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始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。大鳥圭介でございます。
お便りいただいております。好きな品種はどうしさんからいただきました。ありがとうございます。
志賀さん、早速取り上げてくださりありがとうございました。
改めて歌謡曲は深いなぁと実感。
私は話し言葉はいちいち気になりますが、音楽に乗せられた途端、メロディーの音階、コード進行、楽器の音色などに関心がいき、
歌詞は入ってこなくなる。それも子供の頃から。
それが最近は歌詞に注意を払っても聞き取れないことが多く、先日お便りした次第です。
音、音じゃないな。昔は、まず作詞家が吟味した歌詞を作り、言葉の特徴を大切に作曲が曲をつけたのですよね、多分。
今は曲が先と聞きます。
あえて複数網羅を一つの音符に乗せて、母音を無精化して英語っぽくしてみたり、
肯定アクセントを逆にしてみたり、古語っぽい言葉で飾ってみたりして、
よりキャッチーなフレーズを生み出し、聴衆の心をつかむという一つの戦略に過ぎないのかもしれませんが、
言語と音楽双方に同時に感度の高いアンテナがピピッと反応する志賀さんには、
言語と音楽の不協和音にてんてんてんですかね。
好きな品種はどうでしたか。どうもありがとうございます。
そんな大そうなもんではないんですけど、前回お話ししたように、
言語学やってるからだと思いますけど、やってなくてもちょっとうーんと思うような歌詞があったりはします。
歌詞とか音のコーデが逆だったりとかそういったものですけど、
僕は好きな品種はどうしたんと、逆というか、歌になると歌詞を聞いてしまうので音階は取りづらくなるんですよね。
僕は絶対音感があるので、楽器だったら音を取れるっていうか、ドレミファソラシドにしか聞こえないんですけど、
それに言葉が乗ってしまうと途端にもうドレミファソラシドでは聞こえなくなっちゃうので、
どっちかっていうと歌詞っていうのは聞き取りやすいというか、そっちに注目できるような耳だとは思うんですよね。
ただそれでも何言ってるかわかんないようなね、日本語であっても何言ってるかわかんないような歌とかはあったりします。
まあ耳の特徴ですよね、各々個人のね。
前回のエピソードはそういうふうにJ-POP歌謡曲のなんかちょっとうーんと思うような話をして、
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まあ悪口っていうかね、ディスってるような感じになっちゃってね。
あんまりやりすぎると角が立っちゃうんでね。もう立ってるかもしれませんけど。
まだ聞いてない方はね、ぜひ聞いてみてください。
というわけで好きな品種はどうしさん、どうもありがとうございます。
さて今回のエピソードは、タイトルがもう全てですけどね。
アジアというのはもともと東という意味だったそうです。
ですので我々が住んでいるこの日本、東アジアと言います。
言われることがありますが、東東みたいになってるわけですね。
頭痛が痛いみたいにね。
まあ時々こういう同じ言葉を組み合わせているだけみたいなねことがございます。
もともとはアスみたいな単語だったそうで、
これねフェニキア語とかアッカド語に遡れるものだそうです。
それぞれフェニキア人、アッカド人に使われていた言葉で、
世界史やってた方はね、なんとなく聞き覚えがあるんではないかと思います。
フェニキア語にしろアッカド語にしろ、どちらもインドヨーロッパ語族の言語ではないんですね。
ではなくてアフロアジア語族のセム語系と言われるもので、
現代でもアラビア語っていうのがセム語系に含まれるものです。
なのでヨーロッパの言語、古代ギリシャあるいはローマとかっていうのは、
フェニキア人が使っていたアスっていうのを釈用して、
現代のこのアジアにつながっているわけなんですね。
予想はつくと思うんですが、フェニキア人がアスと呼んでいたのは、
現代のアジアとは全然違うところです。違うところっていうか、範囲はもっと狭かったわけですね。
フェニキア人がアスと呼んでいたのは英語界の東側のとこです。
地中海沿岸だけだったんですね。
このセム語系のアスという単語は、もともと出てくるとか登るっていう意味だったそうです。
まさに日が昇るところということで東だったわけですね。
では、東に対して西というのはどういう単語に由来するかというと、
エレブという形にね、遡れるそうです。
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このエレブっていうのも同じくセム語系で、
日が沈む方向みたいなね、そういった意味だったそうです。
このエレブ、なんとなく予想つくかもしれませんが、
これはヨーロッパの語源なんですね。
なのでヨーロッパっていうのはもともと西という意味なので、
西ヨーロッパとか言ったら、西西にこれもまたなっちゃうということでございます。
なのでヨーロッパという単語自体はインドヨーロッパ語族の単語ではなかったんですね。
アフロアジア語族の単語からの釈用ということになります。
で、このエレブという単語もアスの場合と同様に、
英月階で使われていた狭い地域を指す単語だったわけですけど、
それがどんどんどんどん西へ拡大していったということです。
このアジアとヨーロッパを含む大陸のことをご存知の通りユーラシア大陸というわけですが、
これがユーロアジアということで、
言ってみれば西東大陸っていう単純な組み合わせになっているということなんですね。
ユーラシアっていうのはヨーロッパプラスアジアでユーロアジアになっているということです。
今お話しした通り、アジアっていうのは東、ヨーロッパっていうのは西というふうにね、
遡れるわけですが、さらに言うと東の方は日が昇る方向、
西っていうのは日が沈む方向ということですが、
同じような単語はオリエントっていうのにも当てはまります。
こちらはラテン語で、まさに太陽が昇るっていう意味に遡れるんですね。
なんかね、エジプトとかをオリエント世界みたいなね、言い方をしますよね。
このオリエントに対応するラテン語、西という意味のラテン語はオクシデントと言って、
こっちは太陽が沈むっていう意味に遡れるんですね。
ですので、アジアとヨーロッパっていうのはセム語系で、
オリエントとオクシデントっていうのはラテン語で、
それぞれ質字は違うわけですけど、単語の成立の仕方っていうのは一緒なんですね。
日が昇るところ、日が沈むところ。
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それぞれ指す範囲がね、だんだん広がっていったっていうのも共通しているところです。
どうなんでしょうかね。やっぱり方角っていうのを考えるときに、
日が昇る、日が沈むっていうのが一番わかりやすいでしょうね。視覚的にね。
もちろん星座とかね、星の位置で方角を特定するっていうこともありますけど、
それより何より太陽っていうのが一番わかりやすいですよね。
日本語の東っていうのも日昔みたいな形に遡れるそうです。
これもやっぱりね、太陽、日が昇ってくる方向っていうのが基準になっているんではないかと思います。
というわけで今回は、なんでしょうかね、東と西の語源っていうのはだいたい似てきていて、
それがアジア、ヨーロッパみたいにね、より広い範囲を指すようにもなっているというお話でございました。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はしがじゅうごでした。
またねー。