2023-10-13 1:04:14

Ep.067 経済学とは何か《経済学推し》前編

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しげさんの持ち込みテーマで、経済学とはなにか&学ぶ面白さについて、経済学を「推す」目線で語りました。

◆参考リンク

公民 (教科) – Wikipedia

追い貸しとは

推し – Wikipedia

ベッカー(Gary Stanley Becker)(べっかー)とは? 意味や使い方 – コトバンク

スティーヴン・レヴィット – Wikipedia

『ヤバい経済学』から学ぶ 「既成概念に囚われずに考える」こと

◆パーソナリティ

しげ (Shigehisa Murakami) @cool_warm

株式会社ファインディールズ代表取締役/GOB Incubation Partners CFO/iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授。学生時代は経済学を専攻。金融機関で不良債権投資、プロジェクトファイナンス、ファンド投資業務等に従事した後、スタートアップや地域の中小企業のファイナンスの支援等行う。2021年12月に初となる著書「決算書ナゾトキトレーニング 7つのストーリーで学ぶファイナンス入門」(PHPビジネス新書)を出版した。

ファインディールズ Fine Deals Inc.

会計とファイナンスで読むニュース の記事一覧

決算書ナゾトキトレーニング 7つのストーリーで学ぶファイナンス入門

まさき (Masaki Endo) @mskpogo

ゲーム会社→EdTechスタートアップ転職→非上場大企業勤務ののち、ビジネス系フリーランスを経て、2020年に合同会社エンドオブオーシャンを創業。2023年から6年ぶりに企業の勤め人になる。

合同会社エンドオブオーシャン

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00:07
SONOSTA 知ってもお金持ちにならないが、お金を知ることは楽しい遊び、投資、金融、経済を楽しみながら考えるポッドキャストです。
語るのは、私、合同会社End of Ocean代表で、お金にまつわる人間心理に興味があるまさきと、
金融業界で10年以上働いた後、今はスタートアップファイナンスを支援したり、経済メディアで寄稿をしたりしているしげえです。
はい、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今回はですね、テーマ、経済学について語りたいと思いますと、はい、いうテーマなんですけども、
今日のテーマは、実はしげえさんの持ち込み企画となっておりますので、はい、
一体それはどういうことかというのも含めて、今日はお話ししていきたいと思うんですが、
まずですね、この番組、投資、金融、経済と言ってるんですが、
ある意味ではどっちかっていうと、実際的な話よりのトークテーマが多かったかなと思ってますと、
どういうふうに投資してますかとかもそうですし、実際企業はどういうふうな経済活動をしてる、
経済活動というか、経営とかも含めて活動してるかとかいう話が多かったなと思うんですけど、
今回は経済学というところで言うと、実際その、投資とかに興味がある人もいて、
経済学に興味をあるという人はどれくらいいるのかというのは一つあるのかなというふうには思いますよね。
そうですね。
実際、言ったらあれですが、僕のイメージとかで言うとね、やっぱり難しいなというのはありますよ。
経済学のイメージが難しいという感じですか?
そうですね、はい。やっぱり何でしょうね、経済学ってまずそもそもあれですよね、
実際じゃあどこの段階で学ぶかというと、大学で経済学部に入った人が、大学例えば1年とか学校によっては2年とか3年ぐらいから学び始めるというものだと思うんですけど、
すでに最初の時点でかなり専門性が高いなと思うんですよね。
確かに、高校で政治経済っていう科目が一応あって、そこで少し経済学っぽいことはやるんですけど。
確かに今言われて思い出した。
ただ政治経済を選ぶ人あんまりいないですからね、社会のセンター試験とかで言うと、例えば日本史とか世界史なんで、
政治経済を選ぶ人なんてもうオアスラの成形でピンポイントで狙うみたいなぐらいですよね、おそらく。
そうですね、確かにそうだと思います。
ごめんなさい、それ話してて思ったけど、中学の公民とかでもちょっとだけ経済学の入り口みたいなやったような覚えが出てきました。
03:02
中学の公民で中央銀行は出てきますかね、銀行の銀行、政府の銀行、中央銀行っていう3つとか。
あと需要曲線、供給曲線も一応私の記憶だと中学の公民でしたっけ、現代社会でしたっけ。
公民か何か現代社会かなんだけど、現代社会高校かな、公民でしたっけ、まあ何か出てきますよね。
需要曲線と供給曲線が経済学のまさにエッセンスの入門オブ入門みたいな感じで出てきて、
で、高校で人によっては政治経済とかちょっとやると、それを知って、
あ、で、そこまでは多分数式とかそんなに出てこない認識なんですよね、高校ぐらいまでは。
出てこないですね、はい。
ところが、大学の経済学ってなった瞬間、教科書とか見ると、だいたい数式の嵐になってくるという感覚がすごくありまして。
大学もよるんですけど、結構数式の嵐ではありますね、確かに。
はい。というところがあって、やっぱ基本的に数式が出てくると、
うおー、これはちょっと無理ってなる人が一般的に多いのかなという印象がありますね。
確かに。
うん。
うん。まあそういう意味で難しいという印象があるということですよね。
そうですね。し、あとやっぱり経済とかお金に興味ある人はやっぱり自分に結構密接だから、
まあそれこそ就活とか始めるとね、どこの企業に入るのがいいんだろうとか、それこそ世の中の経済状況次第で。
リーマンショックみたいなことがあったら就活は大変だし、全体的に景気が良いときなら就活は楽だしとかで、
かなり自分ごとに大学生とかでも紐づくと思うんですけど、
はい。
経済学ってなった瞬間に、やっぱ自分との接点がなくなる人が多いと思うんですよね。
確かにそうですね、はい。
うんうん。やっぱその辺がはい、経済学って遠いものというイメージが、まあ一般的にも多いでしょうし、
まあ私自身もそんなに近いという印象は、まあ正直そこまでは持っていないなというところはあるんですけれども、
はい。
はい。今回は、でもこの経済学というテーマはしげさんの持ち込みなんですけど、
はい。
しげさんはそもそもなんで経済学に興味を持ったんでしょうかというか、まあ過去なのかそれが今なのかどっちでもいいんですけど。
まあ過去を振り返ると、たまたま大学経済学部に入りましたね。
うんうんうん。なんか前、昔のそのスタでも話しましたよね。
話しましたね。で、おそらく文系で経済学部を選ぶ人って、それ結構消去法が多いかなという印象があるんですね。
どういうことかっていうと、まあ法学部ってやっぱり文系の中でも難易度高いし、
やっぱ法律とか学びたいとか、政治学びたいとか、あと弁護士とかを目指すみたいな感じで、法学部を選ぶ人がいるのかなっていう気はしますと。
06:05
はい。
文学部とかも、そういった文化とか、そういうのを学びたいみたいな人がいる。
最近経済学部は人気あるんですよね。
うーん。
確かね、私の記憶だと、ちょっとエビデンス見てないですけど、東大で文一よりも文二の方が人気出てきたっていうのをなんか見たんですよ。
ちなみに補足をしておくと、東大は文系入学するときに3つコースが選べて、文一、文二、文三となってまして、
文一が法学部行く人が多いというか、ある程度行きやすくなってて、文二が経済学部に行きやすくなってて、文三がその他人文系に行きやすいというコース分けになってまして、
それこそ大昔というか、何年前ぐらいですか、多分10年前ぐらいまでは文一が一番点数が高くて、文二がその次で文三がその次みたいなのが長らくそんな順番だったような覚えがありますけど、
それは今ちょっと変わってると。
最近やっぱりベンチャー企業とかスタートアップとか、いろんなビジネスの文脈、ちょっと公務員の人気が東大文一法学部っていえば官僚を目指す人が結構多かったと思うんで、
昔から多いかなと思うんですけども、多分その官僚の人気がちょっと減ってきて、
いわゆる例えば外資系コンサルティングファームとか、外資系投資銀行とか、はたまたスタートアップ企業に行くとか、
そういうのがですね、多分高校生ぐらいとか大学生とかでも人気が出てきて、文二の人気が出てきてるっていうのがあるみたいな噂は聞いたんですよ。
なるほど。
この数年の話。私が大学生だった20年前は経済学部っていうのは、ちょっと俺経済学学びたいわみたいな感じで行く受験生っていうのはあんまいなかったんじゃないかなと思いますけどね。
そうでしょうね。僕も受験生だったのって20年ぐらい前だと思いますけど、僕の周りで経済学学びたいっていう人あんま見なかったな。
見なかったですね。じゃあなんで例えば文二とか経済系行くのって言ったらやっぱりなんかそれが実業に近そうだからっていう印象の人が多かった気がしますね。
そうですね。私は一応経済学部の経営学科だったんで、経済の経営を学ぶ方だったんですけれども、あんま経済学に興味そうなかったんですよね、そもそも。
へえ。
ただ授業で必修受ける中で1年生の時もちょっといまいち興味なかったですね。で2年生になったぐらいの時にちょうど小泉内閣が発足しまして。
09:00
2001年とかそんなもんでしたっけ。
そんなもんです、2001年とか。で竹中平蔵が金融経済再生担当大臣かなんかそういう名前になりまして。
ありましたね。
はい、なんか不良再建処理をするんだみたいな話がありまして、当時日本経済非常に悪い時期でして、デフレ問題もありましたし不良再建問題があるっていう中で日々のニュース見ててもいまいちよくわからなかったんですね。
なんでニュースがわかんないんだろうかと思った時に、やっぱりそういった専門用語とか理論体系とかない中、ニュース見続けてもこれ結構きついなっていう気がしまして、ちょっと経済学学んでみようと思って学んだら思いのほかちょっと面白いなと思ったっていうのが元々の出会いのきっかけではありましたね。
なるほど。その時、さっき経営学科って言ってましたよね。
そうですね、はい。
経済学部に入って多分経済学科と経営学科とみたいな感じで分かれてたってことですね。
そうですね、私、今はもう経営学科なくなって経営学部になっちゃったんでないんですけど、当時はありましたね、私が行った大学は。
なるほど。それ経営寄りの方に最初はどっちかというと興味があったけど、経済学寄りの方にも興味が追加で出てきたってことでしたね。
経済学部なんで経営学科と経済学科で必修科目が違うだけで授業は取れるんですよ、全部。経営の必修科目は取ったりはするんですけども、結構金融とかに興味があったんで金融系の授業を多めに取ったりとか、
経済っていうのも金融ですね。世の中のこの流れに関心を持ちまして、でもそれはやっぱり経済学がベースになってるんで、経済学を学んでみたら、これは結構むずいけど面白いなと。
単純ですよね、単純じゃない。なんでデフレになるのかとか、なんでインフレになるのかみたいな感じとかを数式であったりグラフで表現して、こういう仕組みなんだみたいな。
そんなに世の中単純じゃないんですけど、理屈ではこうなると。でも現実はちょっと違うねと。じゃあなんで違うんだろうかっていうところをいろんな学者がいろんな仮説を持って、
お堂々に取り組んでるっていうところをですね、学ぶ中で面白いなと思ったという、そういう背景がありますね。
それが大学3、4年とか?こんな感じですか?
それが大学、そうですね、2、3年生の感じですね。
で、その後はもうちょっとこれ突き詰めようかなというか、研究しようかなと思ったって感じですかね。
そうですね。自分の将来何したいかなっていう中で、経済学はやっぱり結構面白かったですし、もともと研究者っていうのにすごく関心があって。
12:04
研究、ちょっとコリショーなところがありますので、ちょっと研究したいなみたいな感じで、ちょっと経済学大学に行こうかみたいな感じにちょっと思ったっていうのがありましたね。
まあだから、経済学部経営学科から経済学研究科に行ったみたいな感じですか。
はい。しかも大学は別の大学に行きましたからね。
ああそうか。それはあれですか、違う大学の目当ての先生がいたとかそういう感じなんですか。
まあそれはありましたね。
なるほど。
あとはまあ、だから大学院受験ですね。もっかい。もっかい受験するのかと思いましたけどね。しましたね。
はいはいはい。で、大学院、いわゆる修士課程というんですかね。
修士に入って経済学の研究をして、そのときテーマって何だったんですか、ちなみに。
私は銀行の貸し渋りと追い貸しっていうのがあって、貸し渋りっていうのは融資を貸すのを渋ることを貸し渋りって言うんですけど、困ってる企業がいたとしても銀行は貸さない。
追い貸しっていうのは困ってる企業に対してさらにお金を貸すっていう。
この矛盾する銀行行動がなぜ起きるのかっていうのをデータから分析をするみたいな、そういうですね、研究してましたね。
それはやっぱり金融っていうものに関心がありつつ、それを経済学というかアカデミックに紐解くみたいなのがやってみたかったって感じじゃないですかね。
そうですね、そうなりますね。
なるほど。
それで研究終始で、いわゆるマスターの時にやって、そこからもうちょっと研究しようとは思わないで就職しようって思ったんですよね。
そうですね、これもしかしたら過去に総裁で話したと思うんですけど。
何かの時に話しました。
何かの時に話しましたけど。
キャリアの選択みたいな話をした時に話しましたね。
したした。
今日のテーマともかかるんですけど、大学院に行った中でみんな経済学が好きな人が多いんですよ。
そうですよね。
普通行かないですからね。理系なら普通に修士行くとあるんですけど、なかなか文系で経済学で大学院行くってそんなに多くないですから、人生のキャリアの中で。
で、その中でも私は経済学ができるかどうかは別として、村上くんは経済学本当好きだよねみたいな、経済学に対する愛を感じるみたいなことを大学院の友人から言われてた感じでしたね。
15:00
できるかどうかは別ですよ。できるかどうかは別なんですけど、経済学に対する思いみたいなところはちょっと村上やべえやつだなみたいな感じでちょっと思われてありましたね。
おもろいっすね。
ただ同時にですね、さっきできるかどうかは別かって言いましたけど、大学院に行って研究者目指すみたいな人とかっていうのはちょっとやっぱり相当文字頭もいいですし、勉強量もすごいですし、めちゃめちゃ優秀だと。
で、私の場合はあそこまで優秀じゃなかったんで、で、やっぱりアカデミックな世界っていうのはもうめちゃめちゃマニアックというか、細かいすごい職人的な世界で、ちょっと数学と英語のレベルも高いんですよ。
そうなんですね。
数学とかが壁になるんですよね。大学院入所くらいの数学なら全然いけるんですけど、結構ある一定レベルを超えてくるとなんかもう、例えば僕の大学院の同期院は、京大の物理学科の人とか、東大の数学科の人とかいるわけなんですよ。
物理学科とか数学科から経済学研究科にやってきたってことですか。
そうですそうですそうです。
そういうキャリアの人いるんですね。
だってあのね、前まさきさんのキャストアレディオ大の大冒険のゲストでた小島富彦先生。
あの人も確か元々東大のあれですよね。
理系。
そうでしたね。
理系で数学専攻かなんかでしたよね。
なるほど。結構じゃあいるんですね。なんかそこで自然科学系の方に行かずに経済学研究の方に来る人が。
そうですそうです。
ちょいちょいいるんですね。
はい。私が結構仲いい日銀日本銀行で働いてる人いるんですけど、彼は東大出身なんですけどもともとリーチで東大に入って、ただ学部の時に経済学部に移ったっていう感じでしたね。
で、ミクロ経済学専攻みたいな。
確かにさっき、僕がその教科書数式ばっかりだって話をしましたけど、やっぱその理論の方、経済理論の研究の方を突き詰めていくと結局は数式に落とし込まれていって、
そうなると求められるのって数学力ですよね。
そうですね。あくまで数学はツールなんで、別に数学の研究をするわけではないんですけど、
とはいえかなりレベルの高い数学力が求められるんですよね。特に理論系に行くと。
私も全然足元に及ばない感じだったんで、実証系って呼ばれるデータを分析するんですけど、当然そこでも言ってそれなりの数学の知識は必要ですし、
当然、論文は全部英語で、教科書も全部英語ですし。
18:04
確かに数学と英語力めちゃくちゃ必要ですね。
多少頑張りましたけど、これで当然博士号を取るには英語で論文を書く必要があったりとかですね。
なるほど、なるほど。
いろいろ考える中で、博士課程に入って温身不足する人がいるわけなんですよ。
聞きますね。
聞きますよね。
でも経済学好きだけど、これとちょっときついなっていうふうに思って就職したっていう、そういう背景がありますね。
それで前話したその銀行の話につながってくるわけですね。
そうですね、そういう感じですね。っていうのが一応僕の流れということですね。
ありがとうございます。そんな経済学で終身まで行ったしげさんなわけですけれども、
改めて今回その経済学というのをテーマとして出してきたのは、
今時点のしげさんとしても経済学を引き続き興味はあるって感じなんですかね。
そうですね、やっぱりこれね、投資金融経済に関するポッドキャストではあるんですけど、
僕としては経済学が好きですし、社会人になってから、社会人2,3年目の頃ですかね。
いろいろ仕事がうまくいかなかったりとか、人生いろいろあるじゃないですか、辛いことが。
で、その時に何をしたかっていうと、経済学の本を読みましたね。
原点回帰だと。そういう精神安定性か何かわからないですけど、
寄りどころみたいなところがありましたね。
なるほど。好きなんですね。
そうですね。だから、なんていうか、例えば最近推し文化みたいなのあるじゃないですか。
はい、推し活とかそういうことですね。
推し活ですね。アニメとか、アイドルとか、テレビタレントみたいな。
そうですね、推し活。僕の前にもいます。
はい、私にとっては経済学推し活でしたね、今思うと。
なるほど、今でいう経済学推しですね。
分かりやすい。なるほど。
あと経済学はノーベル賞があるじゃないですか。
ありますね。
ゲームビジョンと別なんですけど、他のノーベル平和賞とか、仕組みは別なんですけど、一応あって。
で、なんでしょう、例えばジョン・ナッシュとか、ゲーム理論のノーベル賞を取った先生とかですね。
そういうスタープレイヤーがたくさんいらっしゃるわけなんですよ。
なるほど、確かに。
21:00
そういう経済学者の中のスタープレイヤー。
で、僕はバーナーキーという経済学者が好きで、今でもFRBの議長で。
やってましたね。
はい、直近昨年ノーベル経済学賞も取りましたけど、バーナーキー。
そういう推し活がありましたね。
バーナーキー対する推し活みたいな。
経済学そのものの知見とか、ストーリーとかわかることとかも好きだけど、その中のスター推しみたいなのもあるわけですね。
ありますあります。
なるほど、おもろいな。
でもそれって普通にプロ野球好きな人がね、大谷選手好きとか、誰々選手好きとか、となるじゃないですか。
そうですね、枠組みも好きだし、中の個別プレイヤーも好きっていうのはありますよね。
ありますよね。
それに近しい感じでしたね、今振り返ると。
なるほど、おもしろいですね。
それは確かに。
なるほどなるほど、納得です。
いやーおもしろいな。
そんな経済学推しを今も続けているしげさんなんですけど、
今日経済学というテーマを話すにあたって、
そもそもですね、ただ聞いてる方もですね、ここまで聞いたところで、
でも結局経済学は何なのかという話はまだ何もしてないんですけど、
そもそも経済学というあたりをですね、何かわかりやすいかどうかともかくとして、
何か端的に言うとどのような、何を研究してるんですかね経済学は。
そうですよね、経済学って結構そのイメージ、まず経済って何なんですかって結構難しいじゃないですか。
非常に難しいですよ。
経済学何なんですかっていうのも難しいと思うんですけど、
難しいですね、額ついてるけど。
いろいろあるんですよ定義は。
僕いろんな経済学の本を読んで経済学とか調べたんですけど、
さすが。
一番個人的にしっくりくるのは、やっぱり経済学っていうのはまず生産、物を何を作るかですね。
生産、分配、作った物をどう分けるか。
そして消費。
この生産分配消費について、いつどこで誰が何を生産して、
いつどこで誰が何を分配して、
いつどこで誰が何を消費をするのか、
というのを限られた資源の中で、
効率的に使うにはどうすればいいのかっていうのが経済学ですね。
なんで経済的っていうこと言うじゃないですか、これは経済的ですねって。
そうですねよく言いますね。
多くの場合経済的っていうのはエコですねって言いますよね。
確かにおっしゃる通りエコっていう文脈で使われますね。
これはなんていうかエコに良いとか、効率的だっていうとか、
当然これは経済学エコでエコノミクスなんでこのエコから来てるわけなんですけれども、
そういうですね、やっぱり限られた資源の中で我々は生活をしてるわけじゃないですか。
24:05
まあそうですね。
それをいかに個人の満足度を高めていくか社会の満足度を高めるかっていうのは経済学を追求する学問。
元々経済っていう言葉はギリシャ語のオイコノミアっていう言葉から来てるんですよね。
これオイコノミアって何なんですかっていうと家計のやりくりのことを言います。
家計のやりくりのこと。
なので我々もリスナーの人働いてる人多いと思いますけど、1ヶ月の月収がありますよね。
その月収の中で家賃払ったりとか食費払ったり交際費払ったりっていうので、
いかにその限られた月収の中で自分の生活を満足するものにするかっていうことを考えていくわけじゃないですか。
そうですね。
これが経済学。
それが経済学です。
なるほど。なるほどと思う部分もありつつ、
今例えば僕とか個人の消費者が考えることってかなり競技とも言えるし、すごい小さい単位の話だなと思ってて、
多分この学問っていう意味で言うと、それの例えば、変な話、地球レベルとか宇宙レベルの全体最適みたいなのも学問としては見てるってことですよね。
あんまり宇宙レベルは聞いたことないですけど。
宇宙は持ってるかもしれないけど。
地球、グローバル全体。ただ今まさきさんおっしゃった消費者個人の行動。
例えばよく経済学のですね、マクロ経済学とミクロ経済学って2つに分かれるんですけど、
まさきんミクロ経済学学んで、ミクロ経済学の1章で1000円財布の中にあります。
昼にラーメンを食べるか、カレーを食べるかっていう選択があったときに、これも経済学だっていう例なんですよね。
そうなんすか。
1000円という限られた予算の中で自分の満足度を高めるには、ラーメン食べたほうがいいのか、カレー食べたほうがいいのか。
例えばカレー食べたい気分だけどカレー900円ですと。ラーメン700円ですと。
でも今日カレー食べたい気分だけど900円払うのきついなと。
ラーメン700円だしラーメンにしとくかっていうのはあり得るじゃないですか。
あり得るっていうか、多くの人が1日5回ぐらいはそういうことを考えている気がするんですけど。
これまさに経済学で消費者の行動はなぜそういう消費、どういう消費をするのか。
消費者行動理論ですね。これを解き明かすのが経済学のミクロ経済学の基本。
27:02
値段が下がれば下がるほど需要が増えていくっていうのは、この消費者行動理論を分析することによって導かれると。
我々の日々の行動の意思決定を学問することが経済学なんです、実は。
そうなんですね、なるほど。
いくらお金あって何しようかなっていう、言ってしまえばわりとしょうもないことを日々僕も含めて人は考えていると思うんですけど、
しょうもないことも研究対象とすれば学問になっていて、それが経済学の一部であるミクロ経済学だと。
おっしゃるとおりです。
つながっているということなわけですね。
おっしゃるとおりです。
面白いですね。
これが経済学の消費者の理論なんですけど、消費の理論があれば生産の理論というのもありますね、当然。
消費者は多くの場合個人ですよね。
生産者というのは多くの場合企業です。
生産者の理論というのは企業の理論で、企業がどのように行動するのか。
企業はリージョン最大化なんですけども、これを解き明かすのが生産の理論になってきて、
企業はどのようにしてリージョン最大化をするのか、どのようにして売り上げ費用を払っていくのかっていうのを考えて、
これが右肩上がりの共通直線の理論的背景になるっていう。
そうなんですね。
そうです。だから企業の行動がどう、なぜこういう行動をするのかというのを分析する。
消費者がなぜこういう行動をするのか、なぜこれを購入するのかっていうのを分析する。
これミクロ経済学です。
それを聞いて、今日最初の方で中学で重要曲線と供給曲線が出てきたって話をしたんですけど、
それとか中学校とか高校とかで単に曲線だけ出されて、どっち下がりがどっちって覚えましょうとか言われても、
全然あんまり面白くないし、何それみたいな、グラフの高点が移動しますみたいな話で、
何やそれって思ってたんですけど、やっぱり今の話を聞くと、
我々とか企業の行動を分析するとそうなってくるんですって、それが背景にあるって聞くと、
なるほどって思いますよね。
ありがとうございます。そうなんですよ。
だから説明の順番があれは悪いって思いました。
いきなり覚えろって言われても知らんよって思いましたね。
そうなんですよ。だから全部右肩下がりの重要曲線、右肩上がりの供給曲線も、
裏ではいろんな経済学者が頑張ってですね、いろんな研究して、いろんな数式を頑張って解いて導き出してるっていうのがありますと。
でこれミクロ経済学。マクロ経済学っていうのは一国全体ですね。さっきの個人とか企業だったんですけど、一国全体。
見たときのGDPですね。GDPっていうのは消費と投資と政府輸出と輸出と輸入の5つに分解されるんですけれども、
30:09
これどういう風になってるのかっていうのがマクロ経済学。
ただこのミクロ経済学、マクロ経済学ってこの2,30年の進化が半端ないんですよ。
で公務員試験のミクロ経済学、マクロ経済学って今から20年前と全く違うんですよ。
なんなら30年前とも一緒なんですよ。ただ世の中の経済学はめちゃめちゃ進化してまして、
例えば行動経済学であったりとか、そういったいろんなデータの実証分析とかもめちゃめちゃ広まってきてて、
従来型の経済学をさらにですね、アップデートさせていって、究極的な世の中の経済事象を解き明かしていくっていう、探求するそういう学問になってますね。
なるほど、そうなんですね。そこでミクロ経済学はあんまり2,30年変わってないけど、マクロ経済学は結構変わってるってことですか?今の話では。
ありがとうございます。ミクロ経済学をマクロ経済学、マクロ経済学は特に現実ではもうめちゃめちゃ進化してるんですね、この2,30年で。
理論がってことですか。
理論も実証もめちゃくちゃ進化してるんですけど、公務員試験に出てくる教科書は2,30年前から何も変わってないっていう。
そういうことか、なるほどなるほど。だから、その試験として扱う対象としてはなぜかあんまりアップデートされてないんだけど、
理論とか現実の最先端はすごい変わってますよっていう話ってことですね。
資格試験ですけど、公務員会計士とかも経済学っていう科目があったりとかするんですけども、あと中小企業支社の人も経済学の科目があって、
当然公務員試験にも経済学っていう科目はあるんですけど、2,30年前から変わってないんですよ、内容が。
ただ現実の経済学はめちゃめちゃ進化してますんで。
そうなんですね、面白い。
そうなんだ、じゃあその辺がなぜ変わってるかみたいな話も、今日時間があればまたぜひ話していただきたいなと思います。
はい。
なるほどね、ミクロ経済学とマクロ経済学。
ちなみにあれですか、ミクロとマクロ分けないとそこは学問としてうまくいかないっていう、
そういうことも実証なり研究の蓄積で出てるってことですよね。考え方をそこは分けないとどうもうまくいかないってことですよね。
ただもう十数年前からマクロ経済学っていう学問はなくなったっていう意見もあるんですよ。
そうっすか。
どういうことかっていうと、マクロ経済学も結局ミクロ経済学をベースにしてるんで、実質応用ミクロ経済学って感じなんですよね。
マクロ経済学も。昔のマクロ経済学は、ミクロとマクロって言ってるんですけどぶつ切りだったんですよ。境界があったんですよね。
33:07
でもミクロ経済学っていうのは一言で言うと、最適化問題、最適行動をするっていう、予算制約上における最適化問題を解くっていうのが基本にあるんですよ。
マクロ経済学に最適化問題を解くっていう発想が入ってなかったんですよね。
それに対して経済学者が、いや、マクロ経済学もちゃんと最適化問題入れないとダメでしょっていう風になって、
マクロ経済学のマイクロファウンデーションって言うんですけど、ミクロ的基礎付けをしっかり入れた上で、個々人の最適行動をしっかりとっていくマクロ経済学っていうのが、今から30年ぐらい前にだいぶ進化したんですよ。
僕が大学院に入って一発目の授業はミクロ経済学、それだったんですよね。
ダイナミックオプティマイゼーションって言うんですけど、動的最適化っていうのをマクロ経済学に入れ込むんですと。
もうびっくりしましたね。数学のレベルの高さに。
何をしてるんだと思うと、今でも思い出したら冷汗出る感じですけど、
全然大学生の学部の時に違う議論が展開されてるし、一体これは何をしてるんだみたいになるんでしょうね、マクロ経済学の授業の一発目が。
全くついてきなかったですね。
今思い出してもちょっと吐きそうですけど。
そうなんですね。
じゃあそのあたりは結構進化の過程というか、そういったことが現在進行形であるって感じなんですね。
まさになんですよね。
面白い。
ちなみにあれですね、マクロっていう言葉は虚視的なとかそういう意味なんですかね。
そうですね。
虚大なとかか。
そうですよ、一国全体とか世界全体とかそういう感じですね。
捉え方としては。
前このスタで話したけど、アップルとかああいうでかい企業の売り上げとか時価総額ってその辺の国より大きかったりするから、果たしてどっちがミクロかマクロかっていうの突っ込みどころもありますけど。
アップル時価総額300兆超えてますからね、そうなりますよね。
世の大半の国より大きいんじゃないかっていうのはありますけど、それを置いといて。
ただちょっとその捉え方の仕組みとか目標が違うとは言えますよね、たぶんね、企業と国家の場合だと。
そうですね。
なるほど。
そういう感じではありますね。
で、経済学はミクロ経済学とマクロ経済学が分かっていれば大丈夫?
36:04
実はもう一個ありまして、大学院に入るとコースワークっていうのがあるんですよ。
そこで学ぶのが、ミクロ経済学、マクロ経済学、そして計量経済学っていうのがありますね。
計量経済学っていうのは、ミクロとマクロはまだ理論的なんですけども、
それでデータに当てはめてモデル化したものをデータで統計的に回帰分析とかをする。
それは計量経済学っていうのがありまして。
この3つをしっかりと学ぶことをさえ立ち込まれますと。
今、やっぱりデータ、ビッグデータとかいろいろ言われてる文脈の中で、
統計学の一種なんですけど、計量経済学っていうのがあって、
統計学との違いは、計量経済学では、経済学で作った数式のモデルがあるんですけど、
その数式のモデルに数値を実際当てはめて、そのモデルの概然性を確かめるみたいな、
そういった学問になってまして。これがまたきついんですよね。きつかったです。
それはやっぱりあれですか、計量経済学もないと、
理論だけで終わってしまうと言うと表現は悪いですけど、
そういう要素があるからなんですか?
そうですね。今はすごく細分化されてるんで、分量が進んでるっていうのはあるんですけど、
大学院としての研究者になるための大学院の授業としては、
ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学は基礎として免許みたいなもんですね。
最低限の免許としてまず学びましょうと。
なるほど。
その上で、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学っていうのを理論に分解していくみたいな感じですね。
なるほど。ちなみにさっきしげさんが言ってたコースワークってなんだろうと思って、
今ググってみると、複数の分野や科目などを横断した体系的カリキュラムに取り組むことみたいな書き方をしてますね。
そうですね。経済学はグローバルスタンダードで、大学院の授業って大体決まってるんですよね。
アメリカだろうが、イギリスだろうが、日本だろうがってことですか?
アメリカ初ですけどね。基本アメリカ初ですけど、
大学院のマクロ経済学の教科書、ミクロ経済学の教科書、計量経済学の教科書っていうのがあって、
それのグローバルスタンダードが決まってるんで、そのレベルを日本で後追いしていく感じですね。
なるほど。
この3つをしっかりと学ぶことによって、経済学の専門論文っていうのが読めるようになるための基礎が目につくっていう、そういうイメージです。
本当に経済学のアカデミアに入っていく、本当に運転免許みたいなものであって。
39:03
仮面みたいなもんですね。
仮面ですね、なるほど。
いやー、仮面までもだいぶ遠かったなという気はしますけど。
すごいっすね。
今も大学の授業はお遊びでしたね。大学院行っても本当に時物が出ましたよ。つらかったです。
そうなのか。なるほど、なんとなく少しずつわかってきました。ありがとうございます。
ちょっと次聞きたいこととしてはですね、今経済学を大学院とかでやるのはどういうことかって話が出てきたんですけど、
そもそも経済学はどの辺が面白いんでしょうかという話がですね、
少し教えてもらえると、僕もそうですけど聞いてる人ももう少し興味が深まるかなと思うんですけど、
しげさん的にはどんな感じで思ってますか?どう面白いみたいなの。
やっぱりその、世の中謎が多いわけじゃないですか。
例えばね、今ちょっとインフレ寄りですけど、なぜインフレになるのかであったりとか、
インフレなのにちょっと賃金が上がるのがちょっと遅れてる状況であったりとか、
なんでガスの代金が上がるのか、この辺は多少の簡単にあるんですけど、
経済学って範囲が広いんで、例えば教育とかにも効果的な分析があるんですけども、
限られた資源の中でどうすれば最も教育的効果が高まるかみたいな大事な論点なんですよね。
それは普通の勉強の話も含めてですよ。人的支援を高めるためにどうすればいいかっていう。
労働経済家の分野ですね。
どうすれば人は効率、生産的になるのかっていう議論であったりとか、
なぜ不況は起きるのか。
経済はなぜ発展している国とそうでない国があるのか。
なぜこんなに貧富の格差が生まれるのかとか、めちゃめちゃ問いが多いわけじゃないですか。
めちゃくちゃありますね。
めちゃめちゃ多いですよね。
それに対して問いがあるんで、経済学っていうツールを使って解き明かしていくっていうのが面白いですし、
例えばさっきの消費者行動理論に対して、
人の消費はどうやって決まるのかっていう極めて深い問いがあるんですよ。
これに対していろんな理論があって、
普通で言えば一番簡単な消費の理論っていうのは、
自分の所得に応じて消費が決まるっていうのが一番簡単じゃないですか。
42:01
所得が増えれば消費が増えるし、所得が減れば消費が増える。
まさきさんこれに対して何か疑問ありますか。
一般的に考えたら普通じゃないかなと思って。
例えば年収300万円だったらちょっと車は買えないなと思っても、
年収500万になったら車を買う余裕も出るかなってなって、
車買おうってなったら当然消費額が増えるんじゃないという気がしますしね。
そうです。そうなんですよ。
ただ経済学者は過去いろいろ考えてきて、まさにその通りなんですけども、
一つのライフサイクル理論っていうのがあって、
例えば今の所得水準で消費が決まるなら家は買えないわけなんですよね。
はいはい。
じゃあなんで家買えるかっていうと、
ライフサイクルの中で将来これだけ稼げるだろうっていう前提があるから
家を買えるわけじゃないですか、借金して。
なるほどね。35年ローンとかそういう話ですね。
35年ローンですね。
35年間自分にはこれぐらいの収入があるはずだとか増えるはずだっていう予想を
家買いたい側も立てるし、金を貸す側もその予想が妥当だというね。
そうです。
共通認識を持つから貸すって話ですよね。
となると実は消費っていうのは今の所得だけで決まるもんじゃなくて、
将来の所得も含めて決まっていくっていう。
まあ確かに言われてみればそうですね。
ライフサイクル仮説っていうのは今から50年ぐらい前に学者考えて、
それを実証していく、やったりとか。
なるほど。
消費はですね、所得だけで決まるんじゃなくて、金融資産にも営業はあるんで、
やっぱり株価が上がれば金融資産が増えて消費が増えるっていうこともあれば
っていう理屈で考えるけど、実際に実証したらどこまで本当に株価の上昇っていうのが
消費の刺激になるのかっていうところ。
例えば国によっても変わってくるわけですね。
アメリカはそれの相関高いんですけど、日本はそんなに高くないとか。
この消費一つ取ってみてもめちゃめちゃあるじゃないですか。
ありますね。
しかも今話したような問いの一個一個がかなりいろんな要素があったり、
かなりいろんな見方とかいろいろ深く見てこないとわからないから、
この一個の問い答えるだけでもかなり大変な気がしますね。
そうです。なので最初の論文の一番最初何が始まると先行研究からしますね。
こういう消費ではこういう研究やりました、こういう研究やりました、こういう研究やりましたと。
その上で一方でこの謎はまだ解き明かされてないと。
この論文ではこの謎を解き明かしていきます。
こういうこういうこういう感じでそういうふうに分析していく。
僕たちさっき言った銀行の貸し付けとか銀行行動論で、
銀行はなぜ貸し付けをするのか、どういったときに貸し出しをするのか、
っていうのをモデル化して研究するみたいなことをやってましたね。
なるほど。だからましげさんの研究にも先行研究が当然あったし。
45:00
当然あります。
そういうのでまず先行研究を見る中で、過去の学者はこういうことを考えてたんだとか、
こういうことを課題として捉えてここまでやってるんだと。
でもこれってまだ解き明かされてないんじゃないかなと思ったら、
大抵誰か取り組んでるんですよ。
もう全くのホワイトスペースとかほぼないんですよね。
ただコロナとかになってくるとすごく経済学者が張り切るわけなんですよ。
新しいコロナによってどういう経済の影響が起きるかとか。
東日本大震災もそうですよね。
どういうふうに経済が変わっていくのかみたいな。
そういうような文脈ができたりもするんで。
そういう知的好奇心を非常に刺激されるところですし、
経済ってみんなに関係するじゃないですか。
そうですね。
不況関係ないっていう人ってあんまりいないと思うんですよね。
あんまりいないでしょうね。
そういうのはやっぱり楽しいなと。
もともとの問いは経済学って面白いのかっていう問いですけど、そこそこですよね。
だから世の中を見るある意味では解像度が上がるとも言えるし、
背景がわかるとも言えるし、
そういうことが面白いと思う人にとっては面白いという話ですよね。
そうですね。
例えば金融政策で日本銀行が何々したとか言ったときも、
なかなか普通に見ると結構難しいんですけど、
いろいろ分析してみると結構見えてくるとかあったりもするんで。
なるほどね。
そう言われてみると確かに結構面白いし、
僕自身もなんでそうなるのかなとか思うことはあるはあるので、
確かにそういうときに経済学なり、
ちゃんとした研究してる人とかがわかりやすく説明してくれてるのを読むと、
確かになるほどなみたいなのは思いますね。
なるほど。
結構実は身近なんですよね。
宇宙の仕組みとか天体の仕組みとかもちろんそれもちょっと興味深い内容ですけど、
ちょっと遠いところ、物理的にも遠いですけど、
経済は実は結構身近なんですよ。
そういうところが結構、
なんで自分の給料上がらないんだと。
はいはい。
疑問に思うじゃないですか。
確かに。
なんで年功序列とか存在するんだって疑問に思うじゃないですか。
はいはい、なるほどなるほど。
もう経済学者はそういうの全部答えて聞いてくれてますから。
おー、結構あれですか。
しげさんの感覚的に言うと、
多くの人がというか、
例えば消費者としてだったり、
労働者としてだったり、何がしか感じる疑問とか謎みたいなものに、
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結構すでに経済学はある程度答えてる部分はあるという感覚はありますか。
経済学はある程度答えてるんですけど、
これ経済学のまた面白いところですけど、
意見割れるんですよ、学者によって。
なるほど。
しかも意見の割れ方がノーベル経済学者クラスで分かれるんで、
はいはいはい。
結構複雑なんですよね。
その時は確かにそうだったけど、
時代が変わるともう当てはまらないって結構あるんですよね。
それってやっぱり自然科学ではあまり起きない話ですよね。
自然科学はやっぱ再現性が大事じゃないですか。
そうですよね。
てか自然科学でノーベル賞級の人2人が正反対のこと言ってたらそれは困りますからね。
困ります。
それはどういうことだよっていう。
どういう検証してきたんだって話になりますよね。
経済は社会科学は再現性が弱いのと、
日本の戦後の復興を他のアジアの国で再現するのはかなり難しいじゃないですか。
なるほど。
私が好きな議論がありますけど、
例えば韓国と北朝鮮っていうのは地理的にも極めて近いじゃないですか。
そうですね。というか隣国ですよね。韓国が南で北朝鮮が北にあってという。
中にいる人たちも基本的には同じ。
もともと同じじゃないですか。
ですよね。
でも経済の発展状況全く違うじゃないですか。
そうですね。
東日本と西ドイツ、旧東ドイツと旧西ドイツもそうですよね。
そうですね。
アメリカとメキシコの国境もそうですよね。
ほうほう。
なんでこんなに違うんだっていう話になるじゃないですか。
うん。
だからそういう経済の発展段階であったりとか、
謎が多いわけじゃないですか。
うん。
そういうのを経済学で解き明かしていけるっていうのは結構面白いなと思いますけどね。
確かにそうですね。
どうぞ。
それは僕も興味湧くんですけど、
例えば1個の今言ったような話を理解するためには、
AはなぜAなのかみたいな謎があったときに、
そこだけで完結してすっきりわかりましたって多分ならないなと思ってて。
ならないです。
かなり多くのことが芋づる式で、
地理的にも歴史的にも多要素的にさまざまなことでつながってるから、
例えば何かを疑問に思った人がいたとしてちょっと調べたところで、
表面上の答えは得られるのかもしれないけど、
多分何もわかったことにならないだろうなっていう気がするんですよね。
はい。
そうなってくると、それをわかるためには横のこれもわからなくてはいけない、
わからなくてはいけないというか、わからないと元々の問いもわからない。
でもそれだけでは多分足りなくて、
その横展開したものもよくわからないから、
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それをわかるためには別のことも知る必要がみたいな感じで、
どんどんどんどんつながって、
その先を知っていくっていうことになると思ってて、
それがすごい面白いって思う人は面白いし、
それが何だよっていうAが知りたかったのに、
Aの答えわかるためには色々わからないといけないから得せえよってなると、
多分何だよこれよくわかんないじゃんってなるんじゃないかなと思ってて。
そうです。
しかもそれで謎を探求していった結果としてやっぱりわからない質問が結構あるんですよ。
仮説としてこうだろうと思ってて、
ただわからない質問が結構あったりするんで、
それをどう捉えるかですよね。
面白いと捉えるのか、全然役立てねえよみたいな、
っていう感じかなと思うんですけどね。
ただこの辺は本当人によってもわかれそうだなと思いましたね。
そうですね。
だからそれが今多分話してて思ったんですけど、
万人が経済学、経済には関わっているが経済学には深入りしていかないっていうのはそれだよなって思いました。
そうですね。経済学は色んな学問を吸収してるんで、
例えばNASAの宇宙開発1970年代終わった後にロケットサイエンティストがウォール側にたくさん入っていって、
宇宙物理学みたいな色んな物理の手法がファイナンス分野ですごく使われましたし、
1970年以降とかは心理学が結構経済学に入ってきて、
いわゆる行動経済学という分野で心理学と合体していったりとか、
あとは最近小島福彦先生もそうですけども、
マーケットデザインという分野がありまして、いかに市場を作るかデザインしていくかという中で、
社会実装ですね。いかに社会に実装していくか、オークションの仕組みをいかに社会に実装していくかとか、
待機児童保育園とかあるわけなんですけども、それのマッチングをどうするかみたいなところとか、
あとはGoogleの広報検索とかもそうですけども、やっぱりAirbnbとかUberもマッチングじゃないですか、基本マッチング理論。
このマッチング理論にやっぱり経済学がめちゃめちゃはまるんですよね。
制度設計の問題なんで、どうすればうまくマッチングできるか。
そこに経済学者がたくさん登用されてますね。
なるほど。
そうなんですね。本当にかなり現実の事象だったり、あるいはGoogleなりなんなりの話って、
それこそ企業活動が先行というか、スタートアップ企業が世の中にヒットするプロダクト、
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新しいプロダクトを出し、それがデファクトスタンダード的にみんなにバンバン普及していく中で、
人々の心理だったり行動体系だったり、お金の流れだったり、いろんなものが変わっていく中で、
それが新しく今度は研究対象になっていくって感じですよね。
そうですね。
なるほど。だからそういう意味で言うと常に変化してるから。
そうです。
例えば、さっき東ドイツと西ドイツって話がありましたけども、
例えば現実には東ドイツと西ドイツにはなってないわけじゃないですか。
統合しましたからね。
そうなってくると、例えばその研究はあくまで過去の研究ってことになりますよね。
そこから結局、それは過去なんですけど、
他の隣接した国の状況とか、結局そこって何がいいかと言うと、
社会制度が大事だっていう話だと一言で言うと。
だから経済の発展において地理的な要因が大きいっていう議論があったわけなんですよね。
昔言うとナエル川とか、四大文明っていうのは川の近くにあることが大事だっていう。
とか、例えばシンガポールとか香港とか小国とかでも、
大きく港に近ければ発展するっていう議論があるわけじゃないですか。
なるほど。
土地がめちゃめちゃ大事だっていう。
実際にそれで大きく発展してきたっていう事実もあるわけじゃないですか。
確かに、そうですね。
それ事実なんですけど、
じゃあ東ドイツと西ドイツって何であんな差があるんですかとか、
韓国と北朝鮮っていうのは隣国なのにめちゃめちゃ差があるじゃないですかみたいな。
そうですよね。
じゃあ地理的だけじゃ進めていけないですよっていうのが必然的に見えてくるわけなんですよね。
確かにそうですね、言われてみれば。
それとやっぱり社会制度なりが大事になってくるし、
じゃあどういう社会制度にすれば経済って伸びるんでしょうかっていう問いも出てきますよね。
あれですね、やっぱり一個問いが出てきて掘ってみると次の問いがポコポコ出てくるから。
そうです。
これは良くも悪くも終わらないですよね。
終わらないです。
終わらないです。
なるほど。
その上で例えばさっきの序盤の方の話に戻ると、やっぱりしげさんみたいに大学院に入って何か興味持って研究しようっていう人は、
でもそれでもやっぱり一個に一応選ばないといけないじゃないですか、時間は限られてる。
それこそその人の時間も有限だし。
そうです。
エネルギーも有限だし。
はい。
それ大変っすねって思いました。
知りたいことはいろいろあるけど研究するんだったらちゃんと一個絞んなさいっていう。
そうですよ。だから知りたいのとやっぱり研究って本質的に違って、やっぱり研究者っていうのは生産者なんで。
なるほどね。
新たな価値を提供する人がいるじゃないですか。
なるほど。
だからこれ学んで楽しいな、学んで楽しいなっていうのは楽しいんですよ。楽しいっていうある前提で、やっぱり研究者とは一線を画しますね。
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研究者はやっぱりそのただの物知りではないんで。
はい、確かになるほど。
どっちかっていうと物知りっていうよりもある特定の分野にめちゃめちゃ強いみたいな感じが多い。じゃないと生き残れないっていうか。
そうかそうか。浅く広くではなく深くそこに関してはもうズバ抜けているみたいなことが求められているって感じなんですね。
で、それを社会全体で分業してる感じですね。経済学っていう文脈の中で。
なるほど、そういう意味で言うと経済学の博士ですっていう人が、例えば2,3人いたとしても適当に集めてきたら全然関係ないことをやっている可能性が高いということですね。
そうですね、そうですね。もちろん分野がオーバーラップするっていうのもあるんですけど。
だからみんな今日の話で言うと最初の仮面のとこまでは共通してたかもしれないけどそこから先はだいぶ違うって話ですよね。
まさにです。でもそれの多様性っていうのが経済学の発展に大きく貢献してますから。
そう間違いないです。
面白いですね。そうやって聞いていくと経済学というものとそこに関わる人の受験図のようなものがなんとなくあるっていうイメージが出てきましたね。
そうですね、特にシカゴ大学出身のゲイリー・ベッカーというノーベル賞を取っている経済学者は僕も好きなんですけど、彼とかは経済学の分析範囲を結婚とかいろんな社会事象を全般に広げたっていうので非常に有名な学者なんですね。
彼の弟子のスティーブン・レビットっていう人がヤバイ経済学っていう本を書いてるんですけど、これも有名な議論でして、相撲の八百丁をデータから分析するっていうそういうのを経済学でやったりしてますね。
面白いですね。その人はどこの国の人ですか、アメリカの人ですか。
アメリカの人が、
日本の相撲を分析したんですか。
日本の相撲を分析して7勝7敗の力士がいるとするじゃないですか。
相撲っていうのは15番がありますから、勝ち越したら1つ位が上がるわけですね、番付けが。
そうですね、1つに限らないこともあると思いますけど、勝ち越すことは大事ですね。
巻き越したら下がるわけですよね。
そうですね。
7勝7敗で最後の15試合目、迎えつきに8勝7敗になるか、7勝8敗になるかって運勢の差なんですよ。
全然違ってくるんですよ。
そうですね、全然その力士個人には違いますね。
この7勝7敗の状態の力士ばっかり集めてきたんですよ、試合を。
データとしてってことですか。
データとして。
で、そしたら普段の勝率は2、3割なのに、7勝7敗の時だけ勝率8割ぐらいとかなってるんですよね。
その特定の相手に対して。
特定の相手に対してです。
1:00:00
なるほど、そういえばだからAっていう力士が7勝7敗で、先週落での相手がBで、AとBのそれまでの対戦成績はA2勝B8勝なのに、
Aが最後、7勝7敗のケースだと勝率が、7割8割9割みたいな。
やたら強いみたいな。
で、これはカジバの馬鹿力なんですかっていう、だから7勝7敗だからもう後がないから気合い入れて勝ってるっていう議論もあれば、
これをゲーム理論っていうのを使って繰り返しゲームって言うんですけど、7勝7敗の時に俺に勝たしてくれと。
そしたら別の時に星譲るからみたいなところを、裏でやり取りしてるんじゃないかっていうことを、
レビットが3000、その試合っていうか、3000立ち合いぐらいをばあ調べていった上に、かつ文春とかの週刊誌とかも全部調べて、
マジですか。
八王朝疑惑みたいなところを調べて、
で、データから見たらその可能性があるんじゃないかっていうことを示して、これがアメリカンエコニクリブARって言うんですけど、
ARのアメリカのトップジャーナルです。最も権威のある学術誌にも採用されたと。
で、僕の指導教官に言われたのが、当時レビットっていうのはこういう論文出してるって有名だよねと、
村上君知ってるよねって言われて、あ、はい、一応知ってます。で、これをアメリカ人にやられたほうがダメだと。
確かに。
日本人がこういうのやらないとみたいな。
そうですね。言われてみればそうですね。
でも向こうの人たちは、彼はアメリカで博士号を取った、彼ってか僕の指導教官はアメリカで博士号を取った人だったんですけども、
向こうの人たちはもう半端ないとその辺の熱意っていうか、その思いっていうかパワーがみたいな。
なるほど。
で、こういうのでやっぱ負けちゃダメだから、村上君もっと頑張ってって言われましたね。
はい、つって。
確かに、面白いですね。
必ずしも最初に話してたような経済学って言うと難しすぎてよくわからないという題材を扱うわけではなく、
相撲の勝ち負けという、かなり多くの人がテレビで見たことのあるような話をテーマに選んでも、
きっちりその研究としてアカデミアの中で評価されるものが出てくるっていうのは面白いですね。
そうなんですよ。まさにそうなんですよ。
なるほど、聞いていると確かに。やっぱ結局そうなってくると、もちろんその話に出てた英語力と数学力も必要は必要だけど、
でも重要なのは、どこに取り組むべき課題が、課題というか面白いテーマがあって、それをどれくらいの熱量をもって、
一定の期間取り組んで結果が出せるかっていうことがやっぱり大事になってくるんだなということは思いますね。
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そうですね、やっぱり経済学って学問ではあるんで、やっぱり意外に問いに対してどう何か普遍的な答えを導き出せるかっていうことが、
大切だと思いますし、僕自身はそういうことに貢献したかったと言われますね。
なるほど。
ずっと学んで面白いだけじゃなくて、自分はやっぱり生産者の側に行きたいなっていう思いが、今でもありますけどね。
いいですね。面白いですね、なるほど。確かにそう聞いていくと結構面白いなと思いました。
良かったです。ありがとうございます。
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