1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #241 敬語一方向仮説 from Rad..
2020-12-24 10:31

#241 敬語一方向仮説 from Radiotalk

本題

言語相対仮説のトーク
https://radiotalk.jp/talk/257998

させていただくのトーク
https://radiotalk.jp/talk/367506

YAMADA TRIO さんの番組
https://radiotalk.jp/program/57935

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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こんにちは、志賀十五です。今日も志賀十五の壺をやっていこうと思います。 まずはですね、お便りを3ついただいているので、そちら読み上げたいと思います。
今回は全部感想のお便りって感じですね。ありがとうございます。 まずはゆうげんさんから差し入れと一緒にいただきました。
言語相対仮説のお話、面白かったです。 以前見たSF映画、メッセージで言語相対仮説が出てきたので、思い出しながら聞いていました。
次回も楽しみにしています。ということで、ゆうげんさんどうもありがとうございます。 メッセージっつったら、あの
ポスターがバカ受けみたいなやつですよね。なんかそれでちょっと話題になったのを覚えてますね。 これ見たんだっけなぁ
ちょっと見たかもしれないけど、よく覚えてないのでまた僕も見返してみようと思います。 というわけでゆうげんさんどうもありがとうございました。
続きましてはラジオネーム おばけの寝言さんからいただきました。こちらも差し入れと一緒にいただきました。
初めましてむいむいさんのラジオから来たものっす。 言語学などは無学な自分にはちょっと資金が高い世界ですが、
でもシャープ237を聞かせていただいてとても興味深く聞き入ってしまいました。 というのもなぜ人間は言語を持ち動物は持たないのかという疑問がずっと自分の中にもあったからです。
物事を言語化するにはまずそれを共有する概念がなければなりませんよね。 ウメならウメという概念があるおかげでウメという言葉からみんな同じウメの絵が頭に浮かぶわけですが、
動物にはそれがないと。あのウメそのウメこのウメとみんな違う。 具体的な認識をします。でも人間はあのウメもこのウメもみんな同じウメというカテゴリーに入れてしまえる
抽象的な認識ができます。そのような概念化する能力が言語の根本かなと思ったりしますね。 相対方位や絶対方位の話もとても興味深くいろいろな感想を書きたいのですが文字数が
すごく興味深いお話ありがとうございましたということでどうもお化けのネゴトさんありがとうございます。 この言語のカテゴリー化みたいな機能っていうのが
言語の最も重要な機能であるものであるって考える人も多いんですよね。 僕もまあそのように考えています。
そんなお化けのネゴトさんにおすすめの過去のトークがございますのでリンクも貼っておきますけど
シャープ55、えらい昔、昔ってほどでもないですけどにとったトークなので若干聞きづらいようなとこもあるかもしれませんが
内容としてはこの人間の抽象化能力としての言語みたいなお話をしておりますのでそちらも聞いていただけたらと思います。
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というわけでお化けのネゴトさんどうもありがとうございます。 最後にまんじゅうねこさんからこちらも差し入れと一緒にいただきました。
コメント取り上げてくださりありがとうございました。なんのなんのって感じですね。 これからもどんどんお便りは募集しておりますのでひとまず今日送ってくださったというかね
読み上げました3名の方々どうもありがとうございました。 ほいでここから今日のトークの本題なんですが
タイトルにある通り 敬語一方向仮説っていうねまあこういう話をしようと思います
これはですねまあ敬語の形式っていうのは 一つの流れがある
一方向的な流れがあるっていうような 仮説っていうほどでもないですけどまぁちょっとそれを思いついたのでそれをお話ししようと
思いますできっかけはですね ラジオトークでも番組やってらっしゃる山田トリオさんのユコンコンさんって方がツイッターで
教えてくださったもので 要はさせていただくの変な使い方みたいなのをちょっと教えてくださったんですよね
でその例っていうのは12月に入らさせていただきましてっていうような 表現が実際にテレビであったようなんですよ
でそれを教えてくださって 確かによくよく考えるとというかよくよく考えなくても12月に入らさせていただくって
そもそも何なんだということですね まあさせていただくっていう表現が
めちゃくちゃ使われててその中に間違ったものも多いみたいな話は実際にあって で僕もさせていただくについてのトークは過去に上げているので
そちらも聞いてほしいんですが いくつかこの表現は変な点があって一つは当然させていただくっていうのは健常後
なのでで健常後の中でも特に 誰かの許可をもらって
何か動作をしたりとか自分の恩恵になるような場合はさせていただくっていうのが 使えるんですよね
勉強させていただきますとかいうのはまあいいんですよ自分の恩恵になるのでその 勉強するという行為が
ただ12月に入らさせていただきましてっていうのはもう全く 恩恵とか許可があるようなものではないし
まず 自分の行為ではないんだから健常後を使うのがそもそもおかしいということですね
っていうのが1点使い方がまず変っていうのが1点 でもう1点おかしいのは入らせていただきましてでいいのに入らさせていただきまして
ていこう余分に差が入っているんですねこういうの再出言葉とか言ったりするんですが まあそういう点でもおかしいんですね
まあ差が入るっていうのはとりあえず置いといて 12月に入らさせていただきましてっていうのは
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確かに変なんですがこれはなぜ変化というと健常後だからなんですよね まぁちょっと繰り返しになっちゃってますけど
僕はちょっと思ったのはこれは健常後じゃなくて丁寧語なんじゃないかなと思ったんですよ 丁寧語っていうのはですとますっていうのがまあ代表的なものでまぁだいたいそれ
だけと言ってもいいぐらいですけど つまり12月に入りましてと同じぐらいの
使い方というかニュアンスで 12月に入らさせていただきましてと使ってんじゃないかなと思ったんですね
でこれどういうことかというと健常語っていうのは 話し手を一段下げるとか減り下った表現
ってことなんですが丁寧語っていうのは 聞き手に対して敬意を払ってるっていう表現ですよね
そういうふうにね その敬意の表し方がちょっとシフトしてるんだと思うんですよね
もうちょっと一般化するとねその文の中で 誰に敬意を表すのかっていうのが問題になるのが尊敬語と健常語なんですよね
で文を離れてその発話している場で 誰に敬意を払ってるかっていうのが聞き手ですよねに敬意を払ってるっていうのが
丁寧語なんですよねそういうふうに文の中の敬語から文の外の敬語まあこういう言い方 がいいかわかりませんけどそういうふうにね変化していると思うんですよ
でこれが 先ほど言いました敬語一方向仮設というものですねつまり
敬語っていうのは健常語から丁寧語に 移り変わることがあるともっと言うと
語彙的な意味を持っていた動詞が 健常語になって
さらに丁寧語にシフトしていくというまあこういう流れがあると思うんですね させていただくの場合はいただくっていうのが
もともともらうっていう意味の健常語ですよね で語彙的な意味があったのが
前に動詞が出てきて させていただくみたいに健常語の表現として補助動詞として使われるようになって
で今度はそれが丁寧語として機能しているようになっているんだと思うんですよ でね逆は多分ないと思うんですよね
丁寧語だったものが健常語あるいは尊敬語に変わることはなくて 変わるとしたら健常語が丁寧語になるってことだと思うんですよね
でなんでそれを持ったかというと実際に 今我々が話している現代日本語の丁寧語のマスっていうのはもともとマイラス
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っていう動詞だったんですよね でそれが前に出てくる動詞と組み合わさって
敬語の表現となったんですが昔はね 健常語として使われてたらしいんですよマスっていうのは
で現代語ではもう丁寧語に変わっているっていうことで このマスがたどっていった
道筋っていうのが先ほど言った 語彙的な動詞から健常語になって丁寧語になったっていうね
こういう流れになっているのでおそらくさせていただくも いただくっていう語彙的なものから健常語になって
でさせていただくがおそらく今丁寧語になりかけてるんだと思います そう考えると12月に入らさせていただきましてっていうのも
健常語じゃなくて聞き手に敬意を払っている丁寧語と考えれば おかしくはないんですよね
12月に入りましてと同じような表現なので でおそらくねあと何十年か何百年か
わかりませんけど時間が経てばさせていただきますっていうのが丁寧語になっていると思います というわけで今回のトークは敬語一方向仮説というねなんか堅苦しいタイトルの
お話でした 最後まで聞いていただいてありがとうございましたではまた次回お会いしましょうごきげんよう
10:31

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