2021-10-14 16:54

第53回『美容院を経営しています。社員が成長すると顧客を連れて独立してしまうことが悩みです。顧客流出を防止するよい方法はありますか。』

第53回『美容院を経営しています。社員が成長すると顧客を連れて独立してしまうことが悩みです。顧客流出を防止するよい方法はありますか。』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。 


【ハイライト】 

・顧客を連れて独立した方の悲しい結末 

・起業に一番重要な事とは「顧客開拓能力」 

・独立予備軍の従業員に対して企業は何を教育すべきか? 

・顧客情報の管理体制の重要性と会社が取り組むべきポイント 

・士業事務所等の資格業での独立トラブルとその対策 

・競業避止義務契約の交わし方と注意点


『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』のエピソードを文字起こしした版はこちらです。(株式会社常進パートナーズHPブログリンクにアクセスされます。)

https://johshin.co.jp/blog/7652


メインパーソナリティー:      

高木悠(株式会社常進パートナーズ代表取締役)      

「企業が高収益を生み出すための仕組み作りと社員が誇りを持って働ける環境作りをサポートすることで、店舗ビジネスの社会的地位の向上に貢献すること」を基本理念に、日々企業支援に尽力している。      

代表的な著書として、『21世紀型「のれん分け」ビジネスの教科書』(自由国民社)がある。      


パーソナリティー/ナレーター:      

田村陽太(社会保険労務士)  


番組プロデュース:株式会社サンキャリア


~お知らせ~      

『多店舗化・フランチャイズ化を考える「店舗ビジネス研究所」』は、店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が、「最速最短で年商30億・店舗数30超を実現する実証されたノウハウ」をコンセプトに、のれん分け制度構築、FC本部立ち上げ・立て直し、人事評価制度の整備など、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を、社労士の田村陽太と対談形式で分かりやすくお話しするポッドキャスト・ラジオ番組です。 毎週木曜日更新です!    


【書籍案内】  

 本番組のメインパーソナリティの髙木悠がこの度出版した『21世紀型「のれん分け」ビジネスの教科書』のリンクはこちらです。   

『21世紀型「のれん分け」ビジネスの教科書』

https://amzn.to/3vic8il   


・のれん分けに興味がある方   

・今後の店舗展開のあり方を模索している方 

は是非ともお読みください。   


番組へのご感想、メッセージ等、noteでコメントどしどしお待ちしております!     

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多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所
この番組は株式会社上進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が、最速・最短で年賞30億、店舗数30兆を実現する実証されたノウハウをコンセプトに、
奴隷分け制度構築、FC本部立ち上げ、建て直し、人事評価制度の整備など、飲食店、生誕院、美容院などの様々な店舗ビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。
こんにちは。パーソナリティの田村陽太です。配信第53回目となりました。本番組のメインパーソナリティをご紹介します。
店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠さんです。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
はい、髙木さん。
はい。
今日も頑張っていきましょう。
はい、お願いします。
はい、本日のテーマはこちらとなっております。
美容院を経営しています。社員が成長すると顧客を連れて独立してしまうことが悩みです。顧客の流出を防止する良い方法はありますか?ということなんですけども。
これは結構あるあるじゃないですか。
これはありますよね。
どうしたらいいんですか、これは。あるんでしょうか、ウルトラなんちゃらがあるんでしょうか。
ウルトラなんちゃらはこれないんですよね。
はい。
これでもね、結構面白いもので、私たちの会社にもこの相談ってものすごい来るんですよ。
そうなんですか。
この相談来た時に、私は必ずその本部経営者の方に質問することがあるんですよ。
なんでしょうか、それは。
で、その方、事業上手くいってます?っていう質問なんですけどね。
おー、はいはい。
顧客をリストを持ってって、ズルしたわけじゃないですか。
あーそうですね。
で、事業始めますよね。
はい。
で、上手くいきそうだからそういうことするわけじゃないですか。
まあそうですね。
で、私必ず聞くんですよ。どうですか?って上手くいってます?って言ったら、もう99%上手くいってないって言うんですよ。
えー、そうなんですか?
最初は、それで立ち上がりいくんですよ、お客さんとってるから。
はいはい。
でも、時間が経つじゃないですか。
はい。
そうするとね、もう99%上手くいってないって言います。
へー、なんでだろう、それはどういうところが原因なんですか、それは。
で、これはもう明らかなんですよ。
おー。
っていうのは何かっていうと、事業活動で一番大事なことっていうのは、お金の管理とかそういう話ではないんですね。
人のマネジメントとかそういう話ではなくて、まずその顧客を生み出すことなんですよ。
はいはい。
03:01
そうじゃないですか、会社とか事業って結局その売上が立たないと何も始まらないじゃないですか。
あーそうですね。
逆に言うと、売上は全て癒すじゃないですか。全ての問題解決しますよね。
はい。
だからまあ顧客を生み出すっていうことは、もうその企業にはもう絶対なきゃいけないものなんですよね。
ほうほう。
顧客リストを持ち出して開業した人っていうのは、その苦労を飛ばしてしまったわけですよ。
あーはい。
だから最初は行くんですよ。
はい。
だけどその顧客リストっていうのは、一生そこに来るかって言ったらそうじゃないじゃないですか。
はい。
顧客ってのは少しずつ必ず減っていくんですよ。
ほうほう。
減っていく以上に入れていかないと、絶対事業って縮小していくんですよね。
あーそうですね。
だから独立されて成功している方っていうのは、必ずその顧客開拓能力を持ってるんですよ。
ほうほうほう。
でもだからそれがないわけですよね、その人たちは。
あー。
だからうまくいかないんですよ。
あーなるほど。じゃあ結構そこで修行してた人とかも、お客さん持っていったからといって、その後成功するわけじゃないっていうのが結構証明されてますね。
結構な確率で、そこってうまくいかないわけですよ。
あーそうなんですか。
これってだから、すごい悲しい結末になってますよね。
めちゃめちゃ悲しいですよね、それね。
本部経営者は裏切られて、顧客まで取られて、それを持ってた人っていうのは、当然その本部経営者にはもう気まずい気持ちでいっぱいでしょうし、
そうですね。
姉妹にはその事業がなかなかうまくいかなくて悩む。
あー。
これはもう問題なわけですよ。
いやそうですね、誰も得してないですもんね。
そう。で、私がね、そこでお伝えしたいのは、そうなりますよっていうことを、従業員さん知ってますかってことなんですよ、そういうことを作る人。
顧客を取っていたとしても、そういう結末が見えてますかっていうことですね。
そうそうそう、そういう結末になる可能性が高いと。
あー。
で、それはなんでかっていうと、事業活動っていうのはお客さんを生み出すことができないと、今お客さんがいたとしても絶対衰退していくと。
だから、お客さんを盗んで持っていけたら、それは立ち上がりはうまくいくけど、顧客開拓能力がある人はそれでもうまくいくんですけど、
だけどそこでもう顧客開拓能力がなかったら、もう始めだけだよって。で、そんなことをしちゃったら、当然その会社も絶対応援しないじゃないですか。
あーそうですね。
だからもう絶対うまくいかないですよね。
あー。
私はね、独立する人はそういうことをほぼほぼわかってないんだと思うんですよ。
あー、なるほど。
顧客を開拓することがどんだけ大変か。
それはだから、自分がやってないからわかんないのもわかると思うんですよね。
それちょっと深いですね、確かに。
お客さんの数がいっぱい増えれば、その分売上が上がってくるだろうと思っちゃいますけど、
06:03
その顧客をいかに継続していくかとか、新規に取ってくるかっていう、そこら辺で独立する時ってあんまり意識しないですもんね。
そうそうそう。
はい。
で、しかもわかってないから、私よく言うんですけど、それを社内にいるうちに教育しなければならないってことなんですよ。
おー、ちょっと詳しく教えてもらってもいいですか。
だから、もうそういう問題があるわけじゃないですか。
はい。
リストを盗んでやると、そもそも顧客を開拓しなければならないという危機感が生まれないから、
顧客開拓能力が身につきにくいわけですよね。
あー、そうですね。
それで始めて、最初はいいけど、だんだんシリーズボムになっていって、疲弊していくっていうのがあるあるパターンなわけですよ。
でもそれやってないからまだわかってないわけですね。
そうですね。
わかってないわけですよ。
はい。
そこに対して、そういう状況が待ってるよっていうことを、ちゃんと顕在化させてあげなきゃいけないわけですね。
わからせてあげないといけない。
これは社内でのコミュニケーションとかを通じて教育しなきゃいけないんですよね。
あー、普段からそういうこともちゃんとお話ししていくと。
そう。これが私、教育だと思うんですよ。
あー、はいはい。
美容系で独立志向が高い人を入れたら、数年後にそうなるってことはほぼほぼわかってるわけじゃないですか。
はい。
だから、そうならないようにどうしますかって考える。
そうなると、それをやってもあなたはうまくいかないし、誰も幸せになりませんよっていう現実が待ってるんだから、
それを明確に意識させるためのコミュニケーションを取らなければなりませんってことですよね。
なるほど。ありがとうございます。
その顧客の流出の防止対策ということで、この一つは教育について、あとコミュニケーションの大事さ、この辺も教えていただいたんですけども、
他に何かありますか、この防止するための秘策というかあれば教えていただきたいんですけども。
こんな事例聞いてるようとかありますか。
やっぱりその顧客情報の管理体制みたいなところはあるかもしれないんですよね。
おーと言いますとそれはどういうことですか。
その顧客情報を個人がいつでも持ち出せるような状況に、もし管理がなされてるんだとしたら、それは一つの問題が発生する原因になってますよね。
こういう不正ってどうしても会社で起きるじゃないですか。
私は原則、そういう環境があるとそういう問題って起きるもんだと思ってるんですよ。
どんなにその人がちゃんとした人でも、そういう誘惑があると罪を犯してしまう可能性っていうのはあると。
だからそれができないような体制をちゃんと作れてますかってことですよね。
それは具体的にどのように作っていくものなんですか。
09:00
例えば個人情報を好きなように取り扱って、家に持っていかれるような状況になったらもうこれはアウトですよね。
確かにそうですね。
そういう管理状況になってませんかっていうことをまずはご自身に問いかける必要があるんじゃないですか。
そうですね。確かにそういうお客さんに対しての情報がどの従業員さんも取られるようになってしまうと、それはいつの間にか顧客の流出になってしまいますもんね。
そういったことが起きないように。
例えばね、美容系でいくと、最近で言うとSNSを個人が情報を発信してお客さん同士と繋がってしまうと。
独立したら、個人のSNSで繋がってるから独立したら自分のサロンの方に呼び込むじゃないですか。
だからもうその状況を許してたら、お客さんは一定割合連れていかれますよね。
確かにそうですね。
始めの段階からSNSのそういう運用を認めてたら、お客さんを持っていかないというのが無理な話だと私は思うんですよ。
だからそういうSNSの運用は、例えば会社のアカウントにして、会社のアカウントを通じた繋がりにするとかね。
これが実施するのが難しいことはわかってるんですけど、とはいえそれを言ってもそういうふうにしていかないと絶対に持っていかれるじゃないですか。
そうですね。
そういったところも考えていったりする必要があるんじゃないですかね。
なるほど。ありがとうございます。
例えば社道司とか税理士さんとか、結構私業関係であるだろうと思うんですけども、
結構どこか社道司事務所とか修行していて、普通に営業とかするじゃないですか、従業員さんとして。
その従業員さんが独立するとわかった瞬間に、もうそこの営業やめて、あとは事務関係やってもらったらいいかなみたいな。
急にお客さんとの関係を切ろうとする修行をしている事務所とかがあったりするんですよ。
はい。
例えば今回の美容院さんの例とかで、今までずっとスタイリストとしてお客さんを切ってたけども、
独立する瞬間に、そのお客さんはもう切らなくていいかなみたいな。自分がやるからみたいな。
そういうお客さんを独立するとわかった瞬間に、ちょっと関係を切らせようとする対応とかって、ぶっちゃけどうですかそれだって。
その状況になった時点で、もう多分半分以上負けてますよね。勝負に私は負けてると思うんですよ。
その前にできるだけそういうのが起きないような対応を進めておく。
逆にそういうことが起きたら、今田村さんがおっしゃったような対策をするっていうのはやむを得ないかもしれないですし、
あとは契約の内容とかで協業必至義務を課して、法的な部分で制約かけていくからですよね。
退職後は同業種のところで仕事するのはやめてくれみたいな契約書を交わすとか。
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そうですね。
それは退職の時に交わすんじゃなくて、入社前とかの方がいいんですかね。
基本的に退職のタイミングだって自分独立するのに、このエリアで何年間か協業してはいけませんっていう契約かけてたら契約しないじゃないですか。
ちょっと嫌がらせな感じありますよね。
だからそこは一番何でも会社の言うことを聞くタイミングであろう、入社のタイミングで契約書を書いてもらっておいた方がいいですよね。
確かにそうですよね。入社の時って結構まっさらな状態ですからね。関係も良好なうちにそういうのを交わしておくと。
そういったところで法的なところで攻めていくってなると、美容系の場合だと、例えば予約制なんかにしてると雇用契約じゃなくて業務委託契約みたいなものにもできるじゃないですか。
よく聞きますねそれは。
美容系ってよくありますよね。
ありますあります。
予約制になってるとその時間だけ行ってサービスを提供してもう帰っていいし、自分の働きたいタイミングにその予約を入れればいいから裁量があるじゃないですか。
だからその業務委託契約っていうのが成り立つわけですよね。
業務委託契約ってことになると雇用契約とは違ってBtoBの契約になるじゃないですか。
そうですね。
だからそこに対しては協業必需義務をかけられますし、協業必需義務違反が発生した場合には、例えばその医薬金みたいなものを請求することもできるわけですよね。
そういった契約手続きにするとかですね。
なるほど。それはいいですね確かに。同じエリア内のお客さん売り上げの分配とかもできますしね、その契約の内容によっては。
そうですね。ただ今回美容院じゃないですか。美容師さんって国家資格持ってる方なんで、協業必需義務かけるって言っても厳しすぎる制約ってのは課せないわけですよ。
例えばそれはどういうことですか?
例えば会社を辞めるじゃないですか。契約終了します。そしたらもう美容師の仕事一生やっちゃダメとかね。
何のための資格なんだみたいな。
全国で2年間とかで切ってるんだけど全国でやっちゃダメみたいな話になってたら、私その間仕事どうしたらいいんですかみたいな話になっちゃうんじゃないですか。
個人の美容師さんの場合っていうのは、やっぱり相手の生活のこともあるんで、協業必需義務かすにしても、禁止する範囲とか期間とかってある程度絞んなきゃいけないと思うんですよ。
そうですね。
そもそも協業必需義務かす目的って、ノウハウの流出とか、あと顧客基盤を保護するためなんですよね。
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でも美容師さんの場合って別にノウハウあるじゃないですか。
そうですね。
ノウハウで流出するからやっちゃダメって、やっぱり説得力ないですよね。
ないですね。
でも顧客基盤を守るために、このエリア内でやってはダメですっていうのは、それなりに説得力がある主張じゃないですか。
だから協業必需義務をかして守っていこうとするのであれば、顧客基盤を守る範囲内でやってはダメですよって言ったような規定にしといた方がいいと思いますけどね。
なるほど。顧客基盤というと、自分のお店からどこら辺のお客さんが来るかみたいな、どの辺の地域から来るかみたいな、そういう基盤ってことですよね。
そうそう。例えば、美容院だと多分お客さんがどれくらいのところに住んでる人が来てるのかってわかると思うんですよ。
それを地図にマッピングしてみて、大体店舗から半径2kmぐらいだねってのがわかるんだったら、
じゃあこの半径2kmに外れたエリアだったらいいけど、半径2kmに証券がかかるようなエリアではやってはダメですよみたいな話であれば、これは相手の職業選択の自由も別にそんなに不当に制限しないじゃないですか。
2kmの外でやればいい話なんですから。 そうですね。
そういう制約は課して、これは認められるでしょうから、そんなところでお客の流出を防止するっていうこともあるんじゃないですかね。
わかりました。ありがとうございます。本日はありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
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