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2023-10-18 32:09

品種に勝る技術なし!コメ作りvsカドミウムの変遷〜あきたこまちR-後編 #86

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前回からずっとお預けされていた、あきたこまちRは「ある金属を減らしたよ」のある金属「カドミウム」との闘いについて、話しました(◍•ᴗ•◍)


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サマリー

秋田こまちRの開発について話され、カドミウム規制に関する背景や現状に触れられています。カドミウムに対する対策として、土壌洗浄、他の土を持ってくる脚土、ファイトレメディエーションの3つの方法があります。しかし、これらの方法には問題があり、最終的に秋田小町Rという品種が開発されたことが解決策となりました。鉱山の排水が原因で秋田県で鉱山が多いため、秋田小町Rが広まり、日本全国の米がRになる可能性があります。この品種開発には国が関与し、カドミウム対策も行っています。

秋田こまちRの品種開発
ゆと
農学ガチ勢TTです。農学ビギナーゆとです。
農TT
米作りを語るかもしれない農食ラジオです。
ゆと
お米大好き、農食ラジオです。
農TT
お願いします。今回もあきたこまちRです。
ゆと
あきたこまちRね。
農TT
前回は、あきたこまちRの作り方がちょっと何か、
勘違いというか、正しく知って欲しいなっていうところで話したんですけれども、
ゆと
ちょっと難しかったかな?
なかなかね。
難しかったですか?
農TT
ちょっと、本編に行く前に質問があるようですので。
質問があるようです。
よろしくお願いします。
ゆと
おさらい。
なんか、その、90何パーセントはあきたこまちの方の遺伝子で、
残りが0.何パーセント違う方だよねって言ってて。
で、前回96.何パーは安全だから、
安全じゃない確率は天文学的確率だよねっていう数字では理解したんだけど、
なるほどね。
やっぱどうしても、0.何パー側がもうちょっと気になるなと思って。
分かりました。
農TT
元々の品種というか、
今日話すとある金属が少ない品種に対して、
それが突然変異をいっぱい持っていて、100個あって、
あきたこまちを8回かけることによって、
遺伝子の256分の256、
99.6パーセントはあきたこまちになっているので、
ほぼあきたこまちじゃん。
0.4はってことだよね。
0.4パーセントのほとんどが、
こしひかりです。
ゆと
そっか、元の元のね。
農TT
そう、こしひかりに突然変異を起こさせて、
とある金属が少ないものを選びましたと。
そこにあきたこまちなんで、
0.4パーセントのほとんどあきたこまちです。
じゃなくてこしひかりです。
ゆと
計算しないけど、
だからその残りの0.34パーセントの中の
99.7パーがこしひかりってことだよね。
そうそうそうそう。
単純に数学的に考えても確かに、
カドミウム規制の問題
ゆと
より天文学的確率に近づきますね。
農TT
そうですね。
その中の0.4パーセントの中に、
とある金属が少ない突然変異も含まれていると。
ただそれだけじゃなかったときには
何か起こるかもねっていうね。
ゆと
なるほどね。
農TT
なので、いいとこだけ抽出すると、
99.…あきたこまちRは、
99.6パーセントの遺伝子があきたこまちで、
0.4パーセントがこしひかりで、
っていうことですね。
ゆと
そういうことね。
なるほど。
だいぶしっくりきたわ。
農TT
だいぶしっくりきた。
ゆと
これ前回の音声に差し込んでもいいよ。
農TT
じゃあ気になっているその金属とは何なのかと。
ゆと
ずっとね、
これは次回だよと最初からお預けくらったやつ。
そうそうそう。
農TT
でね、これちょっと今から話すのを前半にして、
さっき先週話したのを後半にしようと思ってたんで、
ちょっとストーリーが逆になるんだけど、
品種開発のターゲットをまず設定しますっていうのを、
初期のシャープ4とかで言ってたけど、
そのターゲット大体さ、
うまいとかさ、
甘いとかさ、
量が取れるとかさ、
そういうのだったじゃん。
ゆと
長餅とかね。
農TT
そう。
金属?
金属。
金属っていうね。
鉄?
ゆと
鉄分とかあるか。
農TT
鉄分とかね。
金属。
そういうちょっとかなり一般消費者には理解しがたい。
ゆと
いや、そうだよね。
それでいいんだよね。
秋田小町R出ました。
何々金属が少ない?ない?ってこう、
僕ら向けに代々的に来るわけじゃない。
農TT
じゃあないと思う。
ゆと
そういうね。
農TT
何なら品種名は秋田小町Rだけど、
流通するときは秋田小町って名前のブランド名で、
ゆと
パッケージはね。
そう、わざわざ。
農TT
だってさ、筆でさ秋田小町って書いてるようなパッケージ多いじゃん。
Rはおかしいだろ。
ゆと
わかんない、寝を飽きた小町みたいなね。
そういう感じかな。
農TT
そう、ってことで、過去はシャインマスカット、
ブドウのシャインマスカットとか、
イチゴのスカイベリーみたいなね、
キャッチーなやつを扱ってきましたけれども、
粒がでかいとかね、種がない。
じゃなくて、今回はカドミウムが少ない品種です。
ゆと
カドミウム。
農TT
はい。
ゆと
いやー、わからん。
農TT
わからん。
ゆと
聞いたことある気がするぐらいだよね。
カドミウム。
C、D。
農TT
お、すごい、正解です。
で、カドミウムっていうのはあんまり体に良くはない成分でして、
ゆと
実際そうなるね。
農TT
うん。
有名な例だと、ちょっとこれは最初に断っておきます。
8月の科学系ポッドキャストの日にも言ったけれど、
こういうのは量の問題なんで、
ゼロイチじゃないんでね。
カドミウムが入って、含まれている瞬間にも体に悪いみたいな、
カドミウムが含まれる原因と影響
農TT
そういう話ではない。
ゆと
というのを最初に断っておきます。
農TT
前提としてね。
超大事なことだから。
はい。
で、これがもう取りすぎちゃったっていうか、
体に悪いのだと、小学校の社会で習った痛い痛い病だったかな。
ゆと
ああ、あの口外病系のミナマタ病とか。
そうそう。
四日市全職とかの中にあるやつよね。
ミナマタ病とかね。
農TT
っていうのでイメージですと。
で、当然こういう成分は規制があります。
というのはこれ以上食べないでねと。
ゆと
量のね、規制が。
農TT
そう。
ゆと
7マイクログラムパー体重キログラム。
分かんないけど。
農TT
食べないでねというね、感じです。
まあもうちょっとこの数字は、
まあいいや、体重のいくつだ?
100万分の7かな、多分。
はい、と思います。
で、それが7なんだけれども、
実際にはまあ7も取ってませんと。
2.8ですと。
で、2.8のうち。
ゆと
2.8は何?
農TT
2.8マイクログラムパー体重キログラムなんだけど。
ゆと
何が?
農TT
基準が規制値がカドミウムを食べていい規制値が7です。
食べていいとか摂取していい。
ゆと
そこね。
農TT
ただ平均実際は日本人は2.8。
ゆと
ああ、平均ね。
そう。
農TT
なのでそんなにまあまだ余裕はありますと。
ゆと
まあ半分以下。
農TT
ただこれをもうちょっと下げるとしたらっていうところなんだけど、
米がそのうち2.8のうち1ぐらいが米由来らしいですね。
ゆと
そうなんだ。
農TT
っていうことなんで、
米減らせばだいぶ減るよねっていうところがあって、
ただまあ個人的には、
もう今の時点ですでに規制値を下回ってるからいいんでねとか思ったりするんだけど、
私この規制値も結構念のためちょっとかなり低めに、
実験結果よりも100分の1の濃度で、
少なめでつけてる部分もあるからさ。
ゆと
規制値自体がね。
そうそう。
農TT
なんだけど、
このカドミウムに対する日本の規制が、
米に対するね。
今は人間が食べるっていう方の、
食べるっていうか体に入れるっていう方の規制だけど、
別の規制があって、
その食べ物にどれぐらい含まれるかっていう。
ゆと
はいはい。
含有量的な。
農TT
規制もあるんですね。
それが日本は0.4ppmですね。
ゆと
ppm。
農TT
ppmは、
ppmこそ100万分の1かな。
ppm。
さっきのはもっと少なかったかも。
うん。
パーツパーミリオンっていう、
よく自然科学では使われる単位なんだけど。
うーん。
0.4ppmなんだけど、
国際基準の原案みたいのは0.2ですと。
ゆと
そこちょうどギャップがあるんだ。
農TT
日本は、
いや0.4で行きますと。
ちょっとゆるい。
ゆと
うんうん。
農TT
でも世界的には0.2で行きましょう、
みたいになったことがあるので。
ゆと
はいはい。
農TT
ここにギャップがあるので、
急に、
いやもう日本も0.2にせえと言われたら。
うん。
ゆと
もしね。
農TT
そうしたら米、
今流通してる米の基準が変わるので、
流通できなくなっちゃうと。
ゆと
これちょっと、
農TT
万が一やばいなっていう。
ゆと
確かに。
農TT
そうっすね。
あー。
っていうので、
一応対策打っとくかっていう。
ゆと
なるほどね。
そういう背景なんだ。
農TT
うん。
ということで、
秋田小町Rというカドミウムが少ない品種が、
作られたというわけでございますね。
ゆと
うんうん。
農TT
2010年から着手されたんだったかな確かに。
確かに。
ゆと
ずいぶん前だね。
農TT
そもそもなんで米にカドミウム含まれてるの問題っていうのをちょっと調べたんだけど。
ゆと
そもそもね。
そう。
農TT
これ話題になったのが1970年ぐらいなんだけど、
この時、この頃なのかこれよりも前の頃なのかわかんないけど、
結構日本の山とかで、
鉱山。鉱山って金属を掘るやつね。
はいはい。
で、亜鉛とかを掘った時にカドミウムを一緒に掘れてたらしいんだよね。
うんうん。
で、多分その亜鉛の純度を上げるために何かして、
それを排水として川に流しますと。
で、この排水にカドミウムが含まれていて、
それが川の水に流れて、
最終的に田んぼに流れ込んだんじゃないかと。
うん。
いうふうに言われています。
うん。
で、土にそのカドミウムが今度溜まりますと。
はいはい。
で、結構植物ってミネラルを根っこから吸うんだよね。
うん。
マグネシウムとかマンガンとか。
はいはい。
ゆと
オリブデンとか。
聞いたことあるな。
農TT
植物っていうか生物、植物の生育に必要なものとして、
土から金属を吸うんだけど、
その時にカドミウムも吸収しちゃうという。
ゆと
うんうん。
農TT
で、結果米粒の中にカドミウムが移っていくという。
ゆと
うん。
農TT
ことが起こり得るというか。
ゆと
起こっていると。
農TT
うん。で、実際にこのやばかった米みたいなの、
多分ちゃんと検査されていて、
そういうものは流通しないようになっているので。
ゆと
あーはいはい。流通マインね。実際に。
農TT
そうそう。問題の本質は、
うん。
食卓にカドミウムの高い米が並ぶっていうことではなくて、
ゆと
うん。
農TT
カドミウムが高い米を出荷できない農家が出てくるっていうのが問題。
ゆと
なるほどね。
そのリスク管理として。
農TT
そうそうそう。っていうのでちょっとそこはプッシュしときたいですね。
ゆと
うーん。
農TT
こういったのってかなり検査体制が整っているので。
ゆと
うんうん。
農TT
だってこれ流通させたら多分また訴訟とか起こるもんね。
健康被害が出ましたみたいな。国を訴えますみたいなやつね。
ゆと
うん。確かに。
農TT
誰もそれ得しないから。
ゆと
確かに。
なるほどねー。
農TT
ってことで田んぼに流れ込んできたっていう歴史があるという風に文献に書いてありました。
ゆと
うんうん。てかあれだよね。田んぼじゃなくても、
日本がその鉱山の量とかそれは知らないけど、
そのロジックだと別に米じゃなくても、
わずかには入ってるんだろうね。きっと野菜系?他の作物?
そう思う。
そうだよね。
農TT
そう。
ゆと
米が入りやすいとかは?
農TT
いや、米は入りやすいと思う。
あーそうなんだ。
川から水引いてくるじゃん。
ゆと
うん。そもそもね。
農TT
水張るから田んぼは。
ゆと
あ、そっか水張ってるもんね。
農TT
そう。だからもともと土にいた文っていうのも当然あると思うけれど、
カドミウム対策の方法
農TT
その1970年代に川から引いてきた水に含まれていたっていう説が定説らしいですね。
ゆと
なるほどね。
農TT
ということで、じゃあ検査は検査として、
出荷できない米が出ないようにした方がいいと思うんだけど、
その中で今できたのが、
アール。
秋田小町アール。
たぶんこの秋田小町アールみたいにいろんな米がこう変わってく可能性が今後あるんだけど、
じゃあ話題になったのは50年ぐらい前なのに、
50年間何もしてなかったのっていう。
ゆと
あー痛い痛い病から?
農TT
痛い痛い病はなんかその米を食べてっていうものではないんだけど、
痛い痛い病と時を同じくして、
田んぼの土にも来ていたと。
まあもちろん全部の田んぼじゃなくてね、
鉱山があった近くの田んぼとかね、
そういうとこになるんだけど、
じゃあその間何も対策していなかったんですかと言うと、
違うんですね。
ゆと
対策はしてたんだ。
農TT
してた。で今もしている。
品種がなくてもしている。
ゆと
品種じゃないアプローチでしている。
そうそう。
農TT
そういうことなんです。
で、今説明した通り土に含まれているというのが、
あ、そっか。
じゃあちょっと先に秋田小町Rのメカニズムを話しとくか。
ゆと
秋田小町のRのメカニズム。
農TT
カドミウムが少ないメカニズム。
シンプルにカドミウムを吸わないっていう。
カドミウムを吸うのに関係する遺伝子が機能しなくなってますね、
突然変異で。
ゆと
そういうことね。
農TT
カドミウムを吸わないって遺伝子というかタンパク質というか、
ちゃんとメカニズムがあるんですよね。
ゆと
あるね。
農TT
人間がコップで水ガブガブ飲むみたいな単純な話じゃなくて、
単純にそれを例えるならコップがないみたいな状況。
ゆと
カドミウム用のコップがないと。
農TT
そうそうそう。
みたいな状況になってます。
ゆと
そういうことね。
いや、なるほどね。
農TT
その遺伝子も特定されたので、
さっきのコシヒカリ缶1号から秋田こまちをかけていくときに、
いちいちカドミウムを測らなくても、
その遺伝子に変異が入っているか入っていないかっていうのを、
全国民おなじみのPCR検査で毎回見ていけば良いので、
温室とかで栽培すればいいっていうところで。
まあいいや、そこは。
ゆと
そうそう。
農TT
っていうので、秋田こまちRは土にあるカドミウムを吸わないっていうメカニズムですね。
なるほどね。
ただ、秋田こまちR以外は土にあるカドミウムを吸ってしまう。
うん。
ゆと
裏を返せばね。
他の品種だったらね。
そう。
農TT
じゃあどうする?
ゆと
土からカドミウム取るよね。
農TT
おー、素晴らしい。
ゆと
それしかできないよね。
品種、米側じゃなければ。
農TT
まさにそういういろんな対策をしてきたわけで、
でもそれで解決していたら、秋田こまちRいらなかった。
確かに。
ゆと
そこでね、ゼロとかになったらね、土の時点で。
そうはできないってことだ。
農TT
なので、いろんな対策をしましたよっていうのと、その結果どうなりましたよっていうのをちょっと紹介していきます。
はいはい。
で、1970年頃以降対策がされてるんですが、今言ってたのが、なんだっけ。
え?
ゆうたさんがこういうふうにしたんじゃないですか。
ゆと
土からカドミウムを、なんかロカみたいに取るのかな?ロカわかんないけど。
あー、なるほどね。
農TT
どう取るかわかんないけど。
ゆと
どう取るかは知らんけど。
農TT
まあ、なくすと。
うん。
そう、なくすっていうのが3つ実はやり方があって。
ゆと
あー、なくし方にね。
農TT
そう、1つはマジでそのロカみたいな。
ゆと
あー、原始的な感じ。
農TT
そう。で、畑の田植えをする前に、前なのかな後なのかなわかんないけど、
まあ要するに畑に稲が、米がない状態で、塩化第二鉄っていう金属を入れると、カドミウムが水に溶け出してくるらしいのよね。
ゆと
うん。
農TT
その水を集めて、
ロカして、
ゆと
なるほどね。
農TT
綺麗な水を戻すなり、川に流すと。
ただこれ、めちゃくちゃ金と時間がかかるらしいです。
ゆと
大変なんだ。
農TT
まあそのせっかくね、洗った土の水をね、そのまま川に流すとさ、またどこかで広がるだけだから。
ゆと
確かに。
農TT
私、なんだろうな、日本田んぼ何か所あんの?
ゆと
確かに。田んぼの広さ考えたらね。
農TT
うん。
えげつない金かかるよね。
確かに。
誰が負担するの?
ゆと
確かに。
農TT
っていうのがあって、この土壌洗浄っていう、土壌を洗う?土壌洗浄って技術らしいんだけど、これは金と時間がかかるというところ。
ゆと
大変と。
農TT
で、次がね、脚土っていう方法ですね。
脚?
お客さんの脚に土で脚土。
ゆと
土か、脚土。わからん。漢字を見てもわかんない。
農TT
漢字を見ての通りで、
おう、そっか。
よそから土を持ってくるっていう。
ゆと
あー、脚土だ、そういうことか。
そう、脚土。
あれは理解できなかった。
農TT
そう。で、これで今ある土の上にその土を張ればいいよねっていう。
ゆと
あー、持ってきた方はカドミウがないって保証されてるやつってこと?
農TT
そう、少ないやつっていうやつ。
ゆと
あー、もっと少ないやつ。
農TT
これもさ、これ実際技術として普通にあるんだけど、
想像するに薄める。要するにカドミウ薄めるみたいな話なんで。
ゆと
うん、確かに。元の方はあるもんね。
農TT
結構土の量必要なんじゃないかなーとか。
あとはどっからその土持ってくるのかなーとか。
ダンプトラック何倍分なのかなーとか。
いうことを考えると、これだけでは解決しきれない。
ゆと
やっぱ大変だと。
農TT
そう。
3つ目はね、わりと面白い科学っぽいんだけど。
ゆと
ハイテクより。
農TT
ファイトレメディエーションっていう技術があるんですね。
ゆと
分かんない。急に難しい英語みたいな。
農TT
ファイトレメディエーションって日本語で何て言うんだろう。
日本語訳はないのかな。
ゆと
ファイトレメディエーションとは日本語なさそうだね。
農TT
解説ページはいっぱいあるね。
農研機構の農業環境技術研究所の出している2005年の記事だと、
ファイトレメディエーションとはカドミウム等の重金属を植物を使って取り除く技術。
ゆと
他の植物?
農TT
レメディエーションって修復っていう意味らしいね。直すっていう。
ゆと
レメディエーション。
農TT
例えば秋田小町Rの全く逆でカドミウムめっちゃ吸うイネを開発したことあるらしいですね。
ゆと
なるほどね。そっちにおびき寄せるんだ。
農TT
そうそう。で、これめっちゃ吸わせて収穫して燃やして捨てるっていう方法ですね。
ゆと
なるほどね。
農TT
っていう技術があります。
ゆと
へー。
農TT
ただこれもやっぱ問題があります。
ゆと
そのスペースが必要かもね。
農TT
そう。まさに。
似た話をさ、緑比の話をちょうど1年くらい前にしたんだけどさ、
その期間何も作れないよね。
カドミウムをわざと吸わせた米は売れないわけじゃん。どこにも。
ゆと
うん。確かに。
農TT
どっかで借りとるわけじゃん。
でも今見てたらバイオ燃料の原料になりますとかそういうのは書いてあるけれど、
やっぱり食べてもらう方がお金になると思う。
ゆと
そういうことね。バイオ燃料の燃料用ですよって一応売れるみたいな。
農TT
うん。
ゆと
なるほどね。
農TT
っていうので、その期間直接お金にならんことをやっているという期間が発生してしまうので。
ゆと
なるほどね。
農TT
なかなか難しいらしいですね。
うん。それがね、今3つ言った土壌洗浄と脚土、土を持ってくるってやつ。
ゆと
うん。
農TT
あとファイトレメディエーションはいろいろやられてたんだけれども、
最終的に品種、秋田小松Rが代々的に打ち出されているという状況ですね。
ゆと
なるほどね。いろいろやったりあったけど、米自体を低方向に。
農TT
そう。そうなんですよね。
ちなみにもう1個あります。
ゆと
あります。
方法が。
今の3つと秋田小松R以外にも。
農TT
以外にも。
うん。
カドミウムを土に閉じ込める方法
農TT
カトミウムをもう土から土に閉じ込めるという。
ゆと
どういうこと?
農TT
方法ですね。
ゆと
もうそこからもうあり地獄みたいに動けないってこと?
農TT
そう、米。
そう、米。
そう、米は水張るじゃん。
ゆと
うん。
農TT
で、水張る。で、その水に溶け出してカトミウムが。それで吸うんだけど。
ゆと
水を経由して。
農TT
そう、土の水を経由しないで土にずっと留めておこうみたいな。
ゆと
あ、そういうことか。水の方に来ない。
農TT
そうそう。例えば、金属って中学校の理科とか高校の科学みたいなの思い出してみると、なんかこう、pHでね、溶けたり溶けなかったりとかそういうことがあるんで。
あー。
ゆと
なるほどね。
農TT
そう、そういうものを使うとか。
ゆと
はいはい。
農TT
うん、ただ個人的には、ただ米もこんぐらいのpHが好きみたいなのあるんだよね。
ゆと
なるほどね。
農TT
pH5ぐらいがいいとか。
ゆと
米もカドミウムも好きじゃねえ。
ダメだね。
そうそうそう。
そこの好みが分かれてたらいいけど。
農TT
そう、だから多分これ米の生育に影響するだろうなって想像したりとか。
あとはね、これが実はね今多分いろいろ見てると一般的な対策方法なのかなっていうのが、中干しの仕方を工夫するっていうのがあって。
ゆと
中干し自体が分かんないわ。
農TT
俺米専門じゃないんで詳しく分かんないんだけど、なんか水張ってるじゃん、田んぼって。
ゆと
イメージね。
農TT
一瞬水減らす時期があるらしいですね。
ゆと
素人が見たらあれ干からびてんじゃんみたいなタイミング?
農TT
そうそう。
ゆと
見たことある気もする。
農TT
中干し、田んぼがひびが入るまでやる作業で、米の成長を調節するのに必要な作業ですということなんだけれど、このタイミングっていうのが結構大事らしくて。
ゆと
タイミング、中干しするタイミング。
農TT
そう。乾いてる時の方がカドミウムが溶け出しやすいみたいなのがあるらしく。
ゆと
その穂が出てくるタイミングは乾かさないようにしようねっていう。
なるほどね。入っちゃうと。
農TT
そうそう。とかそういう工夫もあるらしいですね。
っていうところだったんだけれども、ただそれって本当にコツとか要りそうだし。
技術が。
秋田小町Rの開発
農TT
そう、あとさっきのカドミウムを取り除きましょうっていう話は、取り除いたら翌年から安心してできるじゃん。
もう大丈夫だみたいな。吸わせない方法は毎年気使わなきゃいけないじゃん。
ゆと
常に気を張って。
農TT
そうそう。そういうのも結構負担になるよね、作る人からしたら。
ゆと
確かに。
農TT
ということで、そんな感じだったんだけど、結局やっぱ品種に勝る技術なしっていう言葉があるらしいんですけど。
ゆと
そうなんだ。
農TT
品種って種負けや、そりゃもういいからね、作る人からしたら。
ゆと
なるほど。
農TT
うん、ということでした。
ゆと
ということでした。
農TT
ちょっとむずいんだよね、この。これもなんかさ、前回もなんか似たような話した気がするけどさ。
ゆと
うん。
農TT
自分が日本の農業とか食の安全を仕切る立場の人だった時にさ、むずいわ。秋田小町Rを作ってくださいって言うのもさ、トップダウン的に言うのもなんかどうなんだろうねっていうのを前回言ったしさ。
かといってさ、あなたの地域はたまに検索結果微妙ですとか言ってさ、もう米作んないでくださいみたいなもんさ。
うん。
それもそれで嫌じゃん。
ゆと
確かに。
うん。
農TT
そうね。
秋田小町Rの広まりと鉱山の関係
農TT
あるいは毎年気を使って栽培してくださいねってお願いしたりとか。
うん。
ゆと
なんかむずいよな。
農TT
なんて言えばいいんだろうね。単純じゃないというか。
うん。
こんな感じで秋田県はみんな秋田小町Rに変わっていくわけですね。
Rに。
ゆと
もう日本全国の米がRになるわけじゃないのかな。
農TT
いや、全国…
ゆと
そのうち。
農TT
わからないけどね。
そういう流れ。
品種を作った人からしたら、秋田小町Rの大元を作った人からしたら、俺が見つけたこの遺伝子変異が全国に広まってみたいな。
うん。
広めたいっていう思いはあるかもしれないけど、さっきこれよくよく考えると鉱山が原因じゃん。鉱山の開発の排水みたいなのが。
ゆと
元の元はね、1970年代。
農TT
秋田が鉱山多かったとかなんかそういうのあったんで。
あ、そうなのか。
鉱山がなかったような地域とかあるのかな、そんな地域。わからんけど。
ゆと
うーん。わからない。
農TT
場所によってはそんなに別に心配してねえからみたいな。
ところはそのままなんじゃないかな。
そういうことね。
ゆと
うん。
鉱山の分布みたいな。
あ、わからない。世界だったわ、今適当に見たら。
なるほどね。
農TT
そうそう。だから一部はみたいな感じかもね。
ゆと
うーん、まあでもいろいろ日本は全国いろんなとこにあるみたいな。記事しかパッと出ない。
農TT
そうだね。ということでした。で、ちょっと2つ言いたいのが。
国の関与とカドミウム対策
農TT
うん。
1個は改めまして。
ゆと
改めまして。
農TT
最初にも言ったけど。
ゆと
寮の話。
農TT
まあこういったのは寮、寮の問題なので。
うん。
なんか変な誤解しないでくださいっていうのと。
ゆと
うん。
農TT
まあそれが1つと、もう1個はね、これは俺の、俺自身の感想みたいな感じなんだけどさ。
うん。
こういう研究開発が本当にね、大変。
ゆと
うーん、こういう。
農TT
カドミウム減らすみたいなさ。
ゆと
うん。
農TT
例えばさ、合コンに行ったときにさ。
うん。
何の仕事してるんですか?みたいな。
ゆと
うん。
農TT
大きくて真っ赤なイチゴの品種の開発をしてますっていうのとさ。
ゆと
うん。
農TT
カドミウムの少ないこれを作ってますっていうのとさ。
うん。
ちょっと説明が要るじゃん、鉱山。
ゆと
3段階、4段階必要だね。
農TT
少なくともこれを今、この価値をユトさんに理解してもらうのに、ここまで60分使ったんだよ。
ゆと
確かに。
農TT
そうなんだよ。
で。
ゆと
難しいね。
農TT
キャッチーじゃなくても世の中の役に立てばいいやって思うじゃん。
で、当たっつうんだけど。
うん。
そのさっきのイチゴだったら美味しかったですとかさ。
うん。
売上が上がりましたとかさ。
うん。
そういうフィードバックがあるじゃん。
うん。
で、こちらのこういう成分を減らすっていう方のフィードバックって検出されませんでした。
今年もゼロでした。
基準値オーバーはゼロでしたみたいなところでさ、生の声みたいなさ、返ってこないんだよね。
ゆと
なるほどね。
農TT
俺もこういう仕事をしていたことがあるが。
そっち系。
お客様のためじゃなくて品質保証みたいなね。
これは人によってはなかなかモチベーションの上がりづらい仕事かもしれないんで。
ゆと
いや、そうだと思うよ。
農TT
俺はこの米を作った人、秋田小町R、あるいはその祖先というか大元である越光寒一号を作った人に対してはね、
もうかなりの最大限の、言い過ぎかもしれないけどリスペクトを払いたいっすね。
ゆと
そうね。
すごいよ。
ちなみに本質じゃないから余談的なんだけど今の話ってさ、
越光寒一号は秋田小町のRのプロジェクトの時に作ったやつ?
農TT
そこちょっと補足しようか。
越光寒一号は農研機構っていう国の研究所が作った。
ゆと
なるほどね。
それを採用して。
農TT
そうそう。イオンビームをやったりとかさ、遺伝子の特定したりとかって結構お金とかかかるから。
多分その都道府県レベルでやるとめちゃくちゃ効率悪いと思うんだよね。
ゆと
なんか後半になって急に、あれ秋田小町のそういう寒一号的なやつと秋田小町でやればと思った。
越光が出てくるなと思って。
そうそうそう。
農TT
そういう事情。
こういう研究開発って特にさ、米ってもう国家でとても大事な作物じゃん。
だからそういうものとか、あとは今後日本が輸出して柱にしたい作物とか、
なんかそういうのは国が研究開発して地方に下ろすみたいな。
ゆと
なるほどね。
農TT
イメージですね。
ゆと
越光寒一号はあれだよね。
これもおさらいだけど100個ぐらい変わっちゃってるやつなんでね。
農TT
そうそう。突然変異が入ってるやつね。
ゆと
越光寒一号は普通に流通してるのかな?
農TT
いや、してないと思う。流通させることが目当てじゃなかったと思う。
ゆと
目的じゃない。そういう研究用というか掛け合わせ用というか。
農TT
国が素材を作って、まさに国が品種開発の素材として作った。
コレクションね。
コレクションね。
だけどこの素材を特許にしたり品種登録したりはしている。
だから外国とかで同じ技術が出てきて、
実はこれNランプ5っていう遺伝子が突然変異してるんだけど、
それがカドミウムを吸い込むのに必要なものなんだけど、
ゆと
そいつがどうにかなってると。
農TT
これが権利がかかってます。特許が。
ゆと
なるほどね。面白いね。
そういうことか。
はい、そんなとこですね。
農TT
そんなとこで勉強になりました。
ゆと
今回もちょっとラップ作るかなと思って。
ちょっとね、なんか重たいテーマではあったので、
農TT
また間違ったことを言っていたら誰か教えてください。
ゆと
よろしくお願いします。
僕も勉強になります。そうなったら。
農TT
ありがとう。
ということで、今日のまとめは、
カドミウム対策、国は頑張ってやってきてましたっていうことでいいですか。
ゆと
そうね。だから、秋田小町アルの元も国の功績を生かしてというか、
ってことね。
そうそうそう。
私もう一個言いたいわ。
農TT
もう一個?
こういう規制とか、
ゆと
の対応の研究っていうのはなかなかヘビーです。
農TT
いやー、ほんとありがたい研究だよね。
ゆと
そんなところですね。
農TT
はい。
それでは皆さん、番組のコメントをハッシュタグ、
Xハッシュタグ。
Xハッシュタグ。
農職ラジオやGoogleホームでお聞かせください。
お願いします。
Googleホームね、結構ネタの元にもしてましたので。
どしどしと。
お待ちしてます。
はい。あとはね、合同オフ会。
食べ農作。
食べ農作。
食べ物ラジオ、農と食のラボラジオ、生物をざっくり紹介するラジオ、
略して物作の3番組合同、11月19日日曜日、
東京と港区なのかな?
港区?
品川駅は港区だ。
品川区ってあったっけ?
ゆと
品川区もあるけど。
農TT
はい。ということで詳細はまた別のエピソードでお話しします。
都会だね。
ゆと
そうですね。
農TT
それでは皆さん、さよなら。
ゆと
さよなら。
32:09

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