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2023-06-10 19:09

#33 どう読み解く!? 2023年版モノづくり白書 徹底解説!!

2023年度版の『ものづくり白書』が公開されましたね。

ぶっちゃけ、読んでもあまりピンとこない事も多いのが"白書"ですが・・・


この白書をどう読み解くべきか、独断と偏見で解説します!!

「白書って何?」って人でも大丈夫、小難しい話は抜きでわかりやすく解説します。



ものづくり白書2023年度版⇒https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2023/index.html

カーボンフットプリント ガイドライン⇒https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/carbon_footprint/20230331_report.html

カーボンフットプリント 実践ガイド⇒https://www.meti.go.jp/press/2023/05/20230526001/20230526001.html

参考記事 ものづくり白書を振り返る。⇒https://www.haruyama-ce.com/monodukuri2023/

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参考記事: 【知らなきゃヤバい!?】技術者が読むべき“白書”

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どうも、しぶちょーです。今回もモノづくりのラジオをやっていきたいと思います。このラジオは産業機械の技術者である私が、モノづくりに関するトピックを主観を交えながら、ザックバランに紹介するラジオです。
小難しい技術の話はしないので、何か作業をしながら聞いていただければ幸いです。さて今回のテーマは、どう読み解く2023年版モノづくり白書徹底解説、です。
ちょうど1週間前ぐらいですけど、6月2日ですね、経済産業省のホームページにて、2023年版モノづくり白書が公開されました。今回は2023年版のモノづくり白書の内容について、このラジオですね、深掘りしていきたいと思います。
この前に皆さんに聞きたいんですけど、モノづくり白書、もちろんご存知ですよね。まさか知らないようなんて人はいないですよね。もしモノづくりに関わっているのに、モノづくり白書知らないっていう人がいたら、激ヤバです。
とは言いませんので、安心してください。別に知らなくても問題はないです。ぶっちゃけですね、私もモノづくり白書の存在を知ったのは、大体3年前ぐらいなんですよね。ブログとかツイッターで情報発信活動を始めてから、初めてモノづくり白書というものの存在を知りました。恥ずかしながら。
なのでですね、別に知らなくても全然大丈夫です。多分ですけど、モノづくりに関わる人は大半ね、モノづくり白書読んでないと思います。というわけで今日はですね、そもそも白書って何なの?っていうところから簡単に説明していこうかなと思います。
白書っていうのはですね、政府が各分野における現状や分析結果、将来展望などをまとめた実情報告書になります。白書はですね、社会の実態を国民に周知させることを目的として発行されています。
ちなみにこの白書という言葉なんですけども、発祥はイギリスなんですね。政府が外交の内容を国民に知らせるために発行した文章。この文章の表紙が真っ白だったことからホワイトペーパーって呼ばれるようになったみたいです。それはそれを訳すと白書ということですね。
白書はですね、政府が発行しているだけのことはあって、データに対するエビデンスですね。これが非常に明確です。インターネットが普及した昨今はですね、様々な方面から情報を得ることができる反面、情報の信頼性というのはやっぱりマチマチですよね。
かの西村博之の言葉を借りればですね、嘘を嘘であると見抜ける人でないと難しいと。まあそういう世の中なんですけど、その点白書はですね、国の資料であるので事実に基づくことしか書かれてないですね。だから嘘を見抜く必要はナッシングなわけです。
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政府のね報告書なんで疑う余地はありませんよね。さらにですね中立的な立場から書かれているので、著者の先入観とかそういう意見、そういったものに影響を受ける心配もありません。そしてですね、こんなに素晴らしい読み物であるのに無料で読めるわけですね。
つまりこれを読まないという選択肢はないということです。悠々白書しか読んだことないよっていう人、ぜひともですね他の白書も読んでみた方がいいです。そんなですね素晴らしい白書なんですけど、大きな欠点が一つあります。それはですね、要点がとにかく分かりづらいということです。
実際白書を見てもらうのが一番なんですけど、とんでもない情報量なんですよね白書って。日々忙しい社会人がですね、これを全部読み切るっていうのは不可能じゃないですけど、ほぼ不可能って言っても過言ではないと思います。しかしですね、そんなことは政府も百無承知なんですね。概要版っていう要点をまとめた資料だけも出てます。非常にありがたいことに。
ただねこの資料もね、やっぱお国の資料って感じで1ページのスライドにみっちみちなんですね。あのみっちみちの情報量本当わがままボディなんで、あの分かりづらいっちゃ分かりづらいです。私の率直な感想なんですけど、まあぶっちゃけですね、白書を読んでも一番最初に思うのは正直よくわからんって思います。毎回読んで。
この情報でですね、なんか明日から何か変わるかって言われると、うーんって感じだし、なるほどこれはすごいなっていう勉強にもそんなにそんなにはならない。まあそれはある意味当たり前で、さっきも言ったようにですね、白書の目的っていうのは社会の実態を国民に周知させることだからです。
そこからですね、だから書いてあるのは社会の実態なんですね。そこから何を読み解くかっていうのはその読んだ人次第ということになります。学びが少ないんだったらじゃあ白書読まないんでいいんじゃないの?って思うんですけど、いやそんなことはないですね。ちゃんとですねコツを押さえて読めばすごく多くの学びを得ることができます。
そのコツっていうのはですね、過去の白書との比較です。ものづくり白書に限らずですね、まあいろんな分野の白書を毎年出てますけども、基本的に内容が昨年に比べてどのように変化したか、逆にずっと変わってないものなんなんだろうと。こういう視点でですね、過去と比較しながら読み解くと非常に社会の実態というのが捉えやすいです。
基本的にはね、その年だけの点じゃなくて、変化、線で捉えるですね。こういう読み方をすると非常に勉強になります。この変化という視点が大事なんです。というわけで非常に前置きがなくなってしまったんですけど、ここからがやっと本題です。
今回はですね、2023年版のものづくり白書の内容を過去の白書とちょっと比較しながらね、紐解いていけたらなと思います。では早速ですね、2023年版のものづくり白書で今年から登場した新たな言葉あります。
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それはですね、グリーントランスフォーメーションという言葉です。GXなんて言われてますけどもね、またなんかわけわからんかっちょいい造語が出てきましたね。何でもXつければいいってもんじゃねーぞってあの感じですけど、GXっていう言葉自体はですね、昨年くらいからちらちらと見かけるようになってきた言葉です。
もちろんですね、あの大流行のトレンドワードであるDX、デジタルトランスフォーメーションをもじった造語です。じゃあグリーントランスフォーメーションって何なんだっていうことを説明するとですね、簡単に言うとカーボンニュートラルを目指すための変革取り組みのことをグリーントランスフォーメーション、GXと指します。
結構抽象的ですけどね、これがGXっていうのはないんですけど、とりあえずそういう取り組みをGXと呼ぼうぜって定義したわけです。
カーボンニュートラルについてはね、ほぼ説明不要だと思いますけど、一応説明しておきます。
カーボンニュートラルはですね、地球温暖化を防止するためにCO2の排出量を実質ゼロにしましょうという取り組みです。
このですね、実質ゼロというところが非常にポイントでして、当然どんなことをしても基本的にCO2って出ちゃうんで、ゼロにはできないですよってことです。
我々が生きてるだけでもね、息吸うし、僕がこうやってポッドキャスト収録してるだけでもね、CO2ガンガン出してます。
なので、なるべくCO2の排出量っていうのを減らしつつ、CO2の吸収量っていうものを増やして、プラスマイナスでゼロ目指しましょうね。
という考え方がカーボンニュートラルというものです。
で、このカーボンニュートラルという言葉がですね、ものづくり白書に登場し始めたのが、実は2021年です。
それまではですね、カーボンの彼女もなかったですね。めちゃくちゃ最近なんです。カーボンニュートラル。
で、2022年、昨年のものづくり白書でもカーボンニュートラルは非常に大きく取り上げられてます。
そして今年ですね、カーボンニュートラルではなくGXという造語で取り上げられているわけです。
この変化ですね、今年のものづくり白書の肝だと私は思ってます。
私の所感としては、カーボンニュートラルへの取り組みがうまく進んでいないということを国は危惧しているのだと思ってます。
多分ですけど、なんか国が焦ってる感じが私はね、白書から感じました。
本当に私の主観ですけどね。白書の中にもですね、こういう文章を書いてあります。
世界で脱炭素に関する市場ルールの形成が進んでいる。
我が国の企業においても、こうしたルールに対応していく必要があり、脱炭素への取り組みの重要性が高まっている。
また、製作事業者に対する脱炭素への要請も高まっており、サプライチェーンの高度化、強靭化に向けた取り組みが進んでいる。
とあります。なんかいろいろ高まっているということです。
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つまりですね、他国に対してカーボンニュートラルの取り組みで日本は結構遅れとってますよということです。
そこでですね、カーボンニュートラルに向けた取り組みをGXと定義することで関心を高めたり、国内でのルールを制定していこうとしているわけです。
最近SDGsとかよく聞きますし、地球環境も大事だと思うけど、ぶっちゃけそんな力を入れる必要ある?って私は思ってないですよ。
当然私は思ってないですけど、正直な話に座って思っている人もいると思います。
じゃあですね、なぜ国がそんなに焦ってるか、カーボンニュートラルが進まないことに対して焦ってるかというとですね、
それはこのままじゃあ地球があったかくなっちゃうぜっていうことじゃないんですね。
その理由っていうのは、焦ってる理由はお金の話です。
2023年のものづくり白書の中にこれに関してですね、2つキーワードがあってます。
それがSX銘柄っていうのとESG投資というワードです。
これらね細かくは説明しませんけど、簡単に言うとですね、利益を出したり成長している会社だけでなく、
これからは環境課題や社会課題に取り組む会社に積極的に投資をしていきましょうと、そういう流れがあるわけです。
こういうルールづくりが世界的に進んでます。
つまり逆に捉えれば、どんなに良い製品を作っている会社であっても、
バンバンCO2出したり、社会課題に取り組んでいない会社にはお金を出してやんねえぞと、
そういう社会になりつつあるということです。
企業は大前提として利益を出す、利益を追求するために存在しているわけですから、
ボランティアでね、カーボンニュートラルとか環境問題になかなか取り組めないわけですね。
なので、無理やりでもビジネスに紐づけてやらんとということで、
世界各国がこういった投資を絡めて、すごく強力な力で無理やりカーボンニュートラルをビジネス化しているというわけです。
これが今の世界の流れです。
生き残るためにはカーボンニュートラルに取り組まなければならなくなる。
これっていうのは自明の理なんですね。
ただこの点で日本の企業はわりかしノホホンとしているわけです。
よってこれからはGXだと国が発波をかけているということですね。
じゃあGXって言いますけど、具体的に何をしなきゃいけないの?
っていうのも実はですね、国が明確にしています。
そのキーワードも今回の白書の中で出てきています。
それがカーボンフットプリントです。
カーボンフットプリントっていうのは、製品のライフサイクル全体でカーボンの排出量を見える化しましょうという仕組みですね。
原料調達、生産、流通、使用、排気に至るまでですね。
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その製品の最初から終わりまで、その過程で発生するCO2の量を見える化させましょうというものです。
それをその量をカーボンフットプリントと定義して、カーボンフットプリントが低い製品が良い製品だよねということにしようと、そういうルールです。
使う時はエコだけど製造でバカすっからカーボン出してますよとか、そういうものは評価できないよねということですね。
これをですね、我が国のカーボンニュートラルの取り組みの第一歩として推進しているわけです。
経済産業省はですね、今年の3月にカーボンフットプリントのガイドライン、5月にはですね、カーボンフットプリントの実践ガイドというものを出してます。
それだけでもこのカーボンフットプリントに対する国の本気度というのが非常に伺えますね。
ここでさらに重要になるのが重要になる、さらにというか話は戻って重要になるのがGXという言葉です。
グリーントランスフォーメーションですね。さっきも出てきましたけど。
ここまでこのカーボンフットプリントの話まで話すと、実はですね、なんでDX、デジタルトランスフォーメーションをもじってGXとしたのかがなんとなく見えてきます。
結局ですね、カーボンフットプリントの取り組みっていうのはデジタル技術の活用なくしては絶対に成り立たないですね。
だってさ、サプライチェーン全体でCO2排出資料を管理しましょうよってなったら、紙じゃ無理ですよね。
下請けも含めてですね、広い範囲を巻き込んだ仕組みとかシステム、こういうものが必ず必要になります。
なのでですね、皆さんの頭に刷り込まれたデジタルトランスフォーメーションDXを彷彿させるようなもじり方、GXとしたんじゃないかなと、僕は勝手に思っています。
実際にデジタル技術を活用してグリーンを進めていくんだっていう文言も白書の中に書いてありますので、必ずそういう狙いもあるのかなと思います。
カーボンフットプリントに関してですね、気になる人がいたらぜひですね、経済産業省のカーボンフットプリントのガイドラインと実践ガイド、これは見ておいてください。
そのリンクは貼っておきます。例によってですね、小難しい資料ですよ。実践ガイドとかね、目が回るくらい細かい計算がいっぱい載ってます。
ただね、これって製造業に関わる人全てに影響してくるはずです。大企業だけ取り組んでればいいよとかじゃなくて、サプライチェーン全体でやろうとしてるんですからね。
当然、下請けも中小企業も零細企業っていうのも全部他人事じゃなくなります。だからね、今後カーボンフットプリントっていうのはかなり注目されてくるし、皆さんの実際の仕事に関わってくると思った方がいいと思います。
最初に白書とは社会の実態を国民に周知させることと言いましたけど、2023年のものづくり白書ではカーボンニュートラルに本気にならないとやばいぜっていう実態が周知されてるんじゃないかなと、
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そういうメッセージがあるんじゃないかなと私は思っています。何回も言ってますが、あくまでも私の視点なのでそこはご了承ください。これが変化で読み取った時の今年の白書のトレンドとなります。
逆にですね、白書の内容でずっと変わってないもの、これもあるんですね。それはですね、人材確保と人材育成、あと女性の活躍推進です。
この3つはずっと課題として挙げられ続けてます。ものづくりに限らずですね、いろんな業界に共通する項目だとは思います。これに関してはですね、技術士の春山さんという方のブログで結構丁寧にまとめられてますので、詳しく知りたいという方はリンク貼っておくので、ぜひ見ておいてください。
というところですね、ものづくり白書の話はここまでです。白書ってね、いろんな分野で出ているので、別にものづくり白書だけじゃなくて、各分野の白書にですね、広く目を通すのがいいと思います。結構ね、内容的には同じようなことを言ってます。やっぱり社会の課題を元にしているので。
カーボンニュートラルとかデジタル化とかそういうところに入ってくるんですけど、いろんな分野において何が問題になっているかっていうのを知っておく。それはですね、非常に大事だと思います。ものづくり白書の他にどんな白書があるかっていうのを簡単に紹介するとですね、例えばDX白書とかエネルギー白書、環境循環型社会生物多様性白書、化学技術イノベーション白書、高齢社会白書、防災白書、
情報通信白書などなどです。まだいっぱいありますけどね。白書白書言いすぎて何か白書がゲスタルト崩壊しそうなんですけど、いろいろあるんです本当に。私はですね、ブログとか記事の寄稿とかそういう副業もやってますので、情報発信活動をしている身としてはですね、やっぱりエビデンスとして白書の内容を流用したりします。
なので広く浅く見ている感じです。今紹介した白書を全部読めとは言いませんけど、例えばDX白書とかエネルギー白書、あと化学技術イノベーション白書とかは結構ものづくりに関連してくるので、目を通しておいてもそうもないかなと思います。
ぜひですね、悠々白書以外の白書も読んでいただければと思います。悠々白書読んだことないって人はまず悠々白書から読んでください。どうでもいい話なんだけどさ、僕今33なのね。20代の子っていうのも結構いるわけなんですけど、会社に。悠々白ってやっぱ知らないんですよ。当たり前なんだけどね。ジェネレーションというか、世代が違うんで。
僕はね、悠々白書結構好きなんで非常に悲しいんですね。でもね、今の若い子はね、ハンター×ハンターの新刊を待っている間に悠々白書を読めばいいんですね。で、さらに時間があるんだったらものづくり白書を読めばいいんです。とんでもない締めになっちゃいますけど、そんな感じの雑談で今日のラジオはここまでとしたいと思います。
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私はですね、支部長技術研究所という技術ブログを運営してます。週1更新を目標にしてますので、ぜひそちらも覗いてみてください。さっき触れたようにですね、いろいろな白書に関して紹介したブログ記事書いてます。概要欄のリンクから飛びますので、そちらもぜひチェックしてみてください。
またですね、ツイッターでも毎日役立つ技術情報の発信を行っております。朝7時20分、夕方18時20分に投稿しておりますので、そちらもチェック、よかったらフォローをしていただけると嬉しいです。
ものづくりのラジオ用のハッシュタグもありますので、このラジオのご意見ご感想などは、シャープものづくりのラジオのタグをつけてつぶやいていただけると非常に喜びます。ぜひともよろしくお願いします。
では今回のラジオはここまで。ビデオ支部長でした。ではでは。
19:09

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