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2023-03-09 18:32

#18 「機械学習」って言葉さぁ・・・なんか変じゃね?

最近、AIの進化が目まぐるしいですね。
AIという言葉と同じくらいよく聞くのが『機械学習』という言葉です。

でも、思うんですよね・・・

『機械学習の”機械”ってなんやねん!!』

今回はその違和感について、ちょっとだけ考えてみたいと思います。
結構、どうでも良い話ですが、お付き合いください。

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元記事: 『機械学習』という言葉の違和感

(https://note.com/sibucho_labo/n/nf10c5cb922a1)

連絡先: sibucho.laboratory@gmail.com

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どうも、しぶちょーです。今回も、ものづくりのラジオをやっていきたいと思います。
このラジオは、産業機械の技術者である私が、ものづくりに関するトピックを主観を交えながらザックバランに紹介するラジオです。
小難しい技術の話はしないので、何か作業をしながら聞いていただければ幸いです。
今日はね、本題に入る前に、ちょっと業務連絡です。
この前ツイッターで、このラジオの音量が小さいですよ、というご指摘を受けました。
なので、今回ちょっと調整してですね、音量を上げてます。いかがでしょうか?
確かにね、自分のラジオを聞き直すってことは結構あるんですけど、
他の番組と聞き比べるってのはあまりしてなかったんで、全然気が付きませんでした。
ただ、やっぱね、ちょっと音量ちっちゃいですよね。他の番組に比べると。
色々調べたんですけど、この音声配信って音量が大きいよりも小さい方が罪深いんですよね。
というのは、僕のラジオを聞いてて、他のラジオにいきなり行った瞬間にですね、
大音量で耳を破壊されるみたいな、そういう事故が起こるんで、
一応それを防ぐために、音声配信ではですね、音量の規格みたいのがあるみたいで、
例えば、ポッドキャストだとこのぐらいの音量にしてくださいね、みたいな規格があります。
全然知らなかったです。申し訳ありませんでした。
今回ね、ご指摘いただいて、その規格に沿って調整してますんで、
聞きやすい?聞きにくい?とかね、あれば教えていただければ幸いです。
順次ね、過去の配信に関しても調整をして直していく予定です。
これね、言われないと気が付かなかったんで、めちゃくちゃ助かりました。
ありがとうございます。
皆さんもね、何でもいいんですけど、気になることとかあれば、じゃんじゃん、意見をください。
と、まあ、業務連絡はここまでですね。
ここからが本題です。
今日のラジオのテーマは、機械学習っていう言葉っさ、なんか変じゃね?というテーマです。
最近ね、AIの進化、めちゃくちゃ目まぐるしいですよね。
特にあの、生成系って言われるね、文章とか画像とかを生成するAI。
これ、とんでもない勢いがあります。
皆さん、あの、チャットGPTとかって使いましたかね?
あの、文章を自動で生成してくれるみたいなAIなんですけど、
あれ、ほんとすごいですよね。
もう人間、もう人間ですよ、もう。ほとんど人間。
こっちが質問したことに対して、かなり綺麗にまとまった文章を書いてくれるAIなんですけど、
多分、普段文字を書かない人と比べると、もうすでにその人の文章力をね、超えてると思うんですよ。
まだ使ったことないっていう人は、絶対1回は使ってみてください。
回数制限とかあるんですけど、LINEでね、楽々使えるサービスとかもあるんで、
ほんとに調べればすぐ使えるんで、やってみてください。
言葉から画像を生成してくれるAIとかもね、流行ってまして、
これも結構いろんなサービス出てますから、すぐに使えるんでね、ぜひ体験してほしいなと思います。
というこのようにですね、もう最近は右を見ても左を見てもAIと、そんな感じです。
各有私も、一応ね、会社ではAIエンジニア括弧笑いをしてます。
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括弧笑いっていうのはなんちゃってというか、全然勉強中なんで、名乗れるほどじゃないってことですね。
元々機械設計をやってまして、今はAI開発のメインで担当してます。
なので頑張って毎日AIの勉強してるんですけど、どうしても毎回引っかかる言葉があるんですね。
それが今回取り上げる機械学習という言葉です。
この言葉ってAIと同義で使われたりする言葉なんですけど、機械設計者の私にとってはね、
ずっと喉の奥に小骨が刺さるような違和感というか、そんなちっちゃいもんじゃないですね。
もう本当に右の靴と左の靴を履き間違えた時のあの強烈な違和感。
あのぐらい違和感があるんですよ。
それは何かっていうと、機械学習の機械ってなんなんっていうことですね。
これなんかまあコンピューターのことでしょって言われたらそれまでなんですけど、
なんかコンピューターをさ、機械って呼ぶのってちょっとざっくりしすぎじゃないかなって私は言いたいです。
だったらこの機械学習じゃなくてさ、PC学習とかコンピューター学習とか、いろいろネーミングセンスはさておきあるじゃん。
あるじゃんっていう感じですね。
今回はそこのなんか機械ってその言葉なんなんっていうことについてちょっと考えてみたいと思います。
割とどうでもいい話なんですけど、言葉ってねやっぱ大事なんですよ。
なのでちょっとお付き合いください。
そもそもですね、そもそも機械学習って何なのかというとこですね。
まずそれを説明していこうかなと思います。
これはさっきも言ったんですけど、AIという言葉と同じ意味で使われることもあるんですけど、厳密に言ったらちょっと違います。
まずAIの定義。
AIって何なのっていうことなんですけど、実はねこのAIっていう言葉、明確な定義ってのがないんですね。
これを満たしたらこれはAIなんだみたいなのがなくて、
作った人がこれはAIですと言い切ったら、もうそれはAIなんです。
だから世の中にはなんちゃってAIみたいなものがめちゃくちゃ蔓延してるんですけど、
とはいえ一般的な共通認識としては、AIっていうのは人間のように思考や判断をするコンピューターシステムと言えるでしょう。
一方でさっきの今回のテーマですね、機械学習。
これが何なのかと言えば、これはAIを立派に育てるために行う学習と言えます。
そもそも生まれたてのAIを何も教えてあげなければ赤ちゃんと一緒ですね。
いくら処理能力があっても、そこに知識とか情報がないと何も思考することも判断することもできません。
そんな赤ちゃん状態のAIを立派に育てるために行うのが機械学習という手法です。
少し小難しい定義をすると、機械学習っていうのは
AIが人間のような高度な判断を行うために必要な法則をコンピューター自身に探させる方法と言えます。
ちょっとね長いんですけど、AIのお勉強方法と言えばいいかなと思います。
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定義がわかったところでね、本題に入っていきますけども、機械学習の機械って結局何なんっていうところを掘り下げていこうと思います。
結論から言えば、もちろんコンピューターのことです。
機械学習というのは英語ではマシンラーニングと言います。
MLとかって略したりしますね。
この言葉は1959年にアメリカの計算機科学者であるアーサーリー・サミュエル氏によって作られた言葉です。
彼は計算機、つまりはコンピュータ分野の科学者なんですよ。
AIの基本的概念をいち早く世界に示した人物でもあります。
彼がマシンラーニングだと呼んだわけですね。
じゃあなんでコンピューターのエンジンなのにコンピュータラーニングじゃなくてマシンラーニングって彼は言ったんでしょうか。
それはぶっちゃけ彼にしかわかんないと。
もともとこんな話だけど、その人にしかわかんないです。
ただ一つ言えるのは、そもそも英語のマシンという言葉にはコンピューターという意味がちゃんとあるんですね。
これ辞書に載ってます。調べれば。
マシンで意味を調べると、機械、仕掛け、乗り物、機構、コンピューターとなっているわけです。
だからアメリカの人は別にマシンラーニングという言葉、違和感がないんだと思います。
で、このマシンラーニングという言葉を直訳すると機械学習という言葉になってしまうんです。
この直訳が安直すぎたんだと僕は思ってます。そうなんですよね。
日本語の機械という言葉にはコンピューターという意味ってないんですよ。
これがこの言葉の違和感の正体。
マシンラーニング、機械学習っていうところにちょっと違和感を覚える正体だと私は思ってます。
普通の人はね、普通の人はコンピューターも機械だから別に良くねって思うでしょうけど、
これね、機械設計者の立場からすると話が変わってくるんですね。
機械って定義あるんですよ。
機械設計者は大体人によりますけど結構叩き込まれてる人多いんで、機械の定義をね。
機械学習という言葉に違和感バリバリなわけですね。
機械の定義として有名なのはフランツ・ルーローという人の定義です。
ちょっと古いんで、今の現実とはギャップがあるんですけど、
その人が言うにはですね、機械とは力に対して抵抗力のある物体の組み合わせで
各部の運動は限定され、相対運動をし、これにエネルギーを供給して仕事をさせる物
という定義があります。
クソ子難しいんですけど、ざっくり言うとですね、
人力以外の力で物理的に動いて仕事をするもの。
わかりますよね。こういう感じです。これが機械なんですよ。
物理的に動くものを機械と基本的に定義してるんで、
私はですね、コンピューターにタイヤでも付いて走り回ったりしない限り、
コンピューターを機械とは認めたくないということです。
お前が認めなくても別にコンピューターは機械だからって思う人がいるかもしれないですけど、
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それはそれでいいんです。ただその気持ちを例えるなら、
例えばですよ、母親と父親が離婚して、母親についていって、
母親が再婚した相手をですね、お父さんと呼ぶ。
これ結構気持ち躊躇われるわけですね。
お前は私のお父さんじゃないと心の中で子供は思うわけですよ。
こういう、なんだろう、こういう気持ち?
ちょっと全然、うまく例えられないですけど、
お父さんなんだけど、関係としてはお父さんだけど、お父さんじゃないじゃん。
だからこのなんか、おい、呼びたくないよ。
私にとってお父さんはお父さんなんだ、みたいな、そういう感じです。
僕もね、コンピューターは機械と呼びたくないと、
僕にとって機械とは機械なんだと、そういう気持ちなんですね。
ただこの手の問題っていうのはですね、時間が解決してくれます。
時間をかけてお互いを理解すればですね、新しいお父さんのことをですね、
お父さんと素直に呼べる日が来るでしょう。
そしてお父さんも今お父さんて、みたいな感じになる、
なんかいいドラマが生まれるんじゃないかなと思いますけど、
その話はどうでもよくて、つまりはですね、
英語のマシンという言葉と日本語の機械という言葉は、
一見同じような意味でもニュアンスの違いがあると。
なので、マシンラーニングイコール機械学習と
安直に訳してしまったがゆえに、このような違和感が生まれているということです。
ということを私は言いたかったということですね。
こういうね、工学分野にもね、たまにこういうイケてない翻訳ってあるんですよ、いっぱい。
ああいうのと一緒ですね。
訳したやつ誰だよ、これ出てこいや、みたいな専門用語ってめちゃくちゃいっぱいあるんですよ。
それと一緒です。
逆に、ちょっと話しとれるんですけど、
逆にイケてる翻訳っていうのもあるんですね。
例えば身近な例で言うと、
車の駆動のAWDとか4WDとかってありますよね。
タイヤが4つ駆動する機構です。
最近はね、4WDじゃなくてAWDっていう言葉をよく使ったりするんですけど、
昔はよく4WDと言ってました。
もともと世界的には、AWDっていう言葉がよく使われてたんですね。
4WDっていうのは日本しかほとんど使ってなかったです。
なんでそういうことになってるかっていうとですね、
AWDってオールホイールドライブの略なんですね。
これ日本語に直訳するとですね、前輪駆動なわけです。
前輪っていうのは、全部の輪が駆動するって書いて前輪駆動ね。
一方で、前のタイヤしか駆動しないよっていう車の種類もあるんですけど、
これも前輪駆動って言うんですよ。
これは前のタイヤが駆動するって書いて前輪駆動。
だからこのようにですね、
AWDを前輪駆動って直訳しちゃうと同音異語になってしまって、
前輪駆動、全部のタイヤが回る前輪と前のタイヤしか回らない前輪、
これが非常にややこしいということで、
12:01
AWDってのはやめてですね、このオールを4に書き換えたんですね。
4つの輪が駆動するということで4WDと。
別に意味は一緒ですからね。
ということで混乱を避けるためにこういう風な言葉に変えたっていう経緯があって、
これなかなかイケてる翻訳だと思います。
翻訳って言うとちょっとずれるんだけど、
こうやって技術用語を日本の文化に使われることを想定して訳し直すとか、
言葉を変えちゃう。
こういう言葉に対する配慮というものがやっぱり技術用語には必要かなって僕はすごい思ってます。
ただ問題もあってね、
やっぱり日本の用語になっちゃうと海外で通じないという問題が当然生じてくるんで、
グローバルスタンダードにするんだったらやっぱり海外と同じ言葉にしなきゃいけないよということで、
結局最近はAWDに戻っちゃいましたけど、
技術用語ってそういう問題結構あるんですよ。
このAWDとか4WDの話に諸説あるんですけど、
そういう説もあるよということで覚えていただけると、
飲みの席とかでトリビアとしてどうやってもらえればなと思います。
こういう言葉って別に言葉遊びだから言葉遊びだって言われるかもしれないけど、
定義ってめちゃくちゃ大事だと思ってます。
機械学習という言葉を機械屋としては、
今紹介したようなAWDのように気を使ってくれれば良かったのになと思うんですね。
といっても広がっちゃったらどうしようもないんですけど、
AIを勉強しててもこの機械学習という言葉だけは未だに違和感が拭えないという感じですね。
もし同じ違和感を持っている人がいればあるあるネタとして共感していただければと思います。
世界で私だけだったら私だけがこの違和感を抱えて今後生きていこうと思います。
というところで今日の話は終わりなんだけど、
せっかくAIの話をしたんでちょっとだけおまけ的な話をしようかなって思います。
私ね昨年からAIを学びに大学に講義を受けに行ってるんですけど、
そこの資料にこんなことが書いてありました。
今後数年でAIの実用化が急速に進むと予想される領域。
そういうスタイルがあってですね、そこにこういうふうに書いてありました。
1、アート分野。画像生成や自動作曲。
2、自然言語処理分野。自動応答や言語翻訳。
と書いてあったんですね。
これすごいなって思ったのが、この資料ね、去年の4月の資料なんですよ。
何が言いたいかというと、この時点ではまだ画像生成とか言語の生成って今ほど話題になってなかったんですね。
で、その年の年末にかけて爆発的に流行りだしたと。
つまりこの予言の書なんですよ、このテキストって。
実際にAIに詳しい先生たちが書いてるテキストなんで、
まあ当然の結果だよねって思うかもしれないですけど、
私としてはね、すげえ予言されてたみたいな、すごくびっくりしたわけです。
で、ここからがね、ポイントで、実はこの予言の書、3つ上がってたんですよ。
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今後発展する分野3つ。今2つ紹介しましたけど。
だから、まだ流行ってないけど、この予言の書に書いてあるもう1つの分野があるんですね。
知りたいですかそれ。
まあここまでね、聞いてくれたので特別に教えようと思います。
で、もう1個、もったいぶって申し訳ないですけど、もう1個書いてあったのですね。
制御技術分野、強化学習によるプラント制御と書いてありました。
まあこれプラントに限らないんだろうけど、強化学習によるロボットやプラントの制御、
まあこれが一気に流行すると予想されてますと。
これってね、ものづくりにおいてはめちゃくちゃ大きな影響を受けそうなと思ってます。
詳しい説明は今回しないんですけど、強化学習っていうのは、
いわばロボットがね、動いて失敗を繰り返しながら徐々に徐々に学んでいくと、
まあそういう学習です。
今はね、ロボットが浮かすときでティーチングって言って、がっつり人間がやってますけど、
今後はロボット自身が学習をどんどん行うようになってくると、
実際そういうソリューション出てますからね。
これがですね、今回のこの文章生成とか画像生成と同じように、
爆発的に一気に発展する可能性があると書いてありました。
これはね、かなり期待できる分野だと思うんで、
AIって今ね、すごい流行ってるんですけど、この強化学習とかロボットの制御とかね、
プラント制御、こういう分野にやっぱり目を光らせていった方がいいと思います。
ものづくりに携わる人は特に。
僕もね、こう面白い情報があれば発信していきますので、
引き続きですね、情報収集をしていこうかなと思ってます。
というところで、今日のラジオはここまでです。
最後にちょっとだけ告知をさせてください。
日刊工業新聞さんから出る機械技術という雑誌の2023年4月号ですね。
これが発売が、2023年の3月25日に発売の雑誌ですけども、
この中で私がだいぶ記事書いてます。
ぜひ皆さん買ってください。
特集のタイトルはですね、
新人必見、機械加工現場の素朴な疑問になる予定です。
この中では工作機械とか切削工具とか材料、図面、キャドキャムに関してですね、
新入社員や若手社員が疑問を抱きやすい用語をQ&A形式で非常にわかりやすく解説してます。
ぜひぜひ皆さん買っていただいて読んでいただければなと思います。
加工現場の人じゃなくてね、設計とか製造業に関わる人全員が知っておくべき内容だと思います。
柴浦工業大学の沢先生という方と共同で執筆をしております。
ぜひお願いします。
ということで告知でした。
じゃあ今日のラジオはここまで。
私は支部長技術研究所という技術ブログも運営してます。
週1目標で更新してますのでそちらもぜひ覗いてみてください。
今回紹介した内容はですね、実はノートの記事として書いてます。
文字で読みたいよという方は説明欄にリンク貼っておきますのでそちらからもお願いします。
またツイッターでも毎日役立つ技術情報の発信を行ってます。
18:02
朝7時20分、夕方18時20分に投稿してますのでそちらもよかったらチェックしてみてください。
ものづくりのラジオ用のハッシュタグもありますので、
このラジオのご意見・感想などは、
シャープものづくりのラジオ、ノーはアルファベットでNOとなりますけど、
これをつけて呟いていただけると非常に喜びます。
ぜひともよろしくお願いします。
では今回のラジオはここまでです。
以上、支部長でした。
ではでは。
18:32

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