しげさんが銀行に勤めていたときの業務やリーマンショックの影響、そして銀行の組織風土の背景を訊きました。
◆参考リンク
Ep.008 ゲスト玉樹真一郎さんと語る(後編)~人生の名脇役なものをつくる~
◆パーソナリティ
しげ (Shigehisa Murakami) @cool_warm
株式会社ファインディールズ代表取締役/GOB Incubation Partners CFO/iU情報経営イノベーション専門職大学客員教授。学生時代は経済学を専攻。金融機関で不良債権投資、プロジェクトファイナンス、ファンド投資業務等に従事した後、スタートアップや地域の中小企業のファイナンスの支援等行う。2021年12月に初となる著書「決算書ナゾトキトレーニング 7つのストーリーで学ぶファイナンス入門」(PHPビジネス新書)を出版した。
■決算書ナゾトキトレーニング 7つのストーリーで学ぶファイナンス入門
まさき (Masaki Endo) @mskpogo
ゲーム会社→EdTechスタートアップ転職→非上場大企業勤務ののち、ビジネス系フリーランスを経て、2020年に合同会社エンドオブオーシャンを創業。1人会社で実態はフリーランス。
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SONOSTA 知ってもお金持ちにならないが、お金を知ることは楽しい遊び 投資、金融、経済を楽しみながら考えるポッドキャストです。
語るのは、私は行動会社End of Ocean代表で、お金にまつわる人間心理に興味があるまさきと 金融業界で10年以上働いた後、今はスタートアップのファイナンスを支援したり経済メディアで寄稿をしたりしているしげです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ということで、今回SONOSTA、これまで銀行業務とは何か、商業銀行と投資銀行についてお話をしてきたんですけども、
具体な話としてですね、私が銀行で具体的にですね、何をやってきたかというとですね、お話をできればと思うんですけども。
ぜひ教えてください。
ちょいちょい喋ってるとは思うんですけど、まさきさん的に私が銀行自体、どういうことをやってたみたいなイメージありますでしょうか。
聞いたはずなのにあまり覚えてないんですが、投資関連もされてなかったような、違ったかな。
そうですね。でも私、2006年に新生銀行というところに入ったんですけれども、当時で言うと、もう法人とリテールとITの採用完全に分かれてたんで、
私が入った瞬間、法人業務なんですよね。新生銀行って視点めちゃめちゃ少ないんですよ。10もないぐらいなんですよね。
なるほど。
なので、リテール業務はやってるんですけども、完全に法人とも分かれてますし、たまたま私が本店採用になったんですけど、いきなり法人業務。
で、競合はどっちかっていうと、当時は完全に外資系投資銀行が競合だったんですよね。新生銀行の法人部門は。
実際、私が銀行入る前は、ヤシロさんっていう元シティのアジア、日本代表の人でアジア統括だった人が社長になってましたし、
私が入るときにちょっとヤシロさん社長を交代したんですけども、交代して入った人がモルガン・スタンレーの日本法人の代表だったフランシー人なんですよ。
だから、もっとモルガン・スタンレーのトップの人が銀行のトップになるっていうことは、やっぱり法人としてそっち方向なんですね。
だから、投資銀行で行くみたいな感じだったんで、私もいわゆる投資銀行的な部門におりましたと。
で、さっき私、第2回目で投資銀行の定義をたくさんしゃべったと思うんですけど、当時ね、何が投資銀行かよくわからなかったんですよ。
で、どういうことかっていうと、やっぱりM&Aの中華をやるような部署、IBDみたいな部署は、自分たちが投資銀行業務をやってるっていうことを言うんですよね。
で、例えば不動産投資の部署とかも、私一部いたんですけど、不動産投資の部署に行くと、俺たちは投資銀行業務ど真ん中々だっていう言い方をするわけなんですよ。
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で、ストラクチャーのファイナンス業務、証券家とかやってると部長とかがいろいろ言うと、投資銀行業務ってこういうもんだからねみたいなこと言ってて、
何が投資銀行業務なんだっていうのがよくわからなかった中で、私がやってたのは、最初は証券家商品の組成っていうことをやってましたね。
で、銀行とか投資銀行って金融商品を作るっていう仕事があるんですよ。これプロダクトって言うんですけども。
で、例えばですけど、Aっていう会社が社債で100億円調達をしたいとします。
で、この100億円を社債で調達するんですけど、いきなり100億円ですね、お金を一社で出してくれる会社なんかいないわけなんで。
で、例えばそれをシンジケートローンっていう形で、1社に30億円、残り7社かける10億円で合計8の投資家にディストリビューションしますみたいなことをやるんですよね、例えば100億円あったら。
で、そのときに商品パッケージとして、こういうプロジェクトやこういう会社に金融商品、ローンを出すんで、それを細分化して投資家に売るみたいな仕事があったりするわけなんですよ。
それを金融商品を作って、当然例えば地銀とか買うんですけども、地銀さんの目線とかもあったりするので、それを踏まえながら、こういう期間でこういう金利水準でこういうローンはどうですかみたいなのがあって。
それをさらに細分化すると証券化商品という風になって、売ったり買ったりをするんですけども。
ちょっとごめんなさい。そのしげさんのとこで作った商品を、例えば地銀さんが分けて販売されたものを買って、それをまたさらにお客さん、その先にいる個人のお客さんとかに売るってことですか。
そこまではやんないですね。なので、基本もう法人のプロ向けに売ってる感じですね。
なるほど。そっか。じゃあ地銀とかはそれを買ったらそこで終わりってことですか。
そうですそうです。例えば私はプロジェクトファイナンス太陽光をやってたんですけども、太陽光のプロジェクトがありました。それに100億円ローン出します。
我々として100億円のポジションを持つと結構重いんですよね。そのうちじゃあ50億円をディストリビューションって言うんですけども、地銀に売りましょうと。
地銀からすると常に融資先、投資先を探してるわけなんですよね。
そういうことか。地銀が自分たちの集めたお金の運用先を探してて、そういうことか。
そうです。
やっと理解しました。なるほど。
だから地域金融機関って地場でやっぱりお金を出すんですけど、産業が盛り上がってないと融資先がなかなか見つからないんですよね。
そうですよね。だから例えば地場産業が結構弱体化してるようなとこだったら、例えば個人でもそのね、家建てるとかでお金借りるみたいな人あんまいなかったら、個人に貸す先はない。
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で、活気のある企業が少なかったら、事業資金としての貸し出しもない。でも集めちゃったお金は運用しないと利益が出ない。どうするんだ。
っていうときにしげさんの銀行で売ってたようなものを、まずその商品とか、それって約束してるんですか。何年で何%とか。
そうです。それはもう金融商品として、融資として出すときもあれば社債としてやるときもあるんですけども、
金融商品として、これは例えば10億円で満期10年です。金利何%です。元本をこういうふうに弁債していきますみたいな商品化して、それを地銀さんに売って、地銀さんは社内決済を通じて金融商品を買ってくれるっていう仕事なんですね。
そういうことか。それで言うと社内分業もされてるから、しげさんの部門はそれを開発するっていうのが主な仕事で、
そこから先は法人営業チームの人とかがそれを地銀とかに売りに行くってことですね。
まさにそういう感じですね。
理解です。
なので、そういう金融商品を蘇生するっていう部署におりまして。
商品開発みたいな感じですね。一般企業で言うと。
そうなんですよ。実はそうなんですよ。だから金融って何やってるかわからないし、金融の金融商品とか金融開発ってピンとこないじゃないですか。
全然こない。
ですけど、例えば私言うと太陽光の発電所があって、それを金融商品仕立てて太陽光が生み出すキャッシュフローを源泉とした金融商品です。
なるほど。はい、理解です。
風力開発のプロジェクトがありました。風力開発が生み出すキャッシュフローを裏付けとした金融商品ですとか。
なるほど。
そういう感じですね。
で、まず今のプロジェクトファイナンスの話なんですけど、もともと私は商業施設とかいろんなホテルとかっていうところでキャッシュを生み出すものは全部金融商品で給力できるんですよね。
それがサーバープライムローンの問題でもあったんですけども。
確かに。
なので、そういう商業施設とかホテルとかを、お金が入ってくるんです。キャッシュとして。そのキャッシュを原資として調達をして、それを金融商品として販売するもそうです。
私のいた部署はそういう金融商品を買う部署でもあったんですよね。アセットバックとインベストメントっていう部署でしたけども、商権化商品を買う部隊みたいな。さっき第3回の話した通り、金融商品を作るところもあれば、自ら買う部分もあって、我々は自己管理上で買う部署でもあったっていう。
それは面白いですね。作って売るも買うもやってるってことか。
そうなんですよ。そこは多くの場合はもう売るって言って線引きしないと情報上まずいんで。
じゃあ部門の中でも物理的に壁があって。
本当に物理的な壁があったりして。
この作って売る部門の担当者を買う部門の人と話しちゃいけないとか。
そうなんです。ちょっとその辺はいろいろあるんですけど、ざっくりそういうイメージですね。
面白い。
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インサイダーになっちゃったりもするので。
そうですよね。
当然クライアントビジネスから銀行金融機関っていう外部投資家の利益を最大化する必要があるのに、社団にいいやつ出しちゃうとおそらく信頼を失っちゃうじゃないですか。
そうですよね。そうするとその先の取引してもらえなくなっちゃうから。
そういうのがあったっていうのがある中で、最初は証券化っていう部署にいて、それは証券化商品を蘇生する部署だったんですけども。
リーマンショックが起きて非常にそれがダメになってしまいまして。
そうですよね。さっきの話だと。
証券化、だからチームほぼ解散しましたからね。
はいはい。
当時25、6人いたと思うんですけど、それがもう4、5人ぐらいまで減りましたから。
で私はその後、自分が持ってたアセット、蘇生した金融商品が売らずにそのまま腐っちゃって守ってるっていうのをどう回収するかっていうところで不良再建投資の部署に行きました。
なので今では開発だった、金融商品の開発にいた部署だったんですけども、投資をする部署に行きまして。
不良再建投資何かっていうと、当時メガマンクが不良再建問題で多くの不良再建に関わってたので、それを売ると。
それを安く買って売るっていう、ハゲタカっていうドラマが一時で流行ったんですけども。
ありました。僕好きでした。
あ、好きでした。あれ両方見ました?NHKバージョンと。
どっちだったかな。たぶんNHKの方、2007年ぐらいの方だけかもですけど。
まさにですね。あれ確か第1話とかで、あれファンドの話ですけど、主人公ファンドにいるんですけども、銀行から債券買うみたいなシーンがあるんですけども。
ああいうことをやってましたね。入札で買うんですけど。なので部署としては自己感情投資の部署におりました。
で、あとはその兼務だったんですけど、不動産投資っていう部署にもいて、不動産で、不動産エクイティっていう出資をする感じで。
例えばですけど、昔で言うと、ちょっと例で言うと、銀座にある富士屋のビルとか、銀座にあるティファニーのビルとかがあるとしたら、銀座のビルとかって1000億とかするわけなんですね。高いんで。
土地も高いし、上物もそこそこ。
高いですよね。1000億するけどその分、家賃が高いんで収入も入ってきますっていう時に。
まあ確かにキャッシュが入ってくる。
キャッシュが入ってくる。1000億かなり高いんですけど、1000億。
例えばその1000億のうち、不動産の担保があるんで、不動産に対して、例えば800億円は有資で借りますと。
で、お金出す方からしたら、不動産担保があるんで、2割ぐらい下がっても大丈夫だから800億貸す。
で、残りの200億どうするかっていうときに、エクイティー部分って言うんですけど、有資はない部分のエクイティーの自己資金の部分に対して、
例えば4社で50億ずつぐらい出すみたいなのをエクイティー投資って言うんですけども、こういうエクイティー投資にやってる部署にいましたね、不動産の。
で、これどういう設け方をするかっていうと、1000億で800億円借り入れるじゃないですか、例えば。
これが土地が上がって、2年後1500億に上がりました。どうなりますか。
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1500億に上がったら借金は800億円あるので800億円返しましょう。
すると700億円利益が出ます。
エクイティーの人たちは200億円を入れて700億になってるんで、3.5倍なんですね。
でも不動産の価値は1000億から1500億の1.5倍にしかなったじゃないですか。
なのにエクイティー入れた人は3.5倍になってるっていう。
手品みたいですね。
これはレバレッジって言うんですけど。
そういうビジネスをしてたんですけども、逆回転する。
例えば1000億で買ったビルが800億になってしまうと。
確かに。
800億の融資は全額回収できますけど、200億円は全土家ですと。
でもこれを自己鑑賞で1000億買っとけば、1000億で買ったやつは800億になれば1500億になるだけなんです。
レバレッジっていうのは上に上がったらめっちゃ儲かるんですけど、下がったら全損するっていう。
そういう部署にいましたね、不動産の。
その不動産投資とか不良再建投資、ハケタカみたいなことをやった後に、
いろいろあって2013年にちょうどフィードインタリフっていうですね、
再エネ特措法っていうのができまして。
いわゆるフィットですね。
フィットですね、フィードインタリフ。
みんな呼んでた太陽光フィット。
おそらくフィットいなじみがない方でも、皆さん電気料金の明細見ると、
再エネなんちゃらお金取られてるんですよ。
それは再生可能エネルギーを促進させるために、みんなからお金集めてる税金の仕組みなんですけども、
その部署に行って太陽光のファイナンスとか、あとはファンド投資ですね。
ファンドってプライベートエキュリティーファンドとかっていうのは裏に投資買いで集めて投資をする。
ベンチャーキャピタルは裏に投資買いでお金を集めて、それをベンチャー企業に投資をするっていう仕組みなんですけど、
私はそれでインフラファンドって言って、インフラに投資をする当然ファンドがあるんですよ。
エネルギーのインフラに。
そういうところにファンド投資をするみたいな仕事とかやってたりしてたっていう、そういう感じですね。
それはなんでしょうね。
しげさんとして望んでそこの部門でやってた部分もあれば、
いろいろ流れで結果的にやることになったとかいろいろあるのかなと思いましたけど。
そうですね、結論から言うともう流れでしたね。
私の希望とかなくて、当然リーマンショックとか起きて部署移動とかってしょうがない話じゃないですか。
ただ結論だけ言うと、私大学時代の卒業論文が証券課だったんで、大学院の修士論文は不良再建だったんですよ。
なるほど。
で、実務で実際に大学のときに卒論に出たときは証券課業務に携われたし、
貸し出しとか不良再建とかやってたんですけども、実務で不良再建投資に携われたのはめちゃめちゃラッキーでしたね。
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本で読んでた世界ってどうだったのかっていうのがわかるっていう。
なかなかそういうキャリアって、そういうキャリアになるってあんま多くないですよね。
普通、大体大学でやってたことはそれはそれとしてうちの会社の仕事やってねっていうのが結構日本だと多いのかなっていう印象もあるので。
そうですね。そういう意味でも本当にもうラッキーだなと思いましたし、やっぱりいわゆる投資銀行出身の人とか、やっぱりM&AとかIBDがど真ん中だったんで。
そうですね。さっきもお話出ましたけど。
で、実際そういうキャリアの人多いじゃないですか。今例えば、どっかでCFOやってますとか、どっかでファンドで働いてます、でも前職は投資銀行部門でM&Aやってましたみたいな人。
なんか多そうな印象はあります。
ありますよね。で、なんか僕もやっぱりそういうのに憧れたわけなんですよ。
なるほど。
王道、そっちが王道ですから。
その20代の頃ってことですね。
20代とか30代の頃。で、自分がやってるのはやっぱり証券家っていうちょっとニッチなところとか、不良再建投資も言ってもちょっとニッチなところとか。
で、プロジェクトファイナンスも名前はなんとかかっこいいんですけど、やってることは結構地味ですから。
そうですね。優秀と結構地味な感じはしました。
発言集の優秀ですからね。それからやりがいがあるんですけど。
でもやっぱりゲストにも出てもらった、もとに任天堂たまきさんが、任天堂の考え方として人と違った経験をするっていうことは、自分としてすごいプラスだみたいな話をおっしゃってたと思うんですけども。
それを今振り返ってみると、そういう経験して良かったなっていう気はしましたね。
なるほど。
あとはそのプロジェクトファイナンスの時に地域金融機関とか、例えば鹿児島で太陽光の発言集をやると、やっぱり鹿児島の知人さんに融資に入ってもらうとか、金融所に売るってことが大事になってくるんで、
いろいろご一緒したりとか、一緒に現場実際行ったりとかもしましたけども。
そこで地域金融機関の人といろいろ話をしたりとかする中で、金融の理解も深まりましたし。
今は主にスタートアップファイナンスとかやってますけど、似てるところも違うところもあったりするんですけど、差分が分かるんで結構面白いですね。
なるほど。面白い。
っていうのがざっくり私の銀行でのキャリアという感じでしたね。
そうですね。だから今聞いてていくつか思ったことあるんですけど、やっぱなんか銀行員でしたっていうキャリアの人に会ったとしても、
やってることはかなりバラバラである可能性が高いなってちょっと思いましたね。
そうですね。全然。だから同期とかも、今思うとみんな全然違うことやってますからね。同じ入り口は一緒でしたけど銀行っていう。
かつそこからのキャリアも当然、しげさんの同期でも銀行の中に多分まだ同じところで働いてらっしゃる方もいるでしょうし、
しげさんのように外に出るというか、遠職するなり起業するなりっていうキャリアの人もいるでしょうから、結構多様な感じはしますね。
そうですね。ありがたいことに。そういう意味では結構、他の会社もそうかもしれないですけど結構多様な、
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15、6年も経つとだいぶみなさんいろんな経験やキャリアを積んで今に至ってるなっていう感じがありますね。
それこそ、僕はドラマ見てないって言ったけど、ハンザオナワナオキとかって、あれは僕わかってないけど、ずっと新卒から銀行に勤めてる人の話ってことですよね。
完全にそうですね。著者の池戸さんがもともと三菱銀行出身でして、僕実は学部時代にですね、20年前ですけど、池戸さんが冠講座の授業に来たんですよ。
その時に喋った、2回ぐらい喋れましたね。なんか飲み会とかも一緒に行ったりしましたから。
全然だからハンザオナワナオキとかドラマ売れる前とかなんで、銀行出身で小説書いてますみたいなそういう立ち位置になったんですよ。
でもあの人は実際ご自身で銀行体験してるんで、それをかなりリアルにドラマに反映してますね。
なるほど。そうなんですね。そっか。いや、なんか、僕、これは勿論勝手なイメージだし、ちゃんと見てないし、ドラマ、フィクションだからってのわかるんですけど、
なんかその、そんなに、あれ、あのドラマって銀行の中とかでなんかめちゃくちゃ戦ってる感じなんですかね。上司とか、上の人とかと、ハンザオナオキって。
そうですね。前半は、例えばその京橋支店ってやってるんですけど、なんかその支店長が敵だみたいな、そういう感じなんですよ。社内政治、一言で社内政治。
社内政治者ってこと、っていう印象が強い作品ってことですよね。
そうですね。なので、あの、ハンザオナオキと言えば坂井雅人と、もう一人あの大和田城もやられた。
はいはいはい。あー、えーと、香川照幸さん。
香川照幸さんですね。で、香川照幸さんと、主人公のハンザオナオキはめちゃ仲悪いですね。
あー。
社内政治で仲悪いです。
あー。なんか、あれってどうなんですか。しげさんの目から見て、あの設定とかその中の悪さとか、戦う感じってリアルなんですか。
あ、いやでも、うん、リアルですね。まあその社内政治というか、やっぱ派閥みたいなのがあったりするんで、あの部署はちょっと気に入らないとか、まあそういうのは普通にあるんですよ。
うんうんうん。
あの部署と仲悪い、上司として仲悪いみたいな。
まあそれの延長としては、まあリアルな感じはしましたね。
あーなるほど。あ、いや、ごめんなさい。何が言ったらいいかっていうと、例えば今しげさんが関わってるスタートアップとか、あるいは地域のファミリー企業とかでもいいんですけど、なんか社内であの感情でぶつけ合ってバトルするって、それ事業とか組織にとってマイナスしかないじゃないですか。マジレスすると。
マイナスしかないです。
ね、そんなのスタートアップとかスモールビジネスでやってたら、破産するなり経営崩壊して終わりじゃないですか。
はい。
でも、そんな社内政治とかぶつかるなんていうことを、ある意味仕事としてやってるみたいなことが当たり前って、なんかそのやっぱスタートアップとかに関わってるような感覚からすると、なんでそんなことやってる余力があるんだとか。
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いやーめちゃめちゃいいポイントですね。はい。
で、あとあなたたちは事業とか仕事の本質は何だと思ってるんだろうみたいな感覚が湧いちゃって、あんまりそんな社内政治ものに、僕個人としてあんまりなんか思い入れが全く湧かないんですけど。
すごくいいポイントで、私もそれは近しいことを感じて、例えば営業一部、営業二部っていう部長があるとして、その部長同士が仲悪いってどうなるかっていうと、まず部下はそれを忖度するんで、二部からも安心やらない方がいいとか、二部に情報出したらダメだみたいになったりするわけなんですよね。
一部の部長同士とかも二部とはちょっと一緒にやらないみたいなことを言うとなると、企業としては企業価値を高めようとか、そういう視点じゃないんですよね。
ですよね。もう内向きどころか、もうなんか目の前の自分たちとか自分のいる小さい組織のプライドとか、そこが全てになってますよね。
なんでそれが起きるんですかっていうと、いろいろ理由があるんですけど、一つは就寝雇用年功序列っていうのが強いので、出世レースで勝ち抜くっていうのが個人の生存戦略において極めて大事なんで、足の引っ張り合いなんですよ。
自分がちょっと出世レース遅れた場合には、もっと頑張るんじゃなくて、先に行ってるあいつを潰そうみたいな、そういう発想になっちゃうんですよね。
それは社風としてあるし、あとは例えば、あの某銀行のシステムエラーみたいな話があるんですけど、出身母体がどこかで仲悪いとかあるんですよ、本当に。
今おっしゃってるのは、銀行が統合してできた新しい大きい銀行で、A銀行出身とB銀行出身だったらAの方が格が上だから。
例えば。
そうです。
そういうことですよね。
それはうまく半沢納期でも実は表現されてるんですよね。東京中央銀行っていうのが、その半沢納期の進めてる銀行なんですけども、
東京中央銀行は東京第一銀行と三条中央銀行が合併したっていうことになってるんですよ。
設定なんですね。
で、東京第一はQT、三条中央銀行はQSって言って、QTとQSの取締役の派閥があるんですよ。
T同士は仲良くてS同士も仲良くて、TとSは仲悪いみたいな設定に入ってるんですよね。
それはもうめちゃめちゃリアルです。
そこら辺が僕の今まで自分が生きてきたキャリアの中に全くない要素なので、
そんなことやってるような状態ですっけっていう感じが、外部的なマーケットとかもそうだし、自社の状況とかもそうだし、
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すごくそれが不思議で、
例えば現代において、ある会社の中で社内政治がどうしても耐えられないとか、
あり得ないってことがあるんだったら普通に転職したらいいじゃんとか思っちゃうんですよね。
辞めれないんですよね。なかなか伝統的な銀行はそこを。
そうなんですか。
就寝雇用ですし、給料上がっていくんですよ。
だから長くいればいれほど社内の人脈も増えてくるし、
それをすべて捨てて、例えば外資系投資銀行行くっていうのは、今から20年前は極めて珍しい人でしたね。
むしろドロップアウトしたって思われますね、銀行から。
まあその転職とか当たり前の今の時代だったら別に前の会社の人が何を言おうが別に自分の人生が一番大事なんだし、
その次の自分が生き生きできるところで仕事すればいいじゃんっていうそれだけの話じゃんとか思っちゃうんですけど、
みんながそう思えてるわけでもないっていうことなんでしょうね。
ちょっと私の時は違いましたけど、ちょっと前とかって普通に銀行って運動場持ってたんですよ。
自分の自社の運動場。
運動会とかするんですよ。
そういうことか。
とか普通に熱海とかで100人とかで社員旅行とか行くわけじゃないですか。
なるほど。
だからもう家族なんですよ。
はいはいはい。
もうずっと一緒みたいな。入ったら向こう40年一緒に頑張ろうねっていうそういう感じなんですよね。
あーなるほど。
価値観が。
そういうことか。
はい。
だからそういう状況下で辞めますみたいなのは家族を裏切るのかみたいな。
そうですそうですそうです。そういうふうに思われます。あんだけ面倒見てただろうっていう発想です。上司からしたら。
それって結構驚きだなと思ってて。やっぱそれ銀行がそういうふうになってしまったのってどうなんでしょうね。
まあその戦後以来ずっととかなのかもっと昔からとかなのか何が原因でそうなったんだろう。
戦後です戦後です。戦後にその日本の銀行がでも基礎から作られて。
当時その五層千段方式っていう言い方があったんですけども。
五層千段っていうのは金融機関を一行も作らない一番遅い金融機関に足並み揃えてやっていくんだ。
当時は大倉省がトップだったんで、大倉省が銀行の橋の上げ下げまで支持するって言われたぐらいめちゃ厳しかったんですよ。
でもそれってマーケットメカニズムがないところで働くわけで。
モフタンって聞いたことあります?モフタン。
いや全然わかんないです。
モフタンっていう業界用語があって、モフっていうのはMinistry of Financeなんですよ。
すなわち大倉省担当なんですよね。
なるほど。
なんで銀行内に大倉省担当の人がいて、モフタンが大倉省に接待をして、
今後金融行政どうなっていくんですかっていうのを情報を仕入れて、それを銀行に伝えて銀行をコントロールするみたいなそういう仕組みだったんですよ。
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だからもう完全に大倉省への忖度なしにはありえない業界だったってことですね。
ありえない存在でしたね、はい。
で五層千段で守られていくっていう感じだったんですけども、それって極めて社会主義的な発想なんですよね、やり方が。
ですよね、資本主義じゃないですよねそれ。
ただやっぱり金融市場っていうのは極めて市場主義じゃないですか。
まあそうですよね、究極の。
となると色々金融今の規制がガンガンあったのが規制を緩和していく中でそのひせみできてくる中で、やっぱりサービスが悪い銀行は潰れていくし、経営がうまくない銀行は潰れていくっていう中で、
ずっと苦労してきた文脈が日本の銀行の歴史にはあって、そういった文脈の中でやっぱり終身金額年功序列とかメインバンクっていう概念はやっぱりでかいんですよ。
うちがメインだからみたいな、最後メインがケツ吹くんですよねみたいな。
そうなんだ。
そういう、よくもなく長期的な視点で長く付き合っていく、銀行ってそういうビジネスじゃないですか。
長く付き合っていくっていうところが社内政治に向かわせたところがありますね。
どういうことかっていうと、長い付き合いがある組織が前提なんで、そこで自分のポジションをどういいところに持っていくかっていうのが、
自分の銀行陣勢によって極めて大事になってくると。だからその社内政治でいい派閥に就くみたいな。
例えば半澤納貴の2020年版で最初に取締役の副盗取派なのか盗取派なのかで分かれてるんですよ。
で、当然副盗取派は盗取の場を狙ってるみたいな感じで、誰に就くかで自分の銀行陣勢決まるみたいなシーンめっちゃ多いんですよ。
お前はどっちに就くんだみたいな。そういう世界観ですね。
いやいやいや、すごいな。なるほど。
別の意味ですごいですよね。
知らない世界だなと思いました。
ありがとうございます。
はい、じゃあ今回はそんな形でしげさんが銀行次第どんなことをやってたとか、
あと銀行ってどんなところなのかっていう話を伺いました。
はい、ではお聞きいただきましてありがとうございました。
ありがとうございました。
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