1. 【10分言語学】志賀十五の壺
  2. #783 読め!読め!読め!読書..
2025-08-19 10:55

#783 読め!読め!読め!読書と脳 from Radiotalk

主要参考文献
メアリアン・ウルフ (著), 小松 淳子 (翻訳)『プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?』インターシフト.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

サマリー

このエピソードでは、読むことの重要性や歴史、言語の本質について考えられている。特に、高校生の時に読書ができなかったことへの後悔や、文字の発明がもたらした文明の進化について詳しく語られている。

読書の重要性
皆さんは本を読まれますでしょうか? 僕はまあ人並みには
読んでるんじゃないかと思います。 意識して読むようにしてますね。というのも
ちょっとねコンプレックスじゃないんですけど、 高校生の時にあんまり本読まなかったなぁっていうのがあって
その反動で大人になって 結構読むようにしてるんですよね。
当時は別に意識して本を読まないようにしようとか そんなことを思ってたわけじゃないんですけど、
単純に時間がなくてですね、 部活やってたのとバンド組んでたのと、
あとやっぱ勉強が大変だったんですよね。 新学校でしたから、予習なり復習なり
あって、 通学時間も中学の頃に比べたらね、
長くなっちゃったんで、 あんまり本を読むっていう時間が取れなかったんですよね。
だから高校の図書室で本を借りたっていう記憶はないですね。 っていうか、そもそも高校に図書室はあったのか、
当然あったんでしょうけど、 その場所も全然思い出せないですね。言った記憶がないんですよね。
それが結構コンプレックスというか、後悔といえば後悔になってて、
中学の時とかは割と本は読んでた方だと思います。 朝読書みたいな、
授業始まる前の朝の時間の読書タイムみたいなのもあったし、 夏目漱石の心とかね、
ダザイとかも中学の時読んだりしたので、 その割に中学の読書経験の割に高校は全くちょっと読まなくなっちゃったので、
それがコンプレックスといえばコンプレックスなんですけど、 言うほど後悔もしてないというか、
それだけ充実してたってことでもあるんですよね、多分ね。 もし本を読む時間を作って、
部活なりバンドなり、あるいは勉強なりを、 その読書によって犠牲にしてたとしたら、それはそれでそっちの方が後悔してたんじゃないかなと思うので、
まあ仕方ないかなっていう感じがするんですよね。 BGM流れなさい。
始まりました4月15のツボ。皆さんいかがお過ごしでしょうか。 下落合の母です。
ただ高校生の時にしかない感受性みたいなのはあると思うので、 高校生の時に出会っとくべき本とか読んでおくべき本っていうのは絶対あったはずなので、
それがごっそり抜け落ちちゃってるっていうのは、 もったいないなぁと思ってるんですよね。
大人になってからその辺ちょっと取り返しつかないので、 まあでも読まないよりは読んだ方がいいっていうかね。
それで大人になってからは、大学以降はいろいろ本は読むようにしてるんですよね。 特に古典とかね。
言語と文字の歴史
僕は割と活字原理主義者ですので、知性とか教養とかっていうものが、 もしそういったものがあるとすれば、
それは活字を通してしか身につかないと思ってますんで、 だから本は読むべきだと思ってるんですよね。
しかし読むという行為も考えてみれば面白いっていうか、 言語が本能かどうかっていうのは、
言語を話す能力、ソチュール風に言うとランガージュっていうのは、 これは本能だと思いますね。
能力としての言語っていうのは本能的な側面はあると思いますが、 言語っていうのは当然社会的な側面もあるので、
どの面を見るかによって言語が本能かどうかっていうのは話が変わってくると思うんですけど、
文字とか読むことっていうのは本能ではないですね。 遺伝子に組み込まれているものではありません。
人間の長い歴史の中で読むとか、 当然それは書くということとセットになってるわけですけど、
その人間の長い歴史の中で、この読み書きっていうものの歴史は非常に浅いです。
浅いと言っても何千年とあるわけですけど、 ただ人類の長い歴史の中で人類はほとんどの時間を書くということなしに、読むということなしに過ごしていました。
その間にも言語っていうのはあったんですよね。 喋ってはいたけど、読んだり書いたりはなかったんですよね。
ですので、読むという行為は自然にある意味身につけられるものではないです。
多分人間はほっといたら、読むということを習わないと読めるようにはならないんですよね。
言に書き言葉を持たない言語っていうのはたくさんあります。 日本語みたいな言語の話者だと言語イコール書き言葉みたいに思ってしまいがちなんですけど、
言語っていうのは本来的にはオーラルというか話し言葉なんですよね。
ですので人間の脳みそっていうのも文字を読むようにはできてないんですよね。
文字を読むという回路を脳みそに持ってないんですけど、それをすでに持っている機能をある意味リサイクルすることによって読めるようになるんですね。
だからそれが人間の脳の柔軟なところですよね。
そういうリサイクルできるように鍛えないと人間手が読むことはできないんですよね。
さらに同じ読むと言っても、それが漢字みたいな標語文字を読むのか、あるいはアルファベットみたいな標音文字を読むのかで、脳の使っている部分が違うらしいんですね。
日本語の初期体系として漢字という標語文字も使えば、カナという標語文字も使うので、両方を使っているというか、
中国語を読むときに使う部分とアルファベットを読むときに使う部分とを日本語母語話者は使っているということがわかっています。
だからどういう言語を読むかによって脳の作りが、回路が変わってくるってことですよね。
いずれにせよ読むという行為によって脳の作りというか回路が変わっていくっていうのもそうだし、
読むあるいは書くということによって自分の話している言語を反省するということができるようになったんですよね。
それ以前というかね、文字以前にもそういうことあったかもしれませんが、より意識的に自分の言語を観察するようになったはずで、
特に表音文字っていうのは音を表すわけなので、自分たちの口から出ている音の連続っていうのを分解する必要がありますよね。
さらにアルファベットっていうのはシーンと母音にも分けられるので、何が同じ音で何が違う音なのかっていうのをより意識する必要があります。
そういう意味で文字っていうのは言語学において非常に大事だし、言語学に限らずですよね。
あらゆる学問において文字っていうのがなかったら到底たどり着けてないような領域っていうのがたくさんあると思います。
文字なしじゃ考えられないっていう学問ばっかりじゃないでしょうか。
文字の発明によっていろんなことが記録できるようになったので、さらに記憶を自分の頭の外に置いておくことができるようになったので、そこから文明っていうのが始まりますよね。
現代社会の読み方
芸術分野もそうですし、アカデミックな分野もどんどん発達していきます。
おそらく文字というものを書く、読むという行為がなかったら、現代の文明っていうのは当然なかったわけですけど、ただ書き言葉っていうのに否定的だった人もいるんですよね。
それがソクラテスです。確かに読むっていうことは良いことづくめって感じがするし、僕も葛飾原理主義者なのでそういう立場ですけど、言葉を書くことによって何か失われているかもしれないということはちょっと気にした方がいい気はするんですよね。
さっきも言ったように書くことによって記憶っていうのを自分の脳みその外に置けるようになったわけですけど、それでもしかしたら記憶力が落ちてるんじゃないかとかね。
文字が発明される以前は伝説とかね、民話とかそういう物語っていうのは当然話し言葉で引き継がれていった、受け継がれていったわけなので、そういった語りが全部頭の中に入ってたっていうことですよね。
それに比べたら、読むということを知った我々の脳みそっていうのはある意味衰えてる面もあると思うんですよね。
さらに言えば、現代社会はGoogleとかね、ちょっと気になったら調べるっていうことができるので、自分の頭で考えるっていうことが本当になくなってるんじゃないかっていうことも気にした方がいい気がします。
何か気になることがあって、それをググって素早くそういった情報が手に入ったとして、果たしてそれは自分にとって何かを学んだということになるのか、身についたと言えるのか、頭を使ったと言えるのかっていうのは、我々の今後の生き方に深く関わっていることだと思います。
最後はなんか啓蒙的な感じになっちゃいましたが、読むという行為は結構興味深いことで、ただその読むという行為自体も変わりつつあるっていうようなね、そういうお話でございました。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。番組フォローもまだの方は忘れずよろしくお願いいたします。
お相手はシンガジュウオウでした。
またねー。
10:55

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