1. 【10分言語学】志賀十五の壺
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2025-05-06 10:00

#753 Wackernagel clitic:接語について from Radiotalk

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/584598

主要参考文献
Haspelmath, Martin and Andrea Sims. 2010. Understanding Morphology. Second Edition. London: Hodder Education.
Shopen, Timothy (ed.) 2007. Language Typology and Syntactic Description. Volume 3. 2nd Edition. Cambridge: Cambridge University Press.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

サマリー

今回のエピソードでは、「接語」という言語学の用語について深く掘り下げています。特に、バッカーナギルクリティックとその特徴を取り上げ、さまざまな言語における接語の現れ方を探っています。

接語の基本概念
始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。ロバート・ラングドンです。
今回は接語というのをテーマにお話ししていこうと思います。
接語、英語でcliticと言われるものですが、
以前にもこの接語を扱ったエピソードはあります。
シャープ324で扱っておりますので、
そちらでも若干似た話、かぶっている話はしていると思うんですが、
接語というのは一般的にはあまり用いられていない言語学用語だと思います。
接語に比べたら接字、接頭字とか接尾字という言われ方もされますが、
そういう接字の方がまだ一般には使われているかなと思いますね。
に比べると接語というのはあまり浸透していないかなという感じがします。
接字にしろ接語にしろ、イメージとしては一人前の語ではないんですよね。
ワードではなくて、なんか寄りかかるものが必要だ、
ホストっていうのが必要になるっていうのが接字・接語の特徴です。
ちょっと寄りかかるホストとか言うと語弊がある気もしますけど、
このホストっていうのも言語学の歴史とした用語です。
過去のエピソードで取り上げているのはらしいというもので、
男らしいっていうのと、男らしいっていうのと、
この2つのらしいっていうのが日本語で認められて、
男らしいといった場合は、男っぽいっていうかね、
男、男性としての性質を兼ね備えているみたいな意味ですが、
このらしいっていうのは接字で、
男っていう名詞から男らしいっていう形容詞を派生している、
接尾字ということができます。
この接字のらしいっていうのは名詞にくっつくんですよね。
一方、男らしいといった場合のこのらしいっていうのは、
推測みたいなのを表しているわけですね。
なんか聞いたところによると、男らしいよとかね、
こっからじゃよくわかんないけど、男らしいよとなるわけですが、
このらしいっていうのは、さっきの接字のらしいと違って、
接語と言われるものです。
何が違うかというと、一番特筆すべき特徴っていうのは、
接語のらしいっていうのは、いろんな要素にくっつけるということです。
男らしいといった場合は名詞にくっついているわけですけど、
男が来たらしい、男が来るらしいみたいに動詞にくっつくこともできます。
明日は寒いらしいとか言ったら形容詞にくっついているわけですね。
こういうふうにいろんな品種にくっつくことができるというのが、
バッカーナギルクリティックの探求
接語の大きな特徴です。
この接語と言われる単位、要素は、日本語以外にも見られるものです。
いろんな言語であるんですけど、面白いのは、
世界の言語を見回したときに、この接語というのが2番目の要素として出現しがちだっていうね、
そういったタイプの接語があるということです。
これはいろんな言語で見られます。
そのような接語をバッカーナギルクリティックとか、
セカンドポジションクリティックとか言うんですね。
このバッカーナギルっていうのは人名でございます。
どんな言語でこのバッカーナギルクリティックが見られるかというと、
たぶんスラブ系の言語が有名なんじゃないかなと思います。
セルビア語なんかで見られる現象で、
セルビア語には対角の代名詞接語、クリティックが、
このバッカーナギルクリティックというかセカンドポジションクリティックで、
絶対2番目に出てこなきゃいけないんですね。
英語風に考えるとヒムみたいなのが目的語代名詞ですね。
そのヒムっていうのが絶対2番目に現れなきゃいけないので、
メアリー、ヒム、ライクスみたいな語順になるということです。
このヒムっていうのが2番目に出てくるわけですが、
これは動詞が先頭にやってきて、ライクス、ヒム、メアリーでもいいんですね。
ただ英語的なというかね、メアリー、ライクス、ヒムっていう語順はダメで、
というのがヒムっていうのが3番目に出ちゃってるので、
そういった言い方はできないんですね。
さっきも言ったように、このバッカーナギルクリティックっていうのは、
いろんなとこで見られて、今言ったインドヨーロッパ語族のスラブ系の言語もそうだし、
オーストラリアの先住民言語にもあるし、
西アフリカの言語にもあるし、あとは北米の言語にも見られます。
で、そのクリティック、2番目に出てくるクリティックが何を表しているか、その機能っていうのは、
言語によって様々ですが、
さっきのセルビア語の対角代名詞、目的語の名詞みたいなこともあれば、
テンス・アスペクト・ムードみたいなね、
動詞の屈折的要素が2番目に出てくるということもあるし、
あるいは否定の要素、ノットみたいなものが2番目の要素に出る、
そういったクリティックもあるんですね。
ただ、ずっと2番目2番目って言ってますけど、
この2番目っていうのも言語によってまちまちで、
言語によっては句として数える、
名詞句全体を1つの単位と数えて、
2つ目の場所にクリティックが現れるということもあれば、
強制のある語を1つの単位と数えて、2番目に来るクリティックということもあります。
そういう校舎のタイプのセカンドポジションクリティックだと、
それが名詞句の間に割り込んでいるように見えることもあるんですね。
途中でなんか句が分断されるんですが、
そういった言語もあります。
このように世界中で観察されるバカ投げるクリティック、
2番目に出てくる節語ですが、
日本語にはそういったものはないですね。
どういった言語でね、どういった特徴を持った言語で、
バカ投げるクリティックが観察されるかっていうのも指摘されてたりするんですが、
今回はそれはちょっとね、保留ということにしておこうと思います。
先ほど例に挙げた、
らしいっていうのがね、節字と節語があってっていう話をしましたが、
他にも日本語の節語としては、
今のはっていうのがまさに節語です。
例えば、男はとかっていうふうに名詞につくし、
寒くはない、これは形容詞だし、
行ってはいけない、これは動詞だしっていうふうに、
いろんな品種にくっつくことができます。
こういうふうに品種を選ばないというのが、
繰り返しですが、品種を選ばないというのが節語、クリティックの特徴です。
言語を分析するときには、
節字っていうのはハイフンで書かれて、
節語っていうのはダブルハイフンというかイコールで書かれるという決まりがあります。
が、それがどれだけ、
これもね浸透しているかっていうのは、
結構微妙なとこで、
今言った日本語の和みたいなのは、
どうですかね、独立語として書かれることが、
つまりスペースを空けて書かれる、
それで分析されることが多いかなっていう気がしますね。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はシガ15でした。
またねー。
10:00

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