1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #596 英語はシンプルだから世..
2023-11-04 10:37

#596 英語はシンプルだから世界共通語になった、のか? from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:11
始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
小竹のギララです。
番組宛にギフトやお便りいただいております。
まずは1通目、さなだゆきさんからギフトいただきました。ありがとうございます。
2通目、ゆっこんこんさんからもギフトいただきました。
壺の絵文字と骨壺の絵文字と一緒に、大量のおいしい棒のギフトいただきました。ありがとうございます。
続きまして、ギフトと一緒にお便りいただいております。
好きな品種はどうしさんからいただきました。
志賀さんこんばんは。毎回勉強になります。
10個イコール10個、なるほどがいっぱいでした。
特段日本語の音変化に詳しいわけでも、言葉遣いにうるさいわけでもない母が、はっきりと10個10本と言っていたのは、子供心にすごく違和感を感じていたことを思い出しました。
10だから10個なのになぁ、山口弁なのかなぁと思って過ごしていました。
母は山口県育ちで、志賀さんは岡山県育ち。もしかして中国地方では、古式床式発音が教育現場で大切に扱われていたのかなと、たった2件のサンプルで考えたりしています。
先週のアメトークが岡山県出身芸人だったので、見返してみようかなということで、好きな品種はどうしさんどうもありがとうございます。
10個10本の発音について言うと、僕の場合はね、趣味みたいなもんですね。
趣味で10個10本という発音をしているだけなので、岡山県だからとかっていうのは多分当てはまらないと思いますね。
周りの人間も別に10個10本と普通に言ってますので、中国地方だからというよりは個人的な理由でね、そういう発音を好きでやってるだけですね。
アメトークが岡山県出身芸人だったということで、笑い芸人に限らずですね、いろんな分野で岡山県出身の方、活躍なさっておりますね。
同居のものとしてはね、喜ばしいことですね。
はい、というわけで好きな品種はどうしさんどうもお便りありがとうございました。
この間ね、神田の古本祭りに行きまして、神田というか神保町というか、毎年10月末から11月頭ぐらいにあるんですよね。
03:08
僕は割と毎年行けたら行くようにしてて、今年も行ってまいりましてね。
古本だけじゃなくて、その新刊の本も出版社がお店を出して、結構ね、何割引かで買えたりするんですよね。
今年のもう終わっちゃいましたけどね。
興味のあって行けるって言う方はね、ぜひ古本祭り、あるいはブックフェスティバルだったかな、なんかそんな名前だったと思うんですけど、いずれにせよ神保町行ってみてはいかがでしょうか。
そこで何冊か本を買いまして、さっき言ったように新刊の本も安く手に入りますので、買ったんですよね。言語学関連の本がメインですけど。
で、その中の一冊に、ちょっとコラム的なとこで、英語はインドヨーロッパ語の中では文法も発音も文字も一番シンプルだったから、世界共通語的な位置づけになったみたいな記述があったんですよね。
どの本に書いてたかとか言ってもいいんですけど、ちょっと角が立っちゃうし、当然書いてある内容についてね、あれこれ言うんであって、書いた人に対して攻撃するわけではないんですけど、ちょっとあえて伏せておきます。
英語は文法も発音も文字も一番シンプルで、それで、そのために世界共通語になれたっていうのは、果たしてこれはね、そう言ってしまっていいんでしょうか。文法がシンプルっていうのも、見方によると思うんですよね。
英語は確かに、名詞にしろ動詞にしろ、その形態変化、語形変化っていうのが、他のインドヨーロッパ語族の言語に比べると少ないかもしれません。名詞の格変化もないし、動詞の認証変化も一部にしかないので、そういったところを見るとシンプルと言えると思うんですね。
このあたりの話は、僕も過去にエピソードを撮ったことがあって、単純な英語っていうのをテーマにお話ししたんですよ。ただ、その時もカッコつきで単純な英語っていう言い方をしてて、関連エピソードとしてURL貼っときますので、ぜひ聞いていただけたらと思います。
そういうふうに、単語の語形変化が少ないという意味では、文法はシンプルだと言えるかもしれませんけど、文法のすべての面でシンプルと言っていいかというと、必ずしもそうは言えないですね。
06:17
で、100歩譲って文法が一番シンプルと言ったとしても、発音も文字も一番シンプルっていうのは、どう考えても言えないと思いますね。そもそも言語がシンプルっていうのをどういうふうに判断するかっていうのは結構難しいですけど、
例えば音について言えば、一つの音節におけるシーンとか母音の数っていうふうに考えると、英語は相当複雑だと思います。音節っていうのは普通、格となる母音を中心に考えて、その母音の前に音セットと言われるシーンが出てくるんですけど、
英語の場合はこの音セットのとこでシーンが3つぐらい平気で連続できるんですよね。ストライクとかね。アルファベットで言うとSTRと、こういうシーンが3つ連続するし、その格となる母音の後のシーンの方、こっちの方は音セットに対してコーダと言われますけど、コーダの方もシーンが平気で連続します。
母音は母音で数が多いです。同じインドヨーロッパ語族の言語の中でも英語と比べたら音素が少なかったりとか、音節構造がもっと単純なものもあるので、英語はむしろ複雑な音体系だと思うんですけどね。
文字も一番シンプルって書いてるのが、これもよくわからなくて、何をもってそういうふうに言えるのかがちょっとわかんないですね。英語はこのアルファベットだったらこういう発音になりますっていう1対1の関係になってるわけではないので、そういった意味では決してシンプルとは言えないと思うし、
あとは大母音推移とか音変化のせいで母音の発音がずれちゃったりしてるんですよね。そういうのを見ると他のインドヨーロッパ語族の言語の初期体系の方がわかりやすいものも多いと思います。
なので、英語がその世界共通語的な立ち位置になったのは、政治的な力が強かったっていうことで、そのことはこの続きに書いてるんですけど、そっちがメインというか、言語学的な要因でもって、
09:08
シンプルだからという理由で英語が支配的になったとは言えないと思いますね。さっきもちょっと言いましたけど、シンプルっていうのは結構定義しづらいので、
一単語の中の形態層の数とかね、今日お話しした音節の内部構造のどのコーノとか、そういった点でシンプルとかは言えると思うんですけど、ただ外国語の学びやすさっていうのは当然自分の母語に左右されるものなので、母語と似てたらもちろん学びやすいわけですけど、
少なくとも英語っていうのはシンプルとは言えないというね、そういった結論でございます。百歩譲って文法はそういった面はあると言えると思うんですけど、発音と文字についてはちょっとさすがに無理じゃないかなと思うんですけどね。
この本は結構最近出た本なんですけど、コラムとはいえね、こういうことを書いてると結構ね、悩ますよね。それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。番組フォローも忘れずよろしくお願いします。お相手はシガ15でした。
またねー。
10:37

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