1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #53 文字のおはなし(言語学)..
2020-04-09 11:59

#53 文字のおはなし(言語学) from Radiotalk

#ひとり語り #落ち着きある #豆知識 #雑学 #教育
テーマ「文字」
時間が足らなかった…。
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こんにちは、志賀十五です。毎回決めたテーマに沿ってトークしています。
今回のテーマは文字です。特に日本語の文字についてお話ししようと思います。
僕はですね、言語とか言語学にすごい関心がありまして、なので当然文字にも関心があります。
ただですね、シャープ47の方でお話ししているんですけど、文字っていうのは言語そのものではないし、言語の本質ではない。
あくまで音声言語を写し取っただけの二次的なものであるというふうにみなします。
言語学の一分野として文字論というものがあるんですけど、ただあくまで言語学の本質は音声言語です。
手話言語というものもありますけど、そういう例外を除いてですね、文字というのはあくまで二次的なものとみなしています。
さて、日本語の特徴はいろいろありますけど、こういうふうに思ったことないですかね。
日本語はすごい特殊な言語で、非日本語母語話者が日本語を学ぶのは難しいみたいなふうに考えたことがあるかもしれません。
ただね、これをどう考えるかですけど、ある言語を学習するのが難しいかどうかというのは当然その人の母語が何かによりますよね。
例えば英語とかみたいな言語だと学ぶのは大変だと思います。語順も違うしね、発音も違うし。
一方で中国語話者とかだとある程度漢字は、中国本土だと漢代字というのを使っているのでまた違いますけど、発音等は違うけど漢字はちょっと似ているところがあるので、
そういう面ではライティングというか、そっちの方ではちょっとアドバンテージがあるかもしれないとか、あるいは韓国語、朝鮮語、話者だと語順も似ている、文法も似ているということで、
そういう文法の面ではアドバンテージがあるというふうに言語が特殊かどうかというか、言語が複雑かどうか、学ぶのが難しいかどうかというのはその話者の母語によります。
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ただですね、この日本語の特殊性を一つ挙げろと言われたらですね、それでもなお何か特別なことは何かと言われたら初期体系だと思います、個人的には。
はっきり言って文法とか語彙はちょっと特殊なところはあるかな。あ、でも語彙もやっぱり初期体系とちょっと関わっていますね。
さて、日本語の初期体系ですが、皆さんご存知のように3種類も文字を使い分けているという言語はないんじゃないかと思います。
ひらがな、カタカナ、そして漢字ですね。
でですね、漢字は恐ろしいですね。漢字を使っている国は中国は初めですね、いろいろございますけど、無限といっていい感じがしますよね、我々の感覚からするとね。
考えても見てくださいというか、中学校にもなってまだ新しい漢字を習っている、新しい文字を習っている。
これって結構クレイジーですよね。
例えば英語の場合、アルファベット26字で足りるところをまだ文字をやっているのかって考えるとちょっと頭おかしいんじゃないのっていう気がしないでもないかもしれませんね。
でですね、漢字とカナと大きく2つ分けられるわけですけど、皆さんご存知のように漢字は標語文字と言われるものです。
標意文字とか言われたりしますけど正しくは標語文字です。ちょっとこの違いはあまり深く立ち入りませんけど、漢字は標語文字。
で、カナの方は標音文字ということになります。
さらに詳しく言うと音節文字ということになります。
で、これも皆さんご存知のようにカナというのは漢字が由来ですね。
で、ひらがなの方は漢字をちょっと崩したような形からできていると。
一方カタカナの方は漢字の一部を取り外してできたようなそういうものですね。
ただこのひらがなとカタカナも効率的ではないと言えば効率的ではありませんね。
先ほども申し上げました通りカナというのは音節文字なので、
例えばかきくけこって、あとさしすせそっと、この10文字あったとして、
日本語の文字体系の場合この10文字それぞれ覚えなきゃいけないことになるわけですが、
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例えば音素文字と言われるものの場合、例えばアルファベットの場合だと、
KとSとIUEOにあたるAIUEOの7文字を覚えればいいということになりますよね。
そのシーンと母音の組み合わせということなので。
なので音節文字であるカナって結構効率が悪いですよね。
それに比べて韓国で使われているハングルは同じ音節文字ですけど、
これ韓国語を勉強したことがある方だったらわかると思うんですけど、
非常に効率的にできていますね。
15石ぐらいに文字はどれも人工的なんですけど、
政治的に作られた文字であれはめちゃくちゃ効率がいいですね。
すぐ覚えられます。1日で覚えられます、ハングルは。
なので同じ音節文字でもハングルに比べれば相当記憶の負担というのが大きい。
それが日本語のカナです。
ただね、僕はだからと言って日本語はローマ字を使うべきだとか、
漢字なんか使わずカナだけで表すべきだとは言いません。
むしろこの3種類の文字があることによる利点というのも当然ございます。
というのがそれぞれ役割が結構はっきり決まっているんですね。
これもちろん今からお話しするのは例外がありますけど、
大まかに言って漢字というのは語彙を表すもので、
ひらがなというのは文法を表すものですね。
送りがなとかそうですよね。
あとは助詞のがとかわとかおとかですね。
当然語彙的要素もカナで書くことはありますけど、
大まかに言ってそういうことが言えます。
カタカナはカタカナで、
あれは外来語専用の文字ということになっています。
これもまた語彙と文字の関係で言うとですね、
語種という問題があるんですよね。
その日本語において。
語種というのはどういうことかというと、
その単語の出自はどこか、
つまりどこからやってきたかということなんですけど、
大きく3つに分けられるんですね。
まず和語、これは日本古来の単語。
あと漢語、これは中国から渡ってきた単語ということになります。
これもいろいろ時代によって呼び方が違ったりしますけど、
大きくくぐって漢語となります。
最後外来語、これは中国以外からの外来語ということになります。
これは中国とかなり密接な関係に日本はあったので、
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皆さんご存知のようにね。
なので外来語と漢語というのを大きく分けているんですけど、
この語種というのは何で重要かというと、
この語種と初期体系というのが非常に密接に結びついていて、
つまり和語というのはひらがなで書いて、
漢語は漢字、そして外来語はカタカナというふうに、
その初期体系を見ると、
おおよそその語の出自が分かるということになっているんですね。
これは他の国ではありえない、
国といってはダメかな、
他の言語ではありえないことですよね。
というのが、例えば寿司という単語が英語に入ったとしても、
それは当然アルファベットで書くので見分けがつかなくなりますよね。
中国語も無理やり漢字を当てはめたりとか、
ハングルでも昔はね、
昔は韓国でも漢字を使っていたようですけども、
今はハングルで全て書いてしまうので、
その外来語かどうかというのは初期体系の上では見分けがつかなくなっています。
あるいはですね、アラビア語みたいに宗教的に力が強い言語の単語が
いろんな言語に釈用と言われますけど、
どんどん入っていますけど、
それはもう、
見分けがつかなくなっているんですね、初期体系の上で。
なので、日本語は初期体系で語の出自というのがわかるので、
そういうところに敏感な言語ということが言えるかもしれません。
これはね、日本語の面白いところだと思います。
さあ、いろいろごちゃごちゃお話ししてしまいましたが、
まとめますと、今日言いたかったのが一つは、
日本語の出自というのは、
まとめますと、今日言いたかったのが一つは、
日本語は三つもの文字の種類を使っていて、
漢字は語彙的要素、
カナは文法的要素というふうに使い分けがあると。
なので、日本語ってスペースを空けませんよね、書くときにね。
それはそういうことがあるという、
語彙的要素と文法的要素で違う文字を使うということが
一因だとも考えられますね。
それと語の出自、その単語がどこ出身かによって
違う文字を使い分けているので、
日本語話者ってそういうことに敏感であると言えると思います。
今後は日本語の初期体系の改革は起こらないと思いますね。
というのが、スマホやパソコンで予測変換ができるようになっているのでね。
というわけで、また次回お会いしましょう。
よかったら番組の方、クリップよろしくお願いいたします。
それではまた次回。ごきげんよう。
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