に興味があるまさきと
金融業界で10年以上働いたのち、今はスタートアップファイナンスの支援をしたり、経済メディアで寄稿したりしているしげえです。
はい。今回はですね、今月はゲスト会ということで、なんとエコノミストの鞘真澄さんにお越しいただきました。
4回にわたってですね、鞘さんとお話ししていけたらと思っています。鞘さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
それではですね、今回は第3回鞘真澄さんに聞くということで、今回はしげさんから
鞘さんにいろいろ質問して、答えていただきながらトークするというような形で進めていけたらと思います。
じゃあしげさん、お願いします。
ありがとうございます。先ほどですね、第2回の放送の中で、鞘さんが投資歴20年という、かなりの長いという中で、
私も20年ほどはないんですけども、銀行にもいましたし、多少マーケットは見ているという中で、
アメリカとかですね、日本もですね、少しアメリカもインフレ傾向が間違いなく来ていると、
日本も最近ちょっと消費者物価指数、生産者物価指数も上がってきて、日銀の黒田総裁が、民間がですね、物価上昇を受け入れているという風な発言があって、
いろいろな受け止められ方をして、だいぶ話題になったりしてたんですけども、
おそらく私の記憶では、この20年間ですね、日本がインフレっていうことに対して、少しネガティブに捉えたというケースはほぼなかったんじゃないかなと。
むしろそのデフレっていうのがですね、ずっと長く続いている中、2012、2013年のアベノミクスっていうのも、やっぱり2%のインフレ目指すみたいな。
一方で実際ですね、今エイアスも振興してますしですね、いろいろ物価上昇っていうのが消費者物価指数、生産者物価指数でも出てくる中、
私自身もそこまであんまり経験がないと言いますか、2007年ぐらいに一時だけ石油価格が上がってクリーニング代の値段が上がったっていう記憶はあるんですけども、
それ以外あまりインフレがない中で、やはり日本人がなかなかインフレにどう対応するのか、もしくはそもそもこのインフレ的なものが基調として今後続きそうなのか、
この辺りですね、結構いろんな人でご意見分かれるかなと思うんですけども、
さゆりさんの見通しとかですね、近隣の動向とかなんか気になっていることがもしあれば、ちょっと伺えればと思っています。
そうですね、すごい予想なんで多分いろんな人と私全然違うかもしれないんですけど、
すごい思ってました。で、ニュースピックスのコメント欄だけじゃなくて、
ヤフーニュースのコメント欄、何かといろいろ言われがちな。
たぶんニュースピックスは相対的にまだ若いビジネスパーソンの方が多いと思うんですけど、
ヤフーコメントって結構いろんな年代の高齢の方とかもたぶんそうだよね。
そうですね。はいはい。
多いですよね。
多分。
で、あの時にそれを伝え出り屋じゃなくて、焼肉屋さん最近始めた田舎やつやのところですねが、
いやむしろ値下げします。こういう時代だからみんなに喜んでもらうために。
みたいな記事がバッと出てて、私としてはおいおいおいおいと、
もう賃金あげてよみたいな感じだったんですけど、
村上さんがおっしゃる通り、バイトの子とかいろんな人にしわ寄せくるだけやの、
なんていうふうに私的には直感的に思っちゃうんですけど、
同じようなコメントがヤフーニュースのコメント欄にブワーって続いたんですよ。
何でも値下げっていうのが昔はいいと思ってたけど、安ければいいって思ってたけど、
なんか違うんじゃないか。それよりもちゃんとお給料も上がって物価が上がったら全然いいのにってのが結構上位に来てたんですよね。
嬉しいけどでもそれってしわ寄せくるの、私たち俺たちじゃないみたいな、
こんな感じのコメントがすごく多かったんで。
一部のニュースとか一部の週刊誌が黒田日銀総裁のことすごいボコボコに叩いてたりとかするけれども、
実は日本世の中全体で、お給料も上がってほしい、だから物価も上がって、
お給料も上がってくれたら全然いいよって考えてる人がちょっと増えてきてんじゃないかなっていう。
実は協力度がっていう。
だから日銀の値上げ協力度の指数も確かに悪化してるんだけど、
そんなに悪くなってないってのは実はそういうことなんじゃないとか思ったりもするんですよね。
なんで村上さんの方に私はすごい賛成ですね。
面白いですね。
この辺なんかまさきさんとか普段の生活で、前回確か納豆が値上げしたみたいな話が円安で。
そうですね、マイバスケットの納豆の値上がりを感じたっていう話をしましたけど、
一つにはやっぱこれはわかんないですけど、
日本が、これ前の前の回ぐらいで、
日本とアメリカの労働状況みたいなの比べたときに、
別にアメリカも普通に従業員多いなみたいな話をしたんで、
別にこれ日本がっていう意味ではないんですけど、
会社で働いてたら当たり前ですけど、賃金っていうのを決めるのは会社だし、
もっと言うとその日本政府とか全体の最低賃金とかもありますけどね、
そういう流れだから、会社の従業員とかで働いてたりすると、
やっぱりその賃金を上げてくれっていうのはその企業の経済活動というか、
そこで値段を上げて売り上げが上がって利益が上がったら賃金に戻せるよねっていう感覚ってすごいそうだなと思ってて、
ただこの僕が1個人とか1事業主で見たら、
僕に発注してくれる会社は多分ちょっと景気動向が良くなったりしても、
そんなに僕への発注単価は上がらないだろうって思うと、
物価が上がると僕は消費者サイドとしては苦しいなってなるけど、
僕の売り上げは多分上がらないからっていうのは思うんで、
もし僕が給与労働者だったら、
物価上がっていいけど賃金も上げてくれよなっていうので、
するとそうかなって思う気がしました。そういう感想。
一回決まったシーズって早々ガラッと変わるってなかなかね。
物価が2%上がったから僕への発注価格も2%上げてくださいとか言いにくい。
2%上がった時に賃金がゆくゆくどう上がっていくかって結構ラグがあるんでね。
そうですよね。先に物価でその後に賃金っていう順番ですからね。
でもその意味では私先日非常に興味深いお話を伺いましてですね、
ココナラっていう会社あるじゃないですか、スキルシェアをやってる。
ココナラの会長の南さんをゲストにお招きして詳しくウェビナーがありまして、
ココナラって10年前近く、2013、2014年の頃って
一律500円だったんですよね、スキルシェアのサービスが。
今も見ていただくといろんな占いとか似顔絵とか声優のサービスがたくさんいろんなスキルシェアがあるんですけども、
500円、ワンコイン500円ではないんですよね。上がってると。
上がってますよね。
そうですね。当時、数性能普通にありますよね。
あれも全然あります。
当時全スキルシェアが500円だったんですよ、ワンコイン500円と。
なんでまず500円かっていうときに、ECの場合は物の価値なので、
やはりそのCDとか本とか価値が分かるので根付けがまあ変わらないじゃないですか。
本屋で売るのかネットで買うのかの違い。
ただスキルの場合は物理的なものがないんで根付けが極めて難しいと。
いいか悪いかも判断できない。消費者が判断できないと。
なので一律500円にするんですと。
ただどっかのタイミングでスキルシェアのスキルの価値が分かるタイミングが来るんですと、
何かっていうとレビューが増えるときなんですよね。
このレビューが増えればこれは価値があるんだっていうことが初めての人が分かってくると。
コメント入るとすると値上げができるはずだという仮説をみなみさん持ってたらしいんですよね。
そういうことを投資家の方にお話しするとですね、結構受け入れられなかった。
なぜかというと値段が上がって需要が増えるっていうのは人類史上ないですと。
そんなものはみたいな。
しげさんとかも前説明してくださったし、
サイさんの方にも書いてあるけど需要と供給の原理的に言うとそんなわけないだろうということですよね。
だから1コイン500円ってやってしまってるのを値段上げるのって極めて難しいですよねっていう風に言われて、
結構投資家からも厳しい判断をされてたという中で、
みなみさんは確信めいたものがあったらしくて、結局スキルシェアっていうのはマッチングですと。
メルカリと一緒のマッチング。
ただそもそも需要と供給がたくさんないとマッチングされません。
さらにスキルシェアの場合はサービスの価値がわからないんで、
需要者がなかなかマッチングできない。
ただ500円ならわかるしやっていける。
ただちゃんとレビューが溜まってきてこれ価値あるなっていうときに、
本来5000円とか1万円の価値あるスキルシェアっていうのは元々500円になってただけですと。
だからそれが5000円とか1万円になったっていうのは値上がりしたっていうわけじゃなくて、
むしろ正当な価値にいったんですと。
それが流通量が増えたことによってそこに達成したから、値上げするっていうのは全然大丈夫だと思ってたっていう風に考えてて。
まさに情報の非対称性が埋まったからこそってことなんですね。
おっしゃるとおりですね。
情報の非対称性があるタイミングでは、特にサービスの場合って本当に良いか悪いかちょっとわからない。
でもこれだけレビューで保守庫ばっかり付いてて、みんな苦労に絶賛してるってなったときに、
これやっぱり価値はあるわ。これやっぱり1万円の払う価値あるよねっていう風になってくる。
そこまでやっぱり持って行って初めてマーケットができたっていうことをおっしゃってて、
確かに我々の価値っていうときに本当に安けりゃいいってわけじゃなくて、
自分としてこれどう感じるのか。たとえばチキニさんの子がマーケット感覚っていう表現をしてますけど、
自分ならこれにいくら払えるのか、いくらなら払って価値が良いのかなっていうことを考えることが、
マーケット感覚を養うんだっていうことをおっしゃってて、
今確かにインフレにはなる傾向があるかもしれなくて、値物の値段が上がってるかもしれないですけど、
教諭深かったのがサイゼラの例で言うと、ミラノフドリア500円でもいいわみたいな人がいらっしゃると。
あれ300円で安くないですよ。
おだしょー あれは安すぎでしょみたいな。むしろ500円の方が気持ちよく食べれますよ、こっちもみたいな。
これ多分おそらく今の文明で言うとESGっていう社会的な文明の中でですね。
なるほど。つまり従業員とか会社とかを搾取して300円でミラノフドリアを食べてる自分がちょっと嫌だっていうことですね。
おだしょー そうですね。ちょっとそれをどういうのかわからないですけど、
本当にこれって300円以上の価値あるよねと思ったと。
それがちゃんとステークホルダー全体に回る形と価値提供っていうところが、消費者としても気持ちよく払えるっていう人もいらっしゃる。
当然安ければ嬉しいっていう人もいらっしゃる。それは選択肢の問題なんで、いろんな選択肢があるっていう中で、
そういうことで消費者が一部ちゃんと対価を払うっていうことをやることによって、
マーケット全体としても賃金上昇っていうのが受け入れやすくなる。それ値上げのところっていうところは一つあるのかなっていうのはちょっと思いましたね。
なるほど。確かにESG、SDGsの文脈と繋がりますね。
適正なものを適正なお金でちゃんと払おうよ。
しかもそれがデジタルの力でどんどん可視化されるようになったからこそできるしって話ですよね。