00:02
おいしい 野菜と勇気を君に
はいどうも、有機農業系ポッドキャスト、小農ラジオです。 今日はですね、
ウクライナの農業についてお話ししたいと思います。 今日もゲストにマオに来てもらっております。今日もよろしくお願いします。
よろしくお願いします。インタビューマオです。
はいどうも、なんか最近しょっちゅう話してますね。 もうなんか週一を超えてる感じだよね。
それでですね、今日は皆さんご存知と思うんですが、2月末にロシアがウクライナに進行を始めて、
もう2週間ぐらい経つんですけども、もうね、毎日ニュースでウクライナのお話を聞いてますけども。
意外と、どこにあるかとか、前から知ってた?
あのね、ロシアの左側ぐらいっていうぐらいしかわかんない。
俺もなんか、ぼやーんとそこらへんぐらいな感じだったんだけども。
当たってはいると思うんだけど。
当たってはいるよね。
で、まあ今非常に悲惨な状況になっているということで、ちょっと政治的な話はいろいろよくわからないところもあるんだけども、
やっぱ何かできることはないかなとかって、ちょっと考えた時に、
やっぱりこうまず関心持つことっていうのが結構大事かなと思って。
で、まあウクライナと言われたら、僕は最初に思いついたのは、思いついたというか思い出したのはチェルノーゼムなんですよ。
いやーもう農業の人はそうなるよね。
農家は、農家みんなそうなのかな?
ウクライナと言えば、チェルノーゼム。
本当だよね。何だっけ?土の肯定だっけ?
肯定とかね、というふうにも言われてますけども、
まあそんなちょっと農業的というか、今日土の話ですけど、そういう側面からでもちょっとウクライナのことを知ることで、
まあ何か助けにはならないかもしれないですけど、関心を持ってもらえたらいいんじゃないかなと思って、
そのラジオで話そうと。
でですね、これツイッターに上げたら、今までにすごい反響が来て、
でなんかちょっと今プレッシャーに感じています。
すごいよね、だっていいねだけでさ、170とか?
170ぐらいついて。
03:00
いや私それ見て、え、ユウちゃんってそんな有名な人だったんだって思ったもん。
まあやっぱだからみんなウクライナのことにはすごく色々調べるんでしょう、今。
うーん。
まあね、だからそんなで、今日ちょっとウクライナのことをお話ししようと思うんですけども。
はい。
はい。
頑張って。
まず、ちょっとこれウクライナ、これツイッターでも上げたんですけど、
ウクライナの国旗ってまあどんなのかわかりますか?
え、知らないよね。
知らない。
知らない。
まあ最近結構いろんなところでちょっとちょいちょいよく見るけども、
上が水色というかまあ青、で下が金色のこの2色なんですよ。
金色なんだ。
まあ黄色というか金色らしい。
で、これが何を表しているかというと、これ上が青空を表してて、
この下半分はあの実った小麦。小麦畑。
あのサワサワサワサワってなってる。
そうそうそう。
あとはまあヒマワリね。
え、ヒマワリもあるの?
ヒマワリの生産量がすごく多い。
世界一の生産量。まあこれ油のためなんだけど。
あ、そういうことね。はいはい。
まあそれぐらいウクライナっていうのは農業国なんですよ。
すごく小麦の生産量が多い国なんだけども。
で、チェルノーゼムですね。
はい。
チェルノーゼムって知ってた?
えっとね、うん知ってたね。
高校ぐらいで習うかな?
いや、ついつい最近知ったんですけど。
そんな昔のことは、まあ習ったのかもしれないけど全然覚えてなくて、
でも最近ほらやっぱ土とかに関心があるから、
なんかの本読んでて、まあ土へ一番いいのはとにかくチェルノーゼムだぞと、
いうのは読んでへーと思ってたんだけどね。
そうなんですよ。
僕は農学部で土壌学研究室だったんですよね。
はいはいはい。
だから土の名前とかこういろいろこう知ってて、
チェルノーゼムと言ったらもう憧れの土みたいなところはあったんだよね。
うーん。
で、まあ世界3大国層地帯の一つとも言われています。
これがまあウクライナのチェルノーゼムと、アルゼンチンのパンパンっていうのと、
カナダとアメリカにまたがったプレーリーって言われる土なんだよね。
あーなんかプレーリーっていうのはなんとなく、うん。
向こうのね、いたから分かったけど、まあどっちかっていうと、
ちょっと真ん中より東側のあたりだよね。
そこら辺にあるんだけども、まあ全部チェルノーゼムなんですよ。
ただその地域によって呼び名が違うんだけども、
はいはいはい。あ、そうなんだ。
うんうん。
で、これがすごい肥沃な土なんですよね。
06:00
うん。
だからまあこの3つの地域はどれもそういった小麦だよね、主に。
小麦の生産が非常に多くて、
もう世界中のこの小麦のほとんどがこの国土地帯で取れているということなんです。
まあウクライナどんなところかというと、まあさっき言ったように東はロシア、
北にはベラルーシがあって、
で、南は国会に面していると。
はいはい。
で、西にはヨーロッパがあって、まあ東ヨーロッパなんだよね。
うん。
まあヨーロッパがすぐ近くにあると。
うんうん。
で、人口が4100万人ぐらいで、
うーん。
えー、国土は日本の約1.6倍にあたる60万平方キロメートル。
まあまあの広さ。
日本よりでかいんだよね。
そうだね、うん。
で、その中で総人口のまあ28%が農業に従事していると。
農家多いんだ。
多いよね、28%。
え、日本だとどのぐらいなんだろう。
1%ぐらい。
もう、すごい貴重だよね。
だからそう考えると、そのウクライナの20何%はめっちゃ多いよね。
そうだね。
え、だってさ、4人に1人以上も。
4人に1人は農業していると。
え、それすごいよね。
ね、まあそれだけやっぱり生産性もいいし、ということなんだと思うよ。
うん、儲かるんだね、農業でね。
で、まあ産業の1位はですね、あの土熱端電っていうまあ炭鉱があって、
高耕業が盛んなんだけども、輸出品目の1位は農作物なんですよ。
輸出全体の50%を占めるっていうことだから、まあめちゃくちゃ多いよね。
農業国だね、まさに。
ね、つまり小麦ってことですよね。
で、まあ一昔前までは欧州のパン籠と呼ばれていたらしいです。
だからヨーロッパのパンはまあウクライナとか、まあもちろんロシアからも入ってたんだろうけども、
まあウクライナの小麦がそのままヨーロッパで使われていたと。
まあ今はもうヨーロッパだけじゃなくてアフリカとかアジアとか、
世界に小麦を輸出している、まあ世界の食糧庫というふうに言われているそうです。
で、地形的に言うと結構ね、川がいっぱいあるんですよね。
ドン川とかドニエプル川とか、そういう大きな川があって、まあ水林もすごく恵まれていると。
お水も結構あるってことね。
うん、水も豊富にある。
で、郷土料理はボルシチだそうです。
09:03
やっぱり今ボルシチかなって思ったんだよね。まんまじゃん。
でもロシアのだと思ってなかった。
私もそう思ってた。
どうやらウクライナ発祥らしいですよ、このボルシチっていうのは。
まあウクライナってね、だってロシアとほぼほぼ不可分というか同じ文化圏だよね。
そうだね。
なるほど。
で、その天菜とかね、トウモロコシなんかも結構作ってるんだけども、まあなんといっても小麦の生産が非常に多いところであるというようなところなんですよ。
で、なんでウクライナの農業が盛んかっていうと、まあこれはズバリチェルノゼムのおかげですよね、一つは。
だね。
あとは川があると。
はい、水もある。
土が良くて水も豊富にあるということで非常に農業盛んなんですけども、
なんでこのチェルノゼムというものがそんなに良いのかっていう話をちょっと。
そうそう、そこを聞きたかった。
これを話すときにちょっと比較として、日本の黒い土。
黒ぼくど?
Oh, yes, yes.
いきなり英語が早い。
はい。
まあ、こっちの方はあんまりもうないんだけども、関東とか山梨ぐらいまでの辺りに結構たくさん広がっているのが黒ぼくどなんですけども、
結構黒ぼくどって何でもできる良い土みたいなイメージがあると思うんだけども、
実はね、黒ぼくどっていうのは人工的にいろいろやったおかげで今すごく良い土になっているけども、実はそうでもないっていう土なんですが、
これをちょっとチェルノゼムを説明するのに、日本の黒ぼくどとの比較の中でちょっとお話しすると非常にわかりやすいんじゃないかなと思って、
ちょっとそんな感じで話していきたいと思います。
チェルノゼムっていう言葉は、チェルノっていうのは黒いっていう意味らしいね。
で、ゼムが土らしい。
あれだよね、チェルノ部入りのチェルノだよね、きっとね。
一緒なんだろうね。
で、チェルノなんとかっていうのは結構あるらしい。
だからこの黒いっていう意味らしいんだけど、残念ながら僕はウクライナに行ったことがないので。
なかなか行かないだろうね。
すごいね、写真で見ると真っ黒なのよ。
本当に黒いんだ。まさにチェルノなんだ。
そうそう、日本の黒ぼくどともちょっと違う感じの本当に真っ黒な土なんですよ。
で、この土はどうやってできたかっていうちょっとお話をですね、まずしたいと思うんですけども。
12:07
この土はですね、もともとウクライナにあったわけじゃなくて、
北欧とかイギリス、ドイツ、デンマークとかあたりで、風雨によって雨とか強い風とか、
そういうのに晒された岩が崩れて風化して、それが風に乗ってウクライナのあたりに堆積した、そういう土なんですよ。
今まで最近さ、カバークロップの話もしたけども、
日本にいるとあんまりそういうの感じないんだけども、
ああいう大陸ではやっぱすごい風が吹いて、土が失われるというか。
そうだね、風で本当に土がそんな距離を流れているのかって感じだね。
で、それがウクライナにちょうど堆積したらしい。
吹き溜まりみたいな感じで。
で、さらにその土に枯れ草とか、
そういった有機物を微生物が分化した後に残る腐食だよね。
はいはい、腐葉土的な。
腐食が溜まった土の骨なんだけども、
世界中のチェルノゼムの3分の1から4分の1はウクライナにあるらしい。
で、第二次世界大戦の時には、
ドイツって土が結構痩せてるから、
それこそウクライナって飛んでっちゃったからかもしれない。
ドイツ軍が土を持ち帰ろうとしたっていう逸話があるらしい。
返せみたいな。
いややっぱだから、見てこれは素晴らしい土だって思うぐらい良い土だったんだよね。
すごいね。土が、土が奪われるっていうこの。
なんかでも俺も行ったら多分、
サンプルをちょっと。
バッグに詰めるだけ詰めて帰る。
客土。
帰りたいぐらい。
荷物全部客土。
で、ウクライナの土の6割くらいがこのチェルノゼムらしいです。
6割?
じゃあどこ耕してももうなっちゃうみたいなそんな感じ?
そう。
それはもう。
チェルノゼムっていうのはすごい深くて、
1メートルぐらいずっと掘っても真っ黒いのが続いてる。
作土がめっちゃ深い。
そう。
だってあれだよね。
我々カラストロールってね。
そうだよね。
悲しい限りだよね。
だって日本ってさ、20センチとか30センチ掘ったらもう、
あれだよね。
あの、なんかよくわかんない粘土みたいなさ。
そうそうそうそう。
になっちゃうよね。
えー。
そこら辺がね、やっぱり、
なんでこうやってじゃあそんなに熱いチェルノゼムができるかっていうと、
これは気候の影響なんですよ。
15:02
で、ウクライナは平均降水量が年間の400ミリぐらいなんだよ。
それ多いの?少ないの?
日本は1300ミリぐらい。
少ないんだ。
乾燥してるってこと?
日本はね、世界平均からしても大体倍ぐらい。
タウだよね。
すごい多いんだけども、
ウクライナはね、雨があんまり、結構少ないんですよ。
へー。
だからあんまり森まで発達しないんだよね。
あ。
1年生ぐらいの草原、牧草みたいなのが生えて、
もう寒くなってくると枯れちゃって、
で、冬には雪が積もっちゃうから、
あんまり分解しないような枯れ草がいっぱい溜まるんだよ。
やっぱ微生物の活動っていうのは気温が高くないと起こらないので、
寒い時期になると全然分解されないと。
そうすると土の中に養分が残りやすくて、
さらに雨が少ないから、
養分が土の中に溜まりやすいんだよね。
うーん。
日本の場合は雨がものすごく多いので、
養分がどんどんどんどん溶脱して、
地下に浸透していってなくなってしまうと。
だからウクライナはそういった条件が整っている場所なんですよね。
うーん。すごいね。
でも雨が全く降らないわけでもないわけだよね。
適度にきっと降ってるんだよね。
まあ、程よく。
で、農業って引き算は難しいのよ。
うーん。
足し算は割と設備さえあればできる。
そうね。
川があるって言ったじゃん。
川があるから夏すごい乾燥するんだけども、
川の水で完成ができると。
引いてくればいいと。
うーん。
ただ日本みたいにタウで、
なかなか水はけが悪いところだと、
やっぱ土の中の水を抜くっていうのは非常に難しいと。
うーん。
ことがあって。
黒木土との違いっていうのについて、
そうだったそうだった。
もうちょっと話そうと思うんだけど、
何がそんなに日本の黒木土と違うのか。
うん。
これは、この成り立ちが全然違うんですよ。
うーん。
日本は非常に火山が多いと。
はい。
だから火山灰が降り積もる。
うん。
で、ウクライナの方はそういった火山灰もないんですよね。
うん。
でもこれがね、すごく大きな影響を及ぼしてるんですよ。
うん。
じゃあ、日本の黒木土っていうのがどういう土地かっていうと、
最初の方でもちょっと言ったんだけど、
実はあんまり農業に向いてる土地では元々なかったんだよね。
意外だよね。
見かけはすごいいいんだけど。
黒いからね。
18:00
チェルノゼム、たぶんチェルノゼムみたいな感じなんだけど。
うん。
腐食がすごい多いから。
うん。
だからそれはすごい良さそうだったんだけども、実はあんまり向いてなかった。
ほう。
だから、石灰とか林産肥料とか、
そういった肥料分をガンガン入れることで、
割と今は良くなってるんだけども、
実は土の質としてはそんなに農業に向いてる土ではなかったんですよ。
じゃあ、日本人がどんどん肥料を上げたから良くなっただけであって、
そうそう、そういうこと。
結構後付けっていうか。
そう。
土には物理性、化学性、生物性っていうのがあるんだけども、
物理性が一番大事なんですよ。
はい。
こないだどっか別な場面で話しましたけど。
けんどくんとかいう不思議な生き物がね。
どうぞ。
物理性はいいんだよ、非常に。
この腐殖っていうものが、
これ腐殖ちょっと簡単に説明すると、植物とかの枯れた後の遺体だよね。
分解される過程で出てくるものがあるんだけども、
この腐食が多いから、非常に物理性は良くて水はけが良かったりとか、
トラクターでサラサラと耕せたりとかするんだけども、
化学性は悪いので、結構肥料をたくさん入れないとできなかったとか。
そういうことか。
ということで、これまで散々石灰とかリン酸が入れられてきたんだけども、
なんで化学性が悪いかっていうと、
やっぱり雨が多いからなんですよ。
流れちゃう。
そうすると、空気中に二酸化炭素があるじゃないですか。
これが雨に溶けるんですよね。
そうすると炭酸水になるんですよ。
炭酸水が土に染みていくと、
土がくっつけているカルシウムとかマグネシウムとか、
そういうのをイストリゲームみたいなもんで、
土の表面っていうのは、
プラスとマイナスでいうと、
マイナスに静電気みたいなのを帯びている状態なんだけども、
そこにカルシウムとかマグネシウムとかがプラスなんですよ。
これがくっついてたんだ。
でも炭酸水が降ってくると、
イストリゲームみたいになると、
そっちに炭酸の持っている水素イオンなんだけど、
こっちの方がくっつきやすいのね。
だから吐き出されているというか、
カルシウムとかマグネシウムは出ちゃう。
そっちの方が好きってなって、ポイポイって捨てられちゃうんだ。
カルシウムマグネシウムが。
21:01
残念ながら流防しちゃうんですよ。
水素イオン濃度が高まることによって、
酸性なわけで。
その結果結局酸性になっちゃう。
だから土が酸性で、
常に駆土石灰とかで、
アルカリニアルカリニーってやってるわけね。
さっき炭酸、水素イオンの方が
カルシウムとかよりも残りやすいという話をしたんだけども、
それ以外にもアルミニウム。
これも土に結構くっつきやすい性質があるんですよ。
水素イオンの次ぐらいにくっつきやすいという風に言われてるんだけども、
土の中っていうか、土を構成している元素。
これの割合って、
多分ちょっと想像もできないだろうけど。
複雑すぎる。
一番多いのは、
酸素なんですよ。
この岩石の、
土の元になる岩石の構成要素として一番多いのは、
半分ぐらいが酸素なんですよ。
これはいろんなものを酸化したりしてるから酸素が入ってる。
酸素が閉じ込め、
我々が吸っている酸素の形じゃなくて、
なんかくっついたような感じで入ってるんだけども、
その次が、
軽素なんですよ。
軽素っていうのはガラス質とかって言われたりする。
で、その次がアルミニウム。
っていうような感じなんです。
土の中には結構アルミニウムが多いんだけども、
アルミニウムが結構残っちゃうのね。
カルシウムとかマグネシウムはなくなっちゃったんだけども、
アルミニウムは割とくっつきやすいから残っていると。
で、これがですね、
非常に厄介なんですよ。
アルミが。
アルミニウムっていうのは、
さらに酸性の状態になると、
その土の粒子からにくっついてたのが剥がれて出てきちゃう。
で、これは植物にとって大事な3つの元素。
N、P、Kですね。
窒素、磷酸、カリウム。
このうちこの磷酸とアルミニウムっていうのは、
すごく強力にくっつく特性があって、
そうなるとアルミ、磷がくっつくと、
植物が利用できなくなっちゃうんですよ。
だから磷酸いっぱい入れなきゃダメだと。
前に何だっけ、何かの回の時に、
磷酸は本当はたくさん土にあるのに、
アルミのせいで植物に吸収されなくなって。
フォスフラスファインダー。
そうそう、フォスフラスファインダーですね。
その話?だよね。
あれは微生物が出す有機酸みたいなので、
24:00
このアルミと磷を離して、
植物が使えるようにするっていうような話だったんだけども、
日本の特に黒木土の中では、
非常にこのアルミと磷っていうのが、
強くくっついてるんですよね。
だから黒木土では、
まず酸性を強制するために、
もうちょっと中性の方に持っていくために、
カルシウムがたくさんまかれ、
で、磷酸が使えなくなるから、
たくさん入れて、
ある程度以上に飽和すれば、
その使える磷酸も出てくるから、
磷酸を入れないとできない。
それをずっとやってきた結果、
今、日本の黒木土は、
物理性がもともと良かったから、
もともとの素質が良い子だったから、
すごく良い土になってると。
ということなんですが、
これに対してですね、
チェルノーゼムは、
これがアルミじゃなくて、
カルシウムなんですよ。
で、磷と結合してるんだけども、
だからアルミと磷だと、
なかなか離してくれないんだけど、
カルシウムと磷だと、
微生物が分解しやすい。
だから非常に、
養分の供給もできると。
なるほど。
ということで、
全然この素性が違うんですよ。
このアルミニウムがどこから来てるかっていうと、
火山なんですよね。
日本は。
火山灰には、
たくさんアルミニウムが含まれてるんだけども、
これが物理性を良くはしてるんだけども、
磷と結合することで、
植物が使いにくい形になっていると。
で、粘土の話を今度しようと思います。
粘土の話、はい。
粘土の話をしちゃいます。
黒木だけでは飽きたらず、粘土を。
いや、同じ同じ。
土っていうのは何からできているかっていうと、
粘土と腐食からできてるじゃないですか。
で、腐食はさっき最初の方でも言ったように、
チェルノゼムは牧草みたいなのが伸びて、
寒くなったら枯れて、
で、寒いから分解しないでずっと残って、
溜まっていくみたいな感じで、
腐食はどんどんどんどん溜まっていっていると。
で、日本もやっぱこの旺盛な生命力の雑草たちが、
ワンワンワンワン生えてくるので、
腐食はたっぷりあるんだけども、
その代わり日本は気温が高いから微生物の分解も多くて、
この腐食はどんどん分解していっちゃうんだよね。
ウクライナみたいに残らずに。
どんどん分解はしていっちゃうんだけども、
それでも日本はやっぱこの高温タウンの影響で、
その生物量が非常に多いので、
腐食の量はすごく多いんだよね。
27:00
チェルノゼムより黒木の方が腐食は多いんだよ。
それぐらい多いんですけども、
もう一つ、粘土。
この質が結構違うんですよ。
チェルノゼムと黒木土では。
これがすごい大きな影響があって、
構造的に全然違うんですよ。
ややこしそうなことを言い始めたね。
さっき岩石の構成成分が酸素が一番多くて、
軽素とアルミニウムっていう風に言ったんだけど、
この軽素とアルミニウムっていうのが、
この粘土を構成してるんですよ。
これが粘土なんだ。
岩石が砕けて手綱になって、
どんどんどんどん細かくなったのが粘土じゃないの。
これが雨とかによって一回バラバラになったのが、
再度結晶化っていうか、
くっついた時に、
この軽素とアルミニウムがくっついたのが粘土なんですよ。
そうなんだ。
この軽素とアルミニウムだけじゃないんだけど、
主にこの軽素とアルミニウムっていうのが、
ちょっとイメージしてほしいのは、
軽素の紙とアルミニウムの紙みたいなのが、
紙っていうか薄い板みたいなの。
ちょっとイメージしてほしいんだけども、
このチェルノゼムは、
軽素の板2枚の間にアルミニウムの板を挟むような構造なんですよ。
だから2対1ね。
2対1型と言われてて、
これがモンモリロナイト族という風に言われる。
は?もう一回言って。
モンモリロナイト族と言われてる。
モンモリロナイトと呼ばれてる。
バーミキュライトって感じ。
あんな感じの一つなんだけども、
モンモリロナイトと呼ばれる構造なんですよ。
新しい言葉出た。
それに対して、日本の場合は、
アルミの板と軽素の板が1枚ずつ張り合わせてるような状態。
これが1対1なんですよ。
アルミと軽素の板が。
これが香りナイトと言われる。
名前はどうでもいいです。
これの性質が全然違う。
1枚のことで。
1枚違うだけで全然違う。
さっき言ったモンモリロナイト。
チェルノーゼムの方は、
この2対1になっている隙間に水とか養分とか、
ナトリウムとかカルシウムとか入ることができるんですよ。
つまりこれが補肥力。
肥料を保持する力をすごい上げてる。
じゃあ単純に言うと、チェルノーゼムは補肥力が倍ってこと?
30:03
補肥力がすごい高い。倍どころじゃない。
そうなの?
何十倍もある。
なぜ?1枚多いだけなのに。
でもそれは、ちょっと俺そこまでちゃんと説明できないんだけど。
いいですよ。
そういう層になっているのが2対1であることで、
非常に補肥力が高くなってる。
対して日本の粘土っていうのは、
カオリナイトっていう1対1型で、
これはすごい肥料を吸着する能力が弱いんだよね。
だから生産力が低いんだよ。
日本の粘土っていうのはほとんどがカオリナイトっていう粘土で。
なんでこうなったかっていうと、
もともと桃色ナイトだったりしたんだけども、
雨が多くて、どんどんどんどんこれが壊れて、
カオリナイトの状態になっている。
やっぱタウって大変なことなんだね。
タウは大変なんだよ。
雨が降らないのも大変だけど。
さらに黒木土は火山灰も入ってるんだよね。
火山灰っていうのは、またちょっと新しい名前出てくるけど、
アロフェンって呼ばれる粘土なんですよ。
アロフェンっていうのはさっきまでは板が張り合わせているって言ったけど、
アロフェンっていうのは輪っか状になっている。
え?もう今平面で考えたのに輪っかって何?
どういう輪っかなの?
中がアルミニウムで、外が軽素の板がくるっと丸まったような板になっている。
板じゃない、円になっている。中空構造の。
はいはいはい。ぐるっと土管みたいな感じに。
そうそうそうそう。そんなイメージ。
で、この間に空間があるから、そこにいっぱい溜めれそうな感じがするんだけども。
真ん中空いてるよね。
実はでもここは、結構あんまり保持力が強くない。
抜けちゃうの?
入ることはできるんだけど、そーんとすぐ抜けちゃう。
単なるパイプなのね。
さらにこの周りのアルミニウムが非常に活性が高くて、
これと輪がくっつくんだよ。
また輪か。
このアルフェンが原因なんだよね。
黒木土の使えなくなっている原因っていうのは、主にこのアルフェンなんですよ。
はーい。はいはいはい。
ということで、この粘土の素性がまず全然違うと。
同じ粘土といえ。
そうそうそうそう。同じ粘土なんだけども、残念ながら、
日本はこのタウの影響で、チェルノゼムに比べて圧倒的に保持力が弱い。
そして非常に酸性化しやすい。
酸性化しすぎちゃうと、いろいろミネラルが効かなくなったりとか、
直接的な植物の根っこのダメージもあったりとかして。
さらに小麦っていうのは、だいたいpH6から7ぐらいの酸性度が好きなんですよ。
33:02
そうなんだ。意外と高いんだね。
そう。中性ぐらいがいいのね。
そういう意味でも、日本は基本的に酸性だから、小麦の栽培にもあんまり向いてない。
だからあんまりやらないんだ。
あと、日本だと基本的に水田の浦作として作られるっていうパターンが多いんだけど。
そうだよね。冬の間ね。
そうなると収穫の頃、結構雨が多かったりするじゃない。
そっか。6月とか。
うーん、そうそうそうそう。
そうなるとなかなか収穫も大変で。
びちょびちょ。
そうそうそうそう。
だから小麦の生産量っていうのはあんまり多くない。
いろんな意味で向いてないと。
そう。
だから、チェルノゼムがなんでこんなにいいかっていうと、
まあ、あれだよね。配合が、ブレンドの具合が奇跡的にすごい程良かったんだよね。
なんか絶妙に小麦に向いていますみたいな感じだね。
そうそう。
で、不織と粘土とかから土ができてるけど、不織で言ったら日本の方が多いんだけども。
で、粘土の面から見たらインドとかの方が粘土は圧倒的に多いんだけども、
すごい比率が良いのがチェルノゼム。
しかも粘土の質が良い。非常に。
その、桃色のアイスだから。
ここら辺もあって、やっぱチェルノゼムっていうのはすごい良い土なんだよね。
いやー、すごい。はいはい。
あのー、言ってないんだけど、写真でしか見てないんだけど、
長靴で歩くともう、この桃色のアイスは水分をめちゃくちゃ含むから、
長靴の裏についた土がめちゃくちゃ重たいらしい。
あー、はいはいはい。
で、雨があんまり降らないって言ったじゃん。
雨があんまり降らないんだけども、一回降ると、この桃色のアイス構造だからすごく水持ちが良くて、
あんまり水もかけなくていいと。
でもさ、日本でも、いわゆる本当に良い土ってそういう感じだよね。
補水力もかなり、なぜかあるよね。乾きにくいっていう。
だから、黒木土は、まあそういった化学的な弱さはあるんだけども、
腐食がすごい多いから、物理性はすごい良くて。
まあ、なんだかんだ言ってやっぱり物理性が良ければ、
色々手を施すことで、すごく良い土に仕上げることができる。
まあ、どうにかはなると。
でもまあ、物理性の悪い土はね、なかなかやってもやってもうまくいかないと。
あれだよね、土台の良い顔の人は化粧映えしますみたいな。
全然違う?変なこと言ってる?
いやまあ、そんな話かな。
36:01
分からん。
まあ、そんな感じなんですが、農業の話というよりはひたすら土の話を深めてしまいましたけども、
深めたね。
まあ、ただね、近年言われているのは、このチェルノーゼムが疲れてきていると言われている。
さすがのチェルノーゼムも、毎年毎年生み出すことで疲弊してきた。
そう、やっぱりあまりにもたくさんうまく作れるから、どんどんどんどんたくさん増産増産と。
やっぱりもう堆肥とかもほとんど入れなくなっちゃったと。
もともとだから地力が高いから、何も入れなくてもできるみたいな。
なんかツイッターでさ、ラッキーさんも言ってたけど、自然栽培向いてそうって言ったけど、たぶんそういうことなんだ。
チェルノーゼムで自然栽培やったらすごくうまくいくんじゃないかと。
じゃあ、そうだよね。そういうことだよね、自然栽培って。
やっぱ土が良ければね、自然栽培もいきなりすごいうまくいくと思うんだけど。
そういう土なんだけど、やっぱずっと幾度的なことをしてこなかった影響で、ちょっと疲れ始めていると。
で、さらにランドケア的なカバークロップみたいなのもしなくなっちゃったから。
ラチにしておくと、もともと風で飛んできた土だから、やっぱ風で飛んでいってなくなってしまう。
今、ウクライナの3分の1は風とか水によって侵食を受けていて、年間8000から9000万トンの穀物生産のマイナスになっている。
それ結構深刻な話だよね。
だから今回、朝日新聞グローブの記事もすごく参考にしたんだけど、その中では最後の方で今、堆肥を入れるっていうのを進めている。
その当時ね、そういうようなのを研究している人たちがいて、土を保全するみたいな考え方もあるらしい。
堆肥ね、作りにいかんとね。
ということで、なんかちょっと難しい話だったかもしれないけど。
難しかったね。
このね、やっぱり良くな土があるおかげで、ウクライナではすごく生産性の高い農業をやっていると。
で、ちょっとだけ政治的な話になるんだけども、2001年に新土地法っていうのができて。
それウクライナで?
そう、ウクライナで。
39:01
農地の売買を禁止するような法律ができたんですよ。
なんだけど、この2020年にこれがまた自由化されたんですよ。
で、売買できるようになったんですよ。
それは大きい変化。
で、この背景は何だったかっていうと、2014年にウクライナ騒乱があったじゃないですか。
ロシアがクリミアを併合するっていう。
あれがあった時にウクライナの経済が結構ガタガタになっちゃった。
で、その時にIMFっていう国際通貨基金が融資をすると。
その条件として農地売買を自由化しろと。
そうなんだ。
っていうのが条件だったんですよ。
これまたロシアの影響で農地の売買することができるようになり、
そうなるとこんな良い土地を国内、ウクライナの人たちだけじゃなくて、外資も狙ってるわけよ。
外国人も買えるの?
買えちゃう。ある程度条件はあるんだけど。
それはすごいね。
でもそうなったら経済が良くなるからIMFとしては、
やっぱりそういう産業として農業が非常に大きいから、
それを開放することでちゃんと経済、自国で回してっていうのもあったんでしょう。
その結果、やっぱり外資はすごく狙って入ってこようとすると。
そういうのもあって、どんどん生産性を上げて、農地としての価値を上げていかなきゃならないみたいな。
そういうのがあったから、増産増産増産でもう10年ぐらいで、
もう生産量が本当に2倍3倍とかじゃなくて10倍とか、それぐらいに生産量が上がってたんですよ。
超密食みたいな感じ?
さっき土地が疲弊してたって言ったけど、こういった影響も少なからずあるわけですよ。
そうだよね。
で、100年とか200年で土って1センチぐらいしかできないんですよね。
らしいね。
この大事な土が、この政治的な問題でどんどん左右されちゃって翻弄されてるというのが、
一番大事なところを見失ってる感じするよね。
土とか環境の生産力をもうちょっと大事にしようよみたいなさ。
42:03
今さ、春巻きの小麦って今からぐらいから巻くと思うんだけど、
今年の春はそんなこと当然できないだろうからね。
農家の人たちのことを思うともう本当にやりきれない。
どうなっちゃってるんだろうね。やっぱ農地も攻撃されたりするのかな。
そんなことあんのかな。
どうなんだろうね。
市街地がわーって攻撃されてる映像がいっぱい出てくるけど、田舎でどうなってるのかよくわからないもんね。
狙いにするものもないのかもしれないけどね。
農地は意外と平気なのかもしれないけど。
そうね。
でもロシアってやっぱり永久凍土とかポトゾルとかそういう結構土が貧しいんだけども、
全体じゃないよ。小麦の生産量トータルで言ったらウクライナより多いんだけども、
そういったところもあるからウクライナが手に入ったら本当に豊かな土も手に入るんだろうなとか。
それが狙いとは思わないけども。
どうなんだろうね。でも石油とかと同じように資源の一つではあるよね確実に。
でも本当に資源だよね。
しかも今後は非常に重要な資源になっていくんだろうね。土とかっていうのは。
はい。
ちょっと暗くなりますけど。
なんか暗くなっちゃいますね。
暗くなるね。
ねえ、暗いね。
で、ちょっとウクライナの農業を話しますとか言ったけども、土の運蓄ばっかり。
農業というより土だったね。
まあでもこういう奇跡的な土がある。そんなウクライナという土地がですね、早くまた平和に戻って、
あの国旗のような景色がまた早く帰ってきたらいいなというふうに祈っております。
はい。なんかしんみりしてしまいましたけども。本当に。
でですね、新たな試みとしてですね。
もともとあの、なんかこう寄付したいなとは思ってたんですけども、
ボッドキャストでこうやってお話もさせてもらったので、せっかくなので今回これを聞いていただいたのを寄付に反映したいなと思っています。
なので、今回はですね、視聴数1回当たり10円、僕が寄付します。
45:05
なので、まあいっぱい聞いてほしいような、ちょっと怖いような気もしますけど。
どうする?だって×10だよね。じゃあ、ちょっと待って。
例えば1000回聞かれたら1万円?
1万円。
じゃあ、1万回聞かれたら10万円?
1万回聞かれることはないと思うけど。
あっ、言っちゃっていいんですか?そんなこと。
でもさ、分かんないよ。1人の人が頑張って10回聞くかもしれないじゃん。
そうか。ちょっと話が難しかったしね。
そうだね。ちょっと今なんて言ったのかなみたいな。
そんなこともあるかもしれないですけど。どうだろうな。
でもずっとダラダラやってもしょうがないから。
配信してからだいたい1週間ぐらいで切ろうと思いますけどね。
早く送らないとね。
そうだね。そんなこともちょっとやろうと思ってますので。
いや、立派ですね。
ぜひこれをリツイートとか拡散してもらって、増えてもいいです。頑張ります。
偉いな。
何かできることはということで話もさせてもらったので、
そんな試みもやっておりますので、ぜひ広めていただいて。
他にもうちの話が面白かったなと思った人はですね、
今日そのラジオ初めて聞いた人もぜひ前の方も聞いていただいて、
登録ボタンポチッと押してもらえると嬉しいです。
最後に宣伝が。
最後に宣伝になっちゃったけど。
せっかくいいこと言ってたのに。
ついでにデビューとかしてもらえるとめっちゃ喜びます。
皆さん、自分でできることを少しでもやっていくだけでもいいと思います。
関心持つってことがすごく大事なのではないかなと思うので、
ぜひいろいろ関心持っていきましょう。
はい。
はい、ということでちょっと変な構成になってしまいましたけども、
ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
はい、それじゃあさよなら。
またねー。